「主意主義」と「主知主義」について教えてください。


私は、知性の働きを最重要のものと見なす立場が主知主義で、主意主義がそれに対立するものであるだと思ってました。そうすると主意主義は知性に対する反感から論理的思考を放棄する立場ということになるような気がしますが、腑に落ちない話が多いと思うのです。

右翼と左翼は歴史的にはそれぞれ主意主義と主知主義に当たるという説にも触れたことがあります。ネット右翼だとそれでも納得できるのですが、「右翼」「左翼」と「主意主義」「主知主義」の関連を前提にしたうえで、自分を右翼と規定するひとの中には恐ろしく知性的に見えるひともいます。言ってることが矛盾してると思ってしまいます。

あるいは、(たとえば科学の最先端で)人間の知恵が及ぶか及ばないかという問題があったとき、主意主義というのは思考停止を意味するのではないかという疑念もあります。目の前の問題を理性の限界の向こう側のものしてしまうと、それを解こうとすることが左翼的ということになってしまいます。

おそらく誤解していると思うのですが、本当の理解をご教示願えませんか。

回答の条件
  • 1人10回まで
  • 登録:
  • 終了:2010/02/18 01:45:08
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:australiagc No.3

回答回数467ベストアンサー獲得回数90

ポイント100pt

個人的な意見ですのでもし意にそぐわなければ問答無用0ポイントで結構です。


まず、前提として「知性的に行動/思考すること」と「知性の働きに優位性を認めること」は異なると思います。

同様に、「感情的に行動/思考すること」と「感情の働きに優位性を認めること」は異なるでしょう。

更に加えると、「知性の働きに優位性を認めること」と「感情の働きを否認すること」、

「感情の働きに優位性を認めること」と「知性の働きを否認すること」も異なります。



あまり例え話は上手くないのですが、仮に体の弱いAさんが体格の良いBさんに理不尽な理由で殴られ、にも関わらず抵抗しなかったとします。

主知的に解釈すれば体力差で敵わないので抵抗しなかった、主意的に解釈すれば恐怖心から抵抗しなかったとなるでしょう。


しかし、体力差で敵わないと知性で判断したからといってそれが必ずしも抵抗を断念する絶対要素になるとは限りません。体力差を逆手に取る作戦もあるでしょうから。

この場合、体力差で敵わない(知性)→もっと殴られるかもしれないという恐怖心(感情)という思考の連鎖の結果として、抵抗を断念したと解釈するのが妥当でしょう。


同様に、恐怖心が必ずしも抵抗を断念する絶対要素になるとも限りません。窮鼠猫を噛むこともあるわけですし、強い感情は時に理性的な思考を損ないます。

この場合も、殴られた恐怖心(感情)→体力差を計算したことによる恐怖心の裏付け(理性)という思考の連鎖が成り立つと思います。


二つの思考パターンにおける違いは、先に知性か感情かのどちらがくるか、どちらが優位に作用するかです。

言い変えると、感情の根源が知性に起因するのか、知性の根源が感情に起因するのか、というのが主知主義と主意主義の争点だと、個人的に解釈しています。

id:alaquiy

返事が遅くて申し訳ありません。回答ありがとうございます。

「個人的」とのお話ですが、深く考えておられるようで感服します。

最初の4行がやはり肝なんだろうなという気がしますね。

一方で悩ましいのが、「感情の根源が知性に起因するのか、知性の根源が感情に起因するのか、というのが」現実の問題を取り扱う上でどういう風に影響するのかというところです。「でかい奴に殴られた」というところで、主意的にも解釈しても主知的にも解釈しても抵抗しないと言うことであれば、あんまり争点にならないのではないかというところが気になっています。あるいはその解釈の差がどういう風に現実世界に影響するのかというところを今私も考え始めています。

ポイントはもちろん差し上げますのでお気になさらず。

2010/02/14 21:20:00

その他の回答2件)

id:kaorigroove No.1

回答回数482ベストアンサー獲得回数29

難しいご質問だと思います。

素人なので、自分ではよく分からず調べてみました。

下記、ご参考になるかと思いますのでご覧になってみて下さい。

          ↓

http://kotobank.jp/word/%E4%B8%BB%E7%9F%A5%E4%B8%BB%E7%BE%A9

http://gc.sfc.keio.ac.jp/class/2005_14446/slides/04/6.html

http://100.yahoo.co.jp/detail/%E4%B8%BB%E6%84%8F%E4%B8%BB%E7%BE%...

id:alaquiy

素早い回答ありがとうございます。

ただ残念なのは、まだ開いていないのにURLがすべて紫色で表示されていることです。

2010/02/11 23:16:25
id:aily_r26 No.2

回答回数54ベストアンサー獲得回数2

http://www.miyadai.com/index.php?itemid=768

http://d.hatena.ne.jp/Barl-Karth/

http://kotobank.jp/word/主知主義

http://kotobank.jp/word/主意主義

---------------------

サイトを集めてみました。

参考になれればうれしいです。

id:alaquiy

深夜の回答ありがとうございます。

ただ、Googleではわからない話を教わりたいところです。

2010/02/11 23:20:33
id:australiagc No.3

回答回数467ベストアンサー獲得回数90ここでベストアンサー

ポイント100pt

個人的な意見ですのでもし意にそぐわなければ問答無用0ポイントで結構です。


まず、前提として「知性的に行動/思考すること」と「知性の働きに優位性を認めること」は異なると思います。

同様に、「感情的に行動/思考すること」と「感情の働きに優位性を認めること」は異なるでしょう。

更に加えると、「知性の働きに優位性を認めること」と「感情の働きを否認すること」、

「感情の働きに優位性を認めること」と「知性の働きを否認すること」も異なります。



あまり例え話は上手くないのですが、仮に体の弱いAさんが体格の良いBさんに理不尽な理由で殴られ、にも関わらず抵抗しなかったとします。

主知的に解釈すれば体力差で敵わないので抵抗しなかった、主意的に解釈すれば恐怖心から抵抗しなかったとなるでしょう。


しかし、体力差で敵わないと知性で判断したからといってそれが必ずしも抵抗を断念する絶対要素になるとは限りません。体力差を逆手に取る作戦もあるでしょうから。

この場合、体力差で敵わない(知性)→もっと殴られるかもしれないという恐怖心(感情)という思考の連鎖の結果として、抵抗を断念したと解釈するのが妥当でしょう。


同様に、恐怖心が必ずしも抵抗を断念する絶対要素になるとも限りません。窮鼠猫を噛むこともあるわけですし、強い感情は時に理性的な思考を損ないます。

この場合も、殴られた恐怖心(感情)→体力差を計算したことによる恐怖心の裏付け(理性)という思考の連鎖が成り立つと思います。


二つの思考パターンにおける違いは、先に知性か感情かのどちらがくるか、どちらが優位に作用するかです。

言い変えると、感情の根源が知性に起因するのか、知性の根源が感情に起因するのか、というのが主知主義と主意主義の争点だと、個人的に解釈しています。

id:alaquiy

返事が遅くて申し訳ありません。回答ありがとうございます。

「個人的」とのお話ですが、深く考えておられるようで感服します。

最初の4行がやはり肝なんだろうなという気がしますね。

一方で悩ましいのが、「感情の根源が知性に起因するのか、知性の根源が感情に起因するのか、というのが」現実の問題を取り扱う上でどういう風に影響するのかというところです。「でかい奴に殴られた」というところで、主意的にも解釈しても主知的にも解釈しても抵抗しないと言うことであれば、あんまり争点にならないのではないかというところが気になっています。あるいはその解釈の差がどういう風に現実世界に影響するのかというところを今私も考え始めています。

ポイントはもちろん差し上げますのでお気になさらず。

2010/02/14 21:20:00
  • id:australiagc
    ご指摘ありがとうございます。

    折角ですので意見を付け加えますが、主意主義も主知主義もそもそも哲学思想の一つです。
    ですので、科学者が自分の信じる物理法則や科学法則で物事を説明しようとしたり、
    宗教家が聖書や経典に則って物事を説明しようとするのと同様、
    本当の意味での主意主義者/主知主義者にしてみればすべての事象は感情/知性を根源として説明がつくわけです。

    ただ、二つの思想は性質が違うわけですから、もちろんご指摘どおりどちらを信じるかによって行動パターンも異なってくるでしょう。

    また個人的な意見になりますが、自分は主知的な思考を好みますがどちらかといえば主意主義の方を信じています。
    その観点からすると、主意主義者は自分の感情を「素直」に解釈することで感情を満たすタイプ、
    主知主義者は自分の感情に素直に応えず、「知識」をまずあてはめることではじめて感情を満たすタイプの人だと思います。

    先の例に当てはめるなら、主意主義者は「恐い」という感情が芽生えた時点で自分の感情を素直に受け入れて抵抗を断念します。
    主知主義者は「恐い」という感情だけでは満たされないので、そこに知的裏付けを行ってからはじめて抵抗を断念します。
    これは結果として同じ行動を取った場合の二つの思考パターンの解釈ですが、
    この解釈からすると主意主義者は「短絡的」、主知主義者は「回りくどい」性格だと言えるでしょう。

    この仮定が正しいとすれば、主意主義者は感情が芽生えてから行動に移るまでが非常に短いため「短気」な印象を与えると同時に、「思い切りが良い」と思われます。
    それに対して主知主義者は知的裏付けが取れるまで行動しないため「煮え切らない」といった印象を与え、「慎重」であり「猜疑的」だとも言えるでしょう。
  • id:alaquiy
    とりあえず、期限が来るのでいったん締めます。

    詳細な追記ありがとうございます。私が最初の質問の時点で(字数制限が厳しくて)詳しく書くことができなかったことが悔やまれますが、ようやく何を問題と考えているのかが見えて来つつあるような気がします。どうも私の準備不足というか勉強不足の感があるので、もう少し勉強してから出直してきます。

    最初のご回答で、例題を元にこのようにおっしゃいました。

    《主意主義的立場》
    体力差で敵わない(知性)→もっと殴られるかもしれないという恐怖心(感情)という思考の連鎖の結果として、抵抗を断念したと解釈する

    《主知主義的立場》
    殴られた恐怖心(感情)→体力差を計算したことによる恐怖心の裏付け(理性)という思考の連鎖が成り立つ

    この問題の場合、次に殴られるまで時間がないので、この2パターンしかないような気がするのですが、もっと気の長い問題だったとしたときを考えてみたいのです。いっそのこと一生考えても解けないような重大な人生の問題とかだったとしましょう。

    そういう問題の場合、最終的な結論よりも、そこにいたる途中である今現在どういう立場でいるかのほうが重要になってくるのではないかと思うのです。

    このとき、意外と主意主義者に限って、知性の限界まで考え続けているかもしれませんし、主知主義者こそ知性の究極的な優位性に楽観的なぶん今現在は感情の赴くままに行動しているかもしれません。

    実際問題、神さまを深く信じながら宇宙の果てまで探求しようという科学者はいるでしょうし、知性の究極的な優位性を主張する政権がひどく非科学的な政治をする可能性もあると思うのです。

    このときでも、前者を主意主義、後者を主知主義と呼べるのか、いったん持ち帰り検討させてください。
    (これ以上ポイント出ないので、返信はとくに要りません)
  • id:kaorigroove
    >素早い回答ありがとうございます。
    >ただ残念なのは、まだ開いていないのにURLがすべて紫色で表示されていることです。

    回答文を確認する際に、URLも間違いのないように
    チェックを入れております。
    その際のクリック作業で「紫色の表示」に変わってし
    まうわけですが、かえって良くないことでしょうか?

  • id:alaquiy
    kaorigrooveさん

    コメントありがとうございます。お時間とって調べていただいたことに感謝します。

    回りくどい言い方をしたせいでうまく伝わっていなかったようです。

    私の環境で「紫色で表示」されたというのは、私がいただいた回答を拝見する前に、「私が」そのリンク先サイトを自分で探し出して閲覧していたということです。

    こういう場であえて質問するということですから、当然のことながら、そういう疑問を持った人間として人並みにはWebも文献も調査した上で質問しています。

    私の質問はURLを必須にしていませんが、本当の意図は「回答者様ご自身の言葉が聞きたい」というところにあります。だから本当はURL貼り付けを禁止にしたいのですが、そういう機能がありません。本当はそういう注意書きを書きたいのですが、字数制限が厳しくてほとんど何も書けていません。

    何はともあれ困惑させてしまい申し訳ありませんでした。
  • id:kaorigroove
    alaquiyさん、ご丁寧に恐れ入ります。

    >私の質問はURLを必須にしていませんが、本当の意図は
    >「回答者様ご自身の言葉が聞きたい」というところにあります

    なるほど、よく解りました。
    ご質問者の意図をもっとくみ取れるように心がけます。
    ご説明有難うございました。

この質問への反応(ブックマークコメント)

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません