私は文系の人間なのですが、電気の勉強をすることになり数学の基礎からやりなおしているところです。
ところで、電気工学の中に複素数がでてくるのですが、なぜ複素数というものが必要なのでしょうか?
高校で習うレベルですと、いきなり二乗すると-1になるものみたいなレベルでの説明しかなく、どうして複素数という概念が必要なのかがよく分かりません。
高校時代は何も考えずに丸暗記していただけなのですが、この歳になって存在理由が知りたくなりました。
ベクトルは、力と方向があるものを単純化するときに便利なツールであるというある本に書かれてあって、なるほどと思ったのですが、複素数は何のためにそのような概念が必要になったのかが分からず、ただ丸暗記しています。
数学の道を志しているわけではないので、あまり高度な説明をされるとつらいのですが、簡単にその存在理由について教えて頂けないでしょうか?
宜しくお願いします。
数学的にいえば、
1)二次方程式などのあらゆる代数方程式の解は複素数をいれて初めて
解が存在することになります。二次方程式は2個、3次方程式は3個という「代数学の基本定理」も成り立ちます
これが物理や工学の基本となる「線形微分方程式」に関係してきます。
2)運動方程式や電磁気の方程式などの解を出すときに複素数で考えると単純化しやすい(これらの方程式は代数方程式に還元されるためです)
さらに、量子力学になると複素数なしには粒子の運動が記述できなくなります。
こちらのサイトがいいでしょう。
http://homepage3.nifty.com/iromono/kougi/qm/qm12.html
関連書籍としては、この第五章がいいでしょう。
物理と数学の不思議な関係―遠くて近い二つの「科学」 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)
複素数論
中村 八束 著
二乗して-1になる数は? 昔、このような数は存在しないと思われていたのですが、人類は虚数、即ち複素数を発明しました(虚数単位i)。虚数はまさに虚なる数ですが、実在すると考えると数学は完全性を獲得します。例えば解に虚数も許すと、n次の方程式はいつでも解をもつことがいえます。
数学の多くの分野は複素数の存在を前提として成り立っています(行列論、微分方程式論、調和解析学、関数解析学、等々)。
また工学や物理学でも複素数は重要な地位を占めます。例えば電気工学や電子工学では、電気の波を複素数で表現します(その分野では虚数単位をiの代わりにjで表す)。
更にもっと一般な波動の概念は光学、量子力学、機械工学、信号理論など様々な分野に現われますが、それらも複素数を用いて表現されます。
情報工学の分野でも画像の圧縮方法の理論や音声認識のためのスペクトル理論の中にも複素数が頻繁に登場します。
そのような複素数について本CAIで学ぶのですが、複素数の理論は奥の深いものです。複素数論は関数論(古くは函数論)ということがあります。それは複素数それ自身だけでなく、複素数の上で定義され、複素数の値をとる関数の研究が重要なためです。
そのような関数の微分や積分についても学んでゆきましょう。
各章にテストを用意しています。これらは10問続けて正解しなければその章をクリアしたことにならない、としています。問題は乱数によって作り出されます。途中1問でも誤答すると最初の問題に戻ってしまいます。テストは具体的な計算を要求するものですが、実は理論がよく理解できていないと解けないものが殆どです。
全ての章のテストをクリアしたとき、あなたの複素数に対する知識は一般の理工系学生としては十分なレベルにあることを保証します。
洞窟の比喩みたいな説明はどうでしょう。
「実数」が「壁に映る影」で
「複素数」が「現実世界」に対応する。
(もしくは「実数」が「現実世界」で「複素数」が「イデア世界」でしょうか?)
始めは x*x = -1 といった方程式の解をあらわすために、ある意味便宜的に導入されたのですが、
みなさんが言われたように、今となっては、「複素数」のほうが実体であり、自然界の法則性、数学の世界をよりすっきりと記述できます。
「実数」はたんなる複素数の射影像でしかない、
という理解のほうが正しいです。
余談ですが、2乗すると 0 になる数も重要で、グラスマン数と呼ばれています。
電子などのフェルミ粒子の力学を記述するときに出てきます。面白いですね。
4次元時空を考えるときは、
3次元の空間の次元を実数にとり、
残りの次元(時間の次元)を虚数にとると、すっきりと時空を表すことが出来ます。
(特殊相対性理論)
3次元空間で、x、y、z軸の区別が特にないのと同じように、(回転変換に対して不変)
4次元時空で時間と空間の区別は特にないです。(ローレンツ変換に対して不変)
自然現象を記述する際
つじつまが合わないときがあるときに、
複素数(Complex number)
すなわち、実数(Real number)と
虚数(Imaginary number)を導入すると
なぜだか知らないけど
うまく説明ができてしまいます。
なぜ?って
そうなってしまうんだから
仕方がないんだもん。
物質と反物質
みたいに
そんなもんあるかいな
と内心思ってはいても、
便利だし、
実際問題、現実で役に立っているので
私はありのままで受け入れることにしてます。
虚数の抵抗を持つコンデンサやコイルに電流を流しても電力が消費されないというのが、直感的な理解の助けにならないでしょうか。
抵抗器や白熱電球、電気ストーブなどに流れる電流は、消費されて熱や光に変わる有効電力です。
これに対し、コイルやコンデンサにに流れる電流は、消費されない無効電力です。
電力を複素数で表した場合に、実部が有効電力で、虚部が無効電力です。実際に消費される有効電力と見かけ上の無効電力が、実数と虚数のイメージから実感しやすいように思います。
ウィキペディアの「電力」のページ
一般的にはこちら。
●複素数
虚数を登場させることには重要な数学的思考が使われています。それは
”既存の演算で答えが存在しなかった部分を新たな数を考えることで穴埋めする”
というものです。
http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Himawari/3613/engine/mathph...
●複素数超入門:物理ネット予備校(社会人校):資格試験(電験3種 ...
こんなものが、何の役に立つのかというと、
はっきりいって、物理を理解するのに、ものすごく役に立つのです。
力学の単振動や、電気の交流回路などを理解するのに、複素数がとても有効です。
また、複素数平面とよばれる平面上での点として、複素数を表現すると、
とても興味深い性質が表れてきて、思わず「美しい!」と口に出してしまいそうです。
物理にとっては不可欠であり、その美しさに感動してしまう複素数。
http://phys-yobiko2.com/kouza2.shtml
こちらは、数学的に美しい例。
●複素数平面の活用 :ジュケンブログ数学
しかしこれが本当に役にたつのは、複素数平面を極座標表示したときです。
このように複素数を表しておくと、複素数同士の積が非常に簡単に計算できます。
http://jyukenblog.cocolog-nifty.com/math/2009/05/post-05ed.html
公式マニアの私にとって、個人的には、公式を憶える記憶法として役に立つです。(^_^;
オイラーの公式を1つ覚えておくと、ド・モアブルの定理や三角関数の加法定理など簡単に導くことができます。
●オイラーの公式
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%A9%E3%83%B...
あと、微積分が楽になるとか便利です。
>使いみち
コメント(9件)
ちょっと今時間がないので簡潔に述べますと、"簡単のため"となります。
電気工学に現れる方程式はおそらくその多くが微分方程式でしょう。
例えば電磁波は、空間を伝播する電場と磁場の振動となりますが、この振動は三角関数
であらわされます。高校で習ったと思うのですが、cos、sinといったアレです。
三角関数を微分方程式に放り込むと、微分の項からは
cos -> -sin
sin -> cos
と変化するのでしたね。右辺と左辺で微分の回数が違うと両辺でsinとcosが入り乱れた式になり、
これでは計算が煩雑になります。
オイラーの式というのをご存じでしょうか。wikipediaにも載っていると思うのですが、これはe^{ix}=cos(x)+i*sin(x)という式で、ごらんの通り三角関数と虚数iの関係式です。cos、sinの代りに
e^{ix}を使ってやろうというのが、(少し雑な物言いですが)電気工学において複素数を導入する動機です。
cosはe^{ix}の実部 Re(e^{ix})と表せますから、e^{ix}を用いて計算を行い、最後に実数部分を考えれば
初めからcosを使って考えるのと同じことになります。それでは、どうしてe^{ix}を使うのか、といいますと、ここがみそで、微分したときに関数の形が変わらないからなのです。例えばe^{-iωt}を時刻tで微分すれば
e^{-iωt} -> -iωe^{-iωt}
となります。方程式が線形であれば、両辺からe^{-iωt}が約分できるために、ずいぶん簡単な式に
なりますよね。
もう一つの利点は、視覚的にイメージがしやすいことにあります。
例えば、ある複素数αがα=|α|*e^{iθ}と書けるとき、αをほかの量に掛ける操作は
複素平面上で角度θだけ回転する操作に相当します。このθのことを位相、と読んだりするのですが
複素数を用いれば位相は複素平面における回転を表すために、足し算を使って計算できたりします。
詳しい話には立ち入りませんが、最近ではわかりやすい教科書も出ていることと思います。
より詳しく知りたいことがあったら、手にとって開いてみるときっと感動しますよ。
高校数学がここまで役に立つのか・・・と。
皆さんからのメッセージを読ませて頂きました。
間違っているかもしれませんが、文系の私なりの理解を申し上げると、
電気という「見えない」ものを計算するために、方向と量を持ったベクトルというツールを使って「見える化」を行い、更にそれを計算しやすくするために虚数というツールを使ったというふうに理解しました。
そのように考えて参考書を見ると、確かに便利だなと思えてきます。
私の質問の7割くらいはこれで解決したのですが、どうしても疑問に残ることが一点あります。
想像上の数字である虚数が、実体を照明するツールとして使えることが不思議に思っています。
現実にあるものを計算する過程において式を立てて展開していく中に、現実にはない架空のものを挟むと、それ以降の論理展開(式の展開)も架空のものになってしまうのではないか、という漠然とした疑問です。
更にいいますと、i^2=-1ですが、虚数に虚数を掛けると実数になる、つまり空想のものに空想のものを掛け合わせると実在するものになる、という根本的な考え方がやはり不思議です。
計算過程はどうであれ、結果が正しいことはその他の方法で証明されているのだから、帰納的推論として虚数の考えは正しいということなのでしょうか。
もっと奥深いものがあるのだと思いますが、数学について浅薄な知識しか持たない人間がこれ以上深入りしても、正しい答えにはたどり着かないのかもしれません。
昔の著名な数学者が「虚数なんて名前にせず、実数を「横数」、虚数を「縦数」と名づければ良かった」と言っていたと思います。
虚数を考えることで、掛け算が、「長さをn倍にする」から「長さをn倍にしてさらに回転する」というイメージに変わりました。
X軸を実数、Y軸を虚数に取る複素平面上では、「-1をかける」=「180度反転する」という意味になります。
2回かけて(回転して)180度になる数は90度回転ですよね。
そのため、虚数(i)は実数軸に対して90度回転したものになります。
1×i=i(複素平面で90度回転)
i×i=-1(複素平面で90度回転)
と2回かける(90度回転する)と-1(180度回転)になるわけです。
その後「世界で一番美しい」といわれる式
e^(iπ)=-1
を導くオイラーの公式
e(iθ)=cosθ+i・sinθ
これは(x,y)=(cosθ,sinθ)という単位円を表しています。
交流信号は Asin(ωt+θ)で表されますが、
Ae(i(wt+θ))という1つの複素数で表すことができるわけですね。
アナログの電気回路は基本微分積分でできています。(コンデンサーが微分、コイルが積分)
そのため、「複素数で交流を表しそれを微積分する」というのがアナログの基本になっています。
確か定電圧源、定電流源、とC(微分)とL(積分)とRで全てスパイスでモデル化できるとか。
・・・で、微分積分を代数計算の手間でやる方法があって、・・・(以下略)
その関数の四則演算や、または微積分などの演算をまたしっかり定義した上で、
それらの定義を前提とした実数と複素数の"翻訳"をうまくやってやれば、論理的に何ら
おかしなことはやっていないんですよ。
一般道から高速に乗って、また一般道に降りるような。いや、この例えはポエムでしか
ないわけですが・・・。まあ、上でいう"翻訳"の部分が、虚数を用いても正しい答えを得ることの
保証になっているわけです。
虚数は存在しない数なのに…とはよく耳にしますが、「じゃあ実数は存在するの?」と
考えてみると、実はこれだって直観的にはよくわからないんですね。中学校からずっと
実数に慣れ親しんできたから、当たり前に実在すると思えるようになっただけです。
ここら辺を突き詰めてしまうと、泥沼の気がしますね。どうして自然は数学で記述できるのか、と。
僕は考えないようにしていますが、最後に一つだけ。数学が物理を記述するもっとも簡単な場合は
「リンゴが2個ある所にさらにリンゴ3個を付け足すと、全部でいくつでしょう?」といったものだと
思っています。まあ、またもやポエムなのですが。
数学史をみると無理数、ゼロ、負の数、虚数&複素数、と方程式の解法にそって「数を拡張」してきたわけです。それが力学や電磁気学などなど自然科学でそれぞれ応用を見出しているのが史的な見方です。相対論では時間を第4次元軸としますが、これは形式的には「虚数×時間」と解釈できるそうです(4次元でのピタゴラス定理ですね)。
ただ、電磁気学においては「虚数」もしくは複素数表示は式の表示が単純化できる程度で、物理的には本質的なものではない(虚数がなくとも何とか扱える)と思います。
他方、量子力学以降になると虚数が本質的な役割をもつようになる気がします。素粒子の理論には不可欠だって感じですね(専門家ではないのであくまで感じがする程度)
つまり、自然界において虚数が実在し暗躍しているような気配なんですね。
小生としては、「不可思議」としか言いようがないです。
最後にWignerというノーベル賞学者の文言をひいておきます。
「自然科学における不可解なまでの数学の有効性」
http://www.dartmouth.edu/~matc/MathDrama/reading/Wigner.html
虚数も負の数も同じですよ。
負の数は存在しませんが、負の数を考えると借金などの計算が楽になる。
以下を見れば判るように、昔は著名な数学者も「負の数なんて存在しない(負の数のリンゴを持つことはできないから)」「馬鹿げた数」と主張していました。
現在ではid:sakata0819さんも「負数が存在しないって何言ってるんだろう」と思うとでしょう。
負数は
1+□=0が解けるように考えられた数ですし
虚数は
□×□=-1が解けるように考えられた数です
想像上の数字である点では「負数」も「虚数」も変わらないです。
id:sakata0819さんが負数を受け入れられるなら、そのうち虚数も受け入れられるようになると思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E3%81%AE%E6%95%B0%E3%81%A8%E8%B2%A0%E3%81%AE%E6%95%B0
負の数の起源 [編集]
長い間、問題に対する負の解は「誤り」であると考えられていた。これは負の数を実世界で見つけることができなかったためである(たとえば、負の数のリンゴを持つことはできない)。その抽象概念は早ければ紀元前100年 – 紀元前50年には認識されていた。中国の『九章算術』には図の面積を求める方法が含まれている。赤い算木で正の係数を、黒い算木で負の係数を示し、負の数がかかわる連立方程式を解くことができた。紀元後7世紀ごろに書かれた古代インドの『バクシャーリー写本』[1]は"+"を負符号として使い、負の数による計算を行っていた。これらが現在知られている最古の負の数の使用である。
プトレマイオス朝エジプトではディオファントスが3世紀に『算術』で 4x + 20 = 0 (解は負となる)と等価な方程式に言及し、この方程式はばかげていると言っており、古代地中海世界に負の数の概念がなかったことを示している。
7世紀の間に、負の数はインドで負債を表すために使われていた。インドの数学者ブラーマグプタは『ブラーフマスプタ・シッダーンタ』(628年)において、今日も使われている一般化された形式の解の公式を作るために、負の数を使うことについて論じている。彼は二次方程式の負の解を発見し、負の数とゼロがかかわる演算に関する規則も与えている。彼は正の数を「財産」、ゼロを「0 (cipher)」、負の数を「借金」と呼んだ[2][3]。12世紀のインドで、バースカラも二次方程式に負の根を与えていたが、問題の文脈では不適切なものとして負の根を拒絶している。
8世紀以降、イスラム世界はブラーマグプタの著書のアラビア語訳から負の数を学び、紀元1000年ごろまでには、アラブの数学者は負債に負の数を使うことを理解していた。
負の数の知識は、最終的にアラビア語とインド語の著書のラテン語訳を通してヨーロッパに到達した。
しかし、ヨーロッパの数学者はそのほとんどが、17世紀まで負の数の概念に抵抗を見せた。ただしフィボナッチは、『算盤の書』(1202年)の第13章で負の数を負債と解釈し、後には『精華』で損失と解釈して金融問題に負の解を認めた。同時に、中国人は右端のゼロでない桁に斜線を引くことによって負の数を表した。ヨーロッパ人の著書で負の数が使われたのは、15世紀中のシュケによるものが最初であった。彼は負の数を指数として使ったが、「馬鹿げた数」であると呼んだ。
イギリスの数学者フランシス・マセレス[2]は1759年、負の数は存在しないという結論に達した[4]。
負の数は現代まで十分に理解されていなかった。つい18世紀まで、スイスの数学者レオンハルト・オイラーは負の数が無限大より大きいと信じており(この見解はジョン・ウォリスと共通である)、方程式が返すあらゆる負の解を意味がないものとして無視することが普通だった[5]。負の数が無限大より大きいという論拠は、\frac{1}{x} の商と、x が正の側から x = 0 の点に近づき、交差した時何が起きるかの考察によって生じている。
読みました。負数も受け入れられるまでに時間がかかったのですね。
> 負の数なんて存在しない(負の数のリンゴを持つことはできないから)
確かに、小学生くらいで、このような疑問を通過しますよね。
懐かしいです。
これは虚数を負数に置き換えると
「更にいいますと、(-1)×(-1) = 1ですが、負数に負数を掛けると実数になる、つまり空想のものに空想のものを掛け合わせると実在するものになる、という根本的な考え方がやはり不思議です。」
となるわけです。17世紀の数学者もきっとそう考えていたと思いますよ。
負数が正数をマイナス軸方向に拡張したように、虚数は実数を平面に拡張しました。
虚数(複素数)は「平面数」と考えると良いです。
どれほど綺麗に拡張されているかというと
高校の頃やった三角関数の加法定理がありますが、
http://w3e.kanazawa-it.ac.jp/math/category/sankakukansuu/kahouteiri/henkan.cgi?target=/math/category/sankakukansuu/kahouteiri/kahouteiri.html
sin( α±β )=sinαcosβ±cosαsinβ
cos( α±β )=cosαcosβ∓sinαsinβ
これは複素数を使うと覚える必要もなく自然に出てきます。
長さ1で角度がαの複素数(cosα+i×sinα)と
長さ1で角度がβの複素数(cosβ+i×sinβ)をかけて
長さ1で角度がγの複素数(cosγ+i×sinγ)になった場合
cosγ+i×sinγ=(cosα+i×sinα)×(cosβ+i×sinβ)
=cosαcosβ+(i)×(i)×sinαsinβ+sinαcosβ+cosαsinβ
=(cosαcosβ-sinαsinβ)+i×(sinαcosβ+cosαsinβ)
cosγ=cosαcosβ-sinαsinβ
sinγ=sinαcosβ+cosαsinβ
複素数の場合、掛け算は2つの複素数の角度の和になるので
γ=α+β
cos(α+β)=cosαcosβ-sinαsinβ
sin(α+β)=sinαcosβ+cosαsinβ
と証明できます。