子供の頃読んで怖かったという作品は要りません。
感性が鈍くなってきた30代の今読んでも「怖い」と感じるようなホラー小説を募集します。
既読本を避けるために、過去十数年で読んだと思われるホラー小説は思い出せるかぎり下記にまとめました(怖かったかどうかは別として)。
http://book100.g.hatena.ne.jp/goldwell/20080810
ちなみに新刊で入手可能な本でお願いしますね。
召喚呪文によって参上です。
昨日息抜きに丁度この質問ページを読んでいたところでした。
それでは早速。
既に色々出ているので少し趣向を変えてみます。
まずは子どもの頃も怖かったけど、今読むとまた別の深みを感じて怖いもの。
温故知新的に古典をひもとくのもいいかなと。
そういえば創元の日本怪奇小説傑作集に手をつけてらっしゃいましたが、
海外物は同じ創元から出ている
全五巻をお薦めしておきます。
新版が出て手に入れやすくなっていると思います。
タイトルやあらすじは知ってるけど読んだことのない作品が結構あると思います。
きちんと読むとその表現のスマートさと巧妙さにしびれるのと、
読み豪奢になってから読むことで子どもでは読み取れなかった怖さがじんわりクるのではないかと。
通じて読むとラヴクラフトをもっと読みたくなるんじゃないかな~という気がしています。
その他↓のような少し民俗学的なものも挙げておきます。
これも大人だから怖いと思うものが結構あります。
現代モノでは私もキングや京極さんはもちろんお薦めします。
キングを直近で読んだのは幸運の25セント硬貨 (新潮文庫)で、
(つまり最近あんまり読んでないってことですね。ああ…)
「道路ウイルスは北に向う」という作品がショートフィルムを見ている感じで怖く、
いまだにイメージだけが残っていや~な感じです(*^_^*)
(いい意味で、です)
京極さんは季節的には「嗤う伊右衛門 (角川文庫)」かなとも思いますがホラーじゃないです。
番外的にとして。
何回か出しているプリーストの「〈プラチナファンタジイ〉 奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)」は最後の最後でぞぉ~っとします。
後はお盆なので供養も含めて野沢尚の「ひたひたと (講談社文庫)」を。
「ひたひたと」は自殺した筆者の最後の未完の連作短編集ですが、
読んだ中で一番完成度が高いと感じたのと、
芥川の「歯車」を読んだ後のようなじんわりとした恐ろしさを感じたので。
以上ご参考まで。
こちらはどうでしょうか。
秋の牢獄
http://www.amazon.co.jp/%E7%A7%8B%E3%81%AE%E7%89%A2%E7%8D%84-%E6...
夜市
http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%9C%E5%B8%82-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E3...
えーと大石圭という作家は一冊読んだことあって、正直つまらなくて古本屋に売り飛ばしてしまったのでタイトルは覚えてないのですが、もしかしたらこの『呪怨』かも・・・。
なんかダラダラした展開で捻りもなくて、それでたいして怖くもなかった気がします。
すっかり忘れてましたよ。リストに入れ忘れてすいません。
ほほう、これはタイトルだけ知ってました。
レビュー見てもまずまず期待できそう。読んでみたいと思います。
天使の囀り
http://www.bk1.jp/product/01960129
http://www.amazon.co.jp/%E5%A4%A9%E4%BD%BF%E3%81%AE%E5%9B%80%E3%...
屍の王
http://www.amazon.co.jp/%E5%B1%8D%E3%81%AE%E7%8E%8B-%E8%A7%92%E5...
『天使の囀り』
既読リストにあります。
『屍の王』
怪奇現象に見舞われて錯乱する犠牲者達の心理描写(思考回路の再現)が狂っていて怖いと思いました。この作者は追い詰められた人間の狂気を書かせたら天下一品です。
心理描写が大変に上手な人なので、ハマる人は本当にやみつきになります。狂気や悲しみ(特に、冒頭で娘を失った主人公の悲しみ)の描写が際立って上手いです。
これは期待できそうです!
しかしさっき楽天で見たら残酷にも「品切」だと。
http://item.rakuten.co.jp/book/1708272/
本当に読んでみたい本に限ってそうなんだよなぁ・・・。
いかがでしょうか。
呪怨
http://www.amazon.co.jp/%E5%91%AA%E6%80%A8%E3%83%91%E3%83%B3%E3%...
寄生木
http://www.amazon.co.jp/%E5%AF%84%E7%94%9F%E6%9C%A8-%E8%A7%92%E5...
弟切草
http://www.amazon.co.jp/%E5%BC%9F%E5%88%87%E8%8D%89-%E8%A7%92%E5...
『呪怨』については#2で書きました。
すいませんが、『弟切草』も既読かもしれません。作者名に覚えがあるのですが、いわゆる壁投げ本だったのですっぽり記憶から落ちていたようです。
夜市
http://www.kadokawa.co.jp/sp/200510-06/index.php
生首に聞いてみろ
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4048734741?ie=UTF8&tag=g0a2-2...
『生首に聞いてみろ』
ミステリとしての出来はともかく、これは本当に怖さを感じるのでしょうか?
これも期待できそうな作品。
だがしかし、品切れになっているんですねぇ・・・。
これ以前本屋で取って迷った一品です。
ううむ。やっぱり怖いですか。読んでみるとツボかもしれませんね。
成熟した大人が読むということで、狂気や心理的な恐怖をテーマにした作品を選びました。
>成熟した大人が読むということで、狂気や心理的な恐怖をテーマにした作品を選びました。
ありがとうございます。
成熟しているかはともかく、ある程度ホラーには免疫ある方だと思いますので、そのへんを考慮してもらえたとしたら嬉しいです。
『病の世紀』
ホラーとミステリとパニックを網羅したツボにはまりそうな作品です。
同じ作家でも『屍の王』の方は新刊では入手できないようなので、まずはこちらを読んでみたいです。
『暗い森の少女』
「最悪の読後感を味わわせてくれる小説を教えてください。」の質問で知ったのですが、これも入手できないんですよねぇ。
『ペット・セマタリー』
出ました。スティーブン・キング。
この人ならば外れは無いでしょう。
「あまりの恐ろしさに発表が見あわせられた」
宣伝文句としてもそそるじゃありませんか!
痛みや喪失感、破滅へと進むシナリオがかなり期待できそうです。
きっと私のような家族持ちは読んでいくのがとても辛いのだろうなぁ(それでも止まらないのだけど)。
綾辻行人のホラーはいかがでしょうか。
後味の悪さが魅力だと思います。
特に,おすすめは以下になります。
「殺人鬼」
http://www.amazon.co.jp/%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E9%AC%BC-%E6%96%B0%E6...
「フリークス」
http://www.amazon.co.jp/%E3%83%95%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%...
綾辻行人はまだあまり読んだことないけど、気になる作家なんですよね。
ミステリだけどかなりエグい作風らしいと。
『殺人鬼』は既読リストにありますが、『フリークス』は未読です。これは読んでみたいですね。
京極夏彦が挙がっていたので。
ミステリーに分類されるようなのですが、僕自身はミステリーと言うよりもホラーな感覚で読みました。(謎解き要素が微妙でした)
結構背筋がぞくぞくします。夏にぴったりだと思います。
乙一というと、やや若者向けな感じも致しますが。
視覚的な怖さ、淡々とした気味悪さがウリ、でしょうか。
シチュエーションを想像すると結構怖いと思います。
でも、どちらも「黒い家」には劣ると思います。すいません。
honzukiさん、お久しぶりです。
以前薦めてもらったのがまだ未読なのに恐縮ですが。
京極夏彦はとりあえず古典改作を2作読んだので、つぎは京極堂シリーズいこうかなと思っているところです。
前にウィキペディアであらすじを読みまして、ホラーではないけれど独特の雰囲気がいいですね。
>結構背筋がぞくぞくします。
猛暑の中、せめて読書でゾクっときたいものですね。
『GOTH―リストカット事件』
乙一はまだ読んだことないですが、レビューを見るかぎり読んで損は無いけれど、たぶん「怖い」より「面白い」と感じてしまいそうですね。
http://www.amazon.co.jp/%E5%A7%89%E9%A3%BC-%E8%A7%92%E5%B7%9D%E3...
『姉飼』ですね。
以前から知っていたけれど、あまり買う気はしなかったです。
猟奇的・SM的で、かなりアブノーマルな世界観(読む分には全然平気)が書かれているらしいけど、これって怖いのですか?
狂い壁 狂い窓―綾辻・有栖川復刊セレクション (講談社ノベルス)
これなんかどうでしょうか。
もともとホラーであんまり怖いと思わない人間(「面白い」か「気持ち悪い」かになってしまう)なのですが、これは怖かった覚えがあります。
病的というか、何かがくるっていくような感覚がよかったです。
あと、お好きかどうかが分からないのですが。
いちおう分類としては文学ですが、怪談特集などでも取り上げられたりしている作家です。
怖いというよりは、薄気味の悪い落ち着かない気分になるといいますか、そんな感じです。
怪談っぽいのがお好きなら、面白いかと思います。
そういえば、蛇足ですが、小野不由美さんだと、私は『悪夢の棲む家』がいちばん怖かったですね。
ライトノベルのサイキックアクションものですが、クライマックスの盛り上げかたが上手く、何度読んでもぞくぞくします。
今でも、怖いものが読みたくなると、あれを読み返します。
『狂い壁狂い窓』
気持ち悪い全然オッケーですw
絶版の方のレビューを見ると、雰囲気の出し方が絶品だそうで、読んでみたいですね。
内田 百けん(漢字出ない)もユーモアのみならず怪奇幻想系書いてますね。
ついこのあいだ読んだ「儘頭子」はちょっと馴染めなかったのでどうでしょうか。
『悪夢の棲む家』
未読でした。
とっても怖そうで期待できそうなのに、これも新刊で入手できないのがとても残念です。
召喚呪文によって参上です。
昨日息抜きに丁度この質問ページを読んでいたところでした。
それでは早速。
既に色々出ているので少し趣向を変えてみます。
まずは子どもの頃も怖かったけど、今読むとまた別の深みを感じて怖いもの。
温故知新的に古典をひもとくのもいいかなと。
そういえば創元の日本怪奇小説傑作集に手をつけてらっしゃいましたが、
海外物は同じ創元から出ている
全五巻をお薦めしておきます。
新版が出て手に入れやすくなっていると思います。
タイトルやあらすじは知ってるけど読んだことのない作品が結構あると思います。
きちんと読むとその表現のスマートさと巧妙さにしびれるのと、
読み豪奢になってから読むことで子どもでは読み取れなかった怖さがじんわりクるのではないかと。
通じて読むとラヴクラフトをもっと読みたくなるんじゃないかな~という気がしています。
その他↓のような少し民俗学的なものも挙げておきます。
これも大人だから怖いと思うものが結構あります。
現代モノでは私もキングや京極さんはもちろんお薦めします。
キングを直近で読んだのは幸運の25セント硬貨 (新潮文庫)で、
(つまり最近あんまり読んでないってことですね。ああ…)
「道路ウイルスは北に向う」という作品がショートフィルムを見ている感じで怖く、
いまだにイメージだけが残っていや~な感じです(*^_^*)
(いい意味で、です)
京極さんは季節的には「嗤う伊右衛門 (角川文庫)」かなとも思いますがホラーじゃないです。
番外的にとして。
何回か出しているプリーストの「〈プラチナファンタジイ〉 奇術師 (ハヤカワ文庫 FT)」は最後の最後でぞぉ~っとします。
後はお盆なので供養も含めて野沢尚の「ひたひたと (講談社文庫)」を。
「ひたひたと」は自殺した筆者の最後の未完の連作短編集ですが、
読んだ中で一番完成度が高いと感じたのと、
芥川の「歯車」を読んだ後のようなじんわりとした恐ろしさを感じたので。
以上ご参考まで。
早速お誘い受けていただき、ありがとうございます。そうですか、もう質問のこと知ってましたか。気づけばウォッチリストやブックマークもかなり増えていてびっくりです。時節柄質問するタイミングも良かったようですね。
『日本怪奇小説傑作集』はちょうど2巻を購入したところです。3巻読み終えたら次は世界の『怪奇小説傑作集』にいってみます!新装版っていいですね。それだけ長年愛されているってことなんだろうなぁ。
小泉八雲はダイアリにも書きましたが、古典怪談の原点です。改めて大人向けを読んでみるのもいいですね。もしかすると怖さより郷愁を感じてしまいそうですが。
前に桐生操の『本当は恐ろしいグリム童話』を読んだことがあって、それなりに面白かったですが、一冊でお腹いっぱいになってしまって続編読む気無くしてしまったのです・・・。
『大人のための残酷童話』はまさに大人向けに童話を解釈しなおしたとのことで、読んでみる価値ありそうですね。結末が読めてしまう勧善懲悪・予定調和な話よりも、毒入り危険な話が好きなひねくれたオトナとして。
スティーヴン・キングもまだまだ読みたい本がありますね。つい最近も本屋で『ミザリー』を見かけて迷った末に他の本との兼ね合いで後回ししてしまったしたことが。先に薦めてもらった『ペット・セマタリー』は読んでみたいし、『ザ・スタンド』の続編も・・・。
『嗤う伊右衛門』は私もホラーではなく時代劇恋愛ものだと思います。まぁ四谷怪談をモチーフとしたこと、最後が読む人によっては怖さ(気味悪さ)を感じるかもしれないんで、既読回答を避けるために入れておきました。
『〈プラチナファンタジイ〉 奇術師』
別に怖そうではない、普通にファンタジーとして面白そうだなぁと思ったけど、「最後の最後でぞぉ~っとします。」なんて書かれたら気になってしまいますがな。
『ひたひたと』
野沢尚は未読作家です。初読が遺作というのはいいのか悪いのかわかりませんが、表題作は陰に篭もりような、じわじわくる怖さが感じられますねぇ。
瀬名 秀明のBRAIN VALLEY
現在研究者を目指しているのですが、理系の特に医学系研究者の内情をよく描写しています。昔より今(現在20代後半)読んだ方がこわかったです。
小林泰三 (コバヤシヤスミ)の「酔歩する男」
小林泰三の処女作(?)の玩具修理者に収録されている短編(もしかしたら中編かも…)です
過去が確定しないということがこれほど怖いものかということを再確認させます。若い時より、ある程度人生を生きた今の方がこわかったです。
両方ともお勧めですが、短時間で怖さを味わうなら後者を先に読むのがよいと思います。ではでは。
『BRAIN VALLEY』
パラサイトイブを読んだ後にこの作品が出たことを知ったのですが、どうも合わないかなぁと思って敬遠してしまいました。もう文庫が出たのですね。ホラーというより壮大なSFな感じがしますけど。
既読本リストに『玩具修理者』入れましたけど、同じ角川ホラー文庫だったので、当然『酔歩する男』も読みましたよ。タイムスリップとか何かと面白い要素がありながら、最後はけっこう怖かったですね。
怖い、ではなく”薄気味悪い”作品として
天沢退二郎の『光車よ、まわれ!』はいかがでしょうか。
正確にはホラーではなく、ファンタジーで児童文学です。ですが、表紙をみて「うすら怖い」と感じられたら、ぜひご一読を。
うまく言えないのですが、なんとも言えず全体が湿っぽくて薄気味が悪い。読後感も決してスカっとはしていなかったりで、これは本当に子供向けなのかと。30代の大人が読んでも充分薄気味悪いです。
昨年放送されたTVアニメ『電脳コイル』にも影響を与えた作品なのでは?とも言われています。
(これは大変余計なお世話なのですが、もしも、ゲットできなくても読めればそれでもいいやという場合、意外と図書館に絶版本があったりします。質問の趣旨とは違いますがご参考までに。。。)
これは子供向けと言いながらもダーク系の入ったファンタジーでしょうか。怖さは感じないけれど、面白そうな作品です。復刊ということで世代に限らず読まれているんでしょうね。
同じ印象として宮部みゆきのICOを思い浮かべました。
登場人物に感情移入できれば不気味さを感じるのかも。
図書館は学生以来行ってないですねー。面白かった本はまた読み返したり、かみさんに貸したりしていたもので、今は基本購入ですね。
子供がもう少し大きくなったら、一緒に図書館に行って手に入らないハードカバー本などは探してみてもいいかなと思ってます。(絶版であっても気になる本は諦めずにメモってます)
自分はこの2つが印象に残っています。(「白い部屋で月の歌を」は一緒に掲載されている「鉄柱」という物語のほう )
どちらも普通のサラリーマンが主人公なので、多くの30代の男性は主人公を自分と置き換えやすいか思いますし、一つの歯車が狂うことで、どんどんと全体が狂っていってしまう所も主人公と一緒に経験できるのではないかと思います。
『壊れるもの』
ううむ。確かに「主人公を自分と置き換え」やすくその分、感情移入できて転落する怖さ、それも直接的に訴えるのではなく、続きが気になってしまいそうなストーリーですね。
『白い部屋で月の歌を』
これはレビュー見ても期待できそうです。
日本の優れたホラーって怖いだけでなく、物悲しさを感じるものですが、たぶんこれもそうじゃないかなって気がしました。
初めまして。E.A.Poe(知のくずかご)と申します。
主題:いくつかの恐怖アンソロジーの紹介
--
まず「謎のギャラリー こわい部屋」 http://www.bk1.jp/product/02137547 を上げましょう。あまり有名な本ではなく、入手も難しいかも知れませんが、小生は図書館で読みました。id:fly_day さんもおっしゃっておいでのように、見つからない本は図書館に探すのを依頼してみるのも一つの手だと思います。
様々なタイプの「こわい話」が載っていますが、小生が一番好きなのは「やさしいお願い」です。こどもを交通事故でなくした母親の○○(言うとネタバレになりそうなので(笑))がよく出ていると思います。
他にも「ネズミ狩り」のヘンリィ・カットナーやガストン・ルルー、ジョン・コリア、ジャック・フィニィと言った短編の名手の作品が目白押しです。
#もちろん全部ホラーです
もっとも、このアンソロジーは余りに統一感がなさ過ぎるので、1~2個気に入った作品があったらラッキーかも知れません。
「世界の怪談 怖い話をするときに 」http://www.bk1.jp/product/00563794 は、小生が中学生の時から愛読している怪談集です。子供向けとも思えますが
#この歌が原因で100人以上が自殺を遂げている「暗い日曜日」 なんて紹介もあります。都市伝説ですね(笑)
基本的に「世界の文学的名作のさわり(もちろんいいところ)を集めて作った『文学的ホラーへの招待本』」に近いです。そういう意味で、ホラー好きならば一つ持っていても悪くはないと思います。
小生はこの中の「廃墟にて(ロアルド・ダール)」が一番好きです。短編というより掌編ですが、なぜ怖いのか分析不能な怖さがあります。
--
主題2:「小説単位」で上げてみる
・「南から来た男(ロアルド・ダール)」これは何度も紹介しています。http://q.hatena.ne.jp/1075775485#a57240 こちらの紹介が好評のようです(手前味噌です。てへ)(収録:http://www.amazon.co.jp/あなたに似た人-ハヤカワ・ミステリ文庫-HM-22-1-ロアルド・ダール/dp/4150712514)
・「二瓶のソース(ダンセイニ卿)」「いひおほせて何かある(言い切ってしまったらおもしろみがなくなる)」の代表かも知れません。読み終わったときに、id:goldwell さんを含めたおそらく全員がある非常な恐怖を想像するはずですが、どうでしょうか?(収録:http://www.amazon.co.jp/世界短編傑作集-3-創元推理文庫-100-3/dp/4488100031)
・「おとなしい凶器(ロアルド・ダール)」ダール2つめです。妻が夫を殺した後に凶器を…という話なんですが、妻が夫を殺害する動機の肝心な部分を語らずに、しかし確実に伝わるやり方で非常に上手に書いているあたりが「30代男でもこわいと思える」を満たしていると思います。もちろん最後の一行がもたらす恐怖心も、こどもより30代男の方が心底こわいと思えるかも知れません。(収録:http://www.amazon.co.jp/あなたに似た人-ハヤカワ・ミステリ文庫-HM-22-1-ロアルド・ダール/dp/4150712514 南から来た男と同じ本に入っています)
・「猿の手(W.W.ジェイコブズ)」有名ですが、こどもの時と読み方が変わってきました。こどもの時は「本当に猿の手の魔法なんだな」と思って怖がりながら読んでいましたが、最近「あ、これ、全部偶然と片付ける読み方もできる」と感じました。となると、偶然だと思い込もうとしている老人と魔法であると思い込んでいる老妻の気持ちの間を小生も揺れ動き「実際にこんな目に遭ったら、小生はどう思い込もうとするだろう…?」と考え、30代男でも、というか、だからこそこわいと思える短編ではないかと思います。(収録:http://www.amazon.co.jp/怪奇小説傑作集-1-新版-創元推理文庫-ブラックウッド/dp/4488501060)
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他にもあるかも知れませんが、このあたりしか思いつきませんでした。
総じて小生は「肝心なところを書かずに読者に想像させる」ことと「女性は男性とは違った感じ方をする(これは事実かどうかわかりません)」ところに30代男が恐怖を感じるのではないかと思っているようですね。
お役に立ちますかどうか。
EdgarPoeさん、はじめまして。昔、他の質問で見かけたことはありましたが、私の質問ではお初ですね。
『謎のギャラリー こわい部屋』
これ、以前質問した時に薦めてもらって知りました。是非読んでみたいと思ったものの、これも新刊では入手できないのでそれっきりになってましたねぇ。
『世界の怪談―怖い話をするときに』と同様に図書館で探すリストかな。
ロアルド・ダールはブックマークでmonakaさんがコメントされていましたね。未読作家でした。ちょっと前まで偏っていて外国人作家を全然知らなかったので、もったいないことしていなぁと思います。ホラー系でもこれから開拓したいですね。それにはrikuzaiさんもお薦めの創元推理文庫『怪奇小説傑作集』はちょうど手ごろのようです。
そういや『猿の手』は贈る物語 Terrorで読みましたが、どこかで読んだ憶えがあってあらすじがわかっているのに関わらず怖さを感じた短編でした。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20071026/1193407152
「肝心なところを書かずに読者に想像させる」という点では、人物に感情移入できる作品でラストが衝撃的であると、読み終えた後の自分の想像でゾーっとすることがありますね。いやだけど、そのシーンが繰り返し脳裏に浮かぶような。
あと、30代ともなると霊とか祟りより、主人公が心理的に味わう恐怖感というものに弱いような気がするんですよね。
「二度死んだ少年の話」
ホラー小説ならそこそこ読んだ方だと思っているのですが、おどろおどろしい
雰囲気を楽しむために読んでいるようなものなので恐怖を感じたことはあまりありません。
そんな私がぞっとした小説がこれ。人によってはそうでもないのかもしれませんが。
「最後の伝令」に収録されています。筒井作品には珍しくルポの体裁をとっているところが
恐怖感を煽っているのかもしれません。
筒井大先生なら「池猫」だの「母子像」だのもっとあるだろう!
という方もおいででしょうから、こちらをお薦めしておいた方が
親切かもしれない。怖い話が満載です。
筒井康隆は中学の時に出会って、まさに十代から二十代前半にかけて多大な影響を受けた作家です。断筆以降遠ざかったしまいました。それでもたまに本屋で探してみることがありますね。直近では『愛のひだりがわ』かな。
ちなみにさっき本棚から出して数えてみたら、文庫・単行本合わせて60冊くらいあったので、著作の半分いったかどうだか。
本屋では自選短編集を見かけますが、持っている本をダブっているのが多い気がして何となく買ってないんですよね。
しかし回答を読んですぐに内容が思い浮かばない記憶のあやふやさからしたら、買って読んでみても同じじゃないかと思ったり。
ちなみに『最後の伝令』も持っていました(買ったのは十年前くらい)。
「二度死んだ少年の話」うわぁ、筒井氏らしくなくというか、淡々とした死の描写にゾゾっとした記憶が戻ってしまいましたがな。
昔読んで怖くて印象に残っていたのは「佇む人」(『ウイークエンドシャッフル』所収)。
あとタイトル思い出せないけれど、近未来を著者がレポートするドキュメンタリー形式のくらーい未来の描写が十代の心には重すぎた印象が残っています。
描写や心理状態が怖いと言う点でこれは如何でしょう?
クリムゾンの迷宮 (角川ホラー文庫)貴志 祐介 (著)
http://www.amazon.co.jp/review/product/404197903X/ref=dp_top_cm_...
むむむ。。。既読本リストに貴志祐介が3冊あるということで、『クリムゾンの迷宮』(私の中ではホラーに非ず)も既読と考慮してくれるかと思っていたのですが・・・。
ぎりぎりゲームブックで遊んだ世代ということもあって、貴志祐介の中ではかなり好きな作品です。
まぁ、ある意味人間であることをやめてしまったプレイヤーに主人公たちが追われて、生きるか死ぬかの戦いを繰り広げるあたりは怖いといや怖いですけどね。
新耳袋シリーズ
ごくごく身近な景色の中にある恐怖
しかも投げっぱなしで原因不明な事象ばかり
長いストーリーを追っかける必要も無く、空いた時間に数話ずつ読めます
1冊99話の怖い話。読み物として気軽に楽しめる本ですね。
1話あたり2~3ページということで、連続して読んでしまうと怖いと思うそばから次の話に移って、さほど余韻が残らない気がしないでもないです。内容はともかく、個人的に短すぎるのもちょっと考えもの。
早速お誘い受けていただき、ありがとうございます。そうですか、もう質問のこと知ってましたか。気づけばウォッチリストやブックマークもかなり増えていてびっくりです。時節柄質問するタイミングも良かったようですね。
『日本怪奇小説傑作集』はちょうど2巻を購入したところです。3巻読み終えたら次は世界の『怪奇小説傑作集』にいってみます!新装版っていいですね。それだけ長年愛されているってことなんだろうなぁ。
小泉八雲はダイアリにも書きましたが、古典怪談の原点です。改めて大人向けを読んでみるのもいいですね。もしかすると怖さより郷愁を感じてしまいそうですが。
前に桐生操の『本当は恐ろしいグリム童話』を読んだことがあって、それなりに面白かったですが、一冊でお腹いっぱいになってしまって続編読む気無くしてしまったのです・・・。
『大人のための残酷童話』はまさに大人向けに童話を解釈しなおしたとのことで、読んでみる価値ありそうですね。結末が読めてしまう勧善懲悪・予定調和な話よりも、毒入り危険な話が好きなひねくれたオトナとして。
スティーヴン・キングもまだまだ読みたい本がありますね。つい最近も本屋で『ミザリー』を見かけて迷った末に他の本との兼ね合いで後回ししてしまったしたことが。先に薦めてもらった『ペット・セマタリー』は読んでみたいし、『ザ・スタンド』の続編も・・・。
『嗤う伊右衛門』は私もホラーではなく時代劇恋愛ものだと思います。まぁ四谷怪談をモチーフとしたこと、最後が読む人によっては怖さ(気味悪さ)を感じるかもしれないんで、既読回答を避けるために入れておきました。
『〈プラチナファンタジイ〉 奇術師』
別に怖そうではない、普通にファンタジーとして面白そうだなぁと思ったけど、「最後の最後でぞぉ~っとします。」なんて書かれたら気になってしまいますがな。
『ひたひたと』
野沢尚は未読作家です。初読が遺作というのはいいのか悪いのかわかりませんが、表題作は陰に篭もりような、じわじわくる怖さが感じられますねぇ。