【人力検索かきつばた杯】#51 「ぎんが」


お待たせしました!

お題は
「ぎんが」
です。

キーワードや元ネタ縛りはなく、内容がかすってるとか連想できればOK

〆切は8/15 23:00 ±1h

講評は希望者のみとします。

参考:
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CD%CE%CF%B8%A1%BA%F7%A4%AB%A4%AD%A4%C4%A4%D0%A4%BF%C7%D5

回答の条件
  • 1人3回まで
  • 登録:
  • 終了:2013/08/15 22:34:54
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:sokyo No.8

回答回数1377ベストアンサー獲得回数97

ポイント65pt

『天体観測』

午前2時。児童館前の丘の上は、昔と同じように静寂に包まれていた。
僕は慎重に自転車を止めると、肩から三脚を下ろし、バッグを地面に置いた。さあ、始めよう。
最初に三脚を立て、それから赤道儀とカメラをセットする。カメラはパナソニックのミラーレス。レンズはさっき実家から持ってきたばっかりの、古びたEFマウント75-300mm。その両者をマウントアダプターで繋ぐ。
昔から形のある天体が好きだった。だから撮るのはいつも銀河か惑星だ。でもどちらか選べるなら、銀河がいい。人の想像を超える光の輪は、常に美しい。
僕は試しにアンドロメダ座のほうにレンズを向けて、EVFのファインダーをのぞいてみる。何も見えない。ちょっと長めの露光にして、感度を上げて、無限遠にして、ケーブルレリーズからシャッターを切ってみる。5秒。10秒。
今度は写った。けれど、ピントがおかしい。やっぱりピントリングを回しきるだけじゃだめか。一度赤道儀を外してみる。もう一度レリーズ。
撮影するなら、大事なことは一に条件、二に機材だ。ここは空気こそ悪くないけれど、季節柄、土星は見えない。いつか見てみたいM91もシーズンじゃない。そもそもこの機材じゃ、最も撮りやすいはずのアンドロメダ銀河すらろくに撮れそうにない。仕方ない。今日は星座写真だ。
今度のショットはさっきよりまた少しいい。けれど、もう少しきれいに撮れるんじゃないか。僕はEVFから目を離さずに、再びピントリングへと手を伸べた。
やわらかい何かに手が当たった。僕はやっと、EVFから目を離した。
僕と同い年ぐらいの、女の子がいた。

「丘崎くん、ぜんぜん気づかないんだもん」
今の今まで、ここには自分以外だれもいないと思っていた。
「夏休みだから、こっち帰ってきてるの?」
僕は頷いた。
「久しぶりだね。私のこと覚えてる?」
女の子はこっちを見た。僕は黙っていた。
「菅生だよ、小学校も中学校も同じだった。でもなあ、ずっとクラス違ったもんね、覚えてないよね」
そういえば、そんな人がいたような。
「私もカメラ始めたの。ご一緒していいかな?」
菅生は首からカメラを提げていた。オリンパスのPEN。僕のと同じマウントだ。レンズは、フィッシュアイだろうか。
「丘崎くんは何を撮っているの?」
「本当は銀河が撮りたいんだけど、この機材じゃ、無理だから。何かを撮りに来たわけじゃないけど、」
「なんとか流星群は撮らないの?」
「ペルセウスは、あんまり興味ない」
「ふうん。丘崎くん、どうして銀河がいいの?」
「何だろう。でもいまはどっちにしろレンズとか自前じゃないし、今は望遠鏡も持ってな…」
「あっ! 流れ星!」
菅生は、流星に気を取られてまた離れたところへ行ってしまった。だから僕もまた自分の撮影に戻った。やっとピントが合うところを見つけたところだったから。このレンズは古いながらも十分に写る。フィルターを着ける。設定を変える。何度もレリーズする。

「ねえねえ、どんな写真が撮れた?」
気づくとまた菅生がこっちに来ていた。僕は唸った。借り物の機材だし、久々の地元であんまりおもしろいものが撮れない。
「じゃあさ、そろそろ明るくなるから、最後の一枚を撮って、見せっこしない?」
菅生は言った。僕は時計を見た。確かに、そんな時間だ。
最初に撮ったアンドロメダ座の全体にしようと思った。あれなら形もはっきりしている。そんなに焦点距離もいらない。失敗もしない。
僕は、すでに撮ったのとほぼ同じアングルにセットして、感度も露光時間もそのときと同じにした。感度は最大。露光時間は30秒。OK。レリーズ。

菅生も撮影が済んだようだ。うれしそうにこっちに向かって走ってきて、
「見せて!」
と言った。僕はEVFを背面ディスプレイに切り替えた。
僕の写真は、予想通りの仕上がりだった。赤道儀もばっちり機能している。点のようだけどアンドロメダ銀河も写ってる。レンズの癖も出ていない。露出もOKだ。
「すごいね!」
菅生はディスプレイを食い入るように見ていた。僕は赤道儀のこととか、レンズの特性のこととかを話そうと思ったけれど、やっぱりやめた。
「私のも見てよ! 銀河が撮れたの」
菅生は言った。馬鹿な、と思った。こんな小さなレンズで写る銀河なんてない。
見せてくれたのは、星景写真だった。丘から臨む眼下の街灯りと、天の川。
「銀河が、好きなんでしょ? だから、撮ってみたの。あとね、私たちの街!」
そうだった。
天の川は、銀河系そのものだった。僕はPENの小さなディスプレイに見入った。日本から見える最大の銀河は、アンドロメダ銀河じゃなかった。天の川銀河だ。これ全体が、ひとつの銀河だった。
見えてるものなのに、見えてなかった。遠くの銀河ばかりに憧れていた。大事なのは機材じゃなくて、撮るべきものを見つける目。
左をちらっと見たら、菅生と目が合った。だから僕は空を見上げた。
「見えてるものを見落としてた」
天の川がきれいなこの場所に、僕は立っている。僕の故郷。菅生が住んでいる街。

出し抜けに、僕の左耳へ何かが押し込まれた。イヤホンだった。
横を見ると、イヤホンの反対側は菅生の耳に収まっていた。
「知ってるでしょ、この曲」
菅生はiPodの画面を見せてくれた。これは。あのころ流行っていた曲だ。
僕たちは隣り合って天の川銀河を見上げた。懐かしいイントロが流れ始めた。

id:gm91

描写が丁寧でよろしおます。カメラのことは詳しくないですが情景がよく伝わってきます。
ストーリーも写真からうまく展開されてていい感じですね。
BAは悩んだのですが、お話としてまとまりがいいのと、主人公の「成長」をきちんと描いているところが決め手です。

2013/08/18 01:16:36

その他の回答9件)

id:cx68 No.1

回答回数504ベストアンサー獲得回数56

ポイント25pt

深夜まで起きていたのでこんな時間ですが書いちゃいます。
「星を見し者」
々が寝静まった午前一時頃、真夜中の一時に私は散歩をしていた。その日は「流星群」が見られる日だった。高台に上がってみると、そこには見きれかけていた100万ドルの夜景を前にひとり立ち尽くす人がいた。そして彼の横には大きな望遠鏡があった。天体観測でもするのだろうか。私は興味津々に彼に話しかけた。すると笑顔で
「あれ?あなたも今日の流星群を見るんですか?」
と答えた。続けて、
「僕は、天崎 星斗といいます。」
といって名刺まで差し出してきたのだ。
私は偶然その時に名刺を持っていなかったので、少し動揺していた。
彼の名は天崎 星斗(あまざき せいと)というらしい。山奥でペンションを経営しつつ、時にはこの高台に星を見に行くのだとのことであった。今夜はペンションの経営を嫁に任せて、この流星群を見にここまで来たのだという。
そう話していると、空には流星群が飛び交っていた。綺麗な夜景とのマリアージュはベストであると、天崎は呟く。その時私は
「流石が天崎さんです。こんなことまで言えるなんて!」
と褒め称えた。しかし天崎は、
「これでも、まだまだ知識量は中級者レベルなんです。」
と少し悲しげに返した。それでも私は、
「でも、頑張ってください!いつしか、銀河を望むような天体観測者になれますよ!」
と、彼を励ました。すると天崎は、
「あ、ありがとうございます!私は他の天体観測者よりはとても劣っていて、しょっちゅうからかわれているので…。」
彼にはネガティブな側面があるというのだが、それが出てきてしまったらしい。それでも私は激励を続ける。
「そうなんですか。それでも、頑張って!努力すればその努力はいつしか必ず報われるって言うじゃないですか!」
すると天崎は、
「よし!僕も頑張るぞ!」
天崎の成長ぶりにちょっぴり感動した私は、勢いに乗って、
「そうなったら話は早い!ちょっと待っていてください。」
「え?何か買ってきてくれるのですか?」
「コンビニへ行ってくるけど、何か買ってきてほしいものはありますか?」
「じゃあ、栄養ドリンクで。」
「よしわかった!買って来よう!」
と、すぐさまコンビニへと飛んで行った。
「僕は、まだまだ磨き足りないダイヤモンドの原石なのかも知れないな。」
真夜中の高台に、カップラーメンの匂いが漂っていた。
f:id:cx68:20130810035020j:image
Fin.
講評の方、宜しくお願い致します。

id:gm91

承知しました。

2013/08/10 10:46:02
id:gm91

雰囲気は悪くないですが、ストーリーと文章がちょっと雑な感じです。
・散歩に名刺は普通持っていかない。
・「彼の名は天崎 星斗」 
→直前に名刺付きで自己紹介されてます。
・「今夜はペンションの経営を嫁に任せて」 
→経営は日替わりにはしない。
・「流石が天崎さんです」
→初対面ではないのですか?
・「いつしか、銀河を望むような天体観測者になれますよ」
→設定がよくわからない
・「彼にはネガティブな側面があるというのだが、それが出てきてしまったらしい」
→いつ?
・「え?何か買ってきてくれるのですか?」
→脈絡が無い様な気がする。
・「僕は、まだまだ磨き足りないダイヤモンドの原石なのかも知れないな。」
→同上
・「真夜中の高台に、カップラーメンの匂いが漂っていた。」
→同上

アドバイスとしては、一旦書いた後読み返す事。頭の中のイメージをばーっと書くのはOK。でも書きっぱなしはNG。今後に期待します。

2013/08/15 23:02:08
id:itatanu44 No.2

回答回数18ベストアンサー獲得回数1

ポイント40pt

夜。俺はいつも通りの時間にいつも通りの道をいつもどおりに歩く。
茶髪に染めた髪、ダボッとだらしなくはいたズボン、目つきはいつもがんをつけているみたく、両ポケットに手を突っ込む。どう見たって不良だよな。
その通り、俺は不良だ。どこをどう見てもただの不良。「不良君!」って呼ばれたら真っ先に返事するだろう(まあ、誰も呼ばないだろうけど)。
そんなこんなを考えながら俺は歩いて行った。河川敷をひたすら。こんな真夜中だから、誰も通らない。でも、俺はこの空気がとっても好きなんだ。昼間のむせかえる独特の息苦しさがなく、気温も俺にとってはちょうどよい。最高さ。
河の波打つ音もα波が出てるみたいなんだよな。聴いてると心が洗い流されるような…でもこんなこと誰にも言えないのが、悲しい。こんなことをダチに言ったら、絶対引かれるし喧嘩仲間にでも言ったらおしまいさ。
「悩んでるんだ、君」
突然透き通るような声が俺の目の前を通り過ぎて言った。誰だ!?暗闇で何も見えないけど、人の気配なんて感じなかったはずだ。半径2メートルくらいの人の気配なら喧嘩慣れしてる俺は手に取るように分かる。でも、今は何も感じなかった。いや待てよ、今のは女の声だったよな。
「あは。私の声聞こえるんだね!」
やけにテンションが高い女だな。っていうかどこにいるんだよ。
「私はここだよん」
背中にひやりとした何かが置かれた。ゾワァっと鳥肌が全身にたつ。
「誰だよっ!」
流石にカンに触る。俺は勢いをつけて振り返った。
そこには俺を見てにやにや笑っている、高校生くらいの女の子が立っていた。つまり同い年くらいだ。
「やっと気づいてくれたんだね。私、沙穂っていうの。あなたは?」
いきなり自己紹介って・・・。俺少し驚いた。今時の女子ってこういうもんなんだな。女子と話したのなんていつ振りだろう。気がついたら女子なんて近寄りもしないんだもんな。
「俺は春埜。にしてもお前、こんな時間に何してんだ?」
「フフ。多分あなたと一緒だよ」
沙穂は一人でくすくす笑っている。よくわかんないやつだな、こいつ。
「ねえ、銀河ってどんなところだと思う?」
「は?銀河?」
いきなり何話しだすんだ。
「私ね、銀河行ってみたいんだ」
沙穂はさっきまで笑顔で話してたのに、急にまじめな顔になった。そして、遠くを見つめるような目をしてぽつりと言った。
「私ね、こうみえてもけっこうお金持ちな家に生まれたんだ。毎日ほんと不自由ないんだよ。でもね、時々考えるんだ。もし、これが全部嘘だったらって。これは本当は夢とか幻で、本当の私は貧乏な家に生まれた女の子だったらって。あなたも一度は考えたことあるでしょ」
すぐには首を振れなかった。一度は考えたことはあるかもしれないけど、覚えていないし。それに何でこんな時間にこんなこと聞かれなくちゃいけないんだ。
沙穂はおれにこたえる時間も与えずまた話しだす。
「銀河ってさ、どうなってるんだろ。なんかさ、全部教えてくれるような気がするんだよね」
沙穂はおもむろに夜空を見上げる。
「銀河は絶対じゃないでしょ」
俺はつぶやいた。すると沙穂は俺に一歩寄ってきて、言った。
「じゃあさ、銀河連れてってよ」
そしていたずらっぽく笑みを浮かべる。なんだか悪魔の笑みのように見えたのは月の光の照らし方であったことを願おう。


つぎの日。俺はまたその河川敷を訪れた。今はまだ太陽が俺たちを照らしている。
「おーい、春埜!何してんだ?」
俺の喧嘩仲間、貴一が河川敷に降りてくる。
「いや、別に」
まさか昨日会った女子の事を考えてた、なんて言えない。俺は顔をそむけた。
「おまえ、学校行かないのかよ」
「今日は行く気分じゃない」
俺はきっぱり言う。俺は不良だけど、学校には行っている。授業に出るかどうかは置いておく。
「フゥン。なあ今日ダチと花火すんだけど、お前も来る?」
「今日はいい」
「何だよ、何かあったのか?俺でよかったら相談乗ってやるけどよ」
「ホントになんでもないから」
「そうか」
貴一は喧嘩仲間の中でも気の合う、いいやつだ。そんな奴を突き放すのは本当は嫌だった。でも今日は変な気分なんだ。
俺がそれ以上黙っていると貴一は近くの階段を上って行ってしまった。
「ごめん、マジ・・・」
心の中で何度も謝っておく。


その日は一日中モヤモヤした気分だったんだ。
俺は河川敷と近くのスーパーマーケットも何度も行き来した。6回目くらいでさすがにスーパーマーケットの店員に変な眼をされたけど、気にしなかった。
「銀河、か」
銀河ってどうすればいけるのだろうか。ロケット?俺にそんな経済力はない。宇宙人に頼んでufoを貸してもらう?無茶言うなよ。
意味のない自問自答を繰り返し、俺はただ歩いていた。
そんな時、河川敷の近くで喪服に身を包んだじいさんと婆さんが話していた。
俺はその横を通り過ぎようとした。でも、その時その会話を聞いてしまった。そしてその内容に耳を疑がったんだ。


その夜。俺は河川敷で待っていた。もちろん沙穂を。
すると予想どうり沙穂は現れた。黒く長い髪を下ろして、笑みを浮かべる彼女。
「・・・もしかして、聞いちゃった?」
沙穂はしかられる前の子供のような口調で言う。
俺はそんな沙穂を冷たく見据えた。
「聞いたかって?ああ、聞いたさ。お前が大うそつきだってことを」
頭の中でじいさんっとばあさんから聞いたことを浮かべて、俺は続けた。
「何であんな嘘、言った?」
俺は爺さんとばあさんからあることを聞いてしまった後、二人に訊いたんだ。沙穂の中学時代の同級生だと偽って。
「おまえ、幽霊なんだろ。しかもこの河の近くで自殺した」
沙穂は驚く様子もなく俺の話を聞いていた。
「全部聞いた。お前の家がお金持ちなんかじゃなくて普通の家だってことも、お前が・・・」
俺はそこで一旦言葉を切る。
「大の大嘘つきだったってことも。意味わかんねぇよ。俺、ずっと幽霊と話してたのかよ」
「ごめん、嘘ついたこと謝る」
沙穂は静かに言う。おちゃらけた口調とは正反対の、真剣な声。その声は静かな夜によく通った。
「君が言ったことは全部本当だよ。でもさ、」
沙穂はその続きを言わなかった。ずっとうつむいたまま、顔をあげえずにいた。
「未練、とか?」
ふと、何かが頭の中に浮かんだ。よくある話だ。幽霊が未練のせいでこの世にとどまってるなんて。
「・・・恥ずかしながら」
ぽつりという。
「だったらさ、言えば?」
「えっ?」
「言えよ。幽霊とかかわって、もし途中でさじ投げて、呪われたら嫌じゃん」
本心と強がり、その両方入っていた。
沙穂はまだ状況が飲み込めていないという感じだった。
「自分の未練くらい知ってるだろっ」
「うん」
「じつは俺、今日ずっと銀河について考えてた。もしお前の未練が銀河に行くことだったら、俺は無理だぜ。でも、ロケットを作る会社を立ち上げることはできると思うから、それまで気を長くして待てば・・・・っておい!沙穂」
目の前に沙穂は、白い光で輝いていた。見間違いなんかじゃない。確かに沙穂は光っている。いや、もしかしたら光に包まれているのかもしれない。どっちにしても沙穂は光っている。俺の目の前で。
「あはは。未練、達成しちゃったみたい!」
沙穂はあの明るい笑顔だ。状況がつかめない俺は口を開けて立っているだけだ。
「ありがとう、春埜」
見る見る沙穂は光に包まれていく。そして明るい笑顔のまま、俺に手を差し伸べた。
ひとつ遅れて俺も手を出そうとしたけどその前に沙穂はおれの前から消えてしまった。
河川敷には、冷たい風が吹き続け、俺の頬をなでた。


結局沙穂の未練はなんだったのだろうか。
俺はそんなことを頭に思い浮かべて今日も河川敷にいる。
空には満点の星。この夜空に銀河は今日もあって、俺たちを見ているんだろうな。
そしてそれを彼女、沙穂も見ているんだろうか。






初投稿です。
講評など、よろしくお願いします。
時々誤字があるかもしれません・・・すみません。

他3件のコメントを見る
id:itatanu44

すみません。
「がんをつけている」の方が分かりやすいですね・・・。
よくヤンキーとかが「あぁん!?」みたいにやっているあの目つきです。

2013/08/15 13:23:42
id:gm91

基本的なストーリーは悪くないと思うんですが、練り不足の印象。文章もちょっと子供っぽい感じなので損をしている気がします。
心情描写などを見ると素養はあるように思います。
多分語彙が足りてないのだと思いますので精進召されよ。

2013/08/15 23:03:08
id:gm91

質問者から

GM912013/08/12 04:52:44

遅れましたが補足します。

・いつものことですが、回答後の修正履歴は採点に影響しません。何回修正してもしなくてもそのことが加点あるいは減点になることはありません。〆切時点の出来映えで判定します。極端な話、締め切り直前に全差し替えしてもOKです。

・修正の際、履歴を残す必要はありません。ただ、〆切前に目を通していることが多いので、「修正したよ」と一言コメントもらえると開催者は助かります。

・誤字脱字は減点対象にはしませんが、多すぎると「雑な文章だな」と感じるので文章点の加点に影響することがあります。

id:taddy_frog No.3

回答回数832ベストアンサー獲得回数83

ポイント35pt

銀河があるなら、
金河や銅河があってもいいんじゃないか。

まずは、太陽に似た、黄色い星が集まって出来た金河、
赤色巨星や、赤色矮星が集まって出来た銅河、
ブラックホールが集まって出来た鉄川、
そして、青色巨星で出来た鉛河も設けるべきだと
提案した。

すると、
太陽に似た、黄色矮星は、暗くて見えにくいし、
赤色矮星は、黄色矮星以上に小さくて見えにくいし、赤色巨星である時期は短いし、
ブラックホールは光らないし、
青色巨星は、寿命が短い。
そもそも単一種類の星だけが出来るメカニズムが考えられない。
やはり、色んなタイプの星が集まった銀河だけで充分だよ。
・・・と言われた。

id:sibazyun No.4

回答回数1824ベストアンサー獲得回数246

ポイント40pt

寝台急行銀河は私の青春の思い出。。。といっても、ロマンチックなものではない。
1970年代、大阪郊外にあった現業機関の中枢CPUで、一応二重系にはなっているが、
片方がサスペンドしたとき、夜になるのを待って、基盤を取り出し、銀河に乗って
神奈川県の工場に向かうのが新人の私の仕事だった。工場の始業前にたどりつく。
その日の夕方までに補修が終われば新幹線で戻るが、夜までかかれば、また銀河で
大阪へ朝帰り。

もっとクリティカルな部品の場合は、先輩が東名高速をタクシーで飛ばすことも
あったようだ。わたしの場合は三年で三往復はしただろうか。寝台急行は、そのころ
夕方に総務の人間が予約して、当日きちんと乗れるくらいの空き具合だった。

そんな銀河はもうない。けれど、遠隔診断とか、関西分工場の設置とかで、いまでは
そんな徹夜出張そのものがなくなってしまった。

id:sibazyun

これ、脚色はしてありますが、「朝一番に工場に着くように上りの銀河で出張」は実体験です。

2013/08/15 22:41:55
id:gm91

私もやったことあります。もう一回はサンライズでしたけど。

2013/08/15 22:49:03
id:shogo2469 No.5

回答回数200ベストアンサー獲得回数25

ポイント25pt

(あくまでフィクションです)
「銀河系を救った太陽系」

宇宙のどこかに「銀河系」というのが存在していた。
その銀河は数多くの惑星が暮らしていた。
中でも最も有名とされたのは、「太陽系」。
8つの惑星と、5つの準惑星、衛星と、リーダーとなる太陽が暮らしている。
太陽系を中心に、銀河系の惑星たちは、充実して暮らしていたのだった。

太陽系では・・・
地球「今日も・・・平和ですね・・・。」
太陽「ああ、そうじゃなあ・・・。」
火星「いやあ、本当に平和だな。この銀河。」
金星「ほかの銀河よりもな!」
水星「おいおい。その自慢はやめなよ。」
海王星「あっ!、そういやあさあ、みんなあの時を覚えてる?」
土星「あれだろ?もちろんさ!」
木星「あの時は地球がいないとどうなるかと思ったよ。」
そう・・・、あの時は、銀河系は大混乱に落とされた・・・。
あれは1億年前のことだ・・・。

この頃太陽系は今ほど有名ではなく、他の星からも銀河系の天体として推薦されていなかった。
太陽系にて・・・。
地球「今日も何事もなくてよかったですね。」
太陽「ああ、それにしても、いつ見ても平和なこの銀河。銀河系の外にはどんな平和な星が暮らしているだろうか・・・。」
木星「特にこの太陽系。やはり太陽様のおかげで俺たちが生きてると思うとありがたいなあ・・・。」
火星「ああ。生きるってやっぱ素晴らしいよな!」
土星「なあ、海王星。ほかの銀河ってお前に見えるか?」
海王星「ハハハ、見えないよ。小さい星たちも遠くは見えないだろうね・・・。」
金星「地球。なんでお前だけ生物が生きてんだよ。俺は虫1匹いないのにずるいぞ!」
水星「まあまあ、そのうち生まれるさ。正直僕もうらやましいけどね。」
太陽「やはりこの世界平和じゃなあ・・・。」


しかし突然・・・。
        ドン!
皆「!?」
銀河系全体が雑音が行き渡った。
太陽「何事!?」
銀河系中心のバルジ(銀河系の中心を囲む星の集まり。)が銀河系一同に言った。
バルジ「大変だ!我ら銀河系にアンドロメダ銀河が襲撃してきたぞ!一同、直ちに非難するのだ!」
なんとアンドロメダ銀河が地球に襲撃してきたのだ。
地球「どうしましょう・・・。」
太陽「とにかく危険じゃ!逃げるぞ!」
水星「でも、逃げてもいつ追いかけてくるかわかりません・・・。」
冥王星「これは困りましたね・・・。」
慌てているのは太陽系のみならず、すべてが回避に必死だった。

バルジ「アンドロメダはどうやら惑星が足りなくて少し十分な太陽系を狙ってるらしい。特に心地よい星をな・・・。」
バルジは混乱状態ながらもこう言う。
木星「大変だ!地球は生命もいて自然が多い・・・。地球は守らないと・・・!」
土星「でも、地球だけとは限らないぞ。」
太陽「とにかく皆狙われてるかもしれない・・・。気をつけねば・・・。」
地球「そうですね・・・、いつ襲ってくるか・・・。」
アンドロメダの襲撃もどんどん激しくなり、さらわれそうになる星も多発する・・・。

バルジ「くっ・・・、なんて手ごわいんだ・・・。」
アンドロメダはバルジまで狙うようになり、太陽系にも危険は迫ってきた。」
太陽「もう、どうすればいいのだ・・・。」
・・・・・・すると地球が突然・・・・・・
地球「こうなればみなさん・・・。」
皆「えっ・・・?」
地球「もう黙ってはいられません。私もここに住んでる生命は1匹たりとも死なせたくない・・・。みなさん、行きますよ!」

アンドロメダもどんどん強くなる。ついにバルジも力をなくしてきた・・・。
バルジ「くそっ・・・、誰かなんとかできんのか・・・!」
その時ある声がした。
?「私が参ります」
バルジ「誰だ!?」
姿を表したのは地球達だった。
地球達惑星、準惑星達は太陽のもとに集まり、合体した。
バルジ「これは・・・何億年に一度に現れるか現れないかと言われる伝説の・・・
大天体恒星・・・。まさか・・・!」
大火炎太陽「私の名・・・、大天体恒星・大火炎太陽!!」
大火炎太陽は、アンドロメダに向かい、こう言う・・・。
大火炎太陽「アンドロメダ銀河よ・・・。攻撃をやめてください・・・。生命は他人から奪う物ではありません。自分たちで生み出していくものです。銀河系だって最初はあなた方のようでした。きっとあなたたちも生命を築いて行くことになります!」
しかしアンドロメダはそれでも襲撃をやめない。
大火炎太陽「こうなれば・・・、こうするしかありません・・・。
食らいなさい・・・、
【サンシャインブレストファイヤー!!!】」
アンドロメダは、大きなダメージを受けた。
わかってくれたのか、襲撃をやめ、元の場所に戻っていった。
太陽系の惑星たちは、元に戻り、意識をなくし、太陽系の元へ戻った。
バルジ「よほど疲れたんだろう・・・。でもまさかあいつらが奇跡を起こすことになるとはな・・・。奴らは銀河系の立派な一員だ・・・!」
・・・・・・・・・・・・・・


地球「いやあ、あの時がだいぶ昔に感じますね。」
太陽「ああ、やはり平和が一番じゃ・・・。」
土星「そうですよね・・・。」
金星「アンドロメダめ!もしまた来たらこの俺様がぶっ飛ばしてやる!」

すっかり昔となったあの事件。
しかし太陽系の者が救ったことを誰も忘れていない。
彼らの栄光は、今も輝いている・・・。

他2件のコメントを見る
id:gm91

ちょっとだけサービスしときますと、誤字よりも冒頭からいきなり時制がおかしい気がするので、何度か読み返してみた方がいですよ。そういうところは採点に結構効いてきますので。

2013/08/14 06:36:51
id:shogo2469

ちょっと修正しました。

2013/08/14 07:14:43
id:ibuki81 No.6

回答回数125ベストアンサー獲得回数11スマートフォンから投稿

ポイント40pt

「高校の部活、何に入ることにしたの?」

「え、私帰宅部だよ。」

「は!? まじで!?」

「うん。 特にやりたいこともないしねー。」

「えー……
高校で帰宅部とか、勿体ないよー?
せっかくの共学なのにさ。」

「まぁ……なんかさ、」


___やる気が起きないんだよね。





高校が決まって
はじめの頃の数週間

こんな無気力な会話を
どれだけの人と交わしてきただろうか……


体力測定の結果は全てクラス1位で、
硬式テニス部のエース。
体育大会ではいつも中心的な存在。

可愛らしい女の子への意識が高まってきている
この青春真っ只中な世代で

スポーツ方面へと爆走する、
恋愛とは縁の無さそうな色黒女子。


中学時代の知り合いはみんな
私が高校の運動部で活躍していることを
想像しているだろう。

だが、それは違う。

今私が所属しているのは、

夏休みの練習はすごくハードで
毎日2リットル以上の水分補給をして
フェイスタオルを汗で絞れるほどに濡らして
練習着の形がくっきりとわかるように日焼けをする
文化系の部活、

『吹奏楽部』だ。

吹奏楽部とだけ聞くと
こんなガッツリの体育会系の私が文化部なんて、と
本気にしないあるいは笑い飛ばすやつがほとんどだ。

しかし、そいつらは知らない。
高校の吹奏楽部がどんな活動をしているのか。

そして、
ほんの数ヶ月前まで、私も知らずにいた。
知ろうとしていなかった。


まだ雪がちらつく2月
私は受験勉強に明け暮れていた。

「第一志望校合格」

それだけを目標に
一日中シャーペンを走らせた。

「えっと……
たくさんの星の集まりが銀河で、
そのうち地球があるところが銀河系……
よし、次!!」

理科の天文学の分野はとても好きだった。
小さい頃から興味があって、色々知っているつもりでいたから
特に重点的に勉強することはなかった。

入試当日、こんな記述問題が出た。

「先日、銀河系で発見された この写真の
新しい星の名前と特徴を答えよ。」

私は何も書くことができなかった。
知っていたのは
小さい頃から見てきた既に常識となっている
天文学だけだったから。

そのせいではないかも知れないけど
私は公立受験に失敗した。
第一志望校に行けなかった。

何から何までお金のかかる私立高校で
揃えなければならない道具の多い運動部に
入ることは叶わなかった。

文化系の部活に入るなんて事はあり得なかった。
考えたこともなかったし
どこか地味でさえないイメージがあったし
どうせ興味なんてわかないと思ったから
どの部活の勧誘も断った。

第一志望校に入学できず
ずっと入りたいと思っていた
高校の硬式テニス部にも入部できず
活気を失った私の目の前に現れたのは

群を抜いて強引な勧誘をする、
『brass band club』のロゴが入ったウィンドブレーカーを羽織った、
『吹奏楽部』の先輩。

そのあまりの勢いに半ば引きずられながら
嫌々と吹奏楽部の部室を訪れた。

案の定、私はどの楽器にも
興味は沸かなかった。

タイミングを見計らって部室を抜け出し、
暇な午後をどう過ごそうか考えていた
その時、

楽器の音しかしないはずの吹奏楽部の敷地で
突然 金属音が鳴り響いた。


回転しながら高く投げあげられるライフル
優雅に宙を舞うフラッグ
小柄で美しい弧を描くセイバー
なめらかなバラードの音楽に合わせて
しなやかに踊る先輩

これこそが、
夏休みの練習はすごくハードで
毎日2リットル以上の水分補給をして
フェイスタオルを汗で絞れるほどに濡らして
練習着の形がくっきりとわかるように日焼けをする
文化系の部活、

『吹奏楽部 カラーガードパート』だ。

文化部ではあるが、
運動部に負けないほど体を動かす。
しかも、スポーツの中で1番と言っても過言ではないほど
私の目にはかっこよく見えた。

まさに 一目惚れ だった。



この日
私が勧誘を受けていなければ
こんな感動を味わうことはできなかった。
受験での失敗を生かすことができなかった。

まだ知らない人はたくさんいるだろう。
だが私は、偶然知ることができた。

公立受験に失敗したことで。
運動部に入部しなかったことで。

理想は、自分の知識の範囲で組み立てられる。

しかし、自分が知らないだけであって
それ以上のものは存在するのだ。

世の中にはまだ知らない
すばらしい物事がたくさんあるのだろう。

……まだ見つけられていない、
無限に広がる銀河の星々の様に___。

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id:gm91

得意な所で勝負する。これ鉄則です。

2013/08/16 10:44:16
id:ibuki81

了解です!!
覚えときます師匠!!(笑)

2013/08/16 13:09:38
id:inugamikoubouathangul No.7

回答回数25ベストアンサー獲得回数7

ポイント45pt

『ひと夏の思い出を、この冬に思い出す』

私が彼と出会ったのは、夏の星空の夜だった。
今でこそ笑い話だが、私はまさにその夜、好きだった人に告白して振られたのだった。
呆然としたままとぼとぼと川べりを歩いていたら、たまたま空を見上げていた彼に衝突して、転んだところを手を差し伸べてもらったのだ。
私はつい勢いで電話番号を訊いて、彼は一瞬困ったような顔をして、携帯電話を取り出して私に電話番号を教えてくれた。私はさらに勢いでその場で彼をお茶に誘い、それで私と彼は付き合うことになった。

彼は晴れた休日には私を精力的にデートに誘い、夜の月を見ては少し物憂げな顔で私に愛を語り、星を見ては色んな面白い星座の神話をしてくれた。
曇りや雨の日は全くだるそうで使い物にならなかったが、それでも私の部屋の中で料理を作ってくれたり(マイオリーブオイルを携帯しているのはやりすぎだと思ったが)、ポータブルミュージックプレイヤーで変わった民族音楽や電子音楽を聞かせてくれたりと、色んなことをしてくれた。

そんな彼が、時々、私の方を向いていないことがあった。出会ったあの日もそうだったが、外でどこかにもたれかかると、本当に何もない夜空を見上げながら、魂を抜かれたような顔をして、おそらくは何かを考えているのだった。その目には電灯を映しながらも、本当に光がないとしか言いようがなく、そんなときの彼には何かものすごく得体の知れないものがあった。
彼が何を考えているのか、訊いてみたことがある。彼は本当に当惑した顔で、「うまく説明できない」、とだけ答えた。それが二、三度続いて、私はそのことには触れないようになっていった。

気温がだいぶ涼しく過ごしやすくなり、夏が終わろうとしていたある日、また彼は夜空を見上げて、何事かを考えていた。
「天の川だ」
「ん?」
彼がぼそりと呟いたので、私はちょっとびっくりして彼の方を見た。
「いや、今の季節は天の川が見られるんだな、と思って」
「本当だ。今まで意識したこともなかったけど」
「まあ、そりゃ普通はそうだな」
彼は人差し指で天の川を指すと、左右の両脇を、とん、とん、と示した。
「七夕の話だと、天の川を挟んで何かカップルが離れ離れになってて、七夕の時だけ会える、ということになっている」
「織姫と彦星だっけ」
「そうそう。もう季節はとっくに過ぎたけど」
彼はしばらくまた何かを考えていた。また、口を開いた。
「大事な話があるんだ。驚かないでよく聞いて欲しい」
「え?」
「俺、北海道に引っ越すんだ。一家で」
私はしばらく黙っていたと思う。
「何よそれ。そんなの……聞いてない!」
「付き合い始めたときには、実はだいたい決まっていた。でも、最後の夏だ。君に出会って迫られたのも、これも何かの縁だと思った。それでここまで来てしまった。本当はあの時断っていればよかったんだろうな。だから、これは俺の間違いだった」
「そんな!」
彼の虚空を見つめる目が、今度は私を捉えていた。
「後で新しい住所と電話番号を渡そうと思う。これからは長距離恋愛ということになるだろう。それでもいいか? つらいか?」
彼と過ごした時間が、頭の中に蘇った。
彼と夜空を見上げた日。彼の料理を食べた日。彼の好きな音楽を一緒に聞いた日。
あの濃密な日々が、もうすぐ失われる。
「全部俺が悪い。君には済まなかったことをしたと思っている」
「待って!」
「さよなら」
彼はつかつかと立ち去ると、やがてそのまま走り出した。私はただそれを呆然と眺めているだけだった。

その後、彼からの携帯電話のメールはしばらく続き、おそらくは北海道の風景の写真が送られていたが、やがて何の音信もなくなっていった。
今にして思うと、これは世にいう、ひと夏の思い出、というやつだったのだと思う。
幸せな日々だった。今も思い返すと本当にそう思う。
彼を恨む気持ちがないではなかったが、あのきっぱりとした別れ方が、あれはあれで彼の優しさだったのではないかと、最近は思うようになってきた。

そう、私は思う。
いい恋だったのだと。

冬になり、また天の川が空を彩る季節になってきた。
彼は今も難しい顔をして天の川を見ているだろうか。
そう思うと、今夜は私も天の川を見上げてみたくなった。
「あれ?」
流れ星だ。三つ祈ると願いが叶うという話がある。祈らなきゃ。
「またいい男と巡り合えますように。またいい男と巡り合えますように。またいい男と巡り合えますように」
三つ祈る前に、流れ星は落ちてしまった。
「ちぇっ」
まあいいや。
またいつか、自分の足で、いい恋を見つけよう。その恋が、冬の私を温めてくれるかも知れない。そう思えば、少し楽しい気分になってきた。
「やるぞ!」
私はそう叫ぶと、夜の道を自宅に向かって走り出した。

id:sokyo No.8

回答回数1377ベストアンサー獲得回数97ここでベストアンサー

ポイント65pt

『天体観測』

午前2時。児童館前の丘の上は、昔と同じように静寂に包まれていた。
僕は慎重に自転車を止めると、肩から三脚を下ろし、バッグを地面に置いた。さあ、始めよう。
最初に三脚を立て、それから赤道儀とカメラをセットする。カメラはパナソニックのミラーレス。レンズはさっき実家から持ってきたばっかりの、古びたEFマウント75-300mm。その両者をマウントアダプターで繋ぐ。
昔から形のある天体が好きだった。だから撮るのはいつも銀河か惑星だ。でもどちらか選べるなら、銀河がいい。人の想像を超える光の輪は、常に美しい。
僕は試しにアンドロメダ座のほうにレンズを向けて、EVFのファインダーをのぞいてみる。何も見えない。ちょっと長めの露光にして、感度を上げて、無限遠にして、ケーブルレリーズからシャッターを切ってみる。5秒。10秒。
今度は写った。けれど、ピントがおかしい。やっぱりピントリングを回しきるだけじゃだめか。一度赤道儀を外してみる。もう一度レリーズ。
撮影するなら、大事なことは一に条件、二に機材だ。ここは空気こそ悪くないけれど、季節柄、土星は見えない。いつか見てみたいM91もシーズンじゃない。そもそもこの機材じゃ、最も撮りやすいはずのアンドロメダ銀河すらろくに撮れそうにない。仕方ない。今日は星座写真だ。
今度のショットはさっきよりまた少しいい。けれど、もう少しきれいに撮れるんじゃないか。僕はEVFから目を離さずに、再びピントリングへと手を伸べた。
やわらかい何かに手が当たった。僕はやっと、EVFから目を離した。
僕と同い年ぐらいの、女の子がいた。

「丘崎くん、ぜんぜん気づかないんだもん」
今の今まで、ここには自分以外だれもいないと思っていた。
「夏休みだから、こっち帰ってきてるの?」
僕は頷いた。
「久しぶりだね。私のこと覚えてる?」
女の子はこっちを見た。僕は黙っていた。
「菅生だよ、小学校も中学校も同じだった。でもなあ、ずっとクラス違ったもんね、覚えてないよね」
そういえば、そんな人がいたような。
「私もカメラ始めたの。ご一緒していいかな?」
菅生は首からカメラを提げていた。オリンパスのPEN。僕のと同じマウントだ。レンズは、フィッシュアイだろうか。
「丘崎くんは何を撮っているの?」
「本当は銀河が撮りたいんだけど、この機材じゃ、無理だから。何かを撮りに来たわけじゃないけど、」
「なんとか流星群は撮らないの?」
「ペルセウスは、あんまり興味ない」
「ふうん。丘崎くん、どうして銀河がいいの?」
「何だろう。でもいまはどっちにしろレンズとか自前じゃないし、今は望遠鏡も持ってな…」
「あっ! 流れ星!」
菅生は、流星に気を取られてまた離れたところへ行ってしまった。だから僕もまた自分の撮影に戻った。やっとピントが合うところを見つけたところだったから。このレンズは古いながらも十分に写る。フィルターを着ける。設定を変える。何度もレリーズする。

「ねえねえ、どんな写真が撮れた?」
気づくとまた菅生がこっちに来ていた。僕は唸った。借り物の機材だし、久々の地元であんまりおもしろいものが撮れない。
「じゃあさ、そろそろ明るくなるから、最後の一枚を撮って、見せっこしない?」
菅生は言った。僕は時計を見た。確かに、そんな時間だ。
最初に撮ったアンドロメダ座の全体にしようと思った。あれなら形もはっきりしている。そんなに焦点距離もいらない。失敗もしない。
僕は、すでに撮ったのとほぼ同じアングルにセットして、感度も露光時間もそのときと同じにした。感度は最大。露光時間は30秒。OK。レリーズ。

菅生も撮影が済んだようだ。うれしそうにこっちに向かって走ってきて、
「見せて!」
と言った。僕はEVFを背面ディスプレイに切り替えた。
僕の写真は、予想通りの仕上がりだった。赤道儀もばっちり機能している。点のようだけどアンドロメダ銀河も写ってる。レンズの癖も出ていない。露出もOKだ。
「すごいね!」
菅生はディスプレイを食い入るように見ていた。僕は赤道儀のこととか、レンズの特性のこととかを話そうと思ったけれど、やっぱりやめた。
「私のも見てよ! 銀河が撮れたの」
菅生は言った。馬鹿な、と思った。こんな小さなレンズで写る銀河なんてない。
見せてくれたのは、星景写真だった。丘から臨む眼下の街灯りと、天の川。
「銀河が、好きなんでしょ? だから、撮ってみたの。あとね、私たちの街!」
そうだった。
天の川は、銀河系そのものだった。僕はPENの小さなディスプレイに見入った。日本から見える最大の銀河は、アンドロメダ銀河じゃなかった。天の川銀河だ。これ全体が、ひとつの銀河だった。
見えてるものなのに、見えてなかった。遠くの銀河ばかりに憧れていた。大事なのは機材じゃなくて、撮るべきものを見つける目。
左をちらっと見たら、菅生と目が合った。だから僕は空を見上げた。
「見えてるものを見落としてた」
天の川がきれいなこの場所に、僕は立っている。僕の故郷。菅生が住んでいる街。

出し抜けに、僕の左耳へ何かが押し込まれた。イヤホンだった。
横を見ると、イヤホンの反対側は菅生の耳に収まっていた。
「知ってるでしょ、この曲」
菅生はiPodの画面を見せてくれた。これは。あのころ流行っていた曲だ。
僕たちは隣り合って天の川銀河を見上げた。懐かしいイントロが流れ始めた。

id:gm91

描写が丁寧でよろしおます。カメラのことは詳しくないですが情景がよく伝わってきます。
ストーリーも写真からうまく展開されてていい感じですね。
BAは悩んだのですが、お話としてまとまりがいいのと、主人公の「成長」をきちんと描いているところが決め手です。

2013/08/18 01:16:36
id:kobumari5296 No.9

回答回数60ベストアンサー獲得回数4

ポイント70pt

 坂本家と言えば東京の一部地域では名の通った一族で、私はその当主の子供として、兄の飛鳥と共に生まれた。古いしきたりで厳格な祖母に育てられたせいか、子供の頃は年齢不相応に成長していた。例えばサンタクロースなんて信じていなかったし、神様やら閻魔様も中流家庭が行う子供に対する言い聞かせだという祖母の教えを疑ったことはなかった。他の親族と同様に、この世で信じられるのは、坂本一族と、そのネームバリューと、お金だけ。そう教え込まれていたが、当たり前のように幼い子供には理解が難しく、祖母の格言を毎日母に話すことで、少し大人になった気がして満足していた。自分は、外の子供より特別なのだと。珍しく外から嫁いできた母は、私たちが格言を口にするたび苦笑していたけれど、祖母の教えと同様にその笑みの真意を理解することが難しく、分かったのは自分の子供たちが言う祖母が言う鉄壁の教えを肯定せずに親族から煙たがられる母を見て、これは母には言ってはいけないことだということだけだった。坂本家の常識にとらわれて、一般家庭出身の人間である母が怒られ、そして笑うのを見るのが、子供心に苦しかったのをよく思い出す。一族御用達の私立有名学校に通い始めてからは他の親族と同様に、特異な思考で浮いた存在になっていたが、私と飛鳥は親戚たちの引いたレールから少しずれていたのは、そんな体験があったからかもしれない。
 そんな風にして生きてきた、高校三年生の夏。
「大丈夫よ、飛鳥、明日菜。お母さん、神様にお願いして、ずっと二人の傍にいるからね」
 神様。それは当主を絶対とする一族では禁句の言葉。祖母に怒られ続けても私たちの前では笑う母はストレスからくる病気で、この世を去った。

「あ~あ、部外者の今日子のために、二百万もかけて葬式なんてやる必要、ないんじゃないかしら。そりゃあ、兄様そっくりの跡継ぎの飛鳥を産んでくれたのはいいけどさ、今日子そっくりの明日菜まで残して」
「やめないか、死んだ人間の悪口は言うもんじゃないよ」
「だって、お母様」
 祖母にそっくりな叔母は、葬式が終わり親族のみになると一気にまくしたてた。この叔母は母のことがどうにもこうにも嫌だったようで、母に似た面立ちをした私を見ると、いつも厳しい顔をしていた。それでも心が痛まなかったのは、祖母の“年長者は絶対”という教えのせいだろうか。もしかしたら、ただ単に心が麻痺してしまっているのかもしれない。
「こんな暑い時期に逝ってくれちゃって。しかもストレス性ってなによ、まるで坂本家が今日子をいじめていたみたいじゃない。坂本家の当主と結婚する、イコール長男を産み育てること。自由奔放に生きるのが人間だって、低俗な考えを持っていちゃ、坂本家はぐらついてしまうよ」
 よく言えるものだと思う。死んだ人間の悪口を、よくもぺらぺらと言えるものだ。遺族の現当主である父と、その子供たちが目の前にいると言うのに。
「低俗なのはどっちよ……」
「あん?何、明日菜。何か言った?」
 さすがの私もイライラしてきて、ボソッと呟いてしまった。隣にいる飛鳥には聞こえているはずだが、まさか叔母にまで聴こえているとは。称賛に値すると思う。
「ったく、いらない子供まで残してくれちゃって。兄様、明日菜をどうするの?家に置いておくの?」
「お前たちに言うことはない。さっさと帰るんだ」
「何よそれ!兄様まで今日子の毒に……」
「すみません、叔母様。俺たち、部屋に戻ります」
 私の沸点の低さを知っている飛鳥は、私の腕を引っ張って部屋を出た。父は、何も言わずに顔を伏せていて、疲れているようだった。

「ちょっと、放しなさいよ飛鳥!」
「ダメに決まってんだろ。お兄様の言う事にはしたがいなさい」
「ちょっと早く出てきただけのくせに!」
「……お前にも坂本家は混ざってるな」
「当たり前でしょ!あんたにもよ!」
「明日菜」
 私の両腕を抑えて、飛鳥はじっと私の目を見た。我が兄ながら綺麗な瞳を持っていると思う。二重のまぶたが女性らしくて色っぽく、まつ毛も長い。少しだけ茶色がかっている瞳は、まるで宝石のようだ。幼い頃から、おばあ様が離さなかった理由がわかる気がする。妹の私には響かないけれど、母性本能をくすぐるのだろう。
「綺麗だな、空」
「そうねぇ……」
 いつのまにか興奮も覚めていた私も、夜空を見上げる。私たちの部屋は天井が開閉式になっていて、いつでも空が見られるように設計されている。星好きの私たちが受験勉強を頑張ったご褒美として、父が作ってくれたのだ。中学進級の試験の時に嫌と言う程勉強した透明半球の中に入っているイメージ。苦手な理科の勉強に勝ったような優越感を得られる。
「母さんも、星、好きだったよなぁ……」
 飛鳥がボソッと呟いた。坂本家教育定着のために自由に話せなかった幼少時代、祖母の隙を見ては星の話をしていた。特に七夕の日になると、寝静まったこの部屋の屋根を開けて一緒に眺めていたものだ。
 この夜、この空間は、母との思い出そのものなのだ。
「っ……」
「泣け泣け」
「兄貴面するなぁ……」
「兄貴だもん。それより、明日菜。見てみぃよ。見事なミルキーウェイだ」
 私はうつむいていた顔を上げて、空を見た。理科が苦手な私に、母は一つずつ教えてくれた。きらきらと見える星は一等星。あれはデネブ。あれはベガ。そして、天の川銀河。母は、天の川のお伽噺が好きだった。
「まさか、恋人たちが一年に一度、逢えるかどうかっていうロマンチックな星の川に、ミルキーウェイなんて英語つけるなんて」
「いいじゃん。なぁ、明日菜。俺さ、坂本家から出ようと思う」
「……はぁ?あんた次期当主よ?!しかもおばあ様のお気に入りよ?」
「やってみなきゃわからないさ。父さんにはもう話してある。明日菜も感じてるだろ?この一族おかしいよ。だから、俺は常人になる。坂本飛鳥という名前は持っていても坂本家とは決別する。結構前から決めてたんだ。もし、母さんが……こうなった年のこの天の川が綺麗に見れたらって」
「飛鳥……」
 死んだ母が愛したこの夜空。神様は許したのかもしれない。坂本今日子が私たちを見守ることを。その母は祈っているかもしれない。離ればなれになった恋人たちを逢せることができたなら、この浮世離れした世界から抜け出せと、祈っているかもしれない。私たちは坂本家の子供じゃない。
 父と坂本今日子の子供だ。
「……私も行ってあげる」
「そのつもりだけど」
「勝手よね、あんた……飛鳥、料理できないもんね。」
「明日菜、数学出来ないもんね。当面の費用は、父さんがもってくれるって。ほら、早く行くぞ。織姫と彦星に便乗だ。」
 神様なんていないと、母が死ぬまで信じていた。それが当たり前の環境だったと言えば、言い訳になるけれど、こんな素敵なことが重なるなら、本当にいるのかもしれない。
『大丈夫よ、飛鳥、明日菜。お母さん、神様にお願いして、ずっと空からにいるからね』
「さ、行くぞ」
「オッケ」
 神様。恋人同士の織姫と彦星に負けないくらいの飛鳥と私の心根。どうか、あの天の川にいる母に見える一等星になれますように――
 そう祈りながら、恋人に負けないくらい繋がっている双子の星、飛鳥と明日菜は、息を弾ませ屋敷を出た。

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id:gm91

こーれーも捨てがたいんですが、お話がこれからって感じなのでかきつばた的にはちょっと不利だったかな。ていうかこれ続き書いちゃえば?

2013/08/18 01:18:37
id:kobumari5296

確かに、短編向きではないかもしれないですね……
続きですか!考えてもみなかったですが、かきつばたで、しばらくやっちゃおうかなぁ。
勿論お題に沿って、需要があればですが。

2013/08/18 20:10:26
id:kobumari5296 No.10

回答回数60ベストアンサー獲得回数4

ポイント50pt

 この宇宙のどこかから、愛の彗星に王子様はやってくる。王子を求める姫は故郷の星を恒星へと変え、王子のもとへ飛び立つ。しかし、犠牲にした故郷は恒星の魔力で河を作り、二人の逢瀬の邪魔をする。その生涯をも乗り越えた二人は、やがて結ばれ惑星を作って、生涯幸せに暮らしていく。
「エリ、本当に出ていくの」
「ええ」
 昔から私たちの星に伝わるお伽噺。女の子なら一度は憧れるロマンティックな伝承。昨日聞いた先生の話によれば、それは銀河系のどこかの星にも同じような話があるらしい。私たちの星があるサン銀河はその銀河系の後輩であるし、距離も相当離れているらしいから定かではないけれど、やはり女として生まれたのだから、この手の話には敏感みたいだ。
「アキ、うちの両親頼むね」
「バッカみたい。百年に一度の伝説の彗星が近づく日に、宇宙へ王子探しの旅に出るなんて。」
「馬鹿で結構。恒星になったらあんたたちは日焼けどころか溶けちゃうことになるけれど、親友のためだと思って次の人生を……」
「そこが馬鹿だって言ってんの!」
 アキは宇宙行きの便がある巨大な空港の騒音を全てかき消すように叫んだ。怒号と言ってもいいかもしれない。でも、私はそんなことは気にせず搭乗手続きを済ませ、待合室に向かった。
 私は今日、この星を発つ。百年に一度の伝説の彗星、世に言う王子彗星が近づくと知ってから、下調べと金銭確保と準備と、ちょっとだけの妄想を重ねてきた。
「人のこと心配すんなら、自分の心配しなさいよ。あんたがどっかの星の誰かとくっついたぐらいで、惑星が恒星になるなんてあるわけないじゃない!だったら、地元の誰かとくっついた方が、こっちも安心だっつーの!」
「やってみなけりゃ分からないじゃない。流石に恒星にはならなくても、もしかしたらなにか御利益が……」
「流石、って言ったわね。やっぱりお伽噺の“恒星になる”辺りは、信用してないんだ。」
「う、策士アキ……」
「本当に馬鹿、エリは」
 アキはそう言って、ハイヒールをカツカツと鳴らして自動販売機まで行った。ガチャン、ドン。そして、私にポイッと投げると、
「餞別よ」
 と言って缶を投げた。
「あ、ヴェガコーヒー……」
 アキの家は、コーヒー農家だ。
「……ちゃんと宣伝して帰ってくるのよ。私の友達の家はコーヒーと言う飲み物を作っています、って」
「なんだかんだ言って、賛成してくれてるんじゃない」
「企業戦略よ。もしかしたら、あんたの王子様の星がうちのコーヒーをご贔屓にしてくれるかもしれないし」
「アキらしいなぁ」
「あんたこそ」
 カツン。乾杯に使うようなお酒じゃないけれど、私たちにとってはもっとも適した飲み物だ。幼馴染で腐れ縁で悪友の私たちは、何かあるごとにこのコーヒーを飲んできた。
「まずどこへ行くの?」
「とりあえず2日くらいでサン銀河を抜ける予定。あと、同じようなお伽噺があるって言ってた銀河系には行ってみたいな。」
「ああ、太陽系でしょ?もうだいぶ前に恒星が爆発して、無くなったって言ってたじゃない。」
「行ってみなけりゃわからない。何しろ私は、王子様を探しに行くんだから」
「ロマンチストめ」
 しばらく沈黙が続く。何と言ったらいいのか分からないのだ。親友(悪友?)を残して一人勝手に宇宙へ旅立つ私と、残されるアキ。寂しくなるなぁ。何年も、アキがいることが当たり前だったから。
「ちゃんと、生きるのよ」
「うん」
「言いだしたからには、王子様ちゃんと見つけるのよ」
「うん」
「それで帰ってきたら私……実家を継ぐわ。」
「えっ、アキ、コーヒー農園が嫌だから家を出るって言ってたじゃない!見送りに来てプレッシャーかけるのやめてよ!」
「いきなり宇宙へ飛び出すあんたに言われたくないわよ!それに、私、もう帰るんだから!」
「え……」
 もう、アキの顔は見えない。後姿が少し震えているように見えるけれど、ここで呼び止めたら、きっと私は後悔する。アキも後悔する。永遠の別れになってしまうような、そんな気がするから。
「……ま、気を長くして待ってるわ。」
「え?何、コーヒーの木?エリちゃんコーヒー作ってくれるの?」
「馬鹿者っ……!」

 アキはそうして去っていった。私は名前を呼ばれて、宇宙船に乗る。乗り継いで、乗り継いで、もうサン銀河はどこにあるのか分からないくらい、たくさんの宇宙船に乗って半年。ついに資金が底をつき、ローコストの嘘くさい宇宙船で事故にあった。
 不時着した先は、一面緑の高原。気が付いて最初に目にしたのはアキでも彗星に乗った王子様でもなくて。
「生存者確認!オラ、早く運べ!けが人救うのが、俺ら宇宙救護センターの医者の役目だろうが!」
「っ……」
「おう、目覚めたか。今、助けてやるからな」
 助ける。そう言えば、医者という言葉が聞こえた気がする。
「あの、ここは……」
「太陽系、地球と言う星だ。どうやら、君は大丈夫なようだな。歩けるか」
「太陽系?本当に、ここは太陽系なんですか?!」
「医者が嘘つくわけねぇだろ」
「本当についたんだ……」
「べっぴんさんの考えは分からねぇって爺ちゃんが言ってたけど、本当なんだな……」
「はい?」
「いや、こっちの話。さっきも言ったが、俺は医者の……」
 ねぇ、アキ。御免ね。彗星に乗った王子様に、逢えなかったよ。だけど
「君は?血液型と、名前」
 運命的な出会いは、したみたいだよ。

他2件のコメントを見る
id:gm91

冒頭のおとぎ話がちょっとよくわからないのが残念。急いでいたんだろうけど、もちょっと整理して書かないとなんのこっちゃと思ってしまう。ストーリーはなかなか良い感じなのでもったいない、かな。全体的には書き手としてのレベルを感じる佳作だと思います。

2013/08/15 23:05:09
id:kobumari5296

講評ありがとうございます。
GM91さんにはお見通しですね……!
精進します。

2013/08/16 19:20:27
id:gm91

質問者から

GM912013/10/15 02:35:55

各位

ご参加ありがとうございます。講評は順次。

  • id:gm91
    注目度1位になりやした!わーい!(^o^)/
  • id:takejin
    今日ちょっと無理かも・・・
  • id:gm91
    無理せずご家族サービスに専念くださりませ。
  • id:a-kuma3
    あら、締まっちゃったか。
    まあ、良い。
    後程、コメントで参戦します(粗いけど)。
  • id:gm91
    BA悩ましい。
  • id:gm91
    とりあえずリクエスト分の講評は完了です。講評リクエストに特に期限は設けませんが、忘れそうなので必要な方は数日中くらいでお願いします。
    BAは考え中なのでまた後ほど…。
    <(_ _)>
  • id:gm91
    ゆっくりでいいですよ>a-kuma3さん
  • id:misato385
    また参加できなかったあああああああ
  • id:kobumari5296
    みなさん、おつです!
  • id:gm91
    あれ、消しちゃったの?>>a-kuma3さん

    開催希望者が居るようなので次回期待¥>京さん


  • id:kobumari5296
    sokyoさん、おめっとです。流石です。
  • id:a-kuma3
    >あれ、消しちゃったの?>>a-kuma3さん
    酔った勢いで、コメントに入れたものの、翌朝読み直したら、なんじゃこれ、で (^^;
    もうちょっと体裁を整えてから、コメントかダイアリーに投入します。
  • id:gm91
    まあメールアラート来てるんで私は読めるんですけど。(^^;
    気長におまちしてます>a-kuma3さん
  • id:yuu513
    a-kuma3さんのを少し楽しみにしながら、次回は参加してみよう。
  • id:sokyo
    きゃーしばらくはてなに来てない間にこんなことになっちゃっててごめんなさーい!汗

    GM91さんよければコメください! 味はえっと「辛口にしたいけれど辛口ポイントがほとんどなく、
    やむなく甘口なことしか書けなくなっちゃってる感じ」といういつものノリでお願いします<(..)>
  • id:gm91
    承知しました。

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