【人力検索かきつばた杯】

テーマは“ごめん”

創作文章(ショート・ストーリー)を募集します。
“ごめん”が出てくるオリジナルの小説や物語を書いてください。
明るい話が聞きたいなぁと思ってます。

私が読んでおもしろかった作品にポイントたくさん進呈します。
ちなみに当方SFとかはよくわかんないですごめんなさい〜。

締め切りは5月3日(火)の朝8時ごろのつもりです(寝坊しなければ…)。
締め切ったらすぐに一斉オープンします、の予定。

かきつばた杯についてはこちらを参考に。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%CD%CE%CF%B8%A1%BA%F7%A4%AB%A4%AD%A4%C4%A4%D0%A4%BF%C7%D5

初めて書くヒト歓迎です。大丈夫、やってみたら意外と書けるから☆

では楽しんで!

回答の条件
  • 1人2回まで
  • 登録:
  • 終了:2011/05/03 19:50:08
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:takejin No.5

回答回数1543ベストアンサー獲得回数203

ポイント60pt

 「ごめん、待った?」

またごめんかよ。ゴメン魔神か、お前は。

「ううん、今来た所」

「どこ行くの?」

「買い物。プレゼント選ぶのつきあって」

「いいよ。」

ゴメン魔神は幼稚園からの腐れ縁。たいてい付き合ってくれるから、便利だし。

「で、今日は誰にあげるのさ。」

「アンタじゃないことだけは確かだよー。」

「オレも期待してないって。」

でもね、つれて歩くにはちょうどいいんだ。ちょっとイケメンらしいし。

「ほら、何やってんの。行くわよ。」

「ゴメンごめん」

ただね、ゴメンが多いんだ。ホント。

「なんでそんなにごめんゴメンって言うのよ。」

「ごめん。そんなに気になる?」

「いいけど。」

ま、いいわ。今日はカバンを選ぶんだから。先輩の誕生日だからね。

 

 「これなんかどうかな。」

マネキン代わりに、カバンを掛けてみる。うーん、決まらないなぁ。

「彼氏?、かっこいいから何でもお似合いですねぇ。」

店員から声を掛けられたけど、

「そんなんじゃないんですよ。」

と魔神は答える。ま、そんなんじゃないんだけどね。

「コイツの彼氏のプレゼント選びですよ。」

「へえぇ、そうなんですか。」

彼氏でもないんだけどね。先輩。

「ごめん、余計なこと言った?」

「ううん。…これにしよっと。」

 

 「4時に来るって。」

「え、何時?」

「ゴメン、4時。」

「なんでゴメンなのよ。」

「ごめん、聞こえなかったのかなって。」

また。

「先輩、うれしそうだったぞ。お前モテるんだな。」

「まあね、っていろいろ付き合ってるの知ってるジャン。」

「ゴメン、そうだった。」

もう。

「じゃ、これで帰るから。うまく行ったら、教えろよ。」

「おう。」

魔神帰るのか。

ま、私はこれから告白タイムだし。カバン持ったし。

 

 あ、先輩。かっこいいわ、やっぱり。

「やあ、話って何?」

「あの、えと。」

あ、カバンカバン。

「お誕生日、おめでとうございます。これ…」

「プレゼント?ありがとう。」

「・・・」

「えーと、用件は、それだけ?」

「・・・」

どうしよう。どうしよう。

「えーと。悪いけど帰るね。今日パーティーあるし」

ええい。

「ごめんなさい。それ、返して。」

「え、おい。」

先輩すみません。ちくしょー。私、変。

「なんなんだよ。」

先輩の声が遠くなる。私、走ってる?

 

 あ。

息を大きく吸って。

「ゴーメーン!!」

大きな背中に、ドンってぶつかる。

「ゴメン、ごめん。ゴメンゴメン」

「なんだよ。先輩はどうし」

「ゴメンごめん」

「なんだよ。お前がごめんって言ってどうすんの。それはオレのセリ」

「好きになっちゃった。」

「え。」

「・・・ごめん」

私、何言ってるんだろう。

「なんだかいつも一緒にいるから適当に付き合ってもらって、そんで、彼氏の話して、愚痴聞いてもらって、そんでそんで、好きでもないのに振り回しちゃって、えと、ごめんなさい。」

「・・・」

「でも、でも。好きだったみたい。」

「えーと。ゴメン。」

「え、ダメ?」

「ゴメン、そうじゃなくて。」

「?」

「ごめん。ずっと好きだった。」

私、どうすればいい?

「ごめん、私どうすればいい?」

「笑ってくれればいいさ。」

うん。そうする。

「これ、プレゼント。って、誕生日っていつだっけ?」

「偶然にも、今日。知らなかったんだ。」

「ごめん。」

「よっしゃぁ。これから、ゴメンは無しな。お互いに。」

「うん。」

*************************************:

こんなの書いたの初めてですが、どうでしょう?

id:sokyo

takejinさん回答ありがとうございます☆

なんかみんな、“私のために”書いてくれてるような錯覚を覚えて楽しい!!

僕はかばん。

今はこうしてお店の壁にぶら下がって、だれかが手にしてくれるのを待つのが仕事。

 

…あ、今日はさっそく女の子が来た。違った、男の子もいた。ふたり組だ。

「彼氏?、かっこいいから何でもお似合いですねぇ。」

あー! ごめんなさいうちの店の者、鈍感で。

そりゃまあ、確かに彼氏なんだけど、まだ、彼氏って言っちゃだめなのにねぇ。

あ、買ってくれるんだね。このふたりの行く末が気になってた。楽しみだ。

そして僕はお店の紙袋に包まれて、視界がさえぎられてしまった。

 

次に外を見たら、ちょっと年上っぽいイケメンの男子の目の前だった。

あ、でも僕、こいつのことあんまり好きじゃないなと直感もした。

さっきの男の子どうしたんだろう?

「えーと。悪いけど帰るね。今日パーティーあるし」

なんだこのイケメン。なんか僕自身が否定されてるっぽかった。気に入らないなぁ。

「ごめんなさい。それ、返して。」

そんなこと考えてたら、僕は急に女の子にひったくられた。イケメンが遠ざかる。

そして僕は女の子と同じ速度で風を受ける。なんだなんだ。

でも走る。走る。走る。そして、叫ぶ。

「ゴーメーン!!」

ドンっ!!

 

……

  

僕はかばん。

持ち主が決まった今は中身にいろんなモノを入れるのが僕の仕事。

僕の最初の仕事は、あの女の子の気持ちを運ぶことだったんだ。

個人的BGM↓

http://www.youtube.com/watch?v=lllNOWdEKXE

2011/05/03 18:09:31

その他の回答8件)

id:AISUDAISUKI No.1

回答回数58ベストアンサー獲得回数0

ポイント40pt

「ごめん、やちゃった・・・!」

学校が終わって下校途中、いきなり友達から言われたこの一言。最初、僕は何のことかさっぱりわからなかった。何を謝っているのか聞こうとしたら、友達は何かを思い出しのか急に走っていってしまった。貸した教科書をよごしたのか、悪口でも言ったのか、僕に関する噂話をしたのか――――――

でも僕はそんなこと、今はどーでもいい♪ だって今日は僕にとっては特別な日。そう!newスーパーマリ○の4面の攻略法考え出したのだ!(実は僕はこのゲームにはまってしまったんだ☆)学校から家まで50分、 今日こそクリアできるのか?! と楽しみにしながら下校していた。『あの、苦戦したあと自分で攻略方法を考えて、クリアできた瞬間!そしてそのあとに現れる新ステージ・・・僕をゲームの世界へ連れてこられたような感覚!今日その気分を味わえる!』と心の中でわくわくしていた!

ドアを開けると僕はすぐDSを手に取った。ただ・・・あのソフトが無い!!!あわてて探す。が、ふと気づく。そうだ、友達に貸してたんだ。で、さっき返してもらったんだ。ってことは・・・

――――――あの時、ごめんやちゃったと言われたとき、その友達は“僕”のポケットにソフトをこっそり返してくれていたのだ

あった!ポケットに入ってた。よし、ゲーム起動!!!!

♪いつものサウンドが流れる。♪ 

!!!!!!!!!!?あれ

ここ

見たこと無い・・・

ワールド確認すると・・・

〈W6〉

僕はやっと意味がわかった。下校途中に言われた“ごめんやちゃった”これは謝っただけでなく、5面、つまりワールド5まで進めてしまったということだったのだ。



        ちょっと!それは僕のおやつだからね~!

id:sokyo

AISUDAISUKIさんどうもありがとうございます!

「ごめん、僕わかっちゃった・・・!」

気がついた僕はにやにやが止まらなくなった。W4の攻略方法に気づいてしまったのだ。

もちろん、僕は知っている。あいつが4面でまだ立ち止まっていることに。でもたぶん、僕が思いついたやり方ならいけるはずだ。予感は確信に変わって、立ち上がった気持ちはむくむくと膨らんで、もう心の中だけに収まりきらなくなった。あいつから借りて、かばんに入れっぱなしだったDSの電源をONにした。

 

……

 

カッとなってやった。後悔はしてい…ます、ごめん。

2011/05/03 18:04:01
id:grankoyama No.2

回答回数560ベストアンサー獲得回数170

ポイント30pt

『謝罪戦隊 ャー


「計画は順調に進んでおるのだろうな」垂れ幕の向こう側から深く澱んだ低い声が聞こえる。

その声を聞き、3人の幹部の内の二人は恐れおののきながら、それぞれに弁解を口にする。

曰く「いやはや、それが、計画を邪魔立てする輩がおり、吾輩、幾度と無く煮え湯を……」

曰く「あの小僧共さえ現れなければ、今頃はわたしの送った陰粘獣が瞬くまに世界を……」云々。


「え~~い! やかましいわい! 言い訳なんか聞きたくないのじゃ。一刻も早く世界を我が手中に。

 なんか無いのか? よい作戦。良い提案。ほれ、はよ考えろ。ほれ」

 声の主は、先ほどと同じく垂れ幕の奥に鎮座する組織のリーダであるはずだが、声のトーンが明らかに変わっている。顔の右側と左側で別人格が備わっているとか?

 ごく最近、自分達の信じた『これは完璧!』という作戦が失敗に終わったばかりの二人は、目を伏せ黙りこむ。

反省文の提出や部下への有給休暇の取得勧告など、課題が山積みで、しばらく作戦立案どころで無い。


「お恐れながら、此度は私めにお任せくだされば」

「おお! クレーム将軍よ! ではお手並み拝見といこう」

「ははぁ」




 ナンパ? ナンパというには状況的に無理がある。ハンバーガーショップの店員と客――厳密には客ではなく、カウンター前で商品を買うでもなく延々と店員を口説きにかかる赤いジャケットの若者――である。

「だから~、前から言っているじゃん。やばいんだって! 5人揃わないと。メカもロボに合体できないし。

 敵が巨大化したときに対抗する手段が無いんだって! 絶対そろそろ巨大化してくるはずなんだって」

「今バイト中なんで。ホントに、いい加減にしてくれませんか? そろそろ、お店も混み出して来ると思うので」

「バイトと世界とどっちが大事なんだよ! ったく。いいよ。また来るよ。でも、敵が現れたときは召集に応じろよな!

 変身と通信用のシャウォッチは常時装備。よろしく頼むぜ!」


「どうだった? どうだった? イエローどう? やる気? やる気全開?」

 レッドが店から出るなりキャピキャピと詰め寄ったのは、店内での様子を一部始終観察しながらも、その雰囲気から何も察することのできなかったピンク――白を基調にしながらも、薄紅色のベストとコケティーなミニスカートが良く似合う少女――だ。

「駄目! 無理無理。やる気全壊」レッドは欧米並みに派手なジェスチャーで答える。

「ぜ・ん・か・い? ああ全て壊れるの方ですね。こりゃいいや」そう応じたのは5月だというのに、燦々と照りつける太陽にやられ、こめかみを伝う汗を拭うのに必死なグリーンだった。

「…………」ブラックは、自分本来の性格とはかけ離れた無口でニヒルなキャラを貫こうと、だんまりを決め込んでいる。


「いったい全体どうしたもんか…………」とレッド。

「いやだよ。わたし女の子一人は。今回は女の子が二人でしかもピンクが貰えるからって条件で引き受けたんだから!」

「イエローに選ばれたのはあの娘ですし、謝時計も、着けちゃってますからね。何とか説得して戦隊に加わっていただかないと」

懐から取り出した扇子で、顔面を扇ぎながらグリーンも同調する。


 しばし無言で、考え込んでしまう4人。

「ちょっとあんた達! 店のまん前で突っ立ってたら邪魔でしょうが!」

「あっ! 失礼しました」

彼らは、ハンバーガーを買いに来た中年女性の通行を妨害してしまっており、異口同音に謝罪の言葉を口にした。


 そのときである!!

彼らの口をついて出た申し訳なく思う気持ち、それを具体化した言葉、5人の気持ちが一つになったその『お詫び』を

腕に装着した<シャウォッチ>が感知し、静止軌道上に位置する母船へ変身シークエンスの開始が半自動的に要望される。

母船内で待機しているスーマノイド<GOMERIN-CO>がその要望に答え、結構時間をかけながら地球上へワービームを照射する。

<シャウォッチ>の受光部がそのビームを受信することで、彼らは人智を超えたずざまじい、いや、げざまじい戦闘力を誇るアクションスーツ姿に変身することが出来るのである。


 目まぐるしいカット割! 息をつかせぬアングルチェンジ!

画面が突然5面に分割される。中心にレッド。その周辺にその他4人。手始めは手首の<シャウォッチ>のアップ。

その後、各画面で彼らの足元、だいたい膝から下くらいが大写しになったかと思うと、その薄汚れたスニーカーやら、

ゲタやら、営業で擦り切れた革靴やら、絆創膏だらけの素足やらと脛のあたりが輝き、各色のタイツと純白のブーツ姿に変貌を遂げる。

煌く手元でも同様の変身シーン。そして、腰に装着されるのは45°の最敬礼をモチーフにしたイカすバックルの黒ベルト。

とりたてて、言うべきもののないありがちなデザインの胸元をなめて、ついに顔面へ。

土下座をした時に地面と額の距離を測るメジャーが内臓されたヘルメットが装着され、レッドシャザン(アカレンジャーみたいなもの)等への変身が完了する。そのままレッドは中央で決めポーズを取り、残りの4人がその脇を固める。


 敵が見惚れてくれているのをいいことに5人が5人とも順番にだらだらと名乗りを上げる。

「すまんじゃすまん。そこを何とか! レッドシャザン!」

「それはあれだね、つまりは、僕の落ち度だね。 ミドシャザン」

「許してちょんまげ! ピンクシャザン」

「悪りぃ。ブラックシャザン」

「例えば、申し訳ありませんでした。と言えば許してくれますか? イエローシャザン」


 そして、5人が声を揃え

「遺憾戦隊 ごめんジャー!!」で、締めくくり。背後で5色の火薬が派手に爆発してようやく戦闘開始の運びとなる。本来であれば。

本来ではないので、彼らは私服のまま、バーガーショップの前で無為に時間を過ごしている。

5人が揃って詫びる気持ちを持たない限り満足に変身することもできないのが現状であり、イエローを過密シフトのバイトで欠く彼らが今直面している死活問題なのであった。


そのころ店内では、先ほどイエローを除くごめんジャーの面々に謝罪させた中年女性がカウンターでも何やら文句を付けていた。

「ちょっと、わたし、てりやきセット頼んだはずだわよ。なによこれ。BLBなんて食べないわよ」

「すぐに作り直させますので」

「すぐって、何秒よ! 待てないわよ。店長呼びなさい、店長。ただでナゲット付けなさい。ソースは2種類とも頂戴!」

この、取ってつけたような文句。不自然な難癖。

 

 そう、彼女こそがクレーム将軍の送り込んだ手先、『猫科の肉食獣がでかでかとデザインされたシャツを着込みぴっちりしたパンツを履きこなす大阪によくいるオバちゃん』形の陰粘獣のさらなる強化版である『カバンには飴ちゃんがいっぱいでそもそも飴に<ちゃん>付けすること自体が関東では認知されていない事実らしい』形の陰粘獣、その名も『中年女性』であった。



「ねえ、みんな。やっぱり私もイエローやる。一緒に闘うわ!」私服に着替え、バーガーショップを後にしたイエローは未だに店前でたむろしていた仲間達に駆け寄った。

「……でも、見てたのよ、俺達」と赤。

「逆ギレして、」とは青の言葉。

「あのオバちゃんを素手でやっつけちゃったとこ」桃が続ける。

「……」

「だって、だって、あれって陰粘獣だったでしょ。平和のためでしょ!」黄の抵抗。

「でも、あの時は、まだ正体もわかってなかったし……」

「おそらく、いや、大多数の人間が」

「それなりに謝ってやりすごすとこだと思う」

「向いてないよ。君は。陳謝戦隊には」耐え切れずにブラックも本音を漏らした。


「そ、そんな……バイトクビになって暇になっちゃったのに~~~~!!」

イエローの叫びが満開のハナミズキ並木通りに虚しく響き渡った。fin



「みんなは悪いと思ったら、素直に謝ろう! シャザンレッドからのお願いだよ!」

id:sokyo

grankoyamaさんどうもありがとうございます!

「じゃあ、あのとき失礼しましたとか言っててりやきセットとナゲットとソースをさっさと用意すればよかったの!?」

私はまた同じ問いを立てた。

自問自答って言葉があるけど、私は自問だけして自答はできてない。

謝るってどういうことなんだろ。

なんでも謝ったらいいのかな。謝ればいいってもんじゃないよな。でもな。

 

…私は考えすぎかもしれない。

そうだ、やっぱりちょっと眠ろう。冷静になって放送を待とう。

そして新しいガジェットが降ってくるのを待とう。

そうしよう。

 

つづく。

2011/05/03 19:23:56
id:AISUDAISUKI No.3

回答回数58ベストアンサー獲得回数0

ポイント10pt

A「ねえねえ」

B「なに?」

A「ごめん」

B「なにが?どうしたの?」

A「なんでもない」

B「そう・・・」

A「・・・・」

B「・・・・」

id:sokyo

AISUDAISUKIさん再登場ありがとうございます!

B「ほんとはさ」

A「……」

B「なんか言いたいことあるんでしょ」

A「あのさ、ごめんね。なんか、短くて、回答が」

B「言いたかったのって、そんなこと?」

A「…うん」

B「別に、そんな、いいじゃない。私は、うれしかったよ」

 またこうして、回答してくれて」

「短くてごめんね」ってメッセージが裏に透けて見えたので、続きを書いてみた。

後悔はしていな…勝手に書いてごめんなさい(汗)。

2011/05/03 18:05:24
id:alpinix No.4

回答回数617ベストアンサー獲得回数98

ポイント20pt

ごめん【御免】

  • 許しを請うたり謝罪の意を表すときに使う言葉-

ちょっと長い独白になるけど、聞いてくれるかな。

まあ今となっては僕の繰り言でしかないのかもしれないのだけど。

 

初めて君と接点があったのはいつの頃だか忘れてしまった。それくらい君の存在自体は昔から知っていたのだよ。直接会う機会が少なかっただけで。でもそれが誤解の元だったんだね。

 

この間の邂逅の時には、人間が得体のよくわからないものに関して、いかに簡単にデマに流されると生き物かということを嫌というほど実感したよ。

君がやってくると聞くなり「あまり接近すると、有毒物質の影響が及ぶ可能性がある」と囁かれ、多くの人が君を避ける行動をとったりしたね。

 

中にはこれを機に一儲けしようと企んだ連中もいたようで、偽物の薬なんかが出回ったりしたね。

 

 今なら僕にも分かるし、声を大にして言える。

「そんなマヤカシに惑わされないで!」と。

でも君はそんなものには気にも留めなかったね。

 

批判や恐れを受け続けながら、稟とした姿を見せ続けるその神々しさに、僕は自分の不明を恥じたよ。

君には分かっていたのだと思う。

そんな迫害はいつまでも続くものではない、と。

  

本当の自分を見てくれる人を待っていたのだろう?

 

"騙し絵"というのを知ってるかい? 

 

有名なやつに「ある人には斜め後方を向いている若い婦人見え、またある人には右を向いた老婆の横顔が見える」というのがある。

今度見てみるといい。

僕の言ってることが分かると思う。

 

君はそういう "モノの本質" を分かってるからそれだけ泰然自若としていられるのかもしれないね。

 

でも僕のことも少しは褒めてほしいんだ。

確かに、あの時は君や君が纏っていた"穢れ"のようなもの(ほんとはそんなものはなかったのだけど)を恐れ、忌み嫌ったかもしれない。

 

でも人は学ぶ、そして成長するんだ。

 

個人としても民族としても種としても。

 

人は"なぜ"を繰り返し、学び続ける。知的好奇心は全ての力の源であり、怖れやデマを打ち破る最強の武器だと思うんだ。

 

科学を学んだことで、君という存在を真正面から、そして少しは本当の姿を見ることができるようになれたと思うよ。

 

ほんのわずかな期間しか邂逅できなかった君との友情のために、

太陽を背に輝く、その素晴らしく美しい後姿を目に焼き付けるよ。

 

 

次に会えるはずの2061年を楽しみにしているよ、ハリー!

過去に僕らが君に犯した過ちを繰り返さないように。

 

 

id:sokyo

alpinixさん回答ありがとうございます!

ボク知ってるんだ。パパが、ほんとだったら自慢のクルマを隠しているの。

ナンバープレートを隠すように、慣れない車庫にこっそり駐車してるの。

あのね、この街には、ナンバープレートで判断して、持ち主にいじわるする人がいるんだ。

パパはそういう人たちからボクを守ってくれてるんだ。

ほんとうは、うつったりしないのに。ボクたちだって大変だったのに。

 

決めた。ボク、科学者になる。でも研究ばっかりしてないで、TVにいっぱい出る。

そして、みんなに正しいことを知ってもらう!

パパがボクを守ってくれたように、ボクは今度 別のだれかを科学で守る。

決めた。ぜったい決めた。

あの質問にまつわることとかを私は連想しちゃいました。合ってる!?

2011/05/03 18:06:58
id:takejin No.5

回答回数1543ベストアンサー獲得回数203ここでベストアンサー

ポイント60pt

 「ごめん、待った?」

またごめんかよ。ゴメン魔神か、お前は。

「ううん、今来た所」

「どこ行くの?」

「買い物。プレゼント選ぶのつきあって」

「いいよ。」

ゴメン魔神は幼稚園からの腐れ縁。たいてい付き合ってくれるから、便利だし。

「で、今日は誰にあげるのさ。」

「アンタじゃないことだけは確かだよー。」

「オレも期待してないって。」

でもね、つれて歩くにはちょうどいいんだ。ちょっとイケメンらしいし。

「ほら、何やってんの。行くわよ。」

「ゴメンごめん」

ただね、ゴメンが多いんだ。ホント。

「なんでそんなにごめんゴメンって言うのよ。」

「ごめん。そんなに気になる?」

「いいけど。」

ま、いいわ。今日はカバンを選ぶんだから。先輩の誕生日だからね。

 

 「これなんかどうかな。」

マネキン代わりに、カバンを掛けてみる。うーん、決まらないなぁ。

「彼氏?、かっこいいから何でもお似合いですねぇ。」

店員から声を掛けられたけど、

「そんなんじゃないんですよ。」

と魔神は答える。ま、そんなんじゃないんだけどね。

「コイツの彼氏のプレゼント選びですよ。」

「へえぇ、そうなんですか。」

彼氏でもないんだけどね。先輩。

「ごめん、余計なこと言った?」

「ううん。…これにしよっと。」

 

 「4時に来るって。」

「え、何時?」

「ゴメン、4時。」

「なんでゴメンなのよ。」

「ごめん、聞こえなかったのかなって。」

また。

「先輩、うれしそうだったぞ。お前モテるんだな。」

「まあね、っていろいろ付き合ってるの知ってるジャン。」

「ゴメン、そうだった。」

もう。

「じゃ、これで帰るから。うまく行ったら、教えろよ。」

「おう。」

魔神帰るのか。

ま、私はこれから告白タイムだし。カバン持ったし。

 

 あ、先輩。かっこいいわ、やっぱり。

「やあ、話って何?」

「あの、えと。」

あ、カバンカバン。

「お誕生日、おめでとうございます。これ…」

「プレゼント?ありがとう。」

「・・・」

「えーと、用件は、それだけ?」

「・・・」

どうしよう。どうしよう。

「えーと。悪いけど帰るね。今日パーティーあるし」

ええい。

「ごめんなさい。それ、返して。」

「え、おい。」

先輩すみません。ちくしょー。私、変。

「なんなんだよ。」

先輩の声が遠くなる。私、走ってる?

 

 あ。

息を大きく吸って。

「ゴーメーン!!」

大きな背中に、ドンってぶつかる。

「ゴメン、ごめん。ゴメンゴメン」

「なんだよ。先輩はどうし」

「ゴメンごめん」

「なんだよ。お前がごめんって言ってどうすんの。それはオレのセリ」

「好きになっちゃった。」

「え。」

「・・・ごめん」

私、何言ってるんだろう。

「なんだかいつも一緒にいるから適当に付き合ってもらって、そんで、彼氏の話して、愚痴聞いてもらって、そんでそんで、好きでもないのに振り回しちゃって、えと、ごめんなさい。」

「・・・」

「でも、でも。好きだったみたい。」

「えーと。ゴメン。」

「え、ダメ?」

「ゴメン、そうじゃなくて。」

「?」

「ごめん。ずっと好きだった。」

私、どうすればいい?

「ごめん、私どうすればいい?」

「笑ってくれればいいさ。」

うん。そうする。

「これ、プレゼント。って、誕生日っていつだっけ?」

「偶然にも、今日。知らなかったんだ。」

「ごめん。」

「よっしゃぁ。これから、ゴメンは無しな。お互いに。」

「うん。」

*************************************:

こんなの書いたの初めてですが、どうでしょう?

id:sokyo

takejinさん回答ありがとうございます☆

なんかみんな、“私のために”書いてくれてるような錯覚を覚えて楽しい!!

僕はかばん。

今はこうしてお店の壁にぶら下がって、だれかが手にしてくれるのを待つのが仕事。

 

…あ、今日はさっそく女の子が来た。違った、男の子もいた。ふたり組だ。

「彼氏?、かっこいいから何でもお似合いですねぇ。」

あー! ごめんなさいうちの店の者、鈍感で。

そりゃまあ、確かに彼氏なんだけど、まだ、彼氏って言っちゃだめなのにねぇ。

あ、買ってくれるんだね。このふたりの行く末が気になってた。楽しみだ。

そして僕はお店の紙袋に包まれて、視界がさえぎられてしまった。

 

次に外を見たら、ちょっと年上っぽいイケメンの男子の目の前だった。

あ、でも僕、こいつのことあんまり好きじゃないなと直感もした。

さっきの男の子どうしたんだろう?

「えーと。悪いけど帰るね。今日パーティーあるし」

なんだこのイケメン。なんか僕自身が否定されてるっぽかった。気に入らないなぁ。

「ごめんなさい。それ、返して。」

そんなこと考えてたら、僕は急に女の子にひったくられた。イケメンが遠ざかる。

そして僕は女の子と同じ速度で風を受ける。なんだなんだ。

でも走る。走る。走る。そして、叫ぶ。

「ゴーメーン!!」

ドンっ!!

 

……

  

僕はかばん。

持ち主が決まった今は中身にいろんなモノを入れるのが僕の仕事。

僕の最初の仕事は、あの女の子の気持ちを運ぶことだったんだ。

個人的BGM↓

http://www.youtube.com/watch?v=lllNOWdEKXE

2011/05/03 18:09:31
id:grankoyama No.6

回答回数560ベストアンサー獲得回数170

ポイント50pt

  『素直じゃなくても』


 オレンジ色の太陽が眩しい。海岸沿いに停めた車のFMラジオからは、クラシックなJ-POP。

その曲は今のわたし達を暗示しているようでいて、微妙な食い違い。

わたしには車から飛び出す勇気なんてちっとも湧かない。何より二人とも謝るのがすっごく苦手。

時間も場所もBGMも、なんかもう全部場違いな感じがする。

「ここでいい。ありがとう。じゃあ」 わたしは、ちいさくつぶやく。

「なあ、ほんとにこれでいいのか? 俺達、こんなことで……」

「やっぱり何にもわかってないよ。リョウ君、自分しか見てないもん。あたしのことなんかちっとも考えてくれてない」

「そうか……。そうかもな」

「そうよ……」

 それぞれの夢のため。そんなカッコいい別れじゃなかった。

 愛の力は偉大。わたしはそれを信じてた。小さな頃から。ほんのついさっきまで。人には言えない恋なんかじゃない、

普通の――ごくごくありふれた恋愛なんだから。青い涙なんて流さなくてもきっとずっと幸せが続く。

そんな白昼夢にも似た想い。それが角砂糖のように儚く溶けて崩れ去った。

 彼のいない日々、わたしは夢のための努力を続けた。やっと掴んだ夢への第一歩。ひとつだけみつけたチャンス。

京都の撮影所と自宅を往復する毎日。一度は、もう叶ったも同然と確信。でもその先の道が繋がらなかった。

どうしようもなく悲しくって誰かに話を聞いてもらいたい。でもそんな相手もいない。

何の予定も無い休日の朝なのにいつもの習慣で、早起き。お決まりの散歩道を辿る気も起きずに、部屋でうずくまる。

その時、不意に携帯がメロディを奏でた。彼からだ。


『もしもし……』

「リョウ君? 久しぶり」

『おう』

「どうしたの? 突然? あっ、もしかしてTV見てくれてたとか?」

『TV? ああ、最後のほうしか見てないけど、ヒーロー番組の最後にさ、みんな素直に謝れって赤い奴が言ってたんだ。

 それを聞いて何となくオマエのこと思い出した。で、なんか無性にオマエと話がしたくなって』


「そっか……本編見てないんだ。あたしね、その番組に出てたのよ。イエロー役。リョウ君だけじゃなくってあたしにも

 あったんだよ、夢。女優になるって」

『すげーじゃん! 俺なんて音楽で食ってくのすっかり諦めて、地道な生活に路線変更したってのに』

「そうなの? 夢叶えるまで戦い続けるって言ってたのにね。でもあたしも、やっぱりそう簡単にはいかないみたい。

 ピンクのコなんか人気が出てすぐ次の仕事が色々決まったらしいのに、あたしのほうは全然。やっぱり我儘で不器用で

 謝るのが苦手な役なんてやるんじゃなかったな。あたしのキャラと全然違うのに。嫌われ役を演じただけなのに、あたしが

 嫌われちゃったみたい。いろんな人に。不公平だよね。ピンクなんて、どう考えてもファンが増えるような役どころで。

 イエローなんて、リョウ君とどっこいどっこいの最低人間だよ」

『ひどい言われようだな。オマエにもピッタリだと思うけどな、その役どころ』

「…………」言い返したいけど言い返せない。しばらく沈黙が流れる。


『なあ、俺達もう一度やり直せないかな?』

「…………」

「オマエのプリン黙って食って悪かったと思ってる……」

「…………」

『…………』

「その言葉、あの時に聞きたかったな……」 想いとはうらはらに、それだけ言ってわたしは電話を切った。

「俺のアイス勝手に食っただろう!」

「悪い?」

「開き直るな! とりあえず謝れ!!」

「申し訳ありません。と言えば許してくれますか?」

「ムカつく~~! ほんとに性格悪いのな、オマエ。性悪専門女優で十分やってけたんじゃないか?」

「ムカつかれついでに……、これな~んだ?」


 そういって差し出した右手。

その薬指には彼が3ヶ月分の給料をはたいて買ってくれたピンクダイヤのリングが輝いていた。

こないださりげなくついた『薬指のサイズは12号』ってバレバレの嘘はやっぱり見事に看破されていてちょっとくやしい。


「オ、オマッェ!? それどこで!?」

「リョウ君の引き出し片付けてたら見つけちゃった。あんなところに置いとくなんて、リョウ君の落ち度よ。

 謝罪責任、非はそちら☆ ピッタリだよ」

「普通、見つけても……そっと、見なかったことにしておくだろ?」

「サプライズ? なにか企んでたんだよね? でも我慢しきれずにはめちゃった! 許してちょんまげ」


――物事には謝って済む問題と済まない問題がある。この性格だけでも、そこだけでも何とかしてくれたら――

多分そんな思いを抱いてたんだと思う。でも彼は何も言わなかった。

「何よ。言いたいことがあるならハッキリ言えば~~」

「いや、特に何もない」

「うそよ、真剣に謝って欲しいんでしょ? アイス? 指輪? どっち? 両方? チーズピザ味のポテチも? 謝るわよ。

 もっと? じゃあ今までの分全部ひっくるめて。ふつつかな、あたしでごめ……んっ!……」


 続きは言わせて貰えなかった。言わせたくなかったんじゃないと思う。聞きたくなかったってわけじゃないとも思う。

ドキドキが止まらない。でも、不思議と安心できる。



飾らないありのままの自分でいられる喜び。

彼に、抱きしめられながら、2人で夢を見ているような……そんな心地よい幸せを満喫しながら、

彼にバレないようにそっと…………ピース!

 ~fin~

id:sokyo

grankoyamaさん再回答どうもありがとうございます!

「その言葉、あの時に聞きたかったな……」 想いとはうらはらに、それだけ言ってわたしは電話を切った。

 

あー違う!ちがうちがう! なんか、そんなことを言いたいんじゃなかった。

そして、いつもの自己嫌悪だ。謝るより謝られるほうが難しかった。

でも謝るのも難しかった。だめなんだよテーマがそもそもわたし向きじゃないんだ。

…あ。指輪があった。これで。

なんか、会えたらうまくいくかもしれない。会えたらな。

きっと私はまた斜に構えたことを言ってしまうんだろう。

でもきっと、顔を合わせたらなにかが変わる。

そういう予感があった。そして、予感は事実に変わった。

行間を埋めてみた。後悔はしてい…

…あの、ごめんなさい。

2011/05/03 18:10:41
id:meefla No.7

回答回数997ベストアンサー獲得回数472

ポイント30pt

   白魔女セシリア


 昔むかしのお話しです。

 イングランドの片田舎に、ヘディンガムという村がありました。森に囲まれた小さな村です。村はずれに、街道から分かれて森に入っていく小道がありました。村人たちはめったにその道を使いませんでしたが、それでも村人の誰もが道の事を知っていました。魔女の住む家へ続く道だったからです。


 ある春の日。

 宿屋の娘、メアリアンがその道を歩いていました。胸には一匹の犬を抱きかかえています。メアリアンの足取りはゆっくりでした。それは、かかえた犬が重いからではなく、道の先にあるものに対する不安からでした。

 細い小道が急に広くなり、その先に泉のある空き地が開けていました。泉のほとりには、一人の女の子が座っていました。年の頃はメアリアンと同じくらい、10代の半ばでしょうか。透けるようなプラチナブロンドの髪を腰まで伸ばしています。女の子はメアリアンの姿に、大きな目を見開きました。

 メアリアンは勇気を振り絞って尋ねました。

「魔女さん?」

 女の子は答えました。

「おばばに用なの?今は町に行っていて留守よ」

 それを聞いてメアリアンの表情には困惑が浮かんだのでしょう。女の子はメアリアンの抱いている犬を見て、

「怪我をしているようね」と優しく言いました。

 メアリアンは、藁をもすがる思いで、女の子に説明を始めました。

「昨日までは元気だったんだけど、今日になったらビッコをひいていたの。どこで怪我をしたのかわからない」

「私で良ければ見てあげるわ」

「あなたも魔女なの?」

 女の子はにっこりと微笑んで言いました。

「まだ見習いだけどね」

 メアリアンが差し出した犬の脚を、女の子は細い指で調べました。

「噛み傷がある。ゴブリンに噛まれたのね。んーと、毒消しの薬草は……」

 女の子は泉の周りの木の根元に生えている草を選んで摘み、葉っぱをもみほぐすと、固く握り締めました。数滴の液体がこぶしから犬の脚に落ちました。犬はメアリアンの腕の中で激しく暴れましたが、次の瞬間、腕から飛び出し、メアリアンのまわりを全速力でぐるぐると回りました。ビッコをひいている様子はありません。

 女の子は満足そうに言いました。

「よかった。治ったようね」

「すごーい」

 その時、メアリアンは、ある事に気づきました。

「ごめんなさい。お礼のお金、持っていないの。おうちのお手伝いをしていつか必ず払います」

 女の子は、メアリアンの顔をじっと見つめると、言いました。

「お金はいらないわ。まだ見習いだしね。その代わり……」

「何?」

「私のお友達になって。私の名前はセシリアよ」


 その日から、メアリアンは毎日のように泉やセシリアの家に行きました。メアリアンは魔女についていろいろ知りたかったので、セシリアが話すのをメアリアンが聞くのがほとんどでした。

 悪魔と契約した黒魔女と、人々の病を治したり悪霊から守ったりする白魔女との違い。

 薬草や護符や、治療のための魔法は使えても、箒に乗って空を飛んだりはできない事。

 妖精と会話できる白魔女もいて(「私はまだだけどね」とセシリアは言いました)、失せ物や宝物のありかは、妖精に聞けばすぐにわかってしまう事。

 グリモワールと呼ばれる魔法書を読んで勉強している事。

 ワンド(杖)、ソード(剣)、カップ(杯)、ペンタクルス(五芒星形)が、エレメントの象徴になっている事、などなど。

 セシリアが「おばば」と呼んでいるセシリアのおばあさんも、セシリアにお友達ができたことを喜び、ハーブティーをふるまってくれました。


「今日はメアリアン、来ないのかしら」

 セシリアはつぶやきました。タロットカードの卦を見て、おばばはついさっき町に出かけたところです。

「出掛けにおばばが言ってた、『大地の女神がお前を守っている』って、どういう意味かしら?」

 その時、ドアが激しくノックされました。セシリアが「どうぞ」と言うのとほとんど同時に、中年の女性と、誰かを背負った体格の良い男性が入ってきました。

 女性は前置きなしに言いました。

「お願い。メアリアンが病気なの。助けて」

 その女性はメアリアンの母親でした。男性は父親で、背中に背負われているのはメアリアンに間違いありません。

 セシリアは父親に、無言で窓際のソファーを指さしました。父親も無言で、メアリアンをソファーに横たえました。顔は熱のために真っ赤です。

「いつから?」

 セシリアの問いに、母親が答えました。

「今朝、メアリアンが起きてこないので見に行ってみたら、こうなっていたの。あなたに治せる?」

 おばばはいつ帰ってくるかわかりません。セシリアはうなずきました。

「やってみます」

 セシリアは、荒い息づかいのメアリアンの体を調べました。吐く息の熱さからも、相当の高熱であることがわかります。メアリアンの首筋から胸にかけて、黒いアザが点々と浮かんでいました。

「これは……黒死病。一刻を争うわ」

 セシリアは、薬棚から熱さましの薬瓶を取り出し、自分の口に含むと、口移しでメアリアンに飲ませました。次に、メアリアンの前に水を満たしたゴブレットを置いてから、黒い柄の短剣で空中に五芒星形を切り、魔除けの呪文を詠唱しました。


オムニ・スピリトーンズ・ラウダント・ドミナム

ハベントゥ・モサ・エ・プロフェトレス

エクスクガト・デウス・エ・ディシペントゥール

マニ・セーガス・アモーリ

フィアト フィアト フィアト 


 メアリアンの様子は変わりません。

 セシリアはもう一度詠唱を繰り返しました。

 メアリアンの手を握ると、火のように熱いままです。

 セシリアの目に、涙があふれました。

「ごめんね、メアリアン。私にもっと力があれば……」

 その時、セシリアの脳裏におばばの声が響きました。

『諦めるんじゃないよ。私が言った事を思い出しな』

 セシリアはメアリアンの手を握りしめたまま、涙を拭おうともせずに、一心に詠唱しました。


 するとどうでしょう。セシリアの目からこぼれ落ちた涙が、空中で静止し、虹色の光を放ちながら回転しはじめたのです。次の瞬間、涙は虹色の霧となってメアリアンの体を包むように広がりました。メアリアンを繭のように取り巻いた虹色の霧は、徐々に光を失っていき、やがて消えました。涙の霧が晴れた後には、安らかに呼吸をしているメアリアンの姿がありました。顔色も普通に戻っています。

 全身の力が抜けたセシリアは、床に倒れこみました。意識をうしないそうなセシリアの耳に、聞き慣れた声が届きました。

「よくやったね」

 おばばの声でした。

「あたしがいると、お前はあたしに頼ってしまうだろ。陰で見ていたよ。あたしの出番はなかったようだけど」

 そう言うと、おばばは首をかしげました。

「でも、まさかお前にあの術が使えるとは思わなかったよ。どこで覚えたんだい?」

「わからないわ。無我夢中で……」

 おばばは遠くを見るような目で言いました。

「お前のおかあさんが助けてくれたのかねぇ。ともあれ、これでお前も一人前の魔女だよ」

 セシリアは微笑みながらうなずきました。


 これが、白魔女セシリア誕生のお話しです。


(了)


-----------------------------------------------------------------------------------


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

お楽しみいただければ幸いです。

id:sokyo

meeflaさん回答どうもありがとうございます!

「ママ、お話はこれでおしまい?」

「そうよ。今日はここまで。続きはまた明日。もうおやすみなさい」

「ねえ、セシリアはこれからどうなるの? わたしもセシリアに会えるかなぁ?」

「もちろんよ。でもね、いい子にしてないとだめよ。

 イヌの面倒を見る。お手伝いもちゃんとする。そして、夜は早く寝る。わかった?」

「うん。でも最後にひとつだけ教えて。セシリアはいまも生きてるの? どこに住んでいるの?」

お母さんは少しためらって、こう答えました。

「もちろん生きてるわ。あなたの、すぐ近くよ」

そして娘にキスをすると、部屋を出て行きました。

娘はそのキスにいつもと違う不思議な味や香りがするのに気づきましたが、

すぐに、眠りの世界へと誘われていきました。

2011/05/03 18:12:07
id:alpinix No.8

回答回数617ベストアンサー獲得回数98

ポイント40pt

私の名前はルシード!

私はいつも皆の周りに居るし、ずっと遠くの皆とは異なる世界に住んでいるよ。

 

みんな久しぶりだね。アレ以来ご無沙汰だったけど、元気だったかな。

私は検索の天使、「天使検索」の中の人。

使い魔のアテナと一緒に、世界中の検索する人のところへ飛んでいくよ。

 

「ねえねえ、アテナ。私、天使の位が上がったから担当地区が世界規模になったんだね」

「でも今回は質問者の縛り項目のせいで北半球だけだけどね」

「えっ。聞いてないよ」

「ルシード、軍事衛星!」

危うく人間の作った飛行物体に衝突するところ、アフターバーナー三秒噴射で、急上昇。高度を1000m確保したところで、水平飛行に切り替える。 

「人間の作ったものを邪魔したら天使位没収だよ」

使い魔の小言が耳に痛い、私は昇格したばかりの天使です。

 

日本・某所 とあるカラーのsokyoさんが集まった回答を見て首をかしげています。

「珍しいわね、ネタ被りを嫌うA楠がキャラの使いまわしをするなんて。あと"ごめん"出てくる物語ってしたはずなんだけど」

質問文の右上の回答条件は「1人当たり2回まで回答できます」と確かになっています。

「おっかしいな。2回にしたんだっけか」

「アテナ、解決になってないような気もするんだけど」

「いいの、いいの。最後まで読めば分かるわよ」

「二回回答オッケーだったからみたいよ。ラッキーだね!」

 

ハワイ・マウナケア 天文台

キンバリーさんは"すばる望遠鏡"を覗いていますが、今日はめづらしく天候が安定せず、満足な観測ができません。パソコンを取り出して天気予測を確認してみますが芳しくありません。

「今日は髪の毛座流星群の絶好の撮影日なんだけどなあ・・・あれ?」

 

不思議なことにその方角のガスだけが、くっきりと晴れ、望遠鏡の視界が広がりました。

 

「アテナ、めづらしく天使らしい活躍だね」

「時間(締切)無いから急ぐわよ。スロースターターなくせに二回回答、しかもこんな大技やろうなんてなんて根性なのかしら」

「アテナ、誰に怒ってんの?」

 

セントクリストファー・ネービス

観光局ツバイさん「わが国はこんなに小さい国土だけどブリムストーン・ヒル要塞国立公園という正解遺産を持っている。なんとかこれを世界に向けて発信して観光客を呼び込めないものか・・・

 

ブリムストーン・ヒル国立公園(Brimstone Hill Fortress National Park)は、カリブ海の島国セントクリストファー・ネイビスのセントクリストファー島(セントキッツ島)にある、17世紀から18世紀にかけてイギリスが建てた、約38エーカー以上もの広さを持つ、西インド諸島最大の要塞の史跡である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%A0%E3%82%B...

とウィキペディアにも詳細に記載されているというのに・・・」

「ずいぶんと説明的な台詞回しねえ。ここで言及しとけば一人くらいは興味もって調べてくれるんじゃない?」

「アテナの適当さは、天使の位が上がっても相変わらずだね!」

 

エジプト・カイロ

観光案内バーンさん

「政変が起こったせいですっかり観光客の足が途絶えてもうた。一番の上得意である日本人はジシュークとかいうラマダンのような状態らしいし」

〔ニュース速報です。このほど、アルカイーダの指導者的役割であったビンラディン氏が死亡したと発表され、市場はこれを好意的に受け止めています〕

 

「ええっ!、ルシードこんなこともできるの? まじで?」

「私にできないことは・・・・あるけどね。ニュースだけよ」

「ところで僕はエジプトでピントきたけど、もしかして最後はあそこ?」

「うん、飛ぶわよ!」

 

 

北極・ノースポール

ホッキョクグマの田中さん

「うーんアザラシがみつからんのう」

ルシード「はい! あそこに二匹」

「ルシード手、抜きすぎてるような・・・まあ締め切りも間近だししょうがないか。ところで、これで最初のSOKYOさんの疑問には答えてるの?」

「まあなんとかなるでしょ。地球儀眺めてくれればなんとかなるんじゃない?」

 

 

 

 

id:sokyo

alpinixさん回答どうもありがとうございます☆

登場人物

 ○…白いsokyo

 ●…黒いsokyo

参考→http://q.hatena.ne.jp/1301369576#a1065750


●「問題は、だ」

○「リアルに分かんない、ってことでしょ?」

●「『私の名前はルシード!』の時点で、昔のアレだってのはすぐに分かった」

○「でも昔のアレも分かんなかったんでしょ?」

●「まったく分からなかったわけじゃない。登場人物の名前を見てみたか?」

○「え、なにそれ? 唐沢さん、北川爺さん、OL綱島、関取把瑠都関、田中君…?」

●「まだ分からないのか。頭文字をとってみろよ」

○「か、き、O、せ、た!」

●「ちげーよ。かきつばた、だろうが!」

○「ほんとだー! クロ天才じゃない?」

●「犬みたいにいうな。これは序の口だろ」

○「序の口って、関取にかけているんだね! それで、今回のは…

  あ、今回の登場人物もかきつばた、になってる! すごいね! じゃあ、地球儀は?」

●「それが問題だ。手元に地球儀ねぇし。なんかダウンロードできるか?」

○「Google Earthをダウンロードして見てるんだけど…すごいねこれ! 地球ぐるぐるだよ!」

●「おい謎解きはどうした?」

○「うほーい! 見てみて! うちの前にクルマが止まってる!! なんでなんで!」

こんな私でほんとごめんなさい…。

2011/05/03 18:13:59
id:yam3104 No.9

回答回数499ベストアンサー獲得回数25

ポイント30pt

滑り込みセーフ?アウト?

5月、ゴールデンウィーク明け。

ここは首都圏の某大学。文芸サークル――活動の詳しい実態はさておいておこう――に属する2人の男子学生は木漏れ日のキャンパスを歩きながら会話していた。

まぁ、その1人は赤井つって俺なんだけど。もう1人は同じ学部で悪友の伊田だ。

「なぁ、今年の夏の合宿どうする?」

「そうか、もうそんな時期か」

「そろそろ場所くらい決めねぇとやべぇよ!」

「おう、俺は水木しげるゆかりの場所、鳥取県の境港だってずっと言ってるぜ!朝ドラもあったし、良いと思うんだけどな!」

「中途半端に遠いんだよ!」

「そういうお前はやなせたかし、だろ?」

「うっ……」

痛いところ突かれた……、言いたい言葉を飲み込んで、俺は言った。

「明日は会議だ。そこで決めようぜ。もっとも、幹事の俺が譲る訳もないがな」

「別ん所に決まってもしっかり幹事よろしく!」

「はいはい」

そして次の日、週に一回の文芸サークル会議がやってきた。この会議はただ疲れるだけの――これについても詳しい実態はさておいておこう――事が多いのだが、この1回については非常に白熱した。

「伊田は鳥取県の境港を推してるんだが、」

「赤井君は高知が良い、っていうのね」

「ああ、話が早いね宇部さん」

「対して変わらないと思うんだけど」

俺と伊田は思わず叫びそうになるのをこらえた。こいつには何時もの事だ。

「俺は良いと思うけどな、高知」

「さっすが江崎部長、分かっていらっしゃる!」

「まぁ部長は龍馬好きだからな」

「大河ドラマでもやってましたもんね!」

今発言したのは、1年でこの前入ったええと誰だっけ?

「尾上さんまでそんなこと言って!てか候補地が何時の間にか2か所に絞られてるし!」

「実質1か所だけどな!(ああ、尾上さんだ。やばいやばい忘れてた)」

「で、赤井君。まさか新幹線で岡山まで行って、そこから瀬戸大橋渡っていく、とか言うんじゃないでしょうね?」

「なんで分かった?」

「赤井は鉄っちゃんだからな」

「伊田ぁ!」

これで俺は一気に不利になった。勿論、だからと言って伊田の境港に決まる訳でもなく、次々と別の候補地が出てきやがる。議論は平行線になった。

「何、松本零士ゆかりの……?」

「却下却下」

「ひどーい!」

このままではダメだおれは意を決して叫んだ。

あ、あのさ――




時は流れて8月某日。

俺たち文芸サークルが降り立ったのは、高知龍馬空港だった。

そう、鉄道マニアの俺が、飛行機を使うと言って妥協を図ったことで行き先が高知に決まったのだ。

「来てみたかったんだよなぁ、龍馬空港」

(まぁ、大半はこの江崎部長のゴリ押しのお陰だけどね)

俺たちはここからバスに乗り、やなせたかしロードへと向かった。

「おー、アンパンマーン!」

日本に来て日が浅いカトリーナ「だけ」は大層喜んでいる様で何より。これだけでも高知で良かったと思ってしまう笑顔だ。

そこでまたまた俺は空気をぶち破った。

「ところで、私たちたちが降りたバス停の名前は何だったか覚えてますか!?」

「いきなり改まって何なの?後免町でしょ。後免町……ごめんまち?」

「そう、ごめん町。『ごめんなさい』のごめんの付いた地名だ」

「それがどうしたの?」

「いわばACのポポポポーンの元祖だな」

「……『あいさつの魔法』ね」

「さぁ次は、この後免町から、土佐くろしお鉄道に乗ります。やっと鉄にありつけるー!」

「……」

そうしてやなせたかしロードをでた俺たちは、後免町駅へ向かう。

「これが、後免町駅の看板娘、ごめんまちこさんです。」

「本当に『あいさつの魔法』みたい、っていうか看板娘って……」

「次は後免駅に向かいます」

「ごめん町があって、ごめんがあるの?」

「そうだよ?ほら切符切符」

「もう……ってたった1駅じゃん!」

「そうだよ、何言ってるの?」

宇部さんはこの後相当に怒っていたようだが、まぁ仕方あるまい。

そして後免に着く。

「ワー、またアンパンマンでーす!」

カトリーナが「また」騒いでる。

「その隣見てみ。後免駅のキャラクター、ごめんえきお君だ」

「その下は何ですか?『ごめん』ばっかり書いてある」

「良い所に気付いたね。『ごめん駅でごめん』、アンパンマンと同じやなせたかしが書いたんだ」

ごめんごめんごめん

ごめん駅へ行こう

電車が着くたびに

ごめんごめんごめん

ごめん駅でみんな

私もあなたも

ごめんごめんごめん


ごめんごめんごめん

言いそびれた言葉

ごめんごめんごめん

ごめん駅でごめん

ごめんごめんごめん

ごめんねごめんね

ごめんごめんごめん

「……呆れた」

「なんでだよ」

「『あいさつの魔法』のノリが好きじゃないし」

「……ごめん」

「……ごめん駅でごめんって言っても許さないからね!」

リンク

id:sokyo

yam3104さんすべりこみありがとうございます!!

8月某日


今日は、文芸サークルのみんなといしょに高知へゆきました。

アンパンマンを、出会えて非常によかったです。

彼の生まれ育った街はsorryという意味の名前です。

アニメとは違って、実際には携帯電話も通じる近代的な場所でした。

sorryの音の響きは電車が揺れる音です。

 

今日覚えた日本語:“私もあなたもごめんごめんごめん。”by やなせたかし

意味:日本語では、たくさんsorryを言ってもOK!

2011/05/03 18:15:41
  • id:AISUDAISUKI
    初参加です!内容は期待しないでくださいね。(誰も期待しないか(笑)
  • id:grankoyama
    グラ娘。 2011/04/28 22:10:28
    やはり『次次回以降』は、これの伏線だったのですね。
    参加回数3回未満など制限付きのかき若(ヤング)杯や『熊犬とカプセル怪獣とカボス(混沌)』開催せず良かったです。
    ガジェットさえ固まれば速攻回答を考えてたんですが、はかどらず、早寝やらガジェットの思案で遅くなりました。

    「やってみたら意外と書けるから☆」ほんとにそのとおり。結構なんとでもなるんですよね。
    2000文字前後って不思議と。(私のSSの出来の良し悪しは別として)
    是非お試しあれ。ライバルが多く、ネタはたくさん被ったほうが嬉しい。今回はそんな心境。ほんとは懸賞金も掛けたいくらいでした。
  • id:sokyo
    AISUDAISUKIさんようこそ☆
    そんなに謙遜しないでくださいね^_^
    そして、そうは言っても私は楽しみにしてますから♪
     
    grankoyamaさんいらっしゃいませ!
    そうです! 伏線といえば、「次次回以降」はこれの伏線だったのです。
    (↑「伏線」って言いt…)
     
    2000文字なんていかなくたってぜんぜん平気。
    いつもは見てるだけのみなさんも試しにどうぞ〜。
  • id:sokyo
    AISUDAISUKIさん再回答ですねっ! おかえりなさい〜。
  • id:grankoyama
    グラ娘。 2011/05/02 22:09:23
    ただいま、帰還しました。
    AISUDAISUKIさんと1234スタートを決めようかとも思ってたんですが、ガジェットをいろいろ考え直しているうちに、
    回答がどんどん変貌を遂げ、なんだかなぁって感じになりました。
    ガジェット変更前の奴はなんなんだかなぁって感じでした。ガジェt…
  • id:yam3104
    ごめん下さい、開けてくださーい(締め切り日時すっかりわすれてましたorz)
  • id:sokyo
    まほうのことばでー!
  • id:yam3104
    オープンありがとうございます!あと、ネタ被ってなくて良かった(笑)
  • id:sokyo
    だってたくさんのほうが楽しいですし♪
     
    みなさんいっぱい★つけてくださいませー。
  • id:sokyo
    しまったー! 忘れてたけど私 読解力ないんだった!!
  • id:yam3104
    あ、歌詞(?)間違えてた……。正しくは↓
    http://cost-off.up.seesaa.net/image/A4B4A4E1A4F3B1D8.jpg
  • id:takejin
    沢山がいいのでしたら、一つボツにしてしまった作品を。
    ****************************
    「あら、どうしたのこれ。」
    妻が台所で声をあげる。
    「由美、健。ちょっといらっしゃい。」
    いたずら盛りの幼稚園児の由美と、輪を掛けた破壊魔の小学2年生の健が呼ばれる。
    妻の手には、割れたワイングラスが一つ。
    「だあれ?これ割ったの。」
    テーブルに座る、健と由美は答えない。
    「健なの?」
    健はほっぺたを膨らましながら、
    「ボクじゃないもん。そんなの触ってないもン。」
    と言う。
    「じゃあ由美なの?きれいだからさわっちゃったの?」
    由美は答えない。
    「もう、答えなさい。」
    膨れる二人。
    「じゃあ、正直に謝ったら許してあげる。」
    と、立ち上がる由美。謝るかと思えば、私の前を通り過ぎて廊下の奥へ。
    廊下から、声が聞こえてくる。
    「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんごめんごめん。」
    なにかと思って、廊下へ行くと、由美が掃除機に叫んでいる。
    「ごめんなさい!」
    「なにして…」
    後ろで妻が爆笑している。
    「それは、ソ・ウ・ジ・キ。もう、由美は。」
    ポカンとしている由美は置き去りに、オレも健も笑い出す。

    「そうか、ソウジキに謝ったんだな。そりゃいいいや。」
    「ははは」
    「だって、掃除機にあやまったら、許してくれるって。」
    妻が由美に言う。
    「正直によ、ショ・ウ・ジ・キ。正直に謝ったら許すって言ったの。」
    「ショウジキ?」
    「ま、いいわ。正直に謝ったもの。由美は。」
    オレが締めるところだな。
    「二人とも、なにかしちゃったら、隠さないで掃除機に謝るんだぞ。」
    「あ。ショウジキでしょ、パパ」

    ******************************
    姪っ子がやっていたのを目撃して書いたんですけど、妻が
    「あら、これTVでやってたわよ。という。ま、子供の行動は似たようなものなのかもしれませんが、TVでやってたんならボツということにしました。
    が、せっかくなので。


    読解力なんて飾りです、偉い人には分からんのです。
  • id:takejin
    「ちょっと、わたし、てりやきセット頼んだはずだわよ。なによこれ。BLBなんて食べないわよ」
    「すぐに作り直させますので」
    ひと目で関西風とわかる口が達者なオバハンが、列の向こうで騒いでいる。
    「ちくと、すまんの」
    急に、オレの目の前に着流しの二人組みが割り込んで来た。
    「あの、並んでま」
    後ろのネクラそうな方が、チラッとオレに視線を飛ばす。その殺気に、オレは言葉が続かなくなった。
    オバハンは、その先でまだ叫んでいる。
    「すぐって、何秒よ! 待てないわよ。店長呼びなさい、店長。ただでナゲット付けなさい。ソースは2種類とも頂戴!」
    さっきの二人組みは、オバハンのそばに立った。
    髪ボサボサで着物がくちゃくちゃの方が、ネクラに言った。
    「以蔵、こいつは切捨ててええぜよ。」
    殺気の漲るネクラは、オバハンに向かって、
    「この、業突く張りの欲張り女。恥を知れ!!ここは、おまんの来る所では無いがに。」
    とものすごい形相で叫んだ。
    「おまんは人ではないわ、出て行かんか。」
    ボサボサもオバハンに怒鳴る。
    言葉で一刀両断されたオバハン、気圧されて店を出て行く。
    ボサボサが呟く。
    「切り捨て御免ぜよ。」

  • id:sokyo
    終了しました!
     
    takejinさんのがツボすぎているかさん進呈しました♪
    でもみなさんありがとうございましたー。
     
    あと、みなさんの作品に勝手にスピンオフ書いてごめんなさい。
    しまった、全部に「ごめん」入れればよかった。
     
    みなさんセルフライナーノーツが聴きたいです★☆
    よければぜひっ。
  • id:alpinix
    皆さんお疲れ様です。そしていろんなネタが見れて楽しいです。(細かくはまだ読みきってない)
     
    キーワード「ごめん」は余りに制限が"緩すぎ"て逆に難しかったです。
    色んなパターンの「GOMEN」を調べてニ周三週しているうちに訳が分からなくなるくらいに。
     
    >みなさんセルフライナーノーツが聴きたいです★☆
    では遠慮なく!

    一つ目は完全に実験小説です。
    「ごめん」のお題を素直に受け止めて「謝罪」のごめんを表現しました。フェアな文章ですよ、「ごめん」に捻りは無いですよ、というのを宣言するための第一センテンスです。実験というのは、「人によって受け止め方の違う物語を意図的に作りこむ」ことです。作中で「騙し絵」に言及しているのがそのネタ振りになっています。
     
    騙し絵の一方はSOKYOさんご指摘の件、もう一方は最後にネタバレするアレです。
    人によって感じ方が違うはずなのですが、皆さんはどういう感想をもたれたでしょう?
     
    騙し絵とはしましたが、どちらかが間違いではなく、あくまで人の感じ方の違いで印象の変わる事象があるよ、ということを表現したくて微妙な言いまわしを多用しました。
     
    二つ目は完全に謎解きです。
    "ゴメン"を徹底的に曲解したらこうなりました、という作品で、お気の毒ではありますが、自分からネタ開帳する気はありません(笑)。
    ご了承ください。
     
    但しネタ振り自体が第一回で使った「ルシード&アテナ」の天使検索コンビのセルフオマージュであることを全く隠していないので、両方を見比べると、分かるようにはなっています。
    ただし文系alpinnixが言うのもなんですが、「理系」向きなネタです。
     
    思いついたのが締切前日の夜で、そこで書きはじめればいいものを寝起きのカウントダウン状態までひっぱって書き始めたためあわただしい展開になってしまっています。 
    余韻も糞もない、徹底的な謎解きに特化した作品ですが、意外と一作目より高評価を頂いたようで、やっぱりこういうのは書いてみないと分からんもんですね。
    ちなみに最後のヒントですが登場人物の頭文字が かきつばた で韻をとってるのは前回同様の趣向ですが、「とうめいかんあるぶんしょう」と同じく、今回の作品全体に「ごめん」を割り振ってありますので見つけてくださいね。
  • id:grankoyama
    グラ娘。 2011/05/03 23:11:53
    こんばんは☆
    セルフライナーノーツは長くなりすぎたので遠慮しました。他の方の作品もざっとしか読めてないですが、バラエティ豊かで楽しめました。
    裏にいろいろこもってそうで、連休明けにでも、もう一度紐解きたい気分でっしょう。
    2度3度(もっと)楽しめるかきつばたでした。ありやとやんした。forALL
  • id:sokyo
    alpinixさん
    謎解き引き続き考え中です!
    とりあえず、「とうめいかんあるぶんしょう」がひらがなになったので、
    それで少しだけ分かりました♪
    全面解明にこぎつけたらひとりで膝を打ちたいと思います。
    ポポポポーン!(←何本足!?)

    grankoyamaさん
    こちらこそありがとうございます★☆
    予想してたけど、かきつばたの主催って大変だった…。
    で、予想よりずっと楽しいー!
    たーのしぃ、なーかまーがー♪
  • id:takejin
    ごめん、で思いついたのは2つ。
    素直に謝る話(姪っ子の掃除機)と、いつもごめんと言ってる奴にごめんと言う話。
    「御免」とか「ごめんください」とか、5メンとかいろいろ書こうと思ったんだけど、明るい話を御所望であったので、素直な恋愛話と相成りました。
    だがしかし。若年層(高校生を想定)のラブコメライクな話など、書いたことが有りません。
    コマ漫画を頭に思い浮かべて、それを写し取る感じで。おじさん必死でした。GWは休日が消え(お盆に移動)てしまったので、出勤してきて書きました。取引先が休みだから、結構暇なのよ。
     
    いろいろなゴメンがあって、いいなぁ。
    「御免」と言いながら他人が通り過ぎる家とかを、時代小説風にとも思ったんですけどね。
  • id:takejin
    めんどくさいので考えるのやめました。A楠さんの謎とき。
    「ごめん」の言葉があるのかと思えば、あるのは世界遺産。
    ではバラバラなのかと思って、ばらして見ましたローマ字。
    わからないんで、思いついたのは、地球儀に印を付ける事。
    言われた順に線引いてみたけど、謎が深まるばかりですう。

  • id:meefla
    えと、作者としては「読解力」がいるとかいらないとかの騒ぎではなく、
    「明るく楽しいストレートな小説」のつもりです。
    ライナーノーツの必要もないとは思いますが、裏話を少々。

    これがA楠さんのホスト回だったら、ケアルとかポーションとかのくすぐりを入れて
    ファイナルファンタジー風味にしていた所でしょう。
    あるいは、ヒロインの名前をキャサリンにしといて、おばあさんがエリザベス、
    死んだお母さんをダイアナにして時事ネタにもちこむとか。

    ちなみに「白魔女」の設定は史実を元にしています。
    http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%BC%E3%82%AF
    「カニングウーマン」にすると、試験で不正している人に誤読されそうなので、
    ローカルな呼び方ですが「白魔女」にしました。
    ストーリーの都合で実在の人たちよりはパワーアップしていますし。

    17世紀の英語文献まで読んだのは内緒ですw
  • id:sokyo
    takejinさん
    いつもごめんと言ってる奴にごめんと言う話、よかったです♪
    しばりが少なすぎて困る〜って嘆いてる方がいらっしゃいましたが笑、
    私としては普段しばりがきつすぎて困ってました…。
    挑戦状はともかく、バースってなにっ!?みたいな。
    あと、A楠さんのやつは私もあきらめましたー難しい(+_+)o
    で、takejinさんのコメントはどこを縦読みするんですか??
    (↑邪推しすぎでごめんなさい…)
     
    meeflaさん
    コメントありがとうございますっ☆
    FF風だったらわかんないトコでしたっ汗
    キャサリンもどうかなぁ。TV見ない私だとぎりぎりかも。
    くすぐり入れづらいキャラでごめんなさい…。
    http://www.amazon.jp/dp/4101253323
    自分はこれを連想しましたー。
     
    17世紀の英語文献まで読んだなんてかっけー!!
    私もそういうコトができるキャラになりたいです♪
  • id:takejin
    縦読みまでわかれば。
  • id:sokyo
    絶賛考え中☆
    takejinさんがかなり踏み込んでいろいろ教えてくれてる気配は感じるんですが…o
    もうどうしようやっぱり読解力がないとかないとかの問題だわー涙
  • id:takejin
    A楠氏の謎かけ。
    地球儀で北極以外の地点を眺めると、日本の某地点を尖閣諸島あたりにとれば、同一平面のほぼ正方形を描きます。
    さらに、この正方形に北極の頂点を与えると、見慣れた形の巨大形に見えます。
    で、このお題。「ごめん」
    ごめんを変換すると、私のPCでは4番目に五面が出てきます。
    →五面体 
    先ほどの見慣れた形って、ピラミッドなんですね。これは五面体。
    ということで、人類の作りだした最大の五面であるピラミッドではないでしょか。
     
    ついでに私の縦読み。
    最後の一音を拾うと、「きんじとう」
    金字塔です。意味は、調べてみて。
  • id:sokyo
    ポポポポーン!
     
    金字塔の意味を知らなかった自分…。
  • id:hokuraku
    ~質問者&回答者の皆様へ~

    ご無沙汰しております。hokurakuです。
    皆様にお願いがありまして。

    思いつきなのですが、このかきつばた杯を編集してpubooの電子書籍として配布したら面白いかなぁ、などと思いました。
    <ブクログ パブー>http://p.booklog.jp/

    もちろん、配布は無料で行います。
    要は、皆さんの質問&回答を電子ブックリーダーやスマホにダウンロードして読めるようにしたらいいかなぁ、というものです。

    そこで皆さんにお願いなのですが、各質問&回答の著作権は皆様にありますので、pubooへの転載しても構わないよー、という方はお手数かけますがこちらにコメントをお願いします。
    なお、はてなには皆様から了解が得られれば転載は構わない旨、回答いただいております。

    ※同様のコメントを各回の質問に載せたいと思いますので、常連さんにはご迷惑おかけします。すいません。

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