古今東西、ジャンルは問いません。
実在の人物でも、フィクション作品(小説・映画・ドラマ・漫画etc.)に登場していればOKです。
どんなところが素敵か、熱烈に語ってくださいね。
詭計、神算、権謀術数… はかりごとが巧みな人物であれば、おおむね歓迎です。
××は読みました・見ました、というコメントを書くかもしれませんが、私が未見かどうかではポイント差をつけません。有名な作品でも気にせず挙げてください。
既出とかぶる回答は、魅力を独自の言葉で熱く語っていればOKです。(「自分も上と同じ意見です」はNG)
もうすでに戦国時代の人物が取りざたされていますが、メジャークラスを別としたら、下克上を具現し、かつ謀略を尽くして大名に成りあがった人物が好きです。
斎藤道三(真っ先に候補に挙がったけどこちらの質問でたけじんさんが紹介してましたので今回は省略)、宇喜多直家、津軽為信・・・。
まだ主君に殉じる忠義はさほど重んじられた時代ではなかったゆえに、中小勢力にとっては生き残るためには平気で裏切り、利用できるものはなんでも利用する。
そんな中でもピカ一なのが豊臣秀吉に「表裏比興の者」と言わしめた真田昌幸。
状況に応じて北条・徳川・上杉・豊臣と頼る先を変え、かつ実力をもっても北条や徳川の軍を撃退しています。
徳川相手の二度の上田合戦にしても、ホームグランドというのもありますが、自分の戦のペースに持ち込むための策が実に巧妙でありました。
大阪の陣で真田幸村(信繁)が怖れられたというのは、実際は父の影響大と思いますね。
策士・策略家っぽく無かったけど、あるはてなユーザーさんにお薦めされた作品を読んでみたら意外な人物像として描かれていたのが細川藤孝。
信長・秀吉の下において巧妙に立ち回ってその影の部分を見てきており、関ヶ原の戦いでは「古今伝授」の継承者であることを武器に家康・三成とは別に第三勢力として確立せんとするさまが面白かったです。
戦国時代って朝廷を始めとする権威が失われた時代に思われますけど、ところがどっこい乱世だからこそ建前としての権威が重要でもあったわけで、武将でありながら有職故実に精通していた藤孝は貴重な存在であり、その点で独自の戦略を持つことができたのでしょう。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20130316/1363443513
中国史では春秋戦国時代を中心にした宮城谷昌光作品に名将・謀将が続出しますね。
氏の作品は史料では数行しか記述の無い人物を(歴史的背景を踏まえた上で)存分に想像力を膨らませてその人生をドラマチックに描いているのが特徴。
私が読んだ中では軍人出身でありながら武術に頼ることなく知識を得ることにも熱心であり、春秋左氏伝で「晋の歴史上、最高の宰相である」と評された士会(『沙中の回廊』)。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20070217/1171692696
そして秦の宰相として有名な「遠交近攻策」によって戦国時代を終わりに導いたと言われる范雎(『青雲はるかに』)を挙げます。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20070930/1191144673
あと、Lhankor_Mhyさんがコメントされていたチェーザレ・ボルジアについては塩野七生の小説と総領冬実による漫画があって読み比べてみると面白いです。
奇しくもユリウス・カエサルと同じ名(カエサルのイタリア語読みがチェーザレ)の彼はイタリアどころかヨーロッパ統一の野望を抱き、イタリアの一領主から策略を重ねて次々と半島の各地方を併呑するも、若くしてその野望の中途で斃れた人物です。
小説を読んで、私は苛烈・残酷であっても目的を遂げるためには手段を選ばない合理性精神、またそのために敵が多く統一を目の前にして斃れた悲劇性にどことなく織田信長を思い浮かべました。
漫画の方はまだまだ途中ですが、若年の頃からマキァヴェッリが褒め称えた名君ぶりを発揮していますね。
チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング)
歴史ものから離れて、ハラハラドキドキの策略ものとして思いついたのが真保裕一の傑作『奪取』。
復讐のため男女3人が完璧な偽札作りに励み、大銀行と暴力団を一杯喰わせようという内容ですが、犯罪が絡むわりにはダークというよりコミカルな展開と巧妙なプロットゆえに読んでいて彼らを応援したくなってしまう。
お札のプロである銀行員の手を騙す為に原料作りから始めるなど、主人公らが試行錯誤する過程で、印刷技術を通して現代の紙幣がいかに精巧につくられているのかが窺い知れて面白いです(現在では更に進歩しているので本作の真似してもダメらしいっす)。
なお、主役三人が著者に関係するオチがあるのですが、それは読んでのお楽しみ。
騙すといえば、『クロサギ』の黒崎高志郎が出ていませんでしたね。
黒崎は一見のほほんとした今どきの若者風でありながら法律や話術、心理術に長け、ベテラン詐欺師でさえ見事に騙しとおす内容に爽快感を味わったものです。
『奪取』にしても『クロサギ』にしても、復讐が最終目標であることや、あくまでも人を騙す詐欺師(悪いやつら)を標的とするために犯罪もしくは犯罪スレスレの手段でさえ辞さない内容に何とも言えない魅力を感じてしまうようです。
策士、策に溺れるといいますが、その典型といえばこの人を置いて他にいないでしょう。
レースに参加している車の中で、群を抜いて速いゼロゼロマシン。先頭集団をぶっちぎって、罠を仕掛けられるのだから、当然ですね。
真面目にゴールすることを考えていれば、ブラック魔王とケンケンが優勝するのはだれの目にも明らかなのに、絶対優勝しない。
傑作です。
大好きな森田芳光が撮った、大こけ映画
とんねるずの所属する「ト社」の天敵「ラ社」のエリート社員『桜宮天神』が、まあうさんくさいのなんの。
とんねるず演じる広告代理店の社員が、ライバル会社へ抗議に行く。その様子を撮影するのだが、天神は横柄に振る舞ったり、なよなよしたりする。あとで、この様子を編集し、横柄な部分をすべてカット。とんねるずを悪人に仕立てた映像が出来上がる。この辺の計算ずくな感覚、イライラする感じがなんとも森田流で面白かったなぁ。カントク、また変な映画撮ってよ。もう撮れないなんて嘘でしょう?
策を弄するといえば、「詐欺師」。
おしゃれで小粋な詐欺映画の傑作
さて、だれが本当の策士なのかは、ネタバレになる(と書くのさえはばかられるが、古典だから許して)ので、触れないです。ね、(私の大好きな)あの人です。
これ、取り上げてだいじょうぶだろうか。
もう、これ以上書くと面白さが半減してしまう。策をめぐらす人がいることさえ言ってはいけない気がする。この映画、面白いです。
権謀術数と言えば、スパイ
旧日本軍の諜報部”D機関”の暗躍を描くシリーズ。その中でも謎に満ちた首謀者『結城中佐』。その正体に迫る短編「追跡」は、なかなかいい感じ。そして、結城中佐の張った網の広さと、緻密さに驚くことになる。この策士、何のためにD機関を作ったのか…疑問符ばかりが先行する。
この短編集には、ドイツの暗号エニグマも出てくるんです。暗号も策士の策の最たるもの。作る側も、解く側も。
そのエニグマといえば、(ノンフィクションですが、どうしても取り上げたい)
サイモン・シンの傑作「暗号解読」には、解読不可能と言われたエニグマを解いた男「アラン・チューリング」が登場。このコンピュータの基礎概念を作った超天才的数学者の頭脳は、暗号を解くために費やされ、戦後もその功績のほとんどが伏せられたまま同性愛の罪で投獄され、自殺。なんという才能の無駄遣い。
で、策士の話に戻すと、暗号を解くために、ドイツ側に偽情報を流して、その結果を解読に反映させるんです。だけど、その偽情報のために、かなりな人数が命を落としたり、戦艦が一隻撃沈されそうになったり。この解読チーム、無茶な策をめぐらせます。
最終的には、Uボートの出現予測をほぼ確実にしてしまうほどの解読マシーンを作り出してしまう。この人が、暗号作成側に回ったら、絶対に解読できない暗号を作り出すのだろうなぁ。チューリングテストの考案者は、本当に天才だったのでしょう。
さて、その策の規模では、この人の規模を上回れるものがいるかどうか。
ファウンデーションを設立し、銀河帝国の復興を計画した「ハリ・セルダン」
様々な未来を予測し、伏線を張り、ファウンデーションを構築し維持する仕組みを作る。
いまだに色褪せないこの作品を作ったアシモフが、最もスゲー策士かも知れません。
司馬遼太郎が描く、戦国武士や幕末の志士たちの中で、誰が一番策士かなぁと思いを巡らせる。
狸爺(徳川家康)はそうかもしれないが、これは周囲のスタッフの数と質の問題。秀吉は策士ではなくて、頭の回転が速いだけだし。黒田官兵衛がかなりな策士(中国大返しなどは、冷徹な策略家ではないと計画実行できない)だが、器が小さい。竹中半兵衛は実際はどうなのか不明。真田幸村は実力発揮以前だったし、石田三成は策を講じたが、実際にはその策が不発すぎ。
近藤勇は無策、土方は実直過ぎ(実力はすごいんだけど)、徳川慶喜は頭はいいんだけど自分で考えないし、西郷は策士になれないし。
大村益次郎(花神)と勝海舟が策士だよねぇ。大村は戦略家、海舟は回天の人。でも、この人!ではないなぁ。
一人だけ、桁違いの策略家がいましたよ。自分で動かずに、他人を動かす人。
船中八策って、自分の考えじゃないし。勝の手中で踊っているようでいて、勝を操っていたとしか思えないし。その目的は、「自分の船で世界に飛び出す」。そのために、日本を振り回した”坂本竜馬”が、日本史上最大の策士だと思うんだけど。
ジョーカー・ゲーム、ダブル・ジョーカー、パラダイス・ロスト、面白くて夢中で一気読みしました。実に楽しかったです。次作ラスト・ワルツが待ち遠しい!
ジョーカー・ゲームが映画化されましたね。出来栄えがたいへん気になります。結城中佐が伊勢谷友介ってどうなんだろ。
映画ジョーカーゲーム、痛快でした。活劇のツボを心得てる人たちがつくってるな、という印象です。柳広司の他の小説もあれこれ読み漁ってます。
ついでに報告いたしますと、鑑定士と顔のない依頼人、とっても面白かったです。
ええ、これ策士がいるって言っちゃいけないやつ!(大笑)
でも紹介してくださってありがとうございます。感謝感謝です。
刀語のとがめ
【中古】プレシャスメモリーズ/R/キャラ/青/刀語 01-023 [R] : とがめ【画】
http://www.katanagatari.com/character/ch02.html
刀集めのため刀を使わない剣士鑢七花に策を施す。
時として目的の刀を持つ相手と口で交渉することもある。
頭が切れているかと思えば、子供のような行動を取るのでかわいいなと思います。
ナルトの奈良シカマル
ミラクルバトルカードダス ミラバト ナルト NR03 奈良シカマル アンコモン NR03-22
http://dic.pixiv.net/a/%E5%A5%88%E8%89%AF%E3%82%B7%E3%82%AB%E3%83%9E%E3%83%AB
すごい忍術や技を持つ忍者がいる中で彼の最大の武器は、作戦を練ること。臨機応変に作戦を何通りも練る。普段は「めんどくせぇ」が口癖の彼もいざという時は仲間のために動いてくれる頼もしい存在です。
頭文字Dの高橋涼介
http://dic.pixiv.net/a/%E9%AB%98%E6%A9%8B%E6%B6%BC%E4%BB%8B
峠の走り屋として公道最速理論を追求する彼は、理論で走るクレバードライバーです。頭文字D第4シリーズから県外遠征チーム「プロジェクトD」のリーダーとして指揮をとっています。チームのドライバーの状態や相手のドライバーに合わせて的確なアドバイスをするだけでなく、ドライバーの成長を考えての「考えさせるアドバイス」はすごいなと思います。
幅広いジャンルの策士を紹介してくださってありがとうございます。
あまりよく知らないジャンルばかりで興味深いです。
刀語は過去の質問で紹介していただきました。読みたいと思っております。
一般的な意味での魅力的な人物ではないと思います。敵にしたくないですし、恐ろしい男だと思います。ですが、軍人として味方であれば彼ほど心強い者はいないでしょう。それが皇国の守護者の新城直衛ですね。
同じく横から失礼します。
遅筆というかシリーズ放置作家として有名な佐藤大輔ですが、『皇国の守護者』も9巻で止まって早や11年。
小出しされてきた世界観が全て書ききっていないのにも関わらず、9巻が微妙な終わり方だったので読者の間でも「あれで完結なのでは?」「いやもしかしたら1~2年したら続きが」と論争になりましたが、著者が事実上執筆活動を行っていないのもあって、あれで終わり(という名の放置)なんじゃないかなぁと思ってます。
漫画の方は5巻まで出ていますが、なんか中の人達のトラブルによって実質打ち切りです。
メディア化されると反発する原作至上主義者ってのはよく聞きますが、珍しく小説読者も賛辞することが多かった漫画化だったのにもったいない…。
まぁそういった経緯はあっても内容の面白さが損なわれることにはなりません。
小説にしろ漫画にしろ、ハマリ度は高いです。
もともとストーリー進行よりもその世界観構築に定評があった著者ですが、本作は和風ファンタジーとしての世界観が楽しめること請け合い。
以上、かつて佐藤大輔の著作はほぼ目を通してきた人の余計なお世話でした。
(回答を考えるよりもついコメントしたくなって…)
id:goldwellさん、コメントありがとうございます。
ここまで推されて読まないのはありえないでしょう!読みます!
回答のほうも、ゆっくりお待ちしておりますので、気が向かれましたら、一言二言でもお願いします。ぜひぜひ(^^)
幕末の剣術家であり勝海舟らとともに日本を変えていった山岡鉄舟を題材にして描かれています。
昔読んでこんな人がいるんだと感心しました。
山岡鉄舟って、初耳じゃないけど誰だろう、という認識です(申し訳ない)。
どんな人物なのか、どういうところが魅力なのか、もうちょっと詳しく教えてくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
ノンフィクション寄りなら三国志が面白いでしょう。舞台は西暦200年前後の中国。三国志と簡単に書いてしまうと詳しい方々からは「三国志」と「三国志演義」は区別しろよ、とお叱りがあるのですが、読みやすいのは吉川英治の「三国志」です。面白くなるのは悪役的位置づけの「董卓」が幅をきかせ始めたあたりからでしょうか。日本の戦国時代を描いた主な書籍と異なり、国家全体での勢力抗争を同時に書き進めているのが三国志の特徴で、数千キロも離れた地域で活躍していた勢力がいつの間にか直接対決したりというのが魅力です。政略・軍事両面で検索する智者が多数登場しますが、その多くは主君とともに残念な末路を迎えることも多く、感情移入してしまいがちです。
ややフィクションに振ったなら定金伸二の「ジハード」はいかがでしょうか。こちらも小説のみですが、舞台は西暦1200年周辺のアラブ、ヨーロッパ周辺。十字軍、リチャード1世、サラディン、チンギス・ハーンといった言葉をイメージしていただければいいかと。主人公はイスラム勢力のサラディンの幕下にいるアル・アーディル。基本的にぐうたらで争いごとになりそうなら自分から謝ってしまい要領が悪く能動的な生活力が欠如しており自他ともに「へなちょこ」と称し称されている。しかし無意味な戦やそれによる人死にはできることなら避けたい、とも気持ちが人一倍強く、自分では発揮したくないと思っている戦略的・戦術的手腕を奮うことを強いられる結果、「敵勢力を殺すことで味方を生かす」という矛盾に常に苦悩し続けて消耗していく。
はっきり言って、読み進むとかなり物語が重たいですが、主人公の相手側に回るのが名前くらいは聞いたことがあるであろう数々の偉人、リチャード1世、アイヴァンホー、ロビンフッド、リトルジョン、テムジン(チンギス・ハーン)などなど。主人公の属するイスラム勢力側は基本的に常に劣勢で、全滅を免れれば不幸中の幸い、という戦況続きの中にあって、何とか壊滅的被害を防ぎ続けるのが精いっぱい。しかし優秀・有能なメンバー揃いの相手方にしてみれば完勝が当然のはずなのに勝ち切らせてもらえないので、主人公の手腕を讃えるほかない、という構図になり、主人公の懸命さ・賢明さが際立ちます。完結していますので一気読みできます。
さらにフィクションに振るなら田中芳樹の「アルスラーン戦記」。中世ペルシャをモチーフにした、基本は人間の知力体力、剣や弓の腕前頼みだけど若干異能の力も物語には絡んできますよ、という内容。まだ続巻中ですが7巻までで一応は一段落します。筆の遅さを酷評する読者も多数ですが、刊行を辛抱強く待っていればこそ発売後ただちに読んで酷評しているのだと私は思っています。
物語にアクセントをつけているのは主人公の陣営の毒舌軍師ナルサス。政略・戦略の構築に長け、その分析力・観察眼は相手陣営を過大・過小評価することがないため、おもに戦略会議などで「結局はすべてナルサスの掌の上だった」という種明かしが行われます。現実という足場に立っていることを忘れずに理想を求める、というのが基本スタンスですが、このナルサスはサブキャラかつ主人公の王道を指し示す役回りなのでスパッとしていて気持ちがいいです。
さらにフィクションに振って、かなり古い本ですが真鍋譲二の「銀河戦国群雄伝ライ」。コミックスです。こちらは宇宙の同じ文明系の中での勢力抗争で、軍艦大砲ドカドカ、接舷したら剣やオノで白兵戦、という世界観です。部分部分で「どこかで聞いたようなくだりだな(笑)」というところもありますが、フィクション100%ですので偶然似たようなこともあるだろうと思えば気になりません。完結はしていますが若干入手困難かも。
書いたらとんでもなく長くなってしまい後悔してますが、せっかく書いたので投稿させていただきます。
熱烈な回答ありがとうございます。とっても嬉しいです。
定金伸二の「ジハード」がなかなか面白そうで、興味あります。
アルスラーン戦記は最初をちょっとだけかじってそのままになってます。《まだ続巻中ですが7巻までで一応は一段落します》とのことなので、とりあえず7巻まで読んでみようかなあ。
山岡荘八の、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康という戦国時代の3大英雄の本がとてもオススメです。
信長は苛烈、秀吉は陽気、家康は誠実、とそれぞれのスタイルの権謀術数が見れます。
全部読み終わるのに二年近くかかってしまいましたが、最後まで飽きずに読み通しました。
特に最後の家康は面白かった。戦国時代を終わらしたあとの、平和な時代をいかに維持していくかの戦いが胸熱でした。
補足コメントありがとうございます! 嬉しいです&参考になります。
長いからてを出さなかったけど、家康読んでみようかなぁ(司馬遼太郎ファンとしては、なかなか他の人に手が出なかった…)
家康の策士ぶりは、関ケ原と大阪冬の陣・夏の陣で発揮されてると思うのは、司馬遼太郎ファンの偏見だろうか。司馬遼太郎は、どうも家康が好きではなかった様子。関ケ原で、均衡を破ったきっかけとか、大阪城の堀を埋める策略とか、戦を始める言いがかりとか…どうにも狸爺という表現が満載でした。
策士の条件 ~ 空前絶後、失敗は策略の母 ~
【山】
韓非子 法家思想 BC-0279‥‥ China 秦 BC-0232‥‥ 47 /自害/始皇帝14.
/講和の使者として秦に派遣、李斯により自害させられる。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20060505
孤憤の人々 ~ 韓非子の愛読者たち ~
http://www.enpitu.ne.jp/usr8/bin/search?idst=87518&key=%B4%DA%C8%F3%BB%D2
【天】
空海 “弘法大師”07740727 讃岐 高野山 08350422? 62 /宝亀 5.0615~承和 2.0321
http://d.hatena.ne.jp/adlib/19740802 転生伝説 ~ 不空から空海 ~
天と人と地 ~ 日本文化の三傑 ~
http://q.hatena.ne.jp/1364190841#a1195513(No.2 20130326 00:48:30)
空海+紫 式部+伊能 忠敬≒定家+西行+芭蕉
http://okwave.jp/qa/q8171597.html(No.2 20130712 04:28:34)
希少点欠 ~ la Japonaise ! ~
【地】
山本 勘助 軍師 1493‥‥ 甲斐 15611018 68 /討死/明応 2~永禄 4.0910
《甲陽軍鑑 1575-1586》準拠、1969‥‥ 《市河文書》発見により実在?
…… 管助(=疑/誤=)勘兵衛、三軍師;黒田 官兵衛、竹中 半兵衛。
── 井上 靖《風林火山 195310‥-195412‥ 小説新潮 1958 新潮文庫》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B000JATLPQ
|
── 稲垣 浩《風林火山 19690201 三船プロ 1982 LDC 19971221 VHS 20041223 DVD》
http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/B00069BMA2
風林火山 ~ 疾如風、徐如林、侵掠如火、不動如山 ~
http://awabi.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1363887817/142
割と烹 ~ 投手は割、打者は烹、走者になれば火のごとし ~
【川】
…… 鞭声粛々 夜渡河 ── 頼 山陽《川中島「流星光底逸長蛇」》
…… 投票が終って、つじつまを合わせるために、各社各局は苦労した。
驚いたことに仕掛人(与党総裁)が、漢詩まで用意して見得を切った。
http://d.hatena.ne.jp/adlib/20110604 小鳩の乱(3)外柔内剛
いろいろ挙げてくださってありがとうございます。
どんなところが素敵か少々わかりづらいので(読解力が低くてすみません)、
もうちょっと詳しく教えてくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
あえて銀英伝出します。
ラインハルトやオーベルシュタインは充分以上に策士ですし、魅力的です。
社会の歪みや他人の特性など利用して、権力や人材を集めていく過程は迫力があります。
細野不二彦の傑作と言えるでしょう。
主人公のフジタは美術品に絡む欲望の渦を巧みに乗り切り利益を上げる。
たくさんの魅力的な「悪党」も出てきます。
あえての銀英伝ありがとうございます。魅力的なのはよくわかってますが(わかってることも御承知でしょう)、挙げてくださってうれしいです(^^)
ギャラリーフェイクは、タイトルは何となく知ってますが未見です。美術品が絡むといろいろな策士が暗躍しそうですね。面白そうです。
森田崇氏著「アバンチュリエ」はいかがでしょうか。
おそらくは何らかの形で読まれていらっしゃるでしょうアルセーヌ・ルパン(三世に非ず)の物語を丹念に漫画化しているものですが、従来の翻訳小説以上にルパンが活き活きと策士っぷりを発揮してくれていると思います。
怪盗の代名詞とも言うべき彼ですが、お宝を探し出すときの謎解きは探偵さながらでありますが、これと決めたターゲットから盗み出すときの策士ぶりは実に素敵です。
しかしやはり、特に挙げたいのは、追い込まれてからの脱出劇です。案外何度も捕まっているルパンですが、怪盗としてなお活躍し続けるのはひたすらに脱出し続けてきたからこそ。脱出するための彼の動きは、奇策と深謀遠慮とが交錯する、実に策士ともいうべきものだと思われます。
以前は講談社で連載されていました(初期5巻)が、これは最近「登場編」上下巻として小学館からまとめ直されました。
その後の展開は小学館から新たに三巻まで刊行中です。
アルセーヌ・ルパンは確かに策士っぽいですね!
漫画版の「アバンチュリエ」もなかなか面白そうです。
紹介してくださってありがとうございます。
今まで読んだ小説の中では栗本薫「グイン・サーガ」のアルド・ナリスが頭ひとつ抜けて策士。
グイン自体も頭の良さはものすごい。基本「グイン・サーガ」は登場人物の頭の良さに感心する小説だと思っていて、どの国の偉い人も頭のなかでは謀略練りまくりで、僕らの世界の外交官クラスっぽい人がものすごく頭悪く見えたりするんですが、その中でも群を抜いて知略に飛んだ人間です。
途中、拷問を受けて体が悪くなってリタイアしてしまいますが。
すいません、栗本薫版のやつがAmazon検索で出てこなくて、唯一出てきたコレを張り付けた次第ですが、正直グインが国を持ったぐらいでホモ臭さが半端なくなって放り出してしまいました。
私も途中で離脱しました(^_^ゞ
でも嫌いな作品ではないので、現状どうなってるのか気になります。
笹沢左保さんの「軍師 竹中半兵衛」をお勧めします。
竹中半兵衛のストイックな生き様。また彼の進言で難局を乗り切り出世する秀吉。
大変感銘を受け、私自身の生き方を変えた本です。
古い本ですが新装版が、また電子書籍にもなっています。
策士といえば竹中半兵衛、ってよく聞きますが、実は私、竹中半兵衛についてよく知りません。半兵衛を描いた小説は他にもたくさんありそうですが、特に笹沢左保作品がオススメの理由ってなんでしょう? 《私自身の生き方を変えた》とまでおっしゃってるので、たいへん興味があります。良かったら教えてくださいませ。
現代的な策士をいろいろ紹介してくださってありがとうございます。挙げてくださったなかでは天藤真が好きです。
こんな感じの策士は他にも大勢いそうでワクワクします♪
(細かいことを申し上げると、拝読は謙譲語なので「ご拝読多謝」はちょっと変かなっと思いました。)
ぐあー敬語間違えたー(ご指摘ありがとうございます!)腹切るwww
日本的美風に殉じるのではなく追加で1作(1人)をば。
◎高村薫「レディ・ジョーカー」の岡村清二
二重丸打っておきます。高村作品には最高傑作が多数ありますが、本作は改稿を含め、高村さんの圧倒的な作戦勝ちの気がします。渡哲也も渋い。
もうすでに戦国時代の人物が取りざたされていますが、メジャークラスを別としたら、下克上を具現し、かつ謀略を尽くして大名に成りあがった人物が好きです。
斎藤道三(真っ先に候補に挙がったけどこちらの質問でたけじんさんが紹介してましたので今回は省略)、宇喜多直家、津軽為信・・・。
まだ主君に殉じる忠義はさほど重んじられた時代ではなかったゆえに、中小勢力にとっては生き残るためには平気で裏切り、利用できるものはなんでも利用する。
そんな中でもピカ一なのが豊臣秀吉に「表裏比興の者」と言わしめた真田昌幸。
状況に応じて北条・徳川・上杉・豊臣と頼る先を変え、かつ実力をもっても北条や徳川の軍を撃退しています。
徳川相手の二度の上田合戦にしても、ホームグランドというのもありますが、自分の戦のペースに持ち込むための策が実に巧妙でありました。
大阪の陣で真田幸村(信繁)が怖れられたというのは、実際は父の影響大と思いますね。
策士・策略家っぽく無かったけど、あるはてなユーザーさんにお薦めされた作品を読んでみたら意外な人物像として描かれていたのが細川藤孝。
信長・秀吉の下において巧妙に立ち回ってその影の部分を見てきており、関ヶ原の戦いでは「古今伝授」の継承者であることを武器に家康・三成とは別に第三勢力として確立せんとするさまが面白かったです。
戦国時代って朝廷を始めとする権威が失われた時代に思われますけど、ところがどっこい乱世だからこそ建前としての権威が重要でもあったわけで、武将でありながら有職故実に精通していた藤孝は貴重な存在であり、その点で独自の戦略を持つことができたのでしょう。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20130316/1363443513
中国史では春秋戦国時代を中心にした宮城谷昌光作品に名将・謀将が続出しますね。
氏の作品は史料では数行しか記述の無い人物を(歴史的背景を踏まえた上で)存分に想像力を膨らませてその人生をドラマチックに描いているのが特徴。
私が読んだ中では軍人出身でありながら武術に頼ることなく知識を得ることにも熱心であり、春秋左氏伝で「晋の歴史上、最高の宰相である」と評された士会(『沙中の回廊』)。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20070217/1171692696
そして秦の宰相として有名な「遠交近攻策」によって戦国時代を終わりに導いたと言われる范雎(『青雲はるかに』)を挙げます。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20070930/1191144673
あと、Lhankor_Mhyさんがコメントされていたチェーザレ・ボルジアについては塩野七生の小説と総領冬実による漫画があって読み比べてみると面白いです。
奇しくもユリウス・カエサルと同じ名(カエサルのイタリア語読みがチェーザレ)の彼はイタリアどころかヨーロッパ統一の野望を抱き、イタリアの一領主から策略を重ねて次々と半島の各地方を併呑するも、若くしてその野望の中途で斃れた人物です。
小説を読んで、私は苛烈・残酷であっても目的を遂げるためには手段を選ばない合理性精神、またそのために敵が多く統一を目の前にして斃れた悲劇性にどことなく織田信長を思い浮かべました。
漫画の方はまだまだ途中ですが、若年の頃からマキァヴェッリが褒め称えた名君ぶりを発揮していますね。
チェーザレ 破壊の創造者(1) (KCデラックス モーニング)
歴史ものから離れて、ハラハラドキドキの策略ものとして思いついたのが真保裕一の傑作『奪取』。
復讐のため男女3人が完璧な偽札作りに励み、大銀行と暴力団を一杯喰わせようという内容ですが、犯罪が絡むわりにはダークというよりコミカルな展開と巧妙なプロットゆえに読んでいて彼らを応援したくなってしまう。
お札のプロである銀行員の手を騙す為に原料作りから始めるなど、主人公らが試行錯誤する過程で、印刷技術を通して現代の紙幣がいかに精巧につくられているのかが窺い知れて面白いです(現在では更に進歩しているので本作の真似してもダメらしいっす)。
なお、主役三人が著者に関係するオチがあるのですが、それは読んでのお楽しみ。
騙すといえば、『クロサギ』の黒崎高志郎が出ていませんでしたね。
黒崎は一見のほほんとした今どきの若者風でありながら法律や話術、心理術に長け、ベテラン詐欺師でさえ見事に騙しとおす内容に爽快感を味わったものです。
『奪取』にしても『クロサギ』にしても、復讐が最終目標であることや、あくまでも人を騙す詐欺師(悪いやつら)を標的とするために犯罪もしくは犯罪スレスレの手段でさえ辞さない内容に何とも言えない魅力を感じてしまうようです。
古今東西、幅広く策士を紹介してくださってありがとうございます。
どの本も興味深くてワクワクします♪
これまでにご教示いただいた本も面白そうだし、図書館の予約枠がたいへんなことになっております。でもまだまだ教えてくださいませ(欲張りめ)。
古今東西、幅広く策士を紹介してくださってありがとうございます。
2014/11/16 19:10:28どの本も興味深くてワクワクします♪
これまでにご教示いただいた本も面白そうだし、図書館の予約枠がたいへんなことになっております。でもまだまだ教えてくださいませ(欲張りめ)。