【謎解き・説明解読クイズ・ニッポンのホラーな言い回し】

－－－－　謎解き・説明解読クイズ・ニッポンのホラーな言い回し・解答編　－－－

Ｆ吉は勇んで答えた。
Ｆ吉「わかった！　『度肝を抜く』だろ？　肝を抜かれたら血まみれだし」
Ｄ菜が突っ込んだ。
Ｄ菜「『恋愛中に女性が男性に対して行いたがる』っていうのは？」
Ｆ吉「誕生日プレゼントとかに、いつもは着ないような大胆な下着で…」

Ｊ尼「オー、肝ガツブレマシター。モチロン不正解デス。『度肝ヲ抜ク』ハ、本来ハ心ガ暖マル行動ノハズ、デハアリマセン。ソレデＤ菜サン、アナタノ意見ハ？」
Ｆ吉に対し一仕事終えたばかりのＤ菜が答えた。
Ｄ菜「『手料理をつくる』かな？　恋する乙女が作るイメージだし、文字だけ見ると、手を食べるみたいでホラーでしょ？　物語だと、うっかり包丁で指とか切っちゃって、本人も流血するし」
Ｊ尼は首を振った。
Ｊ尼「相手ハ血塗レ、トイウトコロガ違イマス。恋スル相手ノ手ヲ切リ取ッテ料理スルワケデハナイデショウカラ。Ｂ美サン、イカガデスカ？」

Ｂ美はにっこりした。
Ｂ美「Ｄ菜の『手料理』って答え、本当に惜しかったと思う。包丁で指とか切っちゃって、本人も流血する、ってところは大当たりだから」
Ｄ菜は喜んだ。
Ｄ菜「えへ。それで正解は？」
Ｂ美は答えた。
Ｂ美「手料理で『胃袋をつかむ』ね。今日のお惣菜は、ビーフシチューの日本版でしょ？」
Ｊ尼「スバラシイ！　正解デス」

Ｆ吉は感心した。
Ｆ吉「たしかに『胃袋をつかむ』のは、恋愛中、たいてい女性が男性に対してする。世界中で行われてるだろうね」
Ｄ菜「本来は心が暖まる行動だけど、文字通り胃袋をつかんだら、ホラー以外の何物でもないわ。で、今日の夕飯はビーフシチューなの？」
Ｂ美は首を振った。
Ｂ美「日本で『胃袋をつかむ』手料理の代表例は、他にあるでしょ？」
Ｆ吉は勢い込んで言った。
Ｆ吉「ロールキャベツだろ？　あれなぜか、みんな作りたがるんだよ」
Ｄ菜「わたしロールキャベツ作ったことないけど！」
再び騒がしくなった２人を見つつＪ尼が言った。
Ｊ尼「ソレデハＢ美サン、今日ノオ惣菜ハ何デスカ？」
Ｂ美はずばっと答えた。
Ｂ美「肉じゃがね」
Ｊ尼「ソウデース！」

Ｄ菜は感心した。
Ｄ菜「たしかに肉じゃがは、家庭的な料理の典型例ね」
Ｆ吉は不思議そうに尋ねた。
Ｆ吉「でもなんで肉じゃがが、ビーフシチューの日本版なの？」

Ｂ美は答えた。
Ｂ美「真偽は疑わしいんだけど、海軍中将の東郷平八郎が、イギリス留学時代に食べたビーフシチューをもう一回、食べたくなって、コック長に作るよう命じたの。でもコックが作り方をよく知らなくて、砂糖や醤油を使ってむりやり再現したら肉じゃがになっちゃった、っていうエピソードがあるから。それで『ギリギリ！　ジャパン・ガイド』には、どんなことが書いてあるの？」
Ｊ尼は答えた。
Ｊ尼「『一般的ニ日本人ハ、肉ヲ甘辛ク味付ケタモノヤ、煮タ芋ヲ好ム。ソレラ２ツガ合ワサッタ肉ジャガハ最強デアル。日本人ニトッテ肉ジャガハ、家庭料理ノ代表トイウ意味ヲ持ツ。日本ノアニメヤマンガデハ、フランス料理ナドノ高級料理＝ワガママナ金持チ＝虚飾、肉ジャガ＝清貧＝真心トサレル。日本人ヲ手ナヅケ、自分トノ結婚ニ同意サセルタメニハ、肉ジャガヲアテガイ、胃袋ヲ掴ムコトガ必要デアル。イワバ肉ジャガハ、日本ノ代表的ナ童話、桃太郎ニオケル黍団子ナノデアル』ト書イテアリマシタ」

みんなは笑って肉じゃがを食べ始めた。

－－－ 謎解き・説明解読クイズ・ニッポンのホラーな言い回し・解答編・終わり －－－

今回は難しかったなぁ。
最近のジェンダーバイアスを無くしましょう運動のおかげで、女子特有の行動というのが特定しにくく。
料理男子も増えてるのでねぇ。
それと、肉じゃがって結構難しいんですよね。

抱きつく→むしゃぶりつくとかかじりつくとか考えたんですが、料理を特定できず。
今回は、完敗です。

takejin様、了解です。ありがとうございます。今回は難しかったですか…。すみません。
また何か思いついたら出題したいと思います。