1305797807 【多世界説の経験的証拠】

今皆さんが目にしている世界が、より上位(具体的には一つ上)の世界から見た下位世界だと仮定してください。
 
その上で、あなたが考える上位世界を回答欄で論じてみてください。

回答は基本的にフリーでいいのですが、

※今皆さんが目にしている世界=現世界と上位世界では "どこが" "どう" 違うのかは必ず含んでください。
 
前例が無いと書きにくいと思うので、回答は随時オープン&一人二回回答でまったり進行したいと思います。
 
質問者も正解を知らないので、回答欄の充実度に応じてポイントを、最も論理的に納得できたリアリティある仮説に "いるか" とさせていただきます。 
 

回答の条件
  • 1人2回まで
  • 登録:
  • 終了:2011/05/25 23:35:34
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:hacosato No.11

回答回数34ベストアンサー獲得回数18

ポイント50pt

こんばんは。

上位世界は、下位世界を包括するものかもしれないですねー。


いきなりですが、スピッツ『ロビンソン』はご存じでしょうか。

「だーれもさわれない ふーたりだけのくに」のあれです。

この曲、まさに上位世界と下位世界のことを描いているんじゃないかな、と私は考えました。

今回は『ロビンソン』を読みながら、そのことについて考えてみます。

歌詞はこちら→http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND8487/index.html

構成はこちら→A-B-サビ-A-B-サビ-サビ

動画はこちら→http://www.youtube.com/watch?v=51CH3dPaWXc


さっそくですが、2番のAメロを見てみましょう。

片隅に捨てられて 呼吸をやめない猫も

どこか似ている 抱き上げて 無理やりに頬よせるよ

いつもの交差点で 見上げた丸い窓は

うす汚れてる ぎりぎりの三日月も僕を見てた

上位世界と下位世界のことを考えるなら、もうこの部分だけ取り出せばいいんじゃない?

そう思いたくなるぐらい、すべてはここにまとめられている感じがします。

まずは前半の2行。

「僕」は、片隅に捨てられている「猫」を抱き上げて、その鼓動を感じていますね。

このシチュエーション、「僕」にとって、「猫」は下位です。

目線も下位ですが問題はそこではなく、猫の外側から猫を感じているということが大事。


とか思った私は、その次の2行を読むわけです。

すると今度は「三日月も僕を見てた」という表現が出てきます。

さっきは「僕」が見る側でした。見下ろす側でした。

でも今度は「僕」が見られるほうです。そして、見下ろされているほうです。

そして私は気づきました。「三日月」にとって、「僕」は下位じゃんか!

こんな風に『ロビンソン』では、複数の目線が多重の入れ子をなしている世界が描かれています。

私にとって「多世界説」はこんなイメージです。


だから、上位世界も基本的には現世界と変わらないのかも!

「僕」が「猫」を見るのと同じように、「三日月」は「僕」を見るのでしょう。

そんな風に思っていた時期が、私にもありました。

でも、続きを読んだらそんなのんびりなこと言えなくなってしまったのです。


誰も触われない 二人だけの国 終わらない歌ばらまいて

大きな力で 空に浮かべたら ルララ 宇宙の風に乗る

2番のサビを引用してみました。

詳しくは省略しますが、ここにある「二人だけの国」は、

「ありふれたこの魔法」とかを使って、「今ここで 生まれ変わる」ことによって

生まれた国ですよね。そしてこの国、「宇宙の風に乗る」ようです。


宇宙といえば、ついさっき三日月のことが歌詞に出てきたばかり。

三日月は私たちの上位世界に属することは確認したばかりですから、

この「二人だけの国」は、私のいる現世界よりも少なくともひとつは上位に属するにおいがします。

よく読んでみると、その予感を裏付ける表現はこの2行にぎっしりつまっていました。

追いかけてみますね。


まず、「誰も触われない」。

触るっていうのは空間的な接触ですよね。でも、それはできないと歌われています。

私たちのいる現世界からの空間的なアプローチは意味をなさないというわけ。

そして、「終わらない歌」。

私たちの時間の感覚からいったら、歌っていうのは終わるものです。

時間的な外枠がないと歌は歌としてかたちをなさなくなってしまいます。

「終わらない歌」という表現に対して、私たちの時間に対する考え方は役に立ちません。


こんな風に、時空間に対する私たちの考え方が効果を持たないのが、「二人だけの国」です。

それを可能にしているものを探してみたら、個人的に一番あやしかったのは「大きな力」でした。

「大きな力」の有無、それが現世界と上位世界との違いです。

「大きな力」はもしかしたら、「二人だけの国」の中では具体的な表現ができるのかもしれませんが、

たぶん現世界にいる私には、これ以上 踏み込んだことを知るのは難しいのでしょう。

なぜなら、上位世界はこの世界を包括しているからです。

上位世界には、この世界を包括してもなお余りあるなにかがあって、

「大きな力」はその余りのどこかに属するものなのだとすればナットク♪です。


ところで、「二人だけの国」は、最後に「宇宙の風に乗る」とあります。

宇宙、風なんて吹かないのに。でも「二人だけの国」になら感じられる風があるのでしょうね。

「ありふれたこの魔法」に縁がない私には、それは分からないだけなのかも。

あー。私も上位世界に移住して、大きな力で空に浮かびたいなあ。

そう思って、「二人だけの国」のなりたちを考えていました。

同じセリフ同じ時思わず口にしたり。待ちぶせた夢のほとりで驚いた君の瞳だったり。

いまの私になくて、『ロビンソン』にあるもののことを考えました。


…というわけで、今度 河原の道を自転車で走ろうかなとか思いました。

それを追いかけてくれるだれかがいたら、「二人だけの国」はもうすぐそこです☆★

id:alpinix

回答ありがとうございます。

未オープン回答者名簿にhacosatoさんのIDを見つけて嬉しかったですがオープンする前に自分の質問を読み返してしまいました。

 

「今回は歌関係ない質問なんだけどなあ」

 

オープンしてから悟りました。

 

嵌められた、と

(冗談ですよ。でもこういう楽しみ方がもう味わえないのは残念です)

 

さてロビンソンを題材にした上位世界感の説明、大変楽しく読ませていただきました。

 

「大きな力」の有無、それが現世界と上位世界との違いです。

は論理的な説得力は皆無なのにも関わらず、とっても胸に響きました。なぜでしょう。

 

 

hacosatoさんが気付いていない、上位構造の現れがスピッツ『ロビンソン』には内在しているのでお伝えしておきます。

 

スピッツはこの「ロビンソン」で一躍スターダムにのし上りました。デビュー曲ではないですが、事実上、この曲をもってスピッツの名前が人口に上るようになりました。

1995年という時代背景を考えると途轍もなくインパクトのあるスローバラードでした。また、PV映像で初めてギターの人の頭を見た衝撃は未だに忘れられません。

 

そのため当時は、スピッツの名前をロビンソンという曲で初めて知った年配世代が多数いました。というかある年代以上はこのロビンソンでスピッツの名を知ったことと思います。

 

そこで日本各地である現象がおこりました。

「なあなあ、スピッツ ロビンソン ってどっちが歌手でどっちが曲名なん?」

そうです、バンド名(そもそも年配の人にとっては歌い手=歌手でした)と曲という従属構造に、上位世界と下位世界にパラダイムシフトが起こったのです。

 

そういうエポックメイキング的な曲が スピッツ『ロビンソン』でした。

 

…というわけで、今度 河原の道を自転車で走ろうかなとか思いました。

それを追いかけてくれるだれかがいたら、「二人だけの国」はもうすぐそこです☆★

hacosatoさんを河原で見かけても追いかけちゃダメ(上位世界に連れ去られる)ということはわかりました。

 

2011/05/25 22:51:27

その他の回答11件)

id:Banias No.1

回答回数237ベストアンサー獲得回数19

ポイント30pt

上位世界には、現世界に実在する素粒子に1対1対応する“上位粒子”が存在します。


上位世界の“上位粒子”は運動しており、この運動が現世界の「時間」として投影されます。

ただし投影されるのは、現世界で「正の時間」として運動する“上位粒子”だけです。上位世界には、現世界では過去に遡る素粒子や時間的に静止している素粒子は存在しているのですが、これらは現世界には投影されないのです。


このような上位世界から現世界に対する粒子の投影に関わる数学モデルが発見されていないため、現世界ではあり得ないはずの時間軸を過去に遡るという科学式が成立してしまいます。

id:alpinix

回答ありがとうございます。

しょっぱなで難しいとは思いますが早々に入れていただき感謝です。正直こちらも手探りな質問なので。

 

世界の生成部分にまで掘り下げましたね。それはそれでいいのですが、反粒子とは似て異なるものなのでしょうか? なんとなく影絵みたいな感じですかね。

回答を読む限りでは、上位というより"裏世界"と言った方が近いのかなと感じますがいかがでしょう?

 

さて、SFの概念論的な偏り過ぎてますが、もうちょっと具体的な感じでもいいですよ。(それこそマトリックスやループ的な世界観の説明で。)

 

あとは現世界との関わりをもう少し噛み砕いて書いてもらえると納得しやすいです。

2011/05/19 22:55:46
id:miharaseihyou No.2

回答回数5225ベストアンサー獲得回数717

ポイント30pt

 所謂平行世界論ですね。

上下の存在を仮定するには上位の意識が必要です。

しかし、私は、上位の意識を存在させる媒体が無いと考えます。

 

 意識されないものは存在しない。

そういう立場からすれば、多次元立体的に網の目のように広がる平行世界が上下の脈絡もなく存在する。

上も下も、横も前も無い世界が次元の区別さえなく広がっていると考えます。

 

 少しずつ違う世界が、どこが違うのかさえ溶け合うような、次元がいくつになるのかも正確にはわからないパラレルワールドを提案します。

次元の壁は世界に溶けて可変する。

世界は変化しながら次元に溶けていく。

 

 全体の傾向としては無限に広がるのではなく、エネルギーによる限界があって一定範囲で収斂するような世界だと予想します。

id:alpinix

ありがとうございます。

 

敢えて書かなかったのですが、べつに上位世界は高次元である必要はないですよ。(参照文にいれようか迷ったのですが)恐らくmiharaseihyouさんの頭にあるのは二次元の世界の住人は・・・という概念かな、と感じられました

 

実はもう少し柔らかい想像を想定しておりまして、上位世界にも人間のような存在がいて・・・・といった感じで。

 

 全体の傾向としては無限に広がるのではなく、エネルギーによる限界があって一定範囲で収斂するような世界だと予想します。

宇宙理論の概念に近いのかなあという感想です。

面白いですが、イメージが掴みにくいので、何か主体となるモノを書いてもらえるとうれしいです。

 

2011/05/19 23:02:15
id:yossiy7 No.3

回答回数778ベストアンサー獲得回数96

ポイント30pt

上位世界をどう考えても、一般の人が「物質」と捉えているものは、存在できないでしょう。

ひょっとしたら「ルール」や「概念」だけが存在している世界、という事になるやも知れません。

つまり、何らかの原因でエネルギーが発生したら、そのエネルギーの発生箇所、エネルギーの性質、エネルギーの方向、周りの状態、そういったものが「ルール」により整然と動き処理されて、ある程度の影響を与え、影響した事によりエネルギーは消費され、消えて行くのでしょう。

しかし、影響によりまた別のエネルギーが発生し……と、その繰り返しで、エネルギーは常に流れていきます。

私達が生きる、この次元の人間(つまり我々)は、エネルギーを利用して生活しています。エネルギーが無ければ、そもそも人は発生せず、発生していたとしても瞬時に消滅します。我々はエネルギーをいかに利用するか、という事から「生きる」という営みを行っています。

よって、この世界で発生するエネルギーをいかに利用するか、という事が生きる基本となっています。

我々より高次元に知的生命体が存在していたとしたら、高次元で発生するエネルギーの元を、いかに利用するか、いかに発生させるか、という事を基本にして活動する存在となるでしょう。

では、エネルギーはどのようにして発生するのでしょうか。

とりわけ最も効率がいいのは、第二次性徴機の少女の希望と絶望であり、その少女の魂をエネルギーに変換させるときに「ソウルジェム」という宝石が出来ます。

ソウルジェムになった少女たちの魂は燃え尽きてブリーフシードへと変わるその瞬間膨大なエネルギーを発生させます。

それを回収するのが「インキュベータ」と呼ばれる存在で、我々の世界では猫に似た姿の白い動物です。

エネルギーの量は、その少女が持つ因果の量に比例します。因果が増えることにより、エントロピーは増大します。

ソウルジェムを持った少女は「魔法少女」として、ブリーフシードの成れの果ての「魔女」を倒します。しかし魔女を倒す事で、徐々にソウルジェムは「呪い」を受け輝きを失っていきます。

そして、最強の魔法少女は、ついに因果律に対して冒涜とも取れる行動を取ります。

それにより、この世界の法則は変わりました。ただし、最初からその法則こそが正しかった、と「世界」自体が変わってしまいました。

我々は誰一人として、その少女の名前は覚えていませんが、それはともかくブルーレイ版を買おうと思います。

id:alpinix

か、回答? ありがとうございます。

 

ふむふむエネルギーですか、また上位世界の推測は概念からスタート派ですね。途中からエネルギーというキーワードの数を数えようか迷っていたところに、

とりわけ最も効率がいいのは、第二次性徴機の少女の希望と絶望であり、

 !?

とりあえず、回答としては純粋に楽しめました、と言っておきます。

 

  

 

 

 

 

余談ですが、世界再編後の "ま●か" は上位世界といってもいいかもですね。

2011/05/20 19:41:21
id:taroe No.4

回答回数1099ベストアンサー獲得回数132

ポイント10pt

宇宙意志のようなもの

魔法少女まどかマギカの最終話で出てきたような上位の存在

筒井康隆の『エディプスの恋人』で出てきたような神的な存在

全ての場所に遍在する神

エディプスの恋人で、七瀬が神と入れ替わった時の描写があるのですが

上位世界の存在とはそういうものなのではないかと思います。

id:alpinix

回答ありがとうございます。 

 

"まど●" はネタ被っちゃいましたね。

 

どうも過干渉気味な上位世界ではありますが。

 

 

七瀬再び!  ですね。

 

 

どこにでも存在するが誰にも見えない、という修辞は個人的には好きなのですが、具体的に例示するのは難しいですね。だから上位世界ということかもしれないですが。

 

2011/05/20 19:44:41
id:Lhankor_Mhy No.5

回答回数814ベストアンサー獲得回数232

ポイント30pt

 上位世界での存在が「生」から「死」状態になると、対応するこちらの世界の生命が死を迎えます。

 上位世界での存在が「死」から「生」状態になると、対応するこちらの世界の生命が誕生します。

 上位世界での存在は「生」「死」を繰り返しても連続した存在ですが、対応するこちらの世界の生命は非連続です。

 

 このような上位世界の存在を表現するのに「魂」という言葉はなかなか適切だと思いますし、「死」から「生」状態になることを「生まれ変わり」と呼ぶと理解しやすいかもしれません。

 ただし、上位世界の因果律はこちらの世界の因果律と異なっているため、たとえば「あなたのお父さんはあなたの生まれ変わり」というこちらの因果からは理解しがたいことも起こります。それどころか、この世界の現在の生命全てが、一つの「魂」による生命である可能性も否定できないことになります。

id:alpinix

回答ありがとうございます。

 

死生観とかにつながる考えですね。そういえばそういうのもありますね、忘れてました。

 

極楽浄土とかキリスト教世界の天国とかですね。 

 

そういえば、そういう話はアニメやマンガにいくつか例がありますね。

 

 

ただ、純粋に小さいころからの素朴な疑問なのですが、現世界の人口は近代以降爆発的に増えてるのですが、対応する上位世界も一様に人口爆発してるんでしょうかね。あ、Lhankor_Mhyさんの設定だと減少だから大量死滅なのか。ややこしいなあ。

 

 

この世界の現在の生命全てが、一つの「魂」による生命である可能性も否定できない

これだとしたら理屈の上では解決ですけど、なんとなくしっくりこないですねえ。

2011/05/20 19:53:53
id:grankoyama No.6

回答回数560ベストアンサー獲得回数170

ポイント50pt

なんとなく、普段から我々のいる宇宙は、上位世界の構成パーツに過ぎず、また我々の世界の最小構成要素は下位の宇宙とでも呼ぶべき存在なのではないのか? と考えております。

それこそ、よくあるSFの世界ですかね。

ここでも書きましたが。


では、その上位下位の世界について我々に想像や理解が可能なのか? と問われれば限りなく懐疑的にならざるを得ません。

所詮我々、この宇宙の物質や概念に縛られた私たちは、上位や下位の世界の本質を見抜くことは出来ないのではないのか?

それどころか、その世界の一端を垣間見ることすら困難を伴うを通り越し、完全無比に不可能ではないのかと。


まだしも、下位世界であれば可能性は無くは無いかも知れません。

しかし質問で求められているのは上位世界であり、上位というからにはこの世界が下位に甘んじている、下位であることを認めざるを得ない何がしかのファクターが必要不可欠ではないのか?

そして、その最重要な事象こそ、我々人類がどうあがこうと到達できない概念――ともすれば概念や理解という範疇すら超越している――なのではないのか? とそこで思考停止してしまうのです。




そういうわけで、書き上げました。基本的にフリーな姿勢で。『旅せよ!武藤さん』

登場人物:

 武藤扶亜(むとう ふあ)   諸般の事情により扶亜に改名

 祖父江 ミク(そぶえ みく) 武藤さんの幼馴染。女子大生。

 武藤善三(むとうぜんぞう)  結構なんでもできる科学者

 $%###(????)    うどん屋のおかみ兼店主兼調理器具兼食材兼うどん屋そのもの


「ねぇ? 今日あんたんち遊びに行ってもいい?」

「いいけど、なんか今日は嫌な予感がするの。父の実験に巻き込まれそうで……」


扶亜の予感は瞬く間に的中した。轟音と共にひとつのこっけいなカプセルとでも呼ぶべき物体が飛来してきたのだ。

地面に激突する直前に、3本の支持脚が飛び出し驚くほどスマートに軟着陸をやってのける。


「ほら、家に帰るまでも無かった……。どうせお父様の新しい発明よ」

「わっちゃー…………。としかいいようが無いわね」


つるつるぺたんなカプセルの表面に長方形の光漏が瞬いたかと思うと、それが出入り口兼タラップとなり、ひとりの初老の男が顔を出した。


「おお、おお、祖父江のところの娘も一緒か。よかろう、とりあえず乗り込め!」


「お父様、これは一体?」断るすべもなく、機内?に取り込まれた扶亜が当然の疑問を投げかける。

「これは、世界エレベータとでも呼ぶべき装置じゃ。まだ上位世界とこの世界の移動しか実現できんが、今日が試運転。

 お前らは運がいい。人類初の上位世界の目撃者となるのだ」

「おじさん、おじさん、上位世界って何? なんでそんなとこ行かなくちゃならないの?」

「祖父江の娘ともあろうものが、なんたる愚問! そこに上位世界があるからじゃ! では不満かの?」

「それは、この際納得するとして、この装置の原理等も置いておくとして、何の予備知識も無いままでは

 私はともかく、ミク様に失礼です。実験前に上位世界とは何なのかについてだけでもお教えください」




上位世界……それはこの世界の上位に位置する世界である。当たりまえ。何をもって上位とするか? そこが難しいところ。

この世界は上位世界によって作られた? この世界が上位世界の一部に過ぎないから? 3次元世界の上位であれば4次元?

実を言うと上位世界は無数に存在する。いや、無数に存在せざるを得ないから上位世界とでも言うべきか。

所詮我々の世界から上位世界を伺うことは不可能である。しかし思考の力は無限である。なんとかの信念なんとやら。


上位世界は実在する。そう考えた善三は、まず上位世界を自身の中で確定させることを第一に考えた。

そこで確定したのは、最小分割単位が2軸の世界。

我々人類は全ての物事を大小で測ることが出来る。

一つの数直線上に位置するパラメータの比較が出来るからこそ、それらを組み合わせ、幅高さ奥行きで立体を表現したり、現在/過去を識別したりする。逆にいうと数直線上の1点についてはそれ以上に分割することができない。なぜならそれは我々の理解の最小単位であるからだ。それを善三は1軸の世界と名づけた。そこが出発点。あとはその上位として2軸、つまり座標が最小単位である世界を想定してやればよい。そして、その世界を見聞したいと願えば、おのずと世界エレベータは完成する。


この装置の便利なところは、それ自身が上位世界の住人として振舞うことが可能で、さらに外界からの情報はすべてこちらの世界でも理解可能な形に翻訳するフィルター機能――モニターとスピーカにて出力――を備えているということだ。

もちろん、装置内からの指示を受けて上位世界をある程度自由に行動することもできる。

難儀なのは、上位世界では装置の外側に出ることが一切叶わず、さらにフィルター越しの情報しか得られないため、本当の意味での上位世界を体感できないこと。さらにいうなら、この装置から得られる情報の真偽を確かめる術が全く無いことにあった。要は善三の妄想が作り出した一種のシミュレーションマシンであるという可能性が否定できないのだ。




「ここが……上位世界?」モニター越しの世界が普段の街並みと大差ないのを見て扶亜が驚く。

「ほんと、どこかしら関西? ナニワっぽい雰囲気を醸し出してるけど、なんかあんまり変わらないね」

「馬鹿もん! 確かにここは、我々の世界でいう大阪ミナミに該当する地域らしいが、あの店の看板が目に入らんか?」


善三の指差す方向にあったのは、何の変哲もないうどん屋だった。

「きつねうどん処?」扶亜も、ミクも首を傾げる。善三が何をいわんとしているのかがわからない。

「我々の世界では、うどんが最小単位であるから世に溢れているのはうどん屋じゃ。

 しかしここではきつねうどんが最小単位となっており、それ以上に分割できない。もちろん材料や調理の段階では別々の名称が

 与えられているであろうが……。とりあえず中に入ってみようか」


そうして、3人は一生忘れられない体験――後に善三が上位世界酔いと命名した――をする。

この世界では、きつねうどん屋に入るということ即ち、きつねうどん屋の店員から歓迎の意を告げられ『$%$Q#きつねうどん』や『(&Dsふぃlきつねうどん』等のメニューの中からいくつか――きつねうどんには様々なバリエーションがあるようだが、そのうちの一つを決めて注文することは不可能のようだ――をオーダー。

運ばれてくるというか、目の前というか店内全体で作り上げられる何杯かのきつねうどんを食べつつ勘定を訊ねつつ、『きつねうどんの対価としては常識的ではないこの世界での通貨単位量』と変換された返答をうけつつ、ずっこける。

という一連の流れを一瞬にして体感したのだ。

そう、上位世界では全てが渾然となって同時に行われるため、翻訳フィルターを通すとどうしても切り替え多発、前後の繋がり無視の見苦しいつぎはぎ映像、音声になる。精神が揺さぶられることこの上ない。

『ごっそさん。またくるわ』と上位世界の住人の皮を被った世界エレベータが自律的に発した最後の締めの言葉が、独立して認識できたのはせめてもの幸いだったであろう。


「お父様? 結局、上位世界ってどのような構造ですの?」朦朧としながら扶亜が訊ねる。

「それが、わかりゃあくろうせん。常識人の理解の範疇を超えていると考えるしかないだろう」

「じゃあ、上位世界を見にいったところで何の意味もないんじゃないの?」

「祖父江の娘よ、いっただろう常識人の理解であると。あと、何べんか、あと何べんかで掴めそうじゃ。

 人智を超えた世界の深遠が……」

「お父様は非常識人ですからね。でも次はお一人で、お行きになってください」

「さんせーい」

id:alpinix

ありがとうございます。

 

予想通りの武藤さんネタで一安心しましたが、予想以上の長文回答で逆に焦りました(笑)。武藤さんパートの感想は後ほど。

 

冒頭文をざっと読まさせていただいてところでは、思考の出発点は一番僕の期待に近いなあ、と感じました。

 

そろそろ二週目の回答をつける方も出てきましたので、A楠の質問恒例(!?)のネタ開帳をさせていただきます。 

 

 

質問文にも書いたとおり、私自身回答を知りません。

なもので、回答のヒントというわけではなく、これから回答される方は、あくまで質問するにいたったA楠の思考の経緯として参考程度に見てください。

回答が特定の方向に収束するのはツマラナイとの理由で後出しにしました。

 

_________

問題文にヒント(とも言えないですが)として【多世界説の経験的証拠】というキーワードを入れました。

このキーワードだけでピンと来た人はまずいないだろうとは思いますが、これ三浦さんの著書『論理パラドクス』に掲載されている論理学の問題タイトルです。

 

 

出展元の問題では、「今いる自分たちの世界が上位世界からみた作られた世界である確率」を論理的に割り出そうと試みます。

その中では、"とある条件"が現実世界で満たせられると「今いる自分たちの世界は上位世界からみた作られた世界である確率」は99.9%以上(←比喩的な表現です、正確には小数点以下の9は無限に並びます)である、と証明されることが分かります。

 

邯鄲夢の世界ですね。

 

その条件は「下位構造である仮想世界を作れるかどうか」にかかっています。

現実世界で、フラスコなり、スパコンなりで「仮想現実の世界」を構築することができたならば、可能性の問題を上位に向けることで「仮想現実を作ることが理屈上可能ならば、今いる世界が作られた仮想世界である確率は限りなく100%に近い」ことが分かります。

 

一方、miharaseihyouさんのコメントにはああ書きましたが、SF好きなら耳にしたことのある「三次元の世界の住人は四次元の世界を想像することはできない」というものがあります。

 

 

では、その上位下位の世界について我々に想像や理解が可能なのか? と問われれば限りなく懐疑的にならざるを得ません。

所詮我々、この宇宙の物質や概念に縛られた私たちは、上位や下位の世界の本質を見抜くことは出来ないのではないのか?

それどころか、その世界の一端を垣間見ることすら困難を伴うを通り越し、完全無比に不可能ではないのかと。

grankoyamaさんの回答にも同じ意味のことが書かれています。

では、これ以上の想像は無理なのか?

 

といったところで少しくらいは”可能性の話”として想像できなくはない、ということも分かるかと思います。(ただしここからは中二成分が少し必要ですが・・・)

 

「今いる現世界がつくられた世界」なら、それは何かしらの意志や意図をもって作られている可能性が高いです。

世界を作る目的や、破綻なく億年単位で世界が進行していることからも「上位世界と極端に異なる世界ではない」ことが分かります。

 

(質問文に「一つ上の世界」としたのは「10階層、100階層上だと全然違う世界である可能性もありうる」ということがあるからです)

 

さて、自分が上位世界だとして(思考のレベルが同じだとしないと話が進まないので、ここは上位世界の住人と現世界の我々が同じレベルで試行する、と仮定します)、世界をつくる理由や目的、具体的にどういう世界を作る可能性が高いでしょう?

 

1)自分だちの世界に足りないモノを付与して進行させた世界

2)自分たいの世界に余分なモノを削って進行させた世界

 

僕はこの2つを思いつきました。

 

2)の場合はそれこそ想像が不可能なので、1)を考えてみました。

 

そうすると、感情 だの ミトコンドリア だの 時間 だの、いろいろと面白い発想が出てきました。

___________________

 

といった思考をしていたところでの、武藤さんネタ登場です。

 

じっくり読ませていただきますね。(長いマエ振り終了)

 

2011/05/23 10:36:57
id:Lhankor_Mhy No.7

回答回数814ベストアンサー獲得回数232

ポイント30pt

>これだとしたら理屈の上では解決ですけど、なんとなくしっくりこないですねえ。

 

 ふむ。

まさかガチで応答されるとは思わなかったので

 こんなところで仏教の話を書くのもどうかなと思いましたので省略しましたが、前回答のように解釈しますといろいろつじつまが合ってくるのです。

 

 たとえば。

「なぜ釈尊は末法を予測できたのか?」

 これは、釈尊入滅後2000年の間の生命全てが、釈尊に生まれ変わるとすれば、理解が容易です。

 正法・像法の時代の生命は全て将来釈尊に生まれ変わるのですから、輪廻を繰り返し最終的には釈尊に生まれ変わり解脱をすることが確定しているわけです。つまり生まれながらに救済されている。

 しかし、末法の衆生は釈尊に生まれ変わらない。とすれば、釈尊の解脱では救われないのです。そして、そのことを釈尊は知っていた。なぜなら釈尊の「上位世界での存在」は末法の世を過ごしていなかったからなのです!

 

 たとえば。

「なぜ仏教は不殺生なのか」

 全ての衆生は自分と同じ「上位世界での存在」なのですから、それを殺めることは自らを殺めることに他ならないからです。

 

 たとえば。

「後期の仏典は明らかに後世の作であるのになぜ仏教を正しく表しているのか?」

 後期の仏典を書いたのは確かに釈尊ではありませんが、釈尊の過去世、つまり同じ「上位世界での存在」なのですから、何の不思議もありません。

 

 

 

 いかがでしょうか。こう考えると「我々は全て同じ上位存在の影である」説を受け入れざるを得ないのではないでしょうか?

 

 

 

(ネタですよ、念のため)

id:alpinix

再回答ありがとうございます。しかも突っ込みに対応するフォローアップになっていて恐縮です。

 

まさかガチで応答されるとは思わなかったので

 

いやいや、A楠は割りとこういうのまじめに質問してますよ~。こういうのとか、こういうのとか。

 

 

解説おもしろいですね。我が家は(信者というには不謹慎だが)密教系なので、理解の素地はありますので興味深く読ませていただきました。

 

仏教こそ多世界の最たるものかなあ、と今更に気付きました。曼荼羅絵しかり、釈尊の生まれ変わりしかり、解脱思考しかり、あと釈尊は2000年で再生とかいってるのに、地蔵菩薩は56億4000万年後に云々って、ダブスタやないけ! という突っ込みはいりまくりの世界間といい(笑)。

 

 

(ネタですよ、念のため)

え゛

 

 

 

____________________

人力検索もリニューアルの公式アナウンスが発表され、時代の流れを感じます。

 

もしかすると、人力タイプでこういうクイズ形式の質問ができるのもこれが最後かもしれませんので、味わっていきたいと思います。 

 

2011/05/23 12:44:23
id:garyo No.8

回答回数1782ベストアンサー獲得回数96

ポイント40pt

この世は1プランク秒をクロックとして1プランク長移動する4次元の四面体の集合体です。

上位の存在から見ると、私たちはエネルギー反応炉に現れた異常反応であり、異常反応を抑えるために投入された反応抑制触媒こそが『惑星開発委員会』の『“シ”の命』に他なら無いわけです。

id:alpinix

回答ありがとうございます。

 

短い内容なのに、なんだかぎゅぎゅっといろいろ押し込まれた「小さく潰したしたメロンパン」のような印象の回答です。

文系A楠には不明なキーワードが乱立なので、感想は読み解いてから(まずはプランク秒から・・・、あ、時間の最少構成単位ですね)。

 

実力派女医開発委員会とかでてきました。

もしかしてこれ全部読み解くと・・・・

 

 

2011/05/23 12:52:59
id:takejin No.9

回答回数1543ベストアンサー獲得回数203

ポイント30pt

パラレルワールドという課題ですが、あえてSFではなく。

「一重の彼方」

まぶしい光の中で、僕は目覚める。朝日に向かって話しかける。おはよう。

耳を澄ます。今日は、僕を呼ぶ声は聞こえない。

青い空に漂う雲に向かって、僕は聞く。どこまで行くんだい。

風が僕の頬をなでていく。うん、寂しくなんか無いよ。

おや、僕を呼ぶ声が聞こえる。行ってあげないと。

 

やあ、僕だよ。君には聞こえないことはわかってる。だけど、僕はここにいるよ。

いつでも、君のそばにいるよ。いつでも、君の声を聞いているよ。

君が手を伸ばせばそこに、君が見上げればそこに。

 

たぶん、たぶんなんだけど。

ここには「時間」がないんだ。それと「距離」もないんだ。

でも、君に触ることはできない。きっと「物理」が違うんだ。

良くわかんないけど。

 

僕は君のそばにいるよ。

いつでも、いつまでも。

 

******************************

上位下位という階層を持ってくるのか、パラレルを持ってくるのか、全然違う次元構成を持ってくるのか。

使う次元の交換で成立する世界が、紙一重隣に存在している。という感じです。

 

単なる「魂」の世界が隣り合わせという、陳腐な話ではありますが。

id:alpinix

回答ありがとうございます。

単なる「魂」の世界が隣り合わせという、陳腐な話ではありますが。

いえいえ、時間と距離と物理という定義の無効化は面白いです。

 

その上で「そばにいる」ということがどういう状況なのか、わくわくしながら読みました。

やっぱりTakejinさんは文系エッセンスがいっぱいだと再確認した次第です。

 

 

ちなみに質問のベースとなった思考は、上のgrankoyamaさんへのコメントに入れましたが「論理学」的質問です。

 

2回目いただけるようならそっち系のもお待ちしています。

 

 

2011/05/23 13:14:42
id:aki0109 No.10

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント7pt

実は我々の世界はパソコンの中のプログラムなんですよ。

だから、上位世界はそのパソコンを観察してる人たち。

id:alpinix

回答ありがとうございます。

 

「ループ」の世界感ですね。

2011/05/25 12:57:21
id:hacosato No.11

回答回数34ベストアンサー獲得回数18ここでベストアンサー

ポイント50pt

こんばんは。

上位世界は、下位世界を包括するものかもしれないですねー。


いきなりですが、スピッツ『ロビンソン』はご存じでしょうか。

「だーれもさわれない ふーたりだけのくに」のあれです。

この曲、まさに上位世界と下位世界のことを描いているんじゃないかな、と私は考えました。

今回は『ロビンソン』を読みながら、そのことについて考えてみます。

歌詞はこちら→http://music.goo.ne.jp/lyric/LYRUTND8487/index.html

構成はこちら→A-B-サビ-A-B-サビ-サビ

動画はこちら→http://www.youtube.com/watch?v=51CH3dPaWXc


さっそくですが、2番のAメロを見てみましょう。

片隅に捨てられて 呼吸をやめない猫も

どこか似ている 抱き上げて 無理やりに頬よせるよ

いつもの交差点で 見上げた丸い窓は

うす汚れてる ぎりぎりの三日月も僕を見てた

上位世界と下位世界のことを考えるなら、もうこの部分だけ取り出せばいいんじゃない?

そう思いたくなるぐらい、すべてはここにまとめられている感じがします。

まずは前半の2行。

「僕」は、片隅に捨てられている「猫」を抱き上げて、その鼓動を感じていますね。

このシチュエーション、「僕」にとって、「猫」は下位です。

目線も下位ですが問題はそこではなく、猫の外側から猫を感じているということが大事。


とか思った私は、その次の2行を読むわけです。

すると今度は「三日月も僕を見てた」という表現が出てきます。

さっきは「僕」が見る側でした。見下ろす側でした。

でも今度は「僕」が見られるほうです。そして、見下ろされているほうです。

そして私は気づきました。「三日月」にとって、「僕」は下位じゃんか!

こんな風に『ロビンソン』では、複数の目線が多重の入れ子をなしている世界が描かれています。

私にとって「多世界説」はこんなイメージです。


だから、上位世界も基本的には現世界と変わらないのかも!

「僕」が「猫」を見るのと同じように、「三日月」は「僕」を見るのでしょう。

そんな風に思っていた時期が、私にもありました。

でも、続きを読んだらそんなのんびりなこと言えなくなってしまったのです。


誰も触われない 二人だけの国 終わらない歌ばらまいて

大きな力で 空に浮かべたら ルララ 宇宙の風に乗る

2番のサビを引用してみました。

詳しくは省略しますが、ここにある「二人だけの国」は、

「ありふれたこの魔法」とかを使って、「今ここで 生まれ変わる」ことによって

生まれた国ですよね。そしてこの国、「宇宙の風に乗る」ようです。


宇宙といえば、ついさっき三日月のことが歌詞に出てきたばかり。

三日月は私たちの上位世界に属することは確認したばかりですから、

この「二人だけの国」は、私のいる現世界よりも少なくともひとつは上位に属するにおいがします。

よく読んでみると、その予感を裏付ける表現はこの2行にぎっしりつまっていました。

追いかけてみますね。


まず、「誰も触われない」。

触るっていうのは空間的な接触ですよね。でも、それはできないと歌われています。

私たちのいる現世界からの空間的なアプローチは意味をなさないというわけ。

そして、「終わらない歌」。

私たちの時間の感覚からいったら、歌っていうのは終わるものです。

時間的な外枠がないと歌は歌としてかたちをなさなくなってしまいます。

「終わらない歌」という表現に対して、私たちの時間に対する考え方は役に立ちません。


こんな風に、時空間に対する私たちの考え方が効果を持たないのが、「二人だけの国」です。

それを可能にしているものを探してみたら、個人的に一番あやしかったのは「大きな力」でした。

「大きな力」の有無、それが現世界と上位世界との違いです。

「大きな力」はもしかしたら、「二人だけの国」の中では具体的な表現ができるのかもしれませんが、

たぶん現世界にいる私には、これ以上 踏み込んだことを知るのは難しいのでしょう。

なぜなら、上位世界はこの世界を包括しているからです。

上位世界には、この世界を包括してもなお余りあるなにかがあって、

「大きな力」はその余りのどこかに属するものなのだとすればナットク♪です。


ところで、「二人だけの国」は、最後に「宇宙の風に乗る」とあります。

宇宙、風なんて吹かないのに。でも「二人だけの国」になら感じられる風があるのでしょうね。

「ありふれたこの魔法」に縁がない私には、それは分からないだけなのかも。

あー。私も上位世界に移住して、大きな力で空に浮かびたいなあ。

そう思って、「二人だけの国」のなりたちを考えていました。

同じセリフ同じ時思わず口にしたり。待ちぶせた夢のほとりで驚いた君の瞳だったり。

いまの私になくて、『ロビンソン』にあるもののことを考えました。


…というわけで、今度 河原の道を自転車で走ろうかなとか思いました。

それを追いかけてくれるだれかがいたら、「二人だけの国」はもうすぐそこです☆★

id:alpinix

回答ありがとうございます。

未オープン回答者名簿にhacosatoさんのIDを見つけて嬉しかったですがオープンする前に自分の質問を読み返してしまいました。

 

「今回は歌関係ない質問なんだけどなあ」

 

オープンしてから悟りました。

 

嵌められた、と

(冗談ですよ。でもこういう楽しみ方がもう味わえないのは残念です)

 

さてロビンソンを題材にした上位世界感の説明、大変楽しく読ませていただきました。

 

「大きな力」の有無、それが現世界と上位世界との違いです。

は論理的な説得力は皆無なのにも関わらず、とっても胸に響きました。なぜでしょう。

 

 

hacosatoさんが気付いていない、上位構造の現れがスピッツ『ロビンソン』には内在しているのでお伝えしておきます。

 

スピッツはこの「ロビンソン」で一躍スターダムにのし上りました。デビュー曲ではないですが、事実上、この曲をもってスピッツの名前が人口に上るようになりました。

1995年という時代背景を考えると途轍もなくインパクトのあるスローバラードでした。また、PV映像で初めてギターの人の頭を見た衝撃は未だに忘れられません。

 

そのため当時は、スピッツの名前をロビンソンという曲で初めて知った年配世代が多数いました。というかある年代以上はこのロビンソンでスピッツの名を知ったことと思います。

 

そこで日本各地である現象がおこりました。

「なあなあ、スピッツ ロビンソン ってどっちが歌手でどっちが曲名なん?」

そうです、バンド名(そもそも年配の人にとっては歌い手=歌手でした)と曲という従属構造に、上位世界と下位世界にパラダイムシフトが起こったのです。

 

そういうエポックメイキング的な曲が スピッツ『ロビンソン』でした。

 

…というわけで、今度 河原の道を自転車で走ろうかなとか思いました。

それを追いかけてくれるだれかがいたら、「二人だけの国」はもうすぐそこです☆★

hacosatoさんを河原で見かけても追いかけちゃダメ(上位世界に連れ去られる)ということはわかりました。

 

2011/05/25 22:51:27
id:meefla No.12

回答回数997ベストアンサー獲得回数472

ポイント50pt

ここは居酒屋「譜悦戦伝」(ふえつせんでん)。

二人の男が議論を交わしていた。


A楠「この世界に上位世界があると仮定するよ。下位世界の住人である我々が上位世界を推測できるものだろうか?」

M羅「哲学ですか?それともSF?」

A楠「ま、どっちでもいいんだけどね。あ、お兄さん、ホッピーおかわり」

サングラスをかけた中年の店員は無言でうなずいた。

M羅「SFなら、百昼千夜ですけどねー」

A楠「なにそれ?」

M羅「えー、光瀬龍、読んでないんっすか?萩尾望都も?G龍さんに怒られますよ」

A楠「明日にでも本屋で探すわ。で?」

M羅「哲学だと形而上学ですね。コギト・エルゴ・スム」

A楠「我思う故に我あり。ではなぜ我は思うのか?」

店員「ホッピーお待ち。そっちの人もおかわりしまっか?」

中年の店員は関西弁のイントネーションで尋ねた。

M羅「お願いします。……素朴な疑問なんですが、何で人間は自分の存在に疑問を抱くんでしょうね」

A楠「知性がなせる業、かな」

M羅「あるいはこう言ってもいいです。なぜ人間は神を求めるのか」

A楠「絶対的な存在への憧憬とか」

M羅「『世界の果てには何がある』ってのは、太古からの定番テーマですよね。それがわかったとしても、日常生活には何のメリットもないのに」

A楠「『宇宙の果て』もそうだな。人間とは疑問を持つ動物なのか?」

M羅「そこですよ。幾多の問答を繰り返して、人類は文化を発達させてきました。そもそも、人間に疑問を持つという能力がなければ、今のような文化は存在しなかったでしょう」

A楠「たしかに」

M羅「『神』は絶対的な正解者です。全ての疑問に回答できる。人が『なぜ』と問う時、『神』への問いかけモードが発動するわけです。ロボットで言えばアシモフ・コードのように、知性そのものに刷り込まれているものじゃないかと」

店員「お客さん、ええところ突いてまんなー」

藤岡琢也に似た声で、店員はホッピーをテーブルに置きながら言った。

店員「なんでしたら、この世界の真相がわかる場所にお連れしましょか?お安うしときまっせ」

店員の大きな口がさらに大きくなり、不気味な笑いになった。


「しまった、寝過ごした。それにしても、リアルな夢だったな。猿から人類へ進化する所で『疑問機能』を付加して、最終的に『人力検索』というサービスを立ち上げる、という夢だったが」

上位世界のJ藤は、頭を掻きながら独白を続けた。

「よく考えたら、『疑問機能』なんてもの、人によってはいい迷惑だよなー。かわいそうだからやめておこう」


(了)


------------------------------------------------


居酒屋の店員:夢邪鬼さん(友情出演)


あまりにもベタすぎるネタとは思いますが、「邯鄲夢」に言及されているので想定内かと。

何せうぞ くすんで 一期は夢よ ただ狂へ

id:alpinix

回答ありがとうございます。

 

この書き出しは、最近黒ホッピー1にナカ2杯が定番のA楠を上位世界から見ていましたね?

 

掛け合いの下り大変楽しく読ませていただきました。最近絡むことが少ないですが、Kityoさんが以前に「人力検索の魅力は回答が伏せられているところにある」と言っていたのを思い出しました。

 

少しずれますが、シュレージンガーの猫状態なんですよね、今の人力検索の回答欄って。

 

質問者としてオープンし、回答を読み進めるそのワクドキ感を十二分に楽しませていただきました。

 

最後の夢オチが邯鄲夢に掛かっていて尚且つ、上位構造が主体だったという二重のオチになっていて面白かったです。

 

疑問機能が無ければ、人力検索は成り立たないので是非付加しておいて欲しいところですがね。 

あの山の向こうには・・・ですね。

 

(+G龍さんへの言及も、ありがとうございます)

2011/05/25 23:17:04
  • id:takejin
    ちょっと思い付きを
    ”多次元世界と階層世界”
    上位下位をつけないと、他世界を構築できないのか?
    高次元と低次元を比べると、高次元が上位なのか?
    次元数を減じるのが容易であることは、「射影」「投影」を考えればわかる。
    しかし、上位と思われる世界が、下位を支配できるのかは疑問の余地が有る。
    我々3次元&時間次元の4次元人は、本当の2次元&時間次元の3次元に介入することはできない。
    それは、想像するだけであり、観念の世界でしかない。
    「次元数を減じることは、想像できるが創造できるわけではない。」
    この場合、我々よりも高次元の世界からの介入によって、この世界が構築されているわけではないのだ。
     
    ともいえそうです。
    まだ、思いつき程度。今グルグルしてます。

  • id:YAMADAMAY
    やまだまや(真優) 2011/05/24 22:44:47
    上位世界=ずばり「天国」ですね。なんてたって「神様」がいますから。現世にも「おカミさん」と言われる人は多くいますが。
    現世はいろいろと「納得できない事柄」でも時には「容認」しながら、生きて行かなければなりませんが、天国では「何でも思い通り」に生きてゆけます。「良い行い」と言う事をするとポイントが貯まり、死んだ時にそのポイントにあわせて上位世界である天国へ栄転できます。但し、「不正」は絶対にゆるされません、「堕落」と言う罠に陥りやすく、現世より下位世界の「地獄」へ左遷される事が有ります。現世より「堕落」に陥る可能性は多いとか。(いつも聖人君子然としていなければならないのが天国は現世よりツライ)
    軽い違反程度ならば、一つ下位世界のである「現世」に戻される事も有ります。(例「還って来た酔っ払い」)

    と、かなり「アホ」な考えしかできません。
  • id:alpinix
    takejinさんYAMADAMAYさん、ありがとうございます。楽しく読ませていただいております。
     
    よければこんな時ですので回答欄にどうぞ。
      
    諸事情により、今晩中か、遅くとも明日の朝には締切ますので下書いている方がいればお知らせください。

     
  • id:alpinix
    すみません、諸事情により明日はチェックできない可能性があるので6日目ですが終了となります。
     
     
    尚、諸事情により"いるか"選定は30日午後以降を予定しております。
     
    リニューアル騒動もあって、もう少しまったりウォッチしたかったのですが、他に戦力を分散したりで返信が薄くなった方申し訳ないです。
     
    また新しい人力検索で、新しい楽しみ方を創造できることを期待しつつ、問いかけ系の質問もこの形式では最後となります。
     
    他所で呟きましたが、ほんとはもう少し試したいネタや質問の形式があったのですが、準備を後回しにしているうちに、人力の世界が変わってしまうことになりました。
    残念な面もありますが、変化を受け入れつつ、粛々と30日を待ちたいと思います。
     
    回答いただいた方、こんなマイナー路線な質問をウォッチいただいた方、ありがとうございました。
     
  • id:takejin
    譜悦戦伝って
  • id:YAMADAMAY
    やまだまや(真優) 2011/05/26 13:18:05
    上位・(中位・)下位世界観とは直接関係有りませんが、私独自の現世の物質観と宇宙観を構築しようとしてます。(イキナリ私的考えに入りますが)

    物質はエネルギーの粗密・かたまり具合の外観だと思います。(と言っても必ずしも目や計器に反応するとは限らない)

    小単位で原始星や星間ガス、星雲(団・群)のようにエネルギーがお互いの引力や斥力で集まったり散らばって、クオークの種が出来、それがいろいろな組み合わせでくっつきクオーク、素粒子、原子核、原子、分子になり、顕微鏡レベルで見えるようになる。
    エネルギーが極端に集中するとブラックホール、それが何らかの原因で(全体で)斥力が勝つとホワイトホールになるかも。

    宇宙は(時間・空間的に)無限か、有限かも、宇宙空間は濃度の異なる濃い砂糖水の中にススのような不順物がを混ぜて振った様な状態。星からいろいろな方向へ放射された光は、それぞれの経路の重力レンズの影響を受けながら、反射したり屈折したり(中には消滅したり)しながら、進むので同じ出発点(恒星)から終点(地球)にたどり着くにも方向と時間が異なって届き、あたかも別々の星からでたように見える事でしょう(当然、同時刻ではない事を留意してください)
  • id:grankoyama
    グラ娘。 2011/05/29 21:04:26
    ミー「完全放置よね?」
    ふぁ「仕方ないんじゃない? 忙しいらしいし。 かきつばただってあったし」
    ミー「で、なんの話だっけ?」
    ふぁ「なんの制限も無くって、ひとつの世界を創れるとしたら……?」
    ミー「そうだった。普通にさ、炭素の無い、あるいは貴重な世界とかを創ってみて、
    そこでの発明とかぶんどったら大金持ち~~!」
    ふぁ「その手もあるわね。でも、私はやっぱり……
    <del>魔女のいない世界</del>
    <del>神の概念がある世界</del>
    <del>どうがんばっても謎が残り続ける世界</del>
    全部既出かしら……」
    ミー「コメント欄では、タグ使えないわよ。意図は伝わると思うけど」
    ふぁ「やっぱり、わたしは……前から考えていたの。ひとつ自由に世界を作れるなら、この世界とほとんど同じ。
    それでいて、時間の進み方がとっても早い世界を創ろうって」
    ミー「何のため? 未来の技術ぶんどる? お金持ちなる?」
    ふぁ「ううん、違うの。いつか……追い越して欲しいから。創ったわたしを追い越して、さらなる高みを目指して欲しい」
    ミー「…………。でも、もしこの世界が……、そんな願いを持った人物に作られた世界だとしたら……」
    ふぁ「うん、いつかは、創ってくれた人のいる世界を追い越して、自分達も新しい世界を創ると思うの。
    時間の流れが極端に速い」
    ミー「……結局、無限に続くループ概念か……既出ね」

    善三「でかした、娘ども! どうも上位世界には何かが足りないと思っておったのじゃが……
    儂が既に追い越しておったのじゃな。上位世界の最先端の知性を、儂の知性が……」

    ミー「そんな、話じゃないんだけどね」
    ふぁ「お父様は、上位世界できつねうどんでも、たぬきそばでも食べていてください」
    善三「その、たぬきそばが、また秀逸での。こっちでもたぬきそばの概念たるや幾種もあって……」
    (じじいの戯言を、余すことなく聞き届ける世界の需要も一定数ありそうだ)
  • id:alpinix
    ぐらん娘さん
    なるほど、コメント欄でちゃんと落ちてますね。これ。
     
    ループ世界の構造ってSF的には面白いですね。ホラー要素もありますけど。
     
    まあもし上位世界があったとしてそことここを分け隔てている要素は我々には理解できない概念でしょうから。 
     
    旧人力検索 とリニューアル後の人力検索は上位下位かもしれませんね。
     
    ただしこの場合の上位はリニューアル後(とその場にいる我々)ですけど。

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「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

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