この多角化傾向に関して、経済学的な理論的背景を教えていただけないでしょうか?
(例)
本業は規制産業のため、利益が一定以上出しにくいため
私は素人なのですが『本来の「移動」というサービス』がちょっと違うのかなと感じます。
昔の国鉄に端を発するJRなどは確かに「移動」がサービスでしたが私鉄などはむしろ生活圏の提供による収益構造だと思っています。
つまり、鉄道会社は人の住む住宅地を開発し、そこに人を住まわせ鉄道を利用する客とし、勤務地までの移動で金を落としてもらう、という構造です。したがって、鉄道の営業エリアを人が生活するのに適した魅力的な環境に変えていくことがよりよい収益構造につながると見ています。もともと鉄道会社は多角経営体質であり、鉄道を利用する動機につながることであればそれを経営の中に盛り込んできいるということです。生活圏と勤務地を結ぶ手段として他社が参入して来た場合にはより利便性をアピールして金を落としてもらいやすいようにする一手段として駅ビルにデパートなどしているのでしょう。
都市から郊外に向けて路線を敷設し、郊外に宅地を開発したり、遊園地などの娯楽施設を開設するなどの事業を行い、そこに居住する人や娯楽施設へ遊びに来る人たちに「交通による移動」という手段を提供する。
つまり、本来の「移動」というサービスをたくさん利用してもらうために、周辺にその「移動」を使うきっかけをたくさん作っていくということです。
このビジネスモデルは、日本では阪急電鉄(現阪急阪神ホールディング)の創業者である小林一三が始めたものであるとされています。
このあたりはwikipediaで阪神電鉄や小林一三の項目をご覧になるのがよいかと存じます。
鉄道業界にとって、なぜ多角化が経済的に合理的であるのかを知りたく思っています。
駅が出来ると周辺の土地の価格が上がりますよね?
鉄道会社は必然的にインサイダー情報を持つことになるわけでどこに駅が出来るか事前にわかります。
駅のすぐ側は商業施設にむいていますし、周辺も住宅地として価値が高いでしょう。
そのような事情が多角化につながっていると思います。
「生活圏の提供」というとイメージがいいですが、せっかくインサイダー情報持ってるんだから・・・というところじゃないでしょうか。
なぜ多角化が合理的であるのかを知りたく思っています。