永劫回帰とか輪廻転生とかまで話を広げるとまとまらなくなるので、SF小説などの作品に絞ります。
初期の作品としては、1956年のJ.G.バラードの短篇「逃がしどめ」(創元SF文庫『永遠へのパスポート』所収)があります。これは、テレビを見ていて同じ15分が何度も繰り返されていることに気づいた主人公が、自分以外の全世界が同じ15分を繰り返していることを知るという物語。
また、1957年のJ・T・マッキントッシュ「第十時ラウンド」(コバルト文庫『魔女も恋をする』所収)は、失った恋人を取り戻すために人生を10回もやり直す男の話。
日本の作品では、1967年に書かれた筒井康隆の「しゃっくり」(『東海道戦争』所収)がいちばん早いと思われます。8時41分から51分の十分間が、何度も何度も繰り返される話です。
映像作品で時間ループを扱った初期の例は、『空飛ぶモンティ・パイソン』の「デジャ・ビュ」というエピソード(1970年)があります。ただし、これはSFというよりコメディですが。
>時間ループモノの起源とされる作品は何なのでしょうか
スタートレックかな?
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なるほど、スタートレックですか。今度見てみましょう。ありがとうございます。
もしかしたら、ハインライン著や小松左京著の短編のほうに、
もう少し古いものがあったかもしれないが、有名どころで、
フィリップ・K・ディック著 A Little Something for Us Tempunauts
邦題:時間飛行士へのささやかな贈り物(1974年の短編作品)
http://www.philipkdick.com/works_stories.html
それはさておき、
時間がループしているという点にだけ注目するとすれば、その原点は、
地獄絵図にしめされるように同じ事が延々と繰り返されるというような、
いつの頃からあるか判らないような古典的話に行き着く事になると思われ、
どこが起源という正解な回答は存在しないと思われる。
そうではなく、
ハルヒや、ひぐらしという作品の起源となったものという事であれば、
スタートレックという意見もアリとは思いますし、もっと意外と、
ビューティフルドリーマーとかだったりするかもしれません。
※この程度なので、本来はコメント欄に書き込みたいところですが、
比較対照用にでもお使いください。
「地獄絵図にしめされるように同じ事が延々と繰り返されるというような、
いつの頃からあるか判らないような古典的話」
これについて、詳しく知りたいですね。
タイムマシンを小説に初めて描いたとされているのはH.G.ウェルズだそうです。
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タイムトラベルいろいろ
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%8...
時間旅行とか時間がグルグル回ってる設定の小説は数多くあります。
ふむ、確かにタイムマシンの話を発展させればタイムループの話しになるのかもしれませんね。
何を起源するかは難しい所、
というのも内容的には近い感じですし。
用語的にはタイムトラベル物の一種で、[ タイムループ ]でよかったような。
さまよえるオランダ人ですかなるほど。用語的にはタイムループなのですね、ありがとうございます。
アニメの世界だと、うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマーかと思ったけど。(´ー`)y-~~。
高校生活でもっとも楽しいのは学園祭の時期だ。そんな学園祭前日を何度も繰り返してしまうのがこの映画。“浦島太郎で村人全員が竜宮城に行って、全員で帰ってきたら時間は過ぎたことになるか?”という命題のもと同じ一日を繰り返す前半、メイン・キャラ以外が姿を消した町での生活を保障されたシュールなサバイバルの中盤、謎解きと解決の後半と、凝りまくった映像と遊びまくったエキストラ・キャラ(東宝怪獣、ウルトラ怪獣など)と、見どころ満載の押井守の最高傑作。
日本のアニメとかは直接的にこの作品の影響かも知れませんね。
ループする時間線にそって起きるストーリーはジャンル名というよりは、それにともなって生じる
タイムパラドックスで総称されることが多いと思います。
この手の小説の起源はどれになるでしょうか?
以下、私論です。
主人公が同じ時間線に何度も遭遇するというSFで古典といってもいいのは、ハインラインの「時の門」(1959)もしくは「夏への扉」(1957)ではないでしょうか。
それ以前のものははるかな未来か過去への旅行がテーマになります。
例:ウェルズ「タイムマシン」、ジャック・ウィリアムスン「航時軍団」
ちょっと微妙なのはウェルズの「奇跡を起こせた男」(1898)です。時間ループを起こしている一番古い小説かもしれません。オールディスのSF史でも最初のほうに出てますし。
ハインラインの作品は確かにそうかもしれませんね。ウェルズの「奇跡を起こせた男」は今度読んでみたいと思います。
id:Hyperion64 さんの紹介による「夏への扉」に一票。
ハインラインの多次元(時間)旅行ものとしては、「ヨブ」(早川書房)も面白いです。
H.G.ウェルズ「タイムマシン」のパロディSFで、社会風刺ものであり、恋愛コメディであり‥‥ハルヒのような天こ盛りの映画です。
最後に時間の円環が閉じられます。監督・脚本はニコラス・メイヤー。1979年公開。
この少し後に発刊されたハードSF「星を継ぐもの」「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」3部作(J.P.ホーガン、創元推理文庫)は、異星人や異次元に加えて人工知能が活躍する、まるでジャパンアニメのようなストーリー。
第一作は、アニメ「不思議の海のナディア」でオマージュされたことで有名ですね。
この3部作に登場するのが「円環時間」という概念です。
これが専門用語かどうかは分かりませんか、お時間がありましたら調べてみて下さい。
円環時間で有名なのが、マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」(1913年~27年)――近代文学史に必ず登場する文学作品ですが、時空を扱う哲学的な作品という側面も持ちます。
仏教の輪廻論、古代ギリシアのシーシュポス――これらが円環時間のルーツかもしれません。
そういえば、現代宇宙論もまた、円環時間思想の影響を受けています。
ビッグバン以来、膨張を続けている宇宙ですが、遠い将来、収縮に転じてビッグクランチを起こすという説があります。宇宙が収縮に転じるとエントロピーは減少に転じる、というにわかには信じがたい現象が起きるといいます。
SFのみならず仏教、文学そして宇宙論まで援用されるとはさすがです。「円環時間」という言葉は始めて聞きました。調べてみたいと思います。
私も最初に浮かんだのは、うる星やつらビューティフルドリーマーともう一つ。
日本では1967年から1968年の作品だからけっこう早いかもしれない。
未来が原始の地球に戻り同じことを繰り返す。未来が実は過去だったのか、未来が過去と繋がっていたのか。その壮大なストーリーにシリーズで一番好きです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%AB%E3%81%AE%E9%B3%A5_(%E6%BC%AB%E7%94%BB)#.E6.9C.AA.E6.9D.A5.E7.B7.A8
なるほどマンガの神様手塚治虫の「火の鳥」ですか。たしかにそういう話はありましたね。
ループものの起源は「輪廻」では
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%BC%AA%E5%BB%BB
「解脱」が目的な辺りとか、「転生」した後に「前世」での行いが如何とか
発想の起源としては確かに「輪廻」は最有力候補でしょうね。
永劫回帰とか輪廻転生とかまで話を広げるとまとまらなくなるので、SF小説などの作品に絞ります。
初期の作品としては、1956年のJ.G.バラードの短篇「逃がしどめ」(創元SF文庫『永遠へのパスポート』所収)があります。これは、テレビを見ていて同じ15分が何度も繰り返されていることに気づいた主人公が、自分以外の全世界が同じ15分を繰り返していることを知るという物語。
また、1957年のJ・T・マッキントッシュ「第十時ラウンド」(コバルト文庫『魔女も恋をする』所収)は、失った恋人を取り戻すために人生を10回もやり直す男の話。
日本の作品では、1967年に書かれた筒井康隆の「しゃっくり」(『東海道戦争』所収)がいちばん早いと思われます。8時41分から51分の十分間が、何度も何度も繰り返される話です。
映像作品で時間ループを扱った初期の例は、『空飛ぶモンティ・パイソン』の「デジャ・ビュ」というエピソード(1970年)があります。ただし、これはSFというよりコメディですが。
かなり具体的な作品名を書いてくださりありがとうございます。現在のようなタイムループの話しの筋ができたのはバラードの作品なのかもしれませんね。
「リプレイ」という小説では主人公が何度も人生をやりなおします。
見てはいないけど、日本でもドラマ化されてます。
「火の鳥」はすでに出ていますが未来編は宇宙全体のループですが、異形編には人生のループがでてきます。
「W3(ワンダースリー)」のラストで過去に戻るというのもありました。別の登場人物が実は同じだったということが最後にわかります。
藤子・F・不二雄さんの「ノスタル爺」も時間のループの結果、同じ人が同時に存在します。
マイナーな作品だと佐々木淳子さんで「霧ではじまる日」は、人類全体が記憶を保ったまま同じ日を何度も繰り返すという話です。その日に死ぬ人は、何度も死を繰り返すというのが印象的でした。
「母はやさしくほほえんで」は、時間を改変する能力を子供の為だけに使う話。
さまざまな作品を提示してくれてありがとうございます。いろいろなバリエーションがあるのですね。
やっぱり、ハインラインの「時の門」(1941年)じゃないでしょうか。
Wikipedia - タイムトラベル
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%A0%E3%83%8...
ジャンルとしては広義ですけど「タイムパラドックス」物に分類されると思います。
ハインラインを推されている方が多いですね。タイムパラドックス分類されるというのも、他の方でおっしゃってる方がいますね。
ありがとうございます。すごく詳しいですね。
かなり具体的な作品名を書いてくださりありがとうございます。現在のようなタイムループの話しの筋ができたのはバラードの作品なのかもしれませんね。