メクラウナギのように差別用語を含むものもありますが、
各動植物の和名はどのような経緯で決定されるのでしょうか?
また、地域間で呼び名に差がある魚類などは、何を基準に和名が決定され、
その決定機構はどこになるのでしょうか?
和名に関する由来が分かる情報源を教えていただけるとうれしいです。
現在の動向の一例
日本魚類学会
http://www.fish-isj.jp/iin/standname/index.html
>標準和名は、日本において学名の代わりに用いられる生物の名称であり、発音がしやすいこと、意味を容易に理解できること、記憶しやすいことなど、一般的になじみがない学名の短所を補う便利なものとして、対象とする生物やその関連分野の研究の進歩や普及、教育に大きく貢献してきた。このように標準和名は、社会の様々な分野で使用されてこそ意味を持つものであり、それゆえ万人に受け入れられることが強く望まれる。標準和名には普及と安定が求められているのである。
>ところが今日にいたるまで命名についての明文化された規則がないため、新しい名称の提唱、同名や異名の処理、改称といった行為は慣習によって行われているにすぎず、しばしば問題の合理的な解決を困難にしている。しかし一方では、流通上の名称について関連省庁が委員会を設置したり、差別的な名称の取り扱いをめぐって関連学会が独自の対応を開始するなどの動きが活発化しており、標準和名をとりまく社会情勢は急速に変化しつつある。
日本魚類学会 差別的語を含む標準和名の改名とお願い
http://www.fish-isj.jp/info/j070201.html
>日本魚類学会では、「メクラ、オシ、バカ、テナシ、アシナシ、セムシ、イザリ、セッパリ、ミツクチ」の9つの差別的語を含む魚類の標準和名について議論を重ねてきました。その結果、1綱2目・亜目5科・亜科11属32種を含む51タクサ(分類単位)の標準和名を改名すべきであるとの結論に達しました
命名規約等はなく、それぞれの分野で研究者同士のやりとりの中で決まっている。
和名は、学問規約的に規定された名ではなく、一般に使用されている習慣的な名称である。
生物の場合、一つの種に多くの異なる名があったり、複数の種が同じ名で呼ばれたり、
地方によって異なっていたりする。
あまり一般に使われていないような分野では、有力な研究者や学会などの総意などによって、科や目など上位分類群すべてまとめて和名を変更する場合がある。その場合、その分類群に所属する種ほとんど全部の名前が変わることもある(例:少脚綱・ヤスデモドキ綱→エダヒゲムシ綱、ドクグモ科→コモリグモ科)。最近は差別的表現とみなされる言葉の含まれる名前などがその対象となる例が増えている。ただし、言葉狩り的運動を嫌い、旧来の名を使う人もいて、複数の和名が併用されている例もある(例:メクラヘビ→ミミズヘビ)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%92%8C%E5%90%8D
捕捉:
学名は、命名には一定の規則があり、ラテン語として表記される。
この規則は、それぞれの生物分野の命名規約により取り決められている。
現在の動向の一例
日本魚類学会
http://www.fish-isj.jp/iin/standname/index.html
>標準和名は、日本において学名の代わりに用いられる生物の名称であり、発音がしやすいこと、意味を容易に理解できること、記憶しやすいことなど、一般的になじみがない学名の短所を補う便利なものとして、対象とする生物やその関連分野の研究の進歩や普及、教育に大きく貢献してきた。このように標準和名は、社会の様々な分野で使用されてこそ意味を持つものであり、それゆえ万人に受け入れられることが強く望まれる。標準和名には普及と安定が求められているのである。
>ところが今日にいたるまで命名についての明文化された規則がないため、新しい名称の提唱、同名や異名の処理、改称といった行為は慣習によって行われているにすぎず、しばしば問題の合理的な解決を困難にしている。しかし一方では、流通上の名称について関連省庁が委員会を設置したり、差別的な名称の取り扱いをめぐって関連学会が独自の対応を開始するなどの動きが活発化しており、標準和名をとりまく社会情勢は急速に変化しつつある。
日本魚類学会 差別的語を含む標準和名の改名とお願い
http://www.fish-isj.jp/info/j070201.html
>日本魚類学会では、「メクラ、オシ、バカ、テナシ、アシナシ、セムシ、イザリ、セッパリ、ミツクチ」の9つの差別的語を含む魚類の標準和名について議論を重ねてきました。その結果、1綱2目・亜目5科・亜科11属32種を含む51タクサ(分類単位)の標準和名を改名すべきであるとの結論に達しました
魚類の場合は、日本魚類学会です。
差別用語を含むということで、しばらく前に学名の改名が行われました。
http://www.fish-isj.jp/info/j070201.html
差別的語を含む標準和名の改名とお願い
2007年2月1日
関係者各位
日本魚類学会では、「メクラ、オシ、バカ、テナシ、アシナシ、セムシ、イザリ、セッパリ、ミツクチ」の9つの差別的語を含む魚類の標準和名について議論を重ねてきました。その結果、1綱2目・亜目5科・亜科11属32種を含む51タクサ(分類単位)の標準和名を改名すべきであるとの結論に達しました(html版, pdf版(97KB) )。関係者各位におかれましては、今後、これらの標準和名の普及にご協力くださいますようお願い申し上げます。
なお、改名の目的や経緯、学会員からの意見とそれらへの回答、会員以外の方から寄せられたご意見等への考え方を本会HPに公開しています。これらをご参照いただき、この問題への理解を深めていただければ幸甚です。
日本魚類学会
会長 松浦啓一
この件に関する問い合わせ先
日本魚類学会標準和名検討委員会
委員長 瀬能 宏
〒250-0031 神奈川県小田原市入生田 499
神奈川県立生命の星・地球博物館
TEL 0465-21-1515; FAX 0465-23-8846
海産魚は東京魚市場,淡水魚は琵琶湖沿岸での呼称が基本となっているようですね
>魚類の標準和名の定義等について(答申)
>以下の答申は2005年9月22日に開催された2005年度第1回評議員会に議案として提出され、承認が得られました
>(2005年9月30日瀬能付記)。
>2005年9月2日
>日本魚類学会
>会長 西 田 睦 殿
>
>日本産の魚類に標準和名が体系的に適用されたのは、1913年に刊行されたJordanらによる
>"A catalogue of the fishes of Japan"が最初です。著者のひとり田中茂穂によれば、その選定にあたって
>は、一般性の高い地方名が尊重され(例えば海産魚ならば東京魚市場、淡水魚ならば琵琶湖沿岸での呼称)、
>地方名がまったくない場合には新たな名称が与えられました。
http://www.fish-isj.jp/iin/standname/opinion/050902.html
>オイカワ
>名前
>ハヤ、ハエ、ハイ(各地・混称)ハス(淀川流域)、シラハエ、シラバエ、チンマ(近畿地方、北九州)
>ヤマベ(関東地方)ジンケン(東北地方の一部)など。
>各地に多くの方言呼称があるが、多くの地方でウグイやカワムツなどと一括りに「ハヤ」と呼ばれる。
>「ヤマベ」はサケ科のヤマメを指すこともあり注意が必要である。淀川流域ではオイカワを「ハス」、ハスを
>「ケタバス」と呼んで区別している。なお標準和名「オイカワ」は元来婚姻色の出たオスを指す琵琶湖沿岸域
>での呼称であった。このほかにオスがアカハエ、メスがシラハエとも呼ばれる。
皆さん、大変詳しいご回答をありがとうございます。
とても勉強になりました。