魅力的な人工知能(AI)が登場する小説または映画を紹介してください。

古今東西は問いません。なるべく入手可能なものをお願いします。
小説と映画以外の創作物(マンガ・エッセイ・ノンフィクション・TVドラマ・劇場版以外のアニメなど)については、本質問では募集していません。
※追記※下のコメント欄もご覧ください。

回答の条件
  • 1人1回まで
  • 登録:
  • 終了:2013/04/04 16:00:19
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。
id:libros

私(質問者)の好みは配慮していただかなくて結構です。

××は見ました、というコメントを書くかもしれませんが、私が未見かどうかではポイント差をつけません。有名な作品でも気にせず挙げてください。

既出とかぶる回答は、その子(AI)に対する愛を独自の言葉で熱く語っていればOKです(要は「自分も上と同じ意見です」は無しってこと)

ベストアンサー

id:takejin No.1

回答回数1543ベストアンサー獲得回数203スマートフォンから投稿

ポイント10pt

人工知能といえば、まずは定番

HAL9000でしょう。いまだに、この性能を超えるAIはできてません。
目的遂行のためには、どんな手を使ってでもって考えるような…
映画の声が、男性なのがちょっと気に食わないんですよ。ヒステリーと後先考えない行動って、女性のものでしょう?

一押しのAIは、これ

敵は海賊・海賊版―DEHUMANIZE (ハヤカワ文庫JA)

敵は海賊・海賊版―DEHUMANIZE (ハヤカワ文庫JA)

ラジャンドラ。超高性能な宇宙船の頭脳。癖の数なら無限大ありそうな主人公二人を、圧倒する言葉のやり取りと、行動力。
この領域に達する人工知能が開発できたなら、もう何もしなくてもいいかも。
たぶん、こいつらが勝手にやってくれる。自己の開発も。

古典ならば、

まさに、人工知能の始祖。このレベルでも、まだまだできあがっていませんね。

この手のものなら、エキスパートがいましたね。

未来の二つの顔 (創元SF文庫)

未来の二つの顔 (創元SF文庫)

工学的な人工知能へのアプローチ。隔絶した実験場を、衛星軌道に持ってくるというアイデアが秀逸でした。これは、傑作です。

姿かたちのない(宇宙船だったりしますが)ロボットとは別の、人工的な知性を挙げてみました。

映画”AI”がグロテスクで意味不明だったので、小説でお答えしております。

他10件のコメントを見る
id:libros

『アンブロークンアロー』面白かったです。すぐに読了するのがもったいなくて、自分にしては珍しく時間をかけて読みました。年末年始ほぼフェアリー星に居たといってもいいくらい(日常生活から少々離れた期間に読めた、ということ自体ラッキーでした)。雪風は相変わらず最高に素敵だし、自己とは・意識とは、という命題に向き合う登場人物たちの真摯な姿勢も格好良かったです。
書かれていることを100%理解したって胸張って言える自信はありませんが、楽しい時間を過ごしました。幸せです♪

2014/01/06 19:03:00
id:takejin

神林氏が最近の心理学とか情報処理とか、人工知能学会とかのトピックスにアンテナ張ってるのがよくわかります。(当たり前ですが)人間の知能で人間の知能を考えることは、ある意味矛盾なのですが、それでも虚構からのアプローチは意味があると思うのです。

2014/01/06 21:02:15

その他の回答11件)

id:takejin No.1

回答回数1543ベストアンサー獲得回数203スマートフォンから投稿ここでベストアンサー

ポイント10pt

人工知能といえば、まずは定番

HAL9000でしょう。いまだに、この性能を超えるAIはできてません。
目的遂行のためには、どんな手を使ってでもって考えるような…
映画の声が、男性なのがちょっと気に食わないんですよ。ヒステリーと後先考えない行動って、女性のものでしょう?

一押しのAIは、これ

敵は海賊・海賊版―DEHUMANIZE (ハヤカワ文庫JA)

敵は海賊・海賊版―DEHUMANIZE (ハヤカワ文庫JA)

ラジャンドラ。超高性能な宇宙船の頭脳。癖の数なら無限大ありそうな主人公二人を、圧倒する言葉のやり取りと、行動力。
この領域に達する人工知能が開発できたなら、もう何もしなくてもいいかも。
たぶん、こいつらが勝手にやってくれる。自己の開発も。

古典ならば、

まさに、人工知能の始祖。このレベルでも、まだまだできあがっていませんね。

この手のものなら、エキスパートがいましたね。

未来の二つの顔 (創元SF文庫)

未来の二つの顔 (創元SF文庫)

工学的な人工知能へのアプローチ。隔絶した実験場を、衛星軌道に持ってくるというアイデアが秀逸でした。これは、傑作です。

姿かたちのない(宇宙船だったりしますが)ロボットとは別の、人工的な知性を挙げてみました。

映画”AI”がグロテスクで意味不明だったので、小説でお答えしております。

他10件のコメントを見る
id:libros

『アンブロークンアロー』面白かったです。すぐに読了するのがもったいなくて、自分にしては珍しく時間をかけて読みました。年末年始ほぼフェアリー星に居たといってもいいくらい(日常生活から少々離れた期間に読めた、ということ自体ラッキーでした)。雪風は相変わらず最高に素敵だし、自己とは・意識とは、という命題に向き合う登場人物たちの真摯な姿勢も格好良かったです。
書かれていることを100%理解したって胸張って言える自信はありませんが、楽しい時間を過ごしました。幸せです♪

2014/01/06 19:03:00
id:takejin

神林氏が最近の心理学とか情報処理とか、人工知能学会とかのトピックスにアンテナ張ってるのがよくわかります。(当たり前ですが)人間の知能で人間の知能を考えることは、ある意味矛盾なのですが、それでも虚構からのアプローチは意味があると思うのです。

2014/01/06 21:02:15
id:taknt No.2

回答回数13539ベストアンサー獲得回数1198

ポイント10pt

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8A%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%80%E3%83%BC

ナイトライダーですね。

ナイトライダーをモデルにした車


http://mochi-co.cocolog-nifty.com/okoge/2008/05/post_aa0d.html


ウォーリー
一応人工知能は搭載されていると思われます。

他8件のコメントを見る
id:libros

ウォーリーは実に愛らしいですね。表情豊かで健気で、大好きです。

> テレビ映画ってのは いいんですか?
映画館で上映されることを想定してつくられてるものがいいです。微妙だと思うものは回答しちゃってください(^_^;

> ナイトライダーって小説もあるようですね。
ドラマのノベライズ版ですか。入手が難しそうなので残念です。

2013/03/29 19:48:53
id:libros

緑の丸い子の画像を、次の質問で使わせていただきました。
http://q.hatena.ne.jp/1365059738

2013/04/04 16:18:03
id:Kaoru_A No.3

回答回数1382ベストアンサー獲得回数291

ポイント15pt

 ◆宇宙をかける少女 - Wikipedia :
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%82%92%E3%81%8B%E3%81%91%E3%82%8B%E5%B0%91%E5%A5%B3
 ◆宇宙をかける少女 :http://www.sorakake.net/
 このアニメに出てくる「レオパルド」というAIが……人間クサくて、コミカルで、沢山笑わせてもらいました。物語のテンポもよくて。こういうアニメが、一期にひとつあると良いなと思っています。

 SF小説関係の定番はある程度出ていますが、もうひとつあげるとするなら、

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

 ここに出てくる、冬寂(ウインターミュート)。主人公が空港で公衆電話が並んでいる所を歩くシーンがあるのですが、彼の歩みに合わせてすぐ傍の公衆電話を鳴らすというシーンが好きです。
 自分がサイバーパンクに踏み入れた記念の作品でもあり、訳者の独特の文体も大好きで、思い入れが強い作品ですね。

id:Kaoru_A

 ◆「敵は海賊」のラジェンドラ:本棚の奥にはいってしまってるので、漠然とした記憶だけしかないのですが、ドタバタ猫のアプロにからかわれたり、振り回されていた記憶があります。
 「宇宙をかける少女」のレオパルドにほどおちゃらけてはいなかったと思うのですが、下記の雪風とは対照的な作風が特徴ですね。

 ◆「戦闘妖精 雪風」:雪風の場合、音声とかでのコミュニケートはなく、ディスプレでパイロットの零に「必要最低限」指示をします。敵であるジャムにすごく敏感です。時には越権行為のような事もやっていたかも。そして、人間関係構築には難がある零も、何故か雪風には絶対の信頼を置いており、なにかにつけ、雪風のコックピットにいたりします。
 この物語は、ジャムという「敵」についてあえて不明瞭な描写をしており、そして、「もしかするとジャムは人間ではなく人間が作った機械をターゲットにしいているのでは」とかかれてあったりします。
 多くの戦闘系? SFは、人間が機械を扱って敵と相対しますが、雪風ではそこら辺がひと味違います。確かに戦闘機にパイロットは乗り、多くの人員が基地で勤務していますが。
 雪風はこの物語では重要なファクターではありますが、それよりも人間・機械・ジャム、この3つの関係に関わる人々の物語が中心だと自分は思っています。
 長くなるのでこの辺で。
 戦闘妖精・雪風 - Wikipedia :
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%88%A6%E9%97%98%E5%A6%96%E7%B2%BE%E3%83%BB%E9%9B%AA%E9%A2%A8 

2013/03/29 01:38:25
id:libros

> 宇宙をかける少女
アニメについては、質問を別立てするつもりなので、そちらであらためて紹介してくださるとうれしいです。お手数ですがよろしくお願いいたします。

> ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)
冬寂(ウインターミュート)、優雅でとても素敵な名前ですね。ギブスンの作品はわりと好きなほうなのですが『ニューロマンサー』だけ何故かちょっと苦手だったりします(『モナリザ・オーヴァドライヴ』は好きなのに。謎)。こうして紹介してくださったので、もう一度読み返してみようと思います。

2013/03/29 19:54:35
id:libros

質問文を編集しました。詳細はこちら

id:libros

たいへん申し訳ありませんが、今回は「小説または映画」を募集しています。

小説と映画以外の創作物(マンガ・エッセイ・ノンフィクション・TVドラマ・劇場版以外のアニメなど)については、本質問では募集していません。

(どこかで境界線を引かないと、採点に支障がでるもので。処理能力が低すぎるのです。すみません)

※追記※下のコメント欄もご覧ください。

id:rsc96074 No.4

回答回数4504ベストアンサー獲得回数437

ポイント10pt

 宇宙船レッド・ドワーフ号のマザーコンピューターのホリーはいかがでしょうか。冗句をいったり、リマーのホログラムを作ったりとすごいです。もともと、NHKの海外ドラマで知りましたが、小説版もあるようなので。(^_^;

他1件のコメントを見る
id:libros

> ホリー
未見です。2巻で完結なのですね。副題がおちゃめ。
読むのが楽しみです。

2013/03/29 19:59:47
id:libros

レビューを読んでいたらドラマDVDも観たくなってきました。

2013/04/01 18:22:51
id:libros

質問文を編集しました。詳細はこちら

id:libros

本格SF以外の小説、たとえばラノベに人工知能って出ないんでしょうか?

うろ覚えなのですが『キノの旅』のキノの相棒の乗り物ってAIとは違うのですか?

id:rafting No.5

回答回数2652ベストアンサー獲得回数176

ポイント2pt

ターミネーターはいかがでしょうか?

他2件のコメントを見る
id:libros

むむ?ターミネーター自体には特に魅力がないってことですか?

2013/03/29 21:26:46
id:libros

ふと疑問に思ったのですが、スカイネットは何がきっかけで人類と敵対しようと思い立ったんでしょう?
そのあたり、映画の中で明らかになっているのでしょうか。

2013/04/01 18:23:48
id:cno No.6

回答回数124ベストアンサー獲得回数12

ポイント10pt

元がアシモフ小説だそうですが、「アンドリューNDR114」を一押ししたいです。

いわゆるピノキオものですが、主人公のロボットが人として認めて貰いたい
「という振る舞い」を淡々と描いています。

命や尊厳、気持ち、満足ってなんだろう?と考えさせられました。
(ネタバレになってしまうので参考リンクは控えさせて頂きます)

他2件のコメントを見る
id:takejin

ラストシーンが印象的でした。いい感じの映画だったなぁ。

2013/03/31 01:20:39
id:libros

「アンドリューNDR114」好きです。公開当時、あまり話題にならなくて寂しかった。
温かみのある、しみじみと良い映画ですね。ネタバレしない配慮をありがとうございます。
id:Kaoru_Aさん、ノベライズ版は、アシモフの原作『バイセンテニアル・マン』とは別に存在するのでしょうか。どうぞご教示ください。

2013/04/01 18:30:56
id:EdgarPoe No.7

回答回数266ベストアンサー獲得回数46

ポイント10pt

はじめまして(ではないですが決まり文句です(笑))。E.A.Poeと申します。

大主題:いくつかの人工知能(人工知能搭載ロボット)の紹介

--
小主題1:「2001年宇宙の旅」に出てきた、地球に来た透明なモノリス

たけじんさんのご紹介なされた「HAL9000」の前、オープニングすぐ、まだ地球にヒトザルしかいなかった頃に透明なモノリスが来ましたよね?
モノリスはドラムの音でヒトザルたちを集め、催眠術に似たような方法でヒトザルの進化を促します。見込みのある人ザルの脳を支配し、石を投げさせたり枯れ草で結び目を作らせたりします。
その途中で、脳への負担が強すぎたのか、一匹のヒトザルが死んでしまいます。
モノリスはすぐに作業を中止するのですが、翌日になっても


透明な石は、まだ誤りの分析を続けていた

「へー、コンピュータが誤りの分析をするのか」「プログラミングされたことを機械的に行うことしかできないわれわれのコンピュータと一味違うな」と思ったのを覚えています。

このモノリスのおかげでヒトザルたちは道具を使うことを覚え、地球の支配者となるのですが、それはまた別な話です。

--
小主題2:星新一の「古代の神々」に出てくるコンピュータ

おみそれ社会 (新潮文庫)

おみそれ社会 (新潮文庫)

たしか「おみそれ社会」に収録されていたと思うのですが、5000年ぐらい未来の話です。いつごろか、すべてを任せられるコンピュータを作った人間は、進歩も何もなくなりただ単に毎日を平和に単調に過ごすだけになります。
といっても、それはある種のユートピア。地球上の誰もが、南の国でのんびりと過ごす人々みたいな生活になります。
2000年代も3000年代も5000年代も、何も変わらない生活です。変わるとしたら混血が進んでみんな似たような姿形になること、人々の顔が更にのんびりしたものになるくらい。

それを支えてくれるのは、神のようなコンピュータです。実際に「神」と呼ばれていたかもしれません。
うろ覚えですが

  • 道具はコンピュータにお願いすると出てくる。あんまり無理なものは出てこない。
    • もう3000年近く同じ道具しか出してくれない。
  • 病気になったらコンピュータに頼む。簡単な薬を出してくれる。それで治ればよし、治らなければ「そういうもの」とあきらめる。

といった感じです。

このコンピュータが小生の印象に残っているのは「なんか、優しいお母さんみたいだな」という感じがしたからです。

物語中に「5000年前(つまり現代)のタイムカプセルを掘り出した」という小さな事件がおきます。なんだろうと思って開けてみますが、この時代の平和でのんきな人々は何がなんだかさっぱりわかりません。
未来人の目から現代風俗を見るのですが、全く理解できません。誰かがいたずらで入れたびっくり箱を開けたら気絶するぐらい純朴な人々なのですから。結局人々はコンピュータに持っていくのですが、コンピュータは


このようなものは人々の目に触れさせないほうがいいと考えたのか、奥深く仕舞いこんでしまった

というあたり、本当に「荒っぽい世間から幼児を保護するお母さん」みたいな感じがします。

そんなわけで、小生はこのコンピュータが印象に残っています。

--
小主題3:アシモフの「われはロボット」の中のいくつか
f:id:EdgarPoe:20130330192342j:image※この書影のほうが好きなんです(笑)。
「嘘つき」というのがよかったですね。ハービィというロボットは、ロボット三原則の「人間に危害を加えてはならない」を守るために行動するのですが、なんだかおかしい。ハービィに関係する人々はだんだんいがみ合うようになっていく。なぜだ?ハービィは何を考えている?その真相とは…。
まあ、ハービィ(に搭載されている人工知能)は、かなり苦しかったでしょうね。

「われ思う、ゆえに…」は、作り上げられた直後のロボットが「われ思う、故に我あり」とどっかで聞いたことがあるようなセリフを宣言して行動を開始します。「いや、だから、我々人間が作ったんだって」「人間の命令に従えよ」と言っても「私は神によって作られた」「そのための使命がある」と宣言し、どんなに説得しても極めて論理的に反論してきます。
#「我思う、故に我有り」は、たしか神の存在証明に使われたんじゃなかったかな?
ところが、これでうまくいっちゃうから面白い。「どんなに論理的に理屈をこね上げても構わん。要するに正しく動きゃいい」と達観するまでが面白いのと「人工知能ってタブラ・ラサで出現するとどうなるかわからんな」という面白さがあります。
#「タブラ・ラサ」=白紙。全く経験を持たない状態のこと

「迷子のロボット」は、推理小説風です。ある事情により、1台だけロボット三原則を弱めたロボットが作られました。彼は「自分は人間より優れている」という事実から生意気になり、人間をバカにする(けど実害はない)行動をとり始めます。
#三原則が弱めてあるので人間をイライラさせても「危害ではない」と判断するのです
彼(?)はあるとき人間を本気で怒らせ「てめぇみてぇなバカヤロウは消えてなくなっちまえ!」と言われます。
これを曲解したロボットは、なんと自分と同じ型のロボット62台の中に紛れ込み、発見できないように周囲と同じ行動をとり続けるのです。まさに(自己破壊以外で)「消えてなくなれ」という命令にふさわしい行動ですが、こんなロボットを放置しておくわけには行きません。だんだんエスカレートして、ついには人間に危害を加える可能性すらあるからです。
#この方法もある意味「人間への挑戦」ですね。
#「俺はお前らより優れているんだぞ」「悔しかったら発見してみろや。できっこないから」
#「ざまあみやがれ、バカ人間どもが」
#というロボットの声が聞こえてくるような気がします
しかし判別方法がない。このままでは、極めて高価なロボット63台を全て廃棄するしかなくなります。どうやったらそのロボットを発見できるのか…。
小生はこの話で「人工知能が嫌味なものになるかもしれない」ということを思いました。
余談ですが、かつて質問者にもいましたよね(笑)。閲覧者をイライラさせる質問と応答ばかりする質問者、規約を巧妙にかいくぐりつつ縦横無尽に暴れ回る質問者、しかし規約破りではない以上こっちは手も足も出せない質問者が。自爆しましたけど(笑)。
あれの人工知能版に近い気がします。いや、相当違うか、似てるけど(笑)。


--
後半「魅力的な人工知能」が出てくる話の紹介というより、人工知能が出てくる「面白い話の紹介」になった感がありますが、お役に立ちますかどうか。


--
3/31 追伸

小主題4-1:フィリップ・K・ディック原作の映画「ブレードランナー」に出てくるレプリカントの中でもロイが魅力的だと思う

まず、映画の出だしが秀逸です。字幕で説明するんですが


21世紀の初め、アメリカのタイレル社は人間そっくりのネクサス型ロボットを開発、それらはレプリカントと呼ばれた。特にネクサス6型レプリカントは体力も敏捷さも人間に勝り、知力もそれを作った技術者に匹敵した。

「知力もそれを作った技術者に匹敵」というところが素晴らしいですね。しかし、それほど優れたレプリカントなのに

レプリカントは地球外基地での奴隷労働や、他の惑星の探検に使われていた

とは、なんということでしょう。レプリカントたちの中には、こういう運命に抗うように人間に反旗を翻し、逃亡して地球に密航してくるものたちもいます。その「逃亡レプリカントたち数人のグループ」のリーダーがロイでした。

作中でだんだんと明らかにされるのですが、レプリカントの寿命はわずか4年。それを何とかしようと、ロイはタイレル社の社長(レプリカント製造会社の技術責任者兼社長)に面会しようとします。
その方法がまたカッコイイ。社長の気を引くために、電話チェスの勝負に割り込んで見事な手を指し、ご褒美として社長との面会を取り付けます。ロイにとってはチェスで社長の気を引くような素晴らしい手を指すことなど、朝飯前なのです。

ロイは社長に対して、高度に技術的な疑問や問題点を指摘しますが、社長はすべて考慮済み。要するに「(ちょっと違うかもしれませんが)レプリカントは原理的な問題として寿命が4年」なのです。
「じゃあ、なんで俺達を作ったんだ?」「人間には耐えられないような過酷な労働に従事させるためだけに作ったのか?」「それが嫌で、せめて最低限でもいいから人間らしい生き方を求めて逃亡したとしても、それでもわずか4年しか生きられないのか?」というロイの絶望が、見ているわれわれにも伝わってくるシーンです。

物語のラスト近く、逃亡レプリカントを発見し「処理」する特殊警察のような役職の「ブレードランナー」であるデッカード(ハリソン・フォード)と対峙し
#「ブレードランナー」とはおそらく刃物(ブレード)を持った追跡者(ランナー)、
#つまり「殺し屋」という含みがあるのだと小生は思います
自分を殺しに来たデッカードを、逆に絶体絶命の淵に追い込んだまさにその時、土砂降りの中でロイは、おそらく映画史に残る名セリフを言います。

お前等人間には信じられぬものを俺は見てきた…
オリオン座の近くで燃えた宇宙船や、タンホイザー・ゲイトのオーロラ…
そういう思い出もやがて消える
時が来れば…
涙のように…
雨のように…

その時が来た…(Time to die...)

「4年間で使い捨てられる重労働奴隷」の悲哀が、設計者に匹敵する知能を持った当事者の言葉として語られています。そして、ロイは動かなくなります。
ロイは追跡者であるデッカードを殺して逃亡を続け、わずかに残った寿命(数週間?数日?ひょっとして数時間?)を全うすることもできました。また直後に死ぬとしても「仲間を皆殺しにした『ブレードランナー』を地獄の道連れにする」こともできました。
しかし、そうはしなかった。後に「なぜ俺を殺さなかったのか」とデッカード自身が独白をしますが、そんなことはどうでもいい(笑)。ロイが、デッカードに雨中で語るこのシーンがあればもう充分だと、小生は思います。

そんなわけで、レプリカント・レイチェルとデッカードの悲恋の行方なんかよりも(笑)、原作小説「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の人気ディスクジョッキー「バスター・フレンドリー」よりも、ロイが魅力的だと小生は思います。
(映画自体は少々退屈なところもあり、マニア受けはするものの普通に楽しめる映画ではないような気がします。ですからあまりおすすめしません。見るとしてもディレクターズカットだろうがファイナルカットだろうが大差ないと小生は思います)

--
小主題4-2:「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」の人気ディスクジョッキー「バスター・フレンドリー」
f:id:EdgarPoe:20130331211913p:image
もそれなりに魅力的なので書こうかと思ったのですが、長くなりすぎるので割愛します(笑)。ご希望があれば書いてみます。

4/3追記:すみません、蔵書にあったはずなのに見つからなかったので、全部記憶ですm(__)m。

まず、マーサー教の説明から。
「アンドロイは電気羊の夢を見るか?」の世界では、アンドロイドと人間を分けるものは(おそらく)「他者への共感能力」ということになっています。
#有名な「フォークト・カンプフ検査」もその部分を刺激するよう作ってある節があります
あの退廃した世界で、人間は「共感(エンパシー)ボックス」と呼ばれるTVに取っ手がついたようなもので「マーサー教」と呼ばれる宗教(とバーチャル体験の合わさったようなもの)での「(他者との)融合体験」にささやかな救いを見出しています。
しかし、アンドロイドには共感能力がかけているのでマーサー教の融合体験ができません。アンドロイドにとって、マーサー教は「目の上のたんこぶ」でもあるのです。

--
「バスター・フレンドリー」は人気ラジオ番組「バスター・フレンドリー&フレンドリー・フレンズ(仲良し仲間)」のDJです。性格はバカ陽気なところがあり、「カリフォルニア・ガールズ」のデイブ・リー・ロスっぽいところがあります。
D
アシスタントの女性たちも、はっきり言って脳みそ空っぽの「おっぱい要員」。アメリカ~ンなバカ陽気さでジョークを連発するバスター・フレンドリーですが、なぜか「マーサー教」に対してだけは皮肉な当てこすりジョークしか言わないのです。

--
むむむ?なにかアヤシイ。この時代の地球は、こんなかんじです。
まともな人はほとんど異惑星などに移住し、新天地の開発などでいきいきとした人生を送っています。
放射能に汚染された地球に残らざるを得なかった人々というのは、なにか特殊な事情があったか、さもなければ放射能にやられて「(子孫繁栄)不適格者」の判定をされてしまった人々、はっきり言うと「人類からの落伍者」なのです。
そのような人々がいじましいとも言えるような思いですがりついている「マーサー教」を小馬鹿にするなんて、ちょっと考えられません。

それに、バスター・フレンドリーは24時間365日ラジオに出ずっぱり。しかも「同じジョークを二度言っているを聞いたことがない」という不思議さ。
「バスター・フレンドリーはいつ休んでんだ?」「もしかして…」という疑問が出てきますね。

--
ある時期からバスターフレンドリーは「○月○日に、重大発表がある」と言い始めます。「やあ、アマンダ。今日は何の日か知ってるかい?」「いいえ?わからないわ…」「今日は例の重大発表まで、ちょうど10日じゃないか!みんな、びっくりするぞ(笑)」「なに、なにをはっぴょうするの…?」「それは当日のお楽しみさ、じゃあ一曲行ってみよう!」こんな感じだったと思います。

そして、その重大発表とは…
マーサー教はイカサマだ

アンドロイドたちは一丸となってマーサー教の背後を調べあげ、ついに「完全にイカサマだ」という決定的な証拠を掴んだのです。
これで人間とアンドロイドを分けるものはなくなりました(とアンドロイドたちは考えたはずです)。さらに言えば「マーサー教なんかにうつつを抜かす人間どもは愚か者だ」と言いたかったのかもしれません。

--
しかし、驚いたことに、それを聞いた大多数の人間たちはすぐに共感(エンパシー)ボックスに取り付き、マーサーに「あなたはイカサマなのか」と尋ねるのです!。結果は哲学的というかごまかしというか、よくわからないんですが、それでも人々は「明らかにイカサマとわかっている宗教」を決して捨てようとはしないのです。
なんてこった!!

--
バスター・フレンドリー(&フレンドリー・フレンズ、及び出演者以外のマーサー教の背後関係を調査に執念を燃やしたであろうアンドロイドグループたち)は、バカ陽気なDJを演じならがらも「人間とアンドロイドを分けるもの」としてのマーサー教の破壊に向けて、虎視眈々と機会を狙っていました。
そして、ついに完全な証拠を手に入れ、人間たちに完璧な一撃を喰らわせました。
しかし、人間たちはその一撃を食らってもマーサー教を捨てないのです。どう考えても理性的な行動ではありません。アンドロイドによる「自分たちを正当に扱ってくれ」という必死の訴えは、人間たちの迷妄の前に徒労に終わったのです。

そう考えると、バスター・フレンドリーに代表される「アンドロイド解放派(今小生が命名しました)」の気持ちは察して有り余るものがあります。バカ陽気なDJを演じて人間たちを惹きつけ、完璧に状況が整ったところで致命的な一撃を加えたのに何の役にも立たなかった時、バスター・フレンドリー&フレンドリー・フレンズは何を思ったでしょう?
こういうことを考えながら、前半のバスター・フレンドリーを思い出すと、演じていたのがバカ陽気なキャラだけに、逆に哀しい気がします。

ひょっとすると、彼らはこうなることをうすうす感じていたのかもしれません。そうだとすると、人間たちがマーサー教にすがりついていたように、バスター・フレンドリーたちも「マーサー教のイカサマを暴く」という(おそらく無駄な)希望にすがりついていたのかもしれません。

--
そんなわけで、小生は「バスター・フレンドリー」が、映画版ロイに続いて「アンドロイドであることの悲哀を味わう人工知能」として魅力的だと思います。

いやー、ホントにホントに長いですが、お役に立ちますかどうか。

他8件のコメントを見る
id:EdgarPoe

なぜみんなレイチェル推し?
レイチェルなんて、デッカードが数年のローンを組んでまで手に入れた大切な(というか自分が自分であるための拠り所としての)羊を、腹いせで屋上から落っことすような女ですぜ?小生にとっては「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラと並ぶぐらい「やな女」なんですけど(笑)。

いえね、大学の時、後輩の女の子を誘って見た映画が「ブレード・ランナー(ディレクターズカット)」で
#お目当ての映画が混雑し過ぎて入れなかったんです
#でも代わりに「ブレード・ランナー」はないよなあ(笑)
その後小説も貸したんです。
で、彼女の感想が「レイチェルってやな女ですね」だったので、その時点で小生のレイチェル評価は決まってしまったらしいんです。

本当はレイチェルとデッカードみたいになりたくて誘ったのに全然そんなことにならなくて、ふんっっだ!!
坊主憎けりゃ袈裟まで憎いんだいっ!!!

2013/04/03 14:49:29
id:libros

電気羊のくわしい追記をありがとうございます。楽しく拝読いたしました。
私はリックが自分自身をフォークト・カンプフ検査にかける場面が大好きです。
滑稽だけれどじわじわ怖い。
ブレードランナーのレイチェルは「レプリカントなのにやな女だから可愛い」と思います(なにこの屈折した心理)

2013/04/04 15:53:13
id:a-kuma3 No.8

回答回数4974ベストアンサー獲得回数2154

ポイント10pt

SFファンとしての引き出しを試される試験がある、というのを小耳にはさんだのですが、会場はここでよかったですか?



最初に、ぱっと思いついたのは火の鳥(未来編)のハレルヤとダニューバなんですが、マンガなので回答にはふさわしくない、と。
でも、この手のコンピュータはSFには当然あったはず...

で、思い出したのが、アシモフの「われはロボット」。
「災厄のとき」では、世界の経済をコンピュータが管理(というか、コントロール)をしている世界。
理性的な人工知能というのではなく、ガチガチの論理的な計算機ですが。

古いのが続きますが、ジョン・ヴァーリー。
月で暮らす住人たちを管理するセントラルコンピュータ。
住人たちのいろんな悩みの相談を聞いているうちに、自分の方がおかしくなっちゃう。
計算機なんだけど、人間っぽいというか、何というか。

画像が無いのは、やっぱり淋しいので。

f:id:a-kuma3:20130330180207j:image:w112 f:id:a-kuma3:20130330180208j:image:w112


人間を支配してる、って設定だとマトリックスがあったけど、まあ良いか...


ノストロモ号に搭載されているコンピュータのマザー。
人工知能というよりは音声で会話できるコンピューターという程度の描写ですが、本社の目的も最初から分かってての振る舞いと思えなくもなく、ちょっと不気味な感じがするのが良いなあ、と。

GHOST IN THE SHELL?攻殻機動隊? [DVD]

GHOST IN THE SHELL?攻殻機動隊? [DVD]

攻殻機動隊のタチコマ。なんたって、思考戦車ですからね。
人工知能的には集合体っぽいところが良い。
そういえば、GHOST IN THE SHELL の人形使いも人工知能と言えるか。
自身では「人工知能ではない。生命体だ」なんてセリフを吐いてたような記憶があります。

K.I.T.T で思い出したのがコレ。
人工知能搭載のステルス戦闘機が雷に打たれて自我に目覚めるという...
SF映画の基本と言えば、やっぱりB級ものだろうということで、突っ込みどころ満載です。

他2件のコメントを見る
id:takejin

ヴァーリィおすすめですよー
へびつかい座ホットラインとか。
エイリアンのマザーは、微妙かなぁ。自爆スイッチのあたり、どうなんでしょうか。

2013/03/31 01:28:59
id:libros

> SFファンとしての引き出しを試される試験がある、というのを小耳に
はーい。引き出しの中身、ここでぜーーんぶ出してってくださいねー。

No.7のコメント欄に書きましたが、アシモフが描くロボット&コンピュータはみんな好きです。謎解きの要素がからむ作品が多いところが気に入ってます。
id:Kaoru_Aさん、食わず嫌いとおっしゃらず、お試しください。

> スチール・ビーチ
未見です。ヴァーリーの著作は全く読んだことがありません。
新刊での入手は難しそうですが、ぜひ読んでみたいと思います。

> エイリアン
この映画はTVで何度か観ましたが、マザーコンピュータに注目したことはありませんでした。エイリアン2のビショップ(アンドロイド)が好きです。

>GHOST IN THE SHELL
タチコマ・フチコマ可愛いよぅ。可愛すぎる。一機ください。

>ステルス
たぶんTVで観たような気がしますが、飛んでるシーンがカッコイイという以外、ほとんど覚えてません。映画館のスクリーンで観たら楽しめたかも。

2013/04/01 18:56:47
id:eakum No.9

回答回数147ベストアンサー獲得回数19

ポイント10pt

ぼやぼやしてたらヴァーリイが出ちゃってますが、CC(セントラル・コンピュータ)の魅力なら、個人的には初期/絶頂期のこちらを推します。
リベラルとリバタリアンの合意点を探るヴァーリイの自由と公正観がCCのあり方に如実に感じられて面白い。
短篇で言うと「ビートニク・バイユー」「ピクニック・オン・ニアサイド」。




人を食ったようなすっとぼけが魅力のAIでは、R・A・ラファティのクティステック・マシン:エピクト。
『九百人のお祖母さん』の「われらかくシャルルマーニュを悩ませり」「その町の名は?」での減らず口の味わいがベスト。

九百人のお祖母さん (ハヤカワ文庫SF)

九百人のお祖母さん (ハヤカワ文庫SF)




シンギュラリティ突破以降の畏怖すべき超強力なAIの例では、チャールズ・ストロスのエシャトン。
人類の9割をアップロード/ダウンロードし各星系へと即時転移再構成で強制移住!
とか言いつつ、背景設定でちらちらその姿が垣間見えるだけのワイドスクリーン馬鹿バロック『シンギュラリティ・スカイ』。
バリントン・J・ベイリー的な馬鹿SFのモダン版として楽しめます。




どシリアスなくせにロマンあふれるAIの姿なら、グレッグ・イーガンのヤチマと仲間たち。
すでにひとつの「人類」「知的種族」として「生まれる」ようになってるAIの姿をクソ真面目に迫真で描いてて圧巻の『ディアスポラ』。

ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)

ディアスポラ (ハヤカワ文庫 SF)

他1件のコメントを見る
id:eakum

4件中2件未読2件要再読ということで、回答した甲斐があったなと嬉しく思います。
『お祖母さん』と『ディアスポラ』について蛇足でしょうが一言。
 
ラファティの短篇は、おもしろおかしいホラ話的な側面が云々されがちですが、実はソフト・サイエンス面の下敷きがあってこその面白みが強いものです。語り口は軽快ですっとぼけてますが、「ゆうもあ・えすえふ」的な侮りなきようご警戒願いまする。
 
『ディアスポラ』の序盤はたしかに挫折を招きがちなものとも言えますが、たとえばティプトリーの短篇「愛はさだめ、さだめは死」のように、"ホモ・サピエンスとは精神も肉体も異なる生命体のハナシをどう描くか"という視点があって取りかかると多少はノリやすいかと思います。

2013/04/03 19:04:57
id:libros

未知のAIに出会えて嬉しいです。質問した甲斐がありました。
実は「愛はさだめ、さだめは死」も挫折しました(^_^;;。
“人類とは全く異なる知性”というテーマは大好物なのですが、何故かなじめない作品があるようです。
でもせっかくなので頑張って挑戦します。
ラファティも心して再読いたします。

2013/04/03 20:55:06
id:TransFreeBSD No.10

回答回数668ベストアンサー獲得回数268

ポイント10pt

好みを考えず熱く語っていればOKとのことなので

宇宙へ旅立つチャンスです!

国連宇宙局では史上初の太陽系外惑星探査のためにあらゆる階層の人びとをもとめています

AIであるイアソンは人間側と対をなす主人公であり、物語の語り主です。
物語の舞台は、47光年先を目指すバサード・ラムジェット宇宙船〈アルゴ〉号。
彼が完全制御するこの船で、一人の女性が死亡するところから物語は始まります。

事故?自殺?それとも……。
自殺だというイアソンの主張に疑いを抱いた前夫が単独で調査を始め、困難の末にあばいた驚愕の真相とは?

とか言いつつイアソンが殺害するところから始まる、倒叙推理物SFです。

推理物好きなんで話自体好きですが、語り部であるイアソンもいい。
彼視点の状況説明の端々に現れるコンピュータらしさもいいし、自身がコンピュータであることを自覚し、それゆえ人に見せない、叙述の合間に時折現れる彼の「心の内」が、だからこそ何だかとっても人間臭く強調されていてちょっと応援したくなっちゃう。犯人なのに。
人間側の主人公「疑いを抱いた前夫」アーロンが死の経緯にこだわることに対し、イアソンは時に紳士に、時に策略を持って、なんとか目を逸らそうと色々手を尽くします。誰も気付かれない働き者です。
本当に優秀な人工知能の内面が良く分かる作品です。

また、もちろんSFとしても面白くて、合間にあるサイドストーリーも面白いです。

以下作品本文から引用
SFで良くある効果音の秘密

上昇するときにはだんだん大きくなる音を流すことにしていた。はじめは冗談だった。こんなものが音をたてるはずがないことに、だれかが気づくと思ったのだ。これまでに七千三百万回エレベーターを動かしたが、まだだれも気づいていなかった。

数字が好きなイアソン。傷つくイアソン。

「なにか話したいことはありますか」
アーロンは二十二秒間だまりこんだ。(略)まただまりこんだが、こんどは九秒間だけだった。
(略)
「あなたのつらい気持ちはわかります」
「きみが?ほんとか?」
いい質問だ。アーロンはわたしのしゃべることの大半が(略)それでも……それでも……それでも……とうとうわたしはいった。
「わかると思います」
アーロンはふきだし、わたしはぐさりと傷つけられた。
「ごめんよ、イアソン。ただそのーー」あとになにをいおうとしたにせよ、それからまた十二秒間だまりこんだ。「ありがとう、イアソン。本当にありがとう」(略)

id:libros

> 好みを考えず熱く語っていればOK
そういうものをお待ちしてました。

> ゴールデン・フリース
もうこの紹介文だけでイアソンに惚れそうです。

2013/04/01 19:02:24
id:libros

ゴールデンフリース面白かったです。紹介文を拝見したときから、イアソンに惚れそうな予感はありましたが、案の定ベタ惚れしました。
何このキュートさ!ほっぺたムニュッと引っぱってやりたい!ほっぺた無いけど!
…しかし、この作品には重大な欠点が2つあります。
1つは、題名でおっそろしく損をしてる。もっとキャッチーな題をつけられなかったのか。そのせいであやうく読まずに過ごしてしまうところでしたよ、プンプン!
もう1つは、短い!終わるのが早すぎる!おおっなんだか俄然面白くなってきたぞと身を乗り出したところでもう終りってどういうこと。信じられません。
とはいえ、充分に楽しみました。素敵な作品を紹介してくださって、ありがとうございます。

2013/12/05 19:53:09
id:takumi12202000 No.11

回答回数223ベストアンサー獲得回数29

ポイント2pt

ドラえもんは原作は漫画ですが、映画も毎年3月に公開されますよ!

id:libros

確かに劇場版アニメになっていますね。
良かったら、人工知能(笑)の魅力が特によくあらわれている作品を教えてください。

2013/04/02 20:01:50
id:doumorimikan No.12

回答回数39ベストアンサー獲得回数10

ポイント10pt

どらえもんだったら、鉄人兵団が面白いです。
http://doraeiga.com/2011/

ピッポの歌とかリルルが最後に・・・泣いちゃいますよ。


本だったら、
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%81%AE%E7%89%A9%E8%AA%9E

が面白かったです。いろんなAIの女の子が出てきました。

マンガだったら
http://ja.wikipedia.org/wiki/A%E3%83%BBI%E3%81%8C%E6%AD%A2%E3%81%BE%E3%82%89%E3%81%AA%E3%81%84!
です

id:libros

『アイの物語』いいですね。特にどの作品が好きかとか、このAIのここがステキ、とか教えてもらえるとうれしいです。(もう締め切りまであまり時間ないけど)

マンガは、この質問の終了後にあらためて質問する予定です。そちらに書いてくださればポイントを配分しますよ。その時にはURLだけじゃなくて、このAIのここがステキ、と思うところをアピールしてくだされば、高得点になります。

2013/04/03 21:01:47
id:doumorimikan

アイのもの語りは、特に介護者ロボットの詩織?が、人間は白痴だって結論付けるところが印象に残ってます。あとは、アイビスとかの、AI達が、自分達にしかわからない言葉っていうか、表現で話し合うところ。
あと、皆、人間のことが大好きなところです。

2013/04/03 22:44:36
  • id:takejin
    漫画なら、御厨さと美の「ノーラの箱舟」
    アーティファンド号という戦略空母のコントロールプログラムが、人と会話できる人工知能。ノーラとの会話が絶妙です。
  • id:NAPORIN
    てんめいの…おっと”人工”かい? とネタバレ
  • id:libros
    本質問の終了後、下記の質問を立てることにしました。
    そちら方面の情報をお持ちのかたは、どうぞ温存しておいてください。
    すでにコメント欄などで書かれたものについても、転記してくださるとうれしいです。

    魅力的な人工知能(AI)が登場するマンガ・アニメ・TVドラマを紹介してください。
    古今東西は問いません。
    私(質問者)はこの分野にたいそう疎いので、情報は詳しめにお願いいたします。
  • id:takejin
    星新一の、ちぐはぐな部品に収録されているらしい、『神』。
    世界中の神に関するデータを、コンピュータに突っ込んだら・・・

    答えが傑作でした。
  • id:taknt
    既にコメントでも 出てるやつは もう ご存知ということで 回答しても意味がないと思いますが・・・。

    本当に 知りたいだけでしたら。
  • id:libros
    失礼して、まとめて返信します。

    ■たけじんさん
    > 漫画なら、御厨さと美の「ノーラの箱舟」
    マンガ・アニメについては、質問を別立てすることにしました。そちらであらためて紹介してくださるとうれしいです。
    お手数ですがよろしくお願いいたします。

    > 星新一の、ちぐはぐな部品に収録されているらしい、『神』
    フレドリック・ブラウンの『回答』と記憶が混ざってるんで、ちょっと本棚見てきます。
    星新一の作品で魅力あるコンピュータっていったら私はだんぜん『声の網』です。
    (魅力あるというか、怖いというか)

    ■なぽりん@グレン再放さん
    > てんめいの…おっと”人工”かい? とネタバレ
    何が何をバラしているのか全然わかりません(泣)。
    「ノーラの箱舟」のネタバレってことですか?

    ■きゃづみぃさん
    > 既にコメントでも 出てるやつは もう ご存知ということで(略
    転記してくださったほうが私にとっては都合がいい、というだけのことなので、ご面倒でしたらどうぞこのままで。
  • id:taknt
    では 転載させてもらいます。
  • id:libros
    ありがとうございます。お手数をおかけして恐縮です。
  • id:libros
    ■たけじんさん
    現物を確かめました。
    星新一の「神」は、コンピュータが究極の存在に近づいていく過程と、幕切れの描写が印象的で、迫力がありますね。
    F・ブラウン「回答」は逆に、もうこれ以上削れないくらい描写を最小限に切り詰めてるところと、なんといってもコンピュータの“回答”が文句なしに良い。
    またアシモフの「最後の質問」(『停滞空間』に収録)は、コンピュータが究極の質問を追求し続けた結果、ある有名なセリフを吐いてます。
    コンピュータを改良しつくした結果とんでもないことに、といえばアシモフ「接近中」(『変化の風』に収録)の最後のセリフも素敵(^^;)
  • id:a-kuma3
    劇場で観たときは、ハードなSFが映画で見られるようになったのだなあ、と思った記憶があります(若造のくせに) >ブレードランナー
    宇宙船で見てたイラストの世界が目の前に(当時は、シド・ミードという認識は無かった)。
  • id:NAPORIN
    私の印象に残っている人工知能は、もともと生物(人間とは限らない)であった「人格」が「移植」されたという表現が多いのです。
    そのほうがドラマとして面白く、印象に残ったのでしょう。
    マシンの中に「自然」発生した「人工」知能の小説では、1番のコメントにあるユキカゼが一番でした。
    そしてここまで書いちゃったら「移植も、ガワがコンピューターのものならokだよ」といわれても回答しづらいなあ…ネタバレなんだもの。
  • id:NAPORIN
    タチコマは人工知能だけど、主人公のくさなぎ大佐はふつうに人間ですやん? 
    タチコマ的断言できる脇役がいたかなあと思ったり。
  • id:takejin
    ベンフォードの「アレフの彼方」に登場するイーグルはいかがでしょう。
    ガワは四つ足のケモノ風サイボーグ、中身の素性はよくわからない。
    それと、アレフ自身。
    異星の人工知能かも。
    ベンフォードの描く機械生命体も、素性のわからない異星の人工知能かも。
  • id:libros
    ■a-kuma3さん
    ブレードランナー、劇場でご覧になったのですね。
    EdgarPoeさんも。
    激しくうらやましいです。

    ■なぽりん@グレン再放さん
    「ガワがコンピュータで、人格はもと生物」とかサイボーグとかは、私のなかで別ジャンルになってます。
    それはそれで大好きです。

    ■たけじんさん
    「アレフの彼方」未見です。ベンフォードの著作は全く読んだことがありません。
    著作リストを見るとワクワクして心臓が痛くなってきました。どれから読み始めるのがお薦めですか?
  • id:takejin
    ブレランは、初日に行きましたよ。

    ベンフォードは、機械生命系なら「夜の大海の中で」から始めましょう。
    ハードな様で実は叙情的なSFです。
    短編集「時空と大河のほとり」もお薦め。
    ブリンとの共著「彗星の核へ」も、私は好きです。
    本物の科学者(天体物理)ですから、半端じゃありません。(フォワードほどではないですが。)
  • id:libros
    ■たけじんさん
    > ブレランは、初日に行きましたよ。
    何ですかそのさらっとした自慢。私が嫉妬でこんがり焼けるのがそんなに面白いですか。

    それはさておき、ベンフォード指南、ありがとうございます。
    師匠のご教示のとおり読んでみたいと思います。
  • id:libros
    そろそろ締め切ります。
    未知のAIにもっともっと出会いたかったし、ゾラックやケンイチの名前も挙げてほしかった(しくしく)など心残りはありますが、楽しかったです。ここ数日、頭の中でずっとブレードランナーのテーマが流れてました。

    ベストアンサーはたいへん迷いましたが、戦闘妖精・雪風に。
    朝霞さんのコメントとの合わせ技一本勝ち、みたいな感じなので、朝霞さんには申し訳ありません。ごめんなさい。
    『戦闘妖精・雪風(改)』はすでに入手済。『ゴールデン・フリース』『ディアスポラ』も入手の見込みがつきました。
    それ以外の未読の本も手に入りますように(祈)
    既読のものも、みなさまの回答を念頭にしながら再読するつもりです。

    ポイント配分については、優劣つけがたく、結局ほぼ均等割りになってしまいました(一応、綿密に採点したんですけど)。
    内容が寂しすぎる回答だけ、若干低めになってます。あしからず。

    回答・コメントをくださったみなさま、ありがとうございます。篤くお礼申し上げます。
  • id:libros
    さて、息つく間もなく次の質問を投げましたよ!

    http://q.hatena.ne.jp/1365059738
    魅力的な人工知能(AI)が登場するマンガ・アニメ・TVドラマを紹介してください。(以下略

    回答お待ちしております。

この質問への反応(ブックマークコメント)

トラックバック

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません