「部族」と似たような意味だと思われましたが、「××部族」と呼ばずに、「××部」と呼んでいます。中国での呼称(中国語の文献での呼称)で、「なんとか部」と記載があることを、日本の学界の用語でも踏襲したということで、それほど深い意味はないということでしょうか。
氏族、部族、支族、民族、いろいろな言い方がありますが、そことの関係、レベル感はどんな感じでしょう。アラブの歴史の授業ですと、クライシュ族、とかクライシュ氏族とか、そういう言葉が出てきます。また、聖書に絡むと、ユダヤ民族とか、ベンヤミン支族とか、そういう表現もあります。
部族というよりも、政治的なまとまりを、中国の歴史書では、「部」と呼んでいた、そういうことなのでしょうか?南方や、西方の他集団のことは、「なんとか部」とは呼んでいないようですし、満州族(女真族)のことも、そんなふうには呼んでいません。朝鮮半島の諸国家のことも、国の組織が中国に似た体制であったためか、「なんとか部」とは呼んではいません。
日本語の部族だと「ある地域に固まって住んでいる民族の一派」・・とでも言うしかありません。
氏族は姓が同じの一族ですし、支族だとある民族内で主流ではない一族になってくる。
日本語で部落というのがありますが、あれは同和部落が有名になりましたが、本来の意味は小さな集落とでも言う意味です。
京や府内じゃないんですから、おおかたは貧乏な集落という意味を暗示します。
一部という言葉が明白に示すように、地理的に範囲を小さく限定した意味が「部」にはあります。
民族だと遺伝形質が似通った集団の意味になり、地理的な限定はなくなります。
遊牧民のうち民族集団よりも下位の集団のまとまりの呼称を「部」というと理解している。拓跋部鮮卑なら、鮮卑族の中にある拓跋部というような感じ。女真なら女真族のうち、野人部建州部海西部等、オイラートもハルハも蒙古族の中の下位集団。「モンゴル」はもともと下位集団だったのがチンギスハンの成功で民族名にまでなったパターン。
ありがとうございます。「民族>部」という感じでご理解されているのですね。
この「部」という言葉ですが、中東やアフリカの遊牧民ではなくて、中央アジアや北東アジアの遊牧民の場合に限定して使っているような気がしております
詳しくないのですが、こちらなんてどうでしょう。
https://ci.nii.ac.jp/naid/110000184229
↑の内容
https://ci.nii.ac.jp/els/contents110000184229.pdf?id=ART0000544015
(pdfなので読める環境のときに)
遊牧民族は漢文化でいうところの姓を持たなかったため、
>部落(恐らく部族・氏族と同意義に解したのだろう)の名をとって、その所属成員が姓を称した(原文ママ)
要は部落というか部族というか、そういうものだと思います。
論文中には漢文で部落と書いてあります。
こちら原文は唐代らしいので、中国で部落と解釈されたものなのでは。
その実態としては我々には部族という言葉が最も当てはまるかと思います。
わかりづらいのが遊牧民族のことをまず中国で解釈して、
それを日本に持ってきているという点で、
中国語を日本語で表すとタタル部と呼ぶことになっている、みたいな感じしょうか。
なぜ遊牧民族だけかという点は、彼らが漢人のようなシステムの姓を持っていなかった
というのが答えではないでしょうか。
後はわからんので誰か論文検索して。
ありがとうございます。
私も、部落が語源のように読めました。ある部落に住んでいる人。
私の理解は次のとおりです(私は、素人です)。
>◎◎部落に住んでいる人達、これを◎◎部と呼ぶ。
この部落というのは、ひとまとまりのゲル群なのかな、と思います。
集落とよんでもいいのかもしれないのですが、集落というと、なにか定住しているような印象が、私にはあります。部落についても、定住しているような印象があります。ただ、これは、私が、人の住む形態として定住民のイメージを強く持っているからであって、
たとえば、狩猟採集民が、或いは遊牧民が、一時的に一定の地に留まっている、
そういう場合も含んでいても良いと考えます(考えることにしました。今までは、あまり厳密に捉えてはいませんでした)。
そこで、高校時代以来の曖昧な状況を整理するため、あつかもしくも、
さらに、次のように考えてみました、
氏族というと、血縁関係に基づいていると感じますが、
中国北方遊牧民の「部」というのは、血族とは関係なさそうな気がしました。
とにかく、ゲルの集団(部落、集落)、これが部ということだと思いました。
たとえば、テムジンの頃の、モンゴル部ですが、隷属民も居たようです。
隷属民と支配民の間で、血族集団ということは馴染まないと思います。
血縁関係が、偶発的に生じることはあっても、隷属民と支配民との上下の差は基本的には存続するものだと思いますし。
また、支配民と隷属民の関係は、同じ血族の中で(つまり同族の中で)優劣が生じて、固定化した、、、というケースもあったかもしれませんが、
集団と集団の間での闘争の中で、征服する側、征服される側、また、保護される側、保護する側、という関係で生じたのもので、もともと別の集団であったケースが多いと思っています。
したがって、血族を意味する氏族の概念で、より大きな氏族、より小さな氏族(⇒支族)、という流れで、部族をとらえるとすると、
「部」というのは、部族とは全く違うことになってくる、と感じました。
ひとまず、私(素人)ですが、いちおう、こんな感じであろうかと思った次第です。
・・・独りよがりがあるかもしれないと心配しており、ご指摘頂けると嬉しいです。・・・
私も素人で申し訳ないのですが二、三思ったことを書きます。
>或いは遊牧民が、一時的に一定の地に留まっている
後述する血縁関係というものにも関係するのですが、遊牧民にも「縄張り」というものが存在します。それは遊牧民とその他をわける境界であったり、遊牧民同士のそれこそ氏族の境界であったりするでしょうが、ともあれ存在します。
私達定住民には本当に想像しづらい単位ではありますが、ここからここまでは我々の家畜が草を食べても良い土地、というようなものです。ある場所の草がなくなったらその縄張り内の別の草を食べさせに行きます。他の氏族に勝手に使用されるようなことがあれば、争いとなったでしょう。
そういった意味で、一時的に留まっているというよりは、「縄張り」があるという認識の方が近いかなと思いました。
家畜に従って人が大きく移動することもあるようなので、それを踏まえて「部落」なのかな、と私は思っておりますがどうでしょう。
>血族とは関係なさそうな気がしました
確かに質問者さんの言う通り、部落には被差別民もいたでしょうし、そちらとは血縁は馴染まなかっただろうな、というのは賛成です。
ただ、部落中の支配層同士には確実に血縁関係があったかと思います。そしてそれが先述の「縄張り」にも関係していて、血縁的に繋がりがあれば○○の土地が使えたとか、○○の土地を使うために娘を嫁がせて血縁関係を作ったとか、そういう感じだったのではないでしょうか。
そういった意味で私は部族、氏族というのも間違いではないなと思いました。
↑この点に関しては上の論文で、
>家姓を有せぬ遊牧民族たるモンゴル人の父系的氏族を表わすoσoρ(原文ママ)
とあるので、まあ血縁関係の氏族といえると思います。
それからもう一点、漢人に認識された部落の人というのは、支配層のことではないかと思います。つまり被差別民ではない。
唐代の漢人が来たとして、彼らと接するのは一族の支配層だろうと思うのです。隷属民には接触することができなさそう。
こんな感じでどうでしょうか。物知りな方ならもっとすっぱり答えられるでしょうに、自分の無知が悲しいですね。
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2019/02/13 16:09:53MLM Software Company
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