【私に本をお薦めしてください!】

下記URLは私が過去1年間(2007/2/1~2008/1/31)に読んだリストです。
http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20070203/1177133991
この中から何らかの繋がりのある本をお薦めしてください。
「○○(作家名)ならば、□□(作品名)も読まなきゃもったいない!」
「「○○(作家名)ならば、●●(作家名)はどう?例えば■■(作品名)とか・・・」
こんな感じで。

新刊で入手可能な本でお願いしますね。
ちなみにこのリスト以前は歴史ジャンルが多めで日本・中国史ものが多かったのですが、次第に世界史にも目を向けつつあります。

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  • 終了:2008/03/08 15:17:55
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ベストアンサー

id:rikuzai No.11

回答回数1366ベストアンサー獲得回数141

ポイント100pt

miharaさんからIDコール来ていてびっくりしました。

土日はネット休みの私なので良かったです、見落としていたかも。


というわけで、ぼちぼちあげつらってまいりますが、

(そういえば100冊の一期も併記があったら回答重複が避けられてたのかなとちょっと残念)

先に、今までのgoldwellさんの感想や評価点を見ていてのイメージから、オススメするとよさそうな傾向を考えてみました。

実はロジック優先はあまりお好きではないのではというのが主な感想です。

情報や心情の書き込み量が多めで、どちらかというと群像的なものが好みなのかなと。

トリックやロジックありきで、そのために演出やテーマがついてくるものも多いですが、

(私はそうした「ゲーム的」なものも好物だったりするわけですが)

goldwellさんは作家の作為を感じると冷めてしまうタイプなのではという推測をしてみます。


それではまず、「この作家のコレは読みました?」の方から。

  • とりあえず東野圭吾氏は「秘密」ときたなら「白夜行 (集英社文庫)」「幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))」と行きました?と聞いてみたかったり。これに関しては特に言い募ることもなく。読んだらわかるとしか。ガリレオ関連の三冊に関しては、ドラマとは全然イメージは異なるので気にせず読まれてはと思います。(ドラマはアレはアレでとっても娯楽的でおもしろいですが)
  • 小松左京氏は手をつけたばかりだったような。それでしたら「さよならジュピター〈上〉 (ハルキ文庫)」あたりからはどうかなとか。

パニック小説募集の時にSFが入ってきていたので、SF絡みの方の多くはまだあまり手にとられてないと思うのですが、

この界隈もかなりディープですから、どこからと申すとこれがまた…。

挙がっている作家さんは古典というか基本というか、とりあえず代表作は読んでおいても損はないかなという。

ディックなら「流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)」に行くとか、

クラークならとりあえず「2001年宇宙の旅」読んでおこうかなとか。

いっそアシモフの「ファウンデーション」や科学エッセイシリーズに行ってみるとか。

古典と言われるものはほとんど何かのネタ元でもあるので、そういう意味でもおもしろいとは思います。



それでは「こんな作家さんはどう?」の方へ

  • 私がよく読んでいて「あれ?この方読まれてないのかな?」と思ったのはまず高橋克彦氏。「アテルイ」「炎立つ」「総門谷R」辺りは読まれているかな。私の最近お気に入りは「完四郎広目手控」という作品シリーズ。江戸末期から文明開化期に渡って瓦版から新聞への過渡期が、事件簿スタイルに軽妙にえがかれていておもしろいです。
  • いっそコニー・ウィリスを薦めてみたり。よく知られているのは「航路〈上〉 (ヴィレッジブックス)」だと思うのですが、結構テンポが冗長なので、「模倣犯」とか島田さんの「龍臥亭」が大丈夫ならOKというラインで。
  • 歴史物もたまにはちょっと気楽な作品を読んでみるというのはどうでしょう。鯨統一郎氏の「邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)」なんて意外に肩の力を抜いて楽しめるかも。


以上つらつらと。ご参考まで。

id:goldwell

miharaseihyouさんナイスIDコールと言いたいところですが、実はrikuzaiさんなら私の質問にきっと来てくれると信じていたのディスティニー。(はっ、いかん、アニメ「おでんくん」の神様の口調が移ってしまった)


いや照れ隠しです。

読書歴を出すというある意味自分を曝け出した質問だとしても、そこまで鋭く分析されるとは驚きです。だいぶ当たっているかも。

面白い本の基準として、どこまで作品世界にのめり込めるかというのがあるのですが、そうするとやっぱり「情報や心情の書き込み量が多め」で緻密なものという傾向があるようです。出来の良いトリックやロジックにやられた!という時もありますが、全体的な傾向で言うと前者の方が評価が高くなるのでしょうね。

そうなると分厚い本でも、一旦読み出せばはまってしまう。『白夜行』と『幻夜』は本屋で東野圭吾の列を見るたびに迷っている作品です。今回がいい機会になりそうです。


小松左京は中学高校の時と20代初めのハルキ文庫で少しは読んでいるのですが、『さよならジュピター』は読んだような読んでないような記憶が明らかでないのですね。さっき本棚調べたら無かったし、テレビで映画を見た記憶が残っているだけなのか。再読になったとしても読んでみたいと思います。


>SF絡みの方の多くはまだあまり手にとられてない

そうなんです。特に外国人作家は何となく敬遠していた時期もあって、まだまだこれからです。まずは『流れよわが涙、と警官は言った』から読んでみますね。世界との繋がりをなくした男の絶望や焦燥、そして結末がどうなるのかとても楽しみです。


高橋克彦はですねー、一時期読み込みました。

伝奇系は『竜の柩』『総門谷』シリーズを楽しんだ時期もありましたが、次第についていけなくなって・・・。

歴史小説では『炎立つ』は今でも強い印象が残ります。特に藤原清衡が屋敷を奇襲されて妻子を始めとする一族が皆殺しに合う中、池の中で何もできずにただ耐えている場面。言葉にできない辛さといいましょうか。そして奥州藤原氏を滅ぼした愚将のイメージだった藤原泰衡の印象が変わったりしました。

しかし最後に読んだ『天を衝く』が表現がワンパターンというか、どうにもつまらなくてそれ以来ご無沙汰してしまってます。

『完四郎広目手控』は未読でした。そういや歴史推理物も結構好きでした。これならいけるかな。


『航路』

冗長的であっても、例によって登場人物の事情を理解させるための書き込みであったり、後半への伏線だったりするのならば読み甲斐があるものです。逆にテンポ良くても情報不足だと「なんで?」となってしまうと止まってしまうので・・・。まぁ内容次第なんですが。

「上巻の遅々とした展開にも多くの伏線とネタがちりばめられており、下巻半ばよりその伏線を活かした怒濤の展開。」というあたりに期待できそうです。


『邪馬台国はどこですか?』

これもいいですねぇ。歴史ミステリ。知っているつもりの歴史常識を再確認する作業というのも楽しいものです。


たくさんのお薦めありがとうございました!

2008/03/04 00:29:19

その他の回答12件)

id:sigma199189 No.1

回答回数186ベストアンサー獲得回数2

ポイント25pt

私はいつも新田次郎の『八甲田山死の彷徨』を薦めています。

小説は2・3回読んでやっと理解できるようなものですが同時に読む価値のあるものでないとそうは読む気も起こりません。

多少脚色はされているものの1つの部隊に2重の指揮系統がもたらす影響に加えて厳冬の雪中行軍という状況で

何が起こるのかというのには興味がわきます。

リンク先の下のほうに巡洋戦艦という文字が見ましたので推薦してみました。

URL必須ですので自サイトを貼らせていただきます。

http://www.geocities.jp/sigma199189/

id:goldwell

実はsigma199189さんとは、久しぶりの人力回答で同じ質問(question:1203757867)にて一緒に回答しましたし、今回も一番目ということで不思議な縁を感じますね。

お薦めいただいた本は、史実の八甲田雪中行軍遭難事件を扱ったということですが、ちょうど1ヶ月くらい前に事件についてウィキペディアで読みましたし、最近真保裕一の山岳小説を読んで冬山の遭難を扱った小説に興味を抱きました。これも何やら縁を感じます。ですので是非読んでみようと思います。

2008/03/01 23:02:20
id:terapon No.2

回答回数88ベストアンサー獲得回数2

ポイント40pt

西尾維新さんが1冊入ってますね。「きみぼく」はちょっと異色でしたが、戯れ言シリーズよりも魔法少女りすかあたりの方がいいかもしれません

rakuten:book:11282153:detail

あとは、北村薫が評価5ですから、森博嗣さんのミステリ、S&Mシリーズなんかもいかがですか。

すべてがFになる (講談社ノベルス)

すべてがFになる (講談社ノベルス)

  • 作者: 森 博嗣
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

文庫にもなってますよ。新しいシリーズも出ています。

id:goldwell

実は西尾維新は「劇薬小説」で御馴染みのDainさんのブログより興味を持ちまして初めて読んだ作品でした。その後この人のはどれに手を出したらいいのかわからなかったのですね。

お薦めの「魔法少女りすか 」ですが、最初タイトルで引いたけどレビュー見ると面白そうっすね。というかタイトルを裏切るハードさが良さそう。


そうそう、 森 博嗣ねー。きっと面白いんじゃないかなーと思いつつ手を出していなかった作家の一人でした。これがいい機会になりそうです。

2008/03/01 23:02:12
id:ayalist No.3

回答回数229ベストアンサー獲得回数5

ポイント70pt

北村薫さんの短篇集、去年ハマりました。

私が読んだのは『1950年のバックトス』『紙魚家崩壊』。

1950年のバックトス

1950年のバックトス

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 単行本

紙魚家崩壊 九つの謎

紙魚家崩壊 九つの謎

  • 作者: 北村 薫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 単行本

『贈る物語』他の二冊はお読みになりました?

贈る物語 Wonder すこしふしぎの驚きをあなたに (光文社文庫)

贈る物語 Wonder すこしふしぎの驚きをあなたに (光文社文庫)

  • 作者: 瀬名 秀明
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • メディア: 文庫

贈る物語 Mystery (光文社文庫)

贈る物語 Mystery (光文社文庫)

  • 作者: 綾辻 行人
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • メディア: 文庫

東野圭吾さんはいかがでしょう。ガリレオシリーズがドラマ化。秋には映画も公開になります。

探偵ガリレオ (文春文庫)

探偵ガリレオ (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • メディア: 文庫

予知夢 (文春文庫)

予知夢 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • メディア: 文庫

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • メディア: 単行本

id:goldwell

北村薫は去年からはまってしまった作家です。

長編だけでなく、最近は短編も多彩で魅力的な作品を書く人だなぁと思いますね。

『紙魚家崩壊 九つの謎』『1950年のバックトス』どちらも未読でした。

これも面白そうですね。人と人とを繋がりや、日常的・身近な謎などをテーマにしているようですが、北村氏の手にかかってどんな物語が紡ぎだされるのか楽しみです。


>『贈る物語』他の二冊

いやぁこちらもまだでした。Terrorだけしか読まないのはもったいないですね。


東野圭吾はたまーにですけど、本屋で漁ってぼちぼち読んでいます。今まで7,8冊くらい読んだかな。『予知夢』は既読でした。ガリレオシリーズは逆にドラマ化されちゃったので何となく後回しにしちゃったのですよね。ひねくれものなんで・・・。

『容疑者Xの献身』もいつか手を出してみたいと思っていました。


未確認ですが、もしかしたらayalistさんは某グループでの先輩?(いや勘違いならばすいません)

2008/03/02 11:28:13
id:honzuki No.4

回答回数63ベストアンサー獲得回数2

ポイント100pt

ものすごく読んでいらっしゃるのですね!!

尊敬致します。

100冊読書というのも、非常に興味をそそられます。僕も是非高校を卒業したらやってみたいです!!


書評リストをお見受けしたところ、ジャンルが非常に多様ですね。

僕は、どちらかといえば好きな作家をとことん突き進めて行く派ですので、僕も読んだことのある作者の中のオススメを書きたいと思います。

(一応第一~第三期まで見て、かぶってないのを薦めるつもりです)

(また、余計だとは思いますが、その作者の「オススメしない」ものがあれば、丸かっこの中に書かせて頂きます。「そんなのいらないよ」と思ったらどうぞ飛ばしてください)


★金城一紀★

青春を書かせたらぴか一(ぴか一って死語ですかね)の金城さんですね!

そんな彼の本では、やっぱり青春系がオススメです。

SPEED (The zombies series)

SPEED (The zombies series)

  • 作者: 金城 一紀
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: 単行本

レヴォリューション No.3

レヴォリューション No.3

  • 作者: 金城 一紀
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: 単行本

なんかが特にオススメです。

スピードのある展開、爽快感のあるラスト。「GO」のように在日朝鮮人をあそこまで取り扱った重厚さはないですが、どれも楽しんで読むものとしては大変面白いと思います。

(金城一紀は「対話篇」が微妙です。上記に挙げた作品とは一転してしっとり系。短編三つが入っているのですが、どれも尻切れトンボのような感じであまり楽しめませんでした。余韻を楽しみたければ良いかもしれません)



★西尾維新★


戯言を書かせたら日本一。

言葉遊びならこの人が最高!!


みたいな(笑

goldwellさんがもし西尾維新の作品の中で「きみとぼくの壊れた世界」しか読んでいないとしたら、それは非常に残念です。

西尾維新といえば、

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

クビキリサイクル―青色サヴァンと戯言遣い (講談社ノベルス)

  • 作者: 西尾 維新 take
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 新書

から始まる「戯言シリーズ」がとてもオススメです。

ちょっと鬱な男の子が主人公(彼はラノベ男性キャラで何度も一位に輝いたそうです)で、最初はなんとか「推理小説」の体をなしてますが、次第に格闘バトルマンガチックになっていくというシリーズです。

太宰治の「人間失格」を非常に斬新にアレンジした形と言えなくもないです。

ラノベにありがちな「間違った日本語」「おかしい日本語」があまり無く、作者が「ことば」をいかに大切にしているかが分かります。表紙絵は少し恥ずかしいですが、非常に面白い本だと思います。


他にも、

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(上) (講談社BOX)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)

新本格魔法少女りすか (講談社ノベルズ)

  • 作者: 西尾 維新
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 新書

なんかも良いと思います。

(オススメしないのは「きみとぼくの壊れた世界」と、「ニンギョウがニンギョウ」です。前者はちょっと露骨すぎるのと、後者はまったくもって意味不明だからです。特に後者は一度書店で一見すればわかるのですが、本当にただの「文字の羅列」です。あとがきで作者が「趣味で書いた」と言っている通り、非常に不可解です。参考書の方がまだわかりやすいです)



★東野圭吾★


東野さんは結構読んでおられるみたいなので、かぶってないかが心配ですが…

自分の中では

殺人の門

殺人の門 (角川文庫)

殺人の門 (角川文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: 文庫

悪意

悪意 (講談社文庫)

悪意 (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 文庫

手紙

手紙 (文春文庫)

手紙 (文春文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • メディア: 文庫

私が彼を殺した

私が彼を殺した (講談社文庫)

私が彼を殺した (講談社文庫)

  • 作者: 東野 圭吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 文庫


この4冊あたりがベストかな、と。あ、上から順番に良いものと考えています。

欲を言えば、「レイクサイド」や「夜明けの街」もオススメですが。

「殺人の門」は「白夜行」のような感じで、600ページぐらいあります。派手な展開が無いのですが、それが非常に真綿で首を絞められる感じの緊張感と言いますか。

情景描写、心理描写が非常に緻密で群を抜いていて、一般ウケはしないのかもしれませんが、僕の中では一番です。

「悪意」はこれまたかなり異種な作品です。トリックがすさまじく、飽きることがありません。二転三転する物語を楽しんでください。

「手紙」は映画化もしたかなり有名な作品ですね。東野さんの作品の中ではめずらしく、ちょっと泣けそうになるお話です。

「私が彼を殺した」は、goldwellさんが読んだ「どちらかが彼を殺した」の続編、というかまぁ形式だけ続編の物語です。

っていえばわかりますよね?(笑

あの、最後が非常にイライラするアレです。僕はこちらから読んだのですが、非常にショックでした。

初体験でしたから。それでも、「どちらかが彼を殺した」よりも面白くなっていると思います。

(オススメしないのは「快笑小説」です。ショートショートみたいな感じなのですが、斬新さがあまりなく、手抜きのような感じがします。似た形式のものでも、「毒笑小説」はオススメです)


★宮部みゆき★


宮部さんといえば、オールラウンダーとして有名ですよね。

その中でも、


模倣犯〈上〉

模倣犯〈上〉

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • メディア: 単行本

クロスファイア(上) (光文社文庫)

クロスファイア(上) (光文社文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • メディア: 文庫

蒲生邸事件 (文春文庫)

蒲生邸事件 (文春文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • メディア: 文庫


の三つがオススメです。

上から「劇場型犯罪モノ」「超能力もの」「歴史もの」となってます。

どれも非常にオススメです。特に説明もいらないかな、と。

(宮部さんのははずれがないと思います)



★有川浩★


goldwellさんのリストには載ってなく、また誰とも関係していないですが、「読書が好き」という方に必ず僕が薦める人です。

特に、


図書館戦争

図書館戦争

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: メディアワークス
  • メディア: 単行本


この作品はやばいです。

まさに読書好きの人の為に書かれた本、という感じです。

たぶん、読書が好きな人なら95%はまります。

あらすじは、「検閲」が合法化してしまった世界で、それに唯一対抗できる「図書館」側と「検閲」側が日々激しい戦いを繰り広げる、と言った感じです。

「なんのこっちゃ」とお思いになるかもしれませんが、本当に面白いです!!

戦闘もありますが、殺伐とした感じは無く、恋とか友情とかそういうのも結構詰まってます。

是非是非、ご一読してみてください。


では、少々長くなりましが、これで終わらせていただきます。

id:goldwell

honzukiさん、たくさんのお薦めありがとうございます。

そういうhonzukiさんもID通りにかなり本を読んでおられるのではないでしょうか。


年間100冊読書という目標を立てた当初は、かるくいけるかと思いましたが意外と難しいものです。1期目はぎりぎり達成しましたが、2期目は95冊で終りでした・・・。

グループにはもっと読んでいるつわものもいるので凄いなぁと思いますよ。


  • 金城一紀

ちょうど『フライ,ダディ,フライ』と『GO』しか読んでなかったので、お薦めいただいた2作も読んでみたいですね。『対話篇』はその後に読んでみた方がいいみたいですね。


  • 西尾維新

まだまだ未開拓作家ですねぇ。実は言葉遊び的な本も好きだったりします。

teraponさんもお薦めいただいた『魔法少女りすか』と『クビキリサイクル』のどちらから読み始めればいいのか迷いますねぇ、これは(笑)


  • 東野圭吾

そうそうこの人もまだまだ読んでみたい本がいくつもあったのを思い出しました。この中では『悪意』・『レイクサイド』以外は未読でした。『殺人の門』も良さそうですね。

ミステリ読むのは好きですが、謎ときはあまり得意じゃないので『どちらかが彼を殺した』でショックを受けてすぐに『私が彼を殺した』は手を出さなかったような・・・。

『手紙』も例によって映画化によるキャンペーンが沈静化した頃に読んでみようかと思ったりしたり。


  • 宮部みゆき

すいません。実は時代小説も含めてほぼ既読です。『楽園』は文庫化待ちしようかと迷っているところ。


  • 有川浩『図書館戦争』

これはまったく知りませんでした。

確かに本好き、かつて図書館のお世話になった身としては充分興味がそそられる内容ですね。honzukiさん一押しということで是非読んでみようかと思います。

2008/03/02 13:11:33
id:hamao No.5

回答回数3293ベストアンサー獲得回数40

ポイント20pt

十五万両の代償  十一代将軍家斉の生涯

十五万両の代償 十一代将軍家斉の生涯

  • 作者: 佐藤 雅美
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 単行本

特に関係性は無いのですが面白かった作品として。

id:goldwell

ふむふむ。タイトルに惹かれますね。

徳川幕府を財政的に傾け、明治維新の遠因を作ったとかそういう見方で書かれたと予想。そうするとと興味深いです。あとはまったく未読な作家なので他の作品とかも調べてみようかと思います。

(場合によっては他の作品を読んだ後に、こちらへいくかも)

2008/03/02 13:17:11
id:dankichik No.6

回答回数389ベストアンサー獲得回数9

ポイント20pt

宮部みゆきさんの『模倣犯』をお勧めします。

模倣犯1 (新潮文庫)

模倣犯1 (新潮文庫)

  • 作者: 宮部 みゆき
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

長いですが、引き込まれて一気に読めると思います。陳腐ですが、人間の悪がむき出しに描かれています。私は、その生々しさがショックで、しばらく眠れなくなりました。読んで損はないと思います。

ちなみに、映画は観ていませんが、評判はいまいちですね。。

id:goldwell

スミマセン。

honzukiさんへの返信でも書きましたが、宮部作品はほぼ既読でした。

id:dankichikさん、よろしかったら再チャレンジどうぞ~


宮部氏も人の悪意、そしてそれで傷つく人の心を、淡々としていながらも生々しく描き出しますよね。だから読んでいて、とても感情をゆさぶられる。『スナーク狩り』や『火車』などでもそうでした。

私も小説は好きですが、映画は見る気が起きませんね。

2008/03/04 19:25:24
id:kyohei4649 No.7

回答回数35ベストアンサー獲得回数0

ポイント55pt

teraponさんに凄く共感できるのですが、

同じことを書いてもしょうがないので私は京極夏彦を薦めさせていただきます。

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

文庫版 姑獲鳥の夏 (講談社文庫)

  • 作者: 京極 夏彦
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 文庫

このシリーズの文量は圧巻です。

またダニエル・キイスのアルジャーノンが4なら、

ぼくには数字が風景に見える

ぼくには数字が風景に見える

  • 作者: D. タメット
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 単行本

とか、

夜中に犬に起こった奇妙な事件

夜中に犬に起こった奇妙な事件

  • 作者: マーク ハッドン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • メディア: 新書

なんか面白いかもしれません。

ケッチャムが大丈夫なら

ぼくはお城の王様だ

ぼくはお城の王様だ

  • 作者: スーザン ヒル
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 単行本

なんかもいいかもしれませんね。

このブログが参考になると思います。

http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/11/post_77d5.html

http://blogs.dion.ne.jp/white_night/

私は読む本を探す参考にしています。

id:goldwell

そうですねぇ。京極夏彦も本屋でよく見かけ、気になるわりには手を出していなかった作家の一人です。本の厚さに躊躇したというのもありましたね・・・。

でも、レビューにあった「読み手を引き込む文章力はすばらしい。」とか「読むやいなや冒頭から引き込まれてしまう。」というあたりにいったん手に取ったら強い中毒性がありそうな気がします。


『ぼくには数字が風景に見える』

『夜中に犬に起こった奇妙な事件』

「アルジャーノン~」もそうですが、独特の思考の描写に驚嘆するだけでなく、ストーリーとしても目が離せない、そんな感じがする2冊なので楽しみです。


【ちょっと訂正】

「スゴ本」のDainさんは徹夜本の時に回答させていただいて、その後劇薬小説の質問など人力とブログの両方で参考にさせてもらってます。劇薬本はいくつか読みましたが、劇薬ランキング上位の作品は入手しづらいのが難点なんですよね。『ぼくはお城の王様だ』は未読ですがこちらは入手できたはず・・・。

黒夜行のところもすごいですね。是非参考にさせていただきます。

2008/03/03 23:12:20
id:miharaseihyou No.8

回答回数5224ベストアンサー獲得回数717

ポイント70pt

こおいう質問だとid:rikuzaiさんが一番詳しそうなので取りあえずidコールしておいて、

作者別に分かりそうなところだけお答えしますね。

先ず古式ゆかしきハインラインから。

愛に時間を (1) (ハヤカワ文庫 SF (581))

愛に時間を (1) (ハヤカワ文庫 SF (581))

  • 作者: ロバート・A・ハインライン
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • メディア: 文庫

ハインライン晩年の傑作で三部作です。ラザルス=ロングのシリーズの集大成とも言える秀作です。

 

田中芳樹さんは最近では蛸足状態で、若手とのコラボで幾つか秀作があります。

野望円舞曲〈1〉 (徳間デュアル文庫)

野望円舞曲〈1〉 (徳間デュアル文庫)

  • 作者: 田中 芳樹 荻野目 悠樹
  • 出版社/メーカー: 徳間書店
  • メディア: 単行本

荻野目悠樹さんとの合作で「野望円舞曲」です。現在第七巻まで出ています。スケールの大きさといい、魅力的な登場人物や世界観など銀河英雄伝説に勝るとも劣らない秀作です。

 

小川一水さんだと

復活の地 1 (ハヤカワ文庫 JA)

復活の地 1 (ハヤカワ文庫 JA)

  • 作者: 小川 一水
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • メディア: 文庫

「復活の地」三部作かな。「第六大陸」同様に理想と情熱あふれる作品です。

もう一つ

rakuten:book:11030821:detail

「導きの星」四部作です。雄大で緻密な構想と知性、感性、非情に思えるほどの豊かな感情。すばらしい作品です。

 

日本人のSF作家でこの流れだと「藤原征矢」と「野尻包介」に「笹本祐一」といったところがお勧めなんですが、少し柔らかい感じですね。

 

この中では「野尻包介」さんの

太陽の簒奪者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

太陽の簒奪者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

  • 作者: 野尻 抱介
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • メディア: 単行本

「太陽の簒奪者」をお勧めしておきます。ファーストコンタクトを題材にした知性と情熱を混ぜ合わせたような作品です。

 

 

id:goldwell

遅くなってすいません。


ハインラインは『夏への扉』良かったなぁと思いつつ、他の作品に手を出していないのがちと勿体無いと思うものです。お薦めの『愛に時間を』ですが、「ラザラス・ロングというキャラクターはハインラインを投影した」ようなことが書かれたのを見ると、他の作品を読んでからの方が楽しめるのかなと思うのですがどうでしょう?


>田中芳樹さんは最近では蛸足状態

確かに!とりあえずアルスラーンの続編はどうしたのかと問いたい。

『野望円舞曲』

国家間の謀略という男性的なテーマにあえて深窓の令嬢を主人公に持ってきたあたりが気になるところです。

同じスペースオペラながらも銀英伝は意識しない方がいいみたいですね。

若手とのコラボといえば中国史もので面白いのを読んだことがあるので、こちらも楽しみです。


小川一水と野尻包介の若手SF作家のも良さそうですね。『復活の地』は確か『第六大陸』とどちらにしようか迷った作品です。まずはこちらから読んでみますね。


いやーSFにもまたはまりそうです。

2008/03/03 23:23:18
id:Lew No.9

回答回数469ベストアンサー獲得回数20

ポイント30pt

僕も佐藤賢一さんの作品が好きで、このリストを見て、自分の読んでいない作品ばかりだったのでぜひ読もうと思いました。なので佐藤賢一さんの作品から。

傭兵ピエール〈上〉 (集英社文庫)

傭兵ピエール〈上〉 (集英社文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 文庫

傭兵ピエール〈下〉 (集英社文庫)

傭兵ピエール〈下〉 (集英社文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 文庫

英仏100年戦争を舞台にした話です。ヤンジャンの増刊号のほうで漫画も連載されています。

ジャガーになった男 (集英社文庫)

ジャガーになった男 (集英社文庫)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 文庫

スペイン大航海時代が舞台ですが、主人公は日本人。江戸時代西欧に渡った侍をモデルに書かれた物語です。佐藤作品で自分がはじめて読んだものです。

id:goldwell

うーん。すいません。この質問で紹介してもらって以来、佐藤賢一を読み始めまして、挙げられた作品は既読でした。

今のところベスト3は、

『双頭の鷲』

『傭兵ピエール』

『ダルタニャンの生涯』

次いで『ジャガーになった男』なので、お薦めしたい気持ちはよくわかります。


※追記

コメントにも書きましたが、既読ばかりだったのはこちらの情報提供が不足していたのもありますので、id:Lewid:Lew さん、よろしかったらもう一度どうぞ~。

2008/03/04 00:52:10
id:daichan330 No.10

回答回数565ベストアンサー獲得回数106

ポイント20pt

「西尾維新→DEATH NOTE」という連想が働いたのでこれでも挙げておきます。

L Change the WorLd

L Change the WorLd

  • 作者: M
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 単行本

劇場版は現在も公開中だと思いますけど、多分結構違ってるのではと思います。

(まだ劇場版を見てないので何とも言えませんが)

id:goldwell

daichan330さんとこういう質問で出会うとは珍しい、と言ったら失礼ですね。すいません。

あの、デスノート読んだこと無い人間でも楽しめるのかな?と思ったら「原作とも切り離して読めるのなら楽しめますよ♪」とレビューにあったので、逆に先入観無しで読んでみても良さそうですね。

2008/03/03 23:20:21
id:rikuzai No.11

回答回数1366ベストアンサー獲得回数141ここでベストアンサー

ポイント100pt

miharaさんからIDコール来ていてびっくりしました。

土日はネット休みの私なので良かったです、見落としていたかも。


というわけで、ぼちぼちあげつらってまいりますが、

(そういえば100冊の一期も併記があったら回答重複が避けられてたのかなとちょっと残念)

先に、今までのgoldwellさんの感想や評価点を見ていてのイメージから、オススメするとよさそうな傾向を考えてみました。

実はロジック優先はあまりお好きではないのではというのが主な感想です。

情報や心情の書き込み量が多めで、どちらかというと群像的なものが好みなのかなと。

トリックやロジックありきで、そのために演出やテーマがついてくるものも多いですが、

(私はそうした「ゲーム的」なものも好物だったりするわけですが)

goldwellさんは作家の作為を感じると冷めてしまうタイプなのではという推測をしてみます。


それではまず、「この作家のコレは読みました?」の方から。

  • とりあえず東野圭吾氏は「秘密」ときたなら「白夜行 (集英社文庫)」「幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))」と行きました?と聞いてみたかったり。これに関しては特に言い募ることもなく。読んだらわかるとしか。ガリレオ関連の三冊に関しては、ドラマとは全然イメージは異なるので気にせず読まれてはと思います。(ドラマはアレはアレでとっても娯楽的でおもしろいですが)
  • 小松左京氏は手をつけたばかりだったような。それでしたら「さよならジュピター〈上〉 (ハルキ文庫)」あたりからはどうかなとか。

パニック小説募集の時にSFが入ってきていたので、SF絡みの方の多くはまだあまり手にとられてないと思うのですが、

この界隈もかなりディープですから、どこからと申すとこれがまた…。

挙がっている作家さんは古典というか基本というか、とりあえず代表作は読んでおいても損はないかなという。

ディックなら「流れよわが涙、と警官は言った (ハヤカワ文庫SF)」に行くとか、

クラークならとりあえず「2001年宇宙の旅」読んでおこうかなとか。

いっそアシモフの「ファウンデーション」や科学エッセイシリーズに行ってみるとか。

古典と言われるものはほとんど何かのネタ元でもあるので、そういう意味でもおもしろいとは思います。



それでは「こんな作家さんはどう?」の方へ

  • 私がよく読んでいて「あれ?この方読まれてないのかな?」と思ったのはまず高橋克彦氏。「アテルイ」「炎立つ」「総門谷R」辺りは読まれているかな。私の最近お気に入りは「完四郎広目手控」という作品シリーズ。江戸末期から文明開化期に渡って瓦版から新聞への過渡期が、事件簿スタイルに軽妙にえがかれていておもしろいです。
  • いっそコニー・ウィリスを薦めてみたり。よく知られているのは「航路〈上〉 (ヴィレッジブックス)」だと思うのですが、結構テンポが冗長なので、「模倣犯」とか島田さんの「龍臥亭」が大丈夫ならOKというラインで。
  • 歴史物もたまにはちょっと気楽な作品を読んでみるというのはどうでしょう。鯨統一郎氏の「邪馬台国はどこですか? (創元推理文庫)」なんて意外に肩の力を抜いて楽しめるかも。


以上つらつらと。ご参考まで。

id:goldwell

miharaseihyouさんナイスIDコールと言いたいところですが、実はrikuzaiさんなら私の質問にきっと来てくれると信じていたのディスティニー。(はっ、いかん、アニメ「おでんくん」の神様の口調が移ってしまった)


いや照れ隠しです。

読書歴を出すというある意味自分を曝け出した質問だとしても、そこまで鋭く分析されるとは驚きです。だいぶ当たっているかも。

面白い本の基準として、どこまで作品世界にのめり込めるかというのがあるのですが、そうするとやっぱり「情報や心情の書き込み量が多め」で緻密なものという傾向があるようです。出来の良いトリックやロジックにやられた!という時もありますが、全体的な傾向で言うと前者の方が評価が高くなるのでしょうね。

そうなると分厚い本でも、一旦読み出せばはまってしまう。『白夜行』と『幻夜』は本屋で東野圭吾の列を見るたびに迷っている作品です。今回がいい機会になりそうです。


小松左京は中学高校の時と20代初めのハルキ文庫で少しは読んでいるのですが、『さよならジュピター』は読んだような読んでないような記憶が明らかでないのですね。さっき本棚調べたら無かったし、テレビで映画を見た記憶が残っているだけなのか。再読になったとしても読んでみたいと思います。


>SF絡みの方の多くはまだあまり手にとられてない

そうなんです。特に外国人作家は何となく敬遠していた時期もあって、まだまだこれからです。まずは『流れよわが涙、と警官は言った』から読んでみますね。世界との繋がりをなくした男の絶望や焦燥、そして結末がどうなるのかとても楽しみです。


高橋克彦はですねー、一時期読み込みました。

伝奇系は『竜の柩』『総門谷』シリーズを楽しんだ時期もありましたが、次第についていけなくなって・・・。

歴史小説では『炎立つ』は今でも強い印象が残ります。特に藤原清衡が屋敷を奇襲されて妻子を始めとする一族が皆殺しに合う中、池の中で何もできずにただ耐えている場面。言葉にできない辛さといいましょうか。そして奥州藤原氏を滅ぼした愚将のイメージだった藤原泰衡の印象が変わったりしました。

しかし最後に読んだ『天を衝く』が表現がワンパターンというか、どうにもつまらなくてそれ以来ご無沙汰してしまってます。

『完四郎広目手控』は未読でした。そういや歴史推理物も結構好きでした。これならいけるかな。


『航路』

冗長的であっても、例によって登場人物の事情を理解させるための書き込みであったり、後半への伏線だったりするのならば読み甲斐があるものです。逆にテンポ良くても情報不足だと「なんで?」となってしまうと止まってしまうので・・・。まぁ内容次第なんですが。

「上巻の遅々とした展開にも多くの伏線とネタがちりばめられており、下巻半ばよりその伏線を活かした怒濤の展開。」というあたりに期待できそうです。


『邪馬台国はどこですか?』

これもいいですねぇ。歴史ミステリ。知っているつもりの歴史常識を再確認する作業というのも楽しいものです。


たくさんのお薦めありがとうございました!

2008/03/04 00:29:19
id:boojum No.12

回答回数12ベストアンサー獲得回数2

ポイント120pt

 折角のお誘いなので回答欄からも少々…。


・山本周五郎「樅ノ木は残った」

http://www.amazon.co.jp/%E6%A8%85%E3%83%8E%E6%9C%A8%E3%81%AF%E6%...

 時代小説は嗜み程度にしか読んでいないのですけれど、その管見なりにベストを一冊。日本史上にも著名な伊達騒動をモチーフにした上下分冊の長編なのですが、作家山本周五郎は言うなれば「史書のどんなくだりを読んでも、そこに『生』の人間を幻視せずにおかない」御仁で…。この人の書く人物は如何に二本差しして丁髷を結い、御座る候と喋りはしても、あくまで赤い血の通った人間であるのが特徴です。平たく言えば武家社会のイデオロギーなんて頭から認めず、この人が、この状況に置かれたら、きっとこうする。その直感だけを頼りに史実を再解釈してしまう…。そしてそれだけに、ぐっと骨の太い、厚みのある人間としての原田甲斐を浮かび上がらせてくれます。

 一期目の「壬生義士伝」が5点を獲得していたので選んでみました。ちょっと近い文法で書かれている作品です。

(でもあれ、斉藤一を泣かせるのはやりすぎだったと思うな私。)


・司馬遼太郎「新選組血風録」

http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E9%81%B8%E7%B5%84%E8%A1%80%E9%...

 ところで、壬生浪と言えばこれですね。(十中九点九まで読んでそうなので略。)


・紀田順一郎・東雅夫「日本怪奇小説傑作集(全3巻)」

http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%80%AA%E5%A5%87%E5%...

 アンソロジーは余りお読みにならない、との事だったのでそっち方面をつついてみます。詞華集と言えば大体において寄せ集め、抱き合わせ、当たり外れ…と云うもやもやしたイメージがつきまといがちなのですが、いやいや良き選者の良き選になるアンソロジーは実に楽しいもので。上掲するこちらは数多くの海外幻想小説を翻訳・紹介してきた古老両名が、同じく創元推理社から先行する(海外)怪奇小説傑作集の向こうを張り、我が邦にも世界に誇るべき怪奇譚の存する事をばしらしめん、と選りすぐりの代表作を持ち寄った三冊です。収録作はきちっと年代順に並んでいますので、文壇の傍流としてしばしば等閑視されてきたこのジャンルを自然と追体験できる所も良し。ちょっと生硬な感のある明治から、大正、昭和、平成と時代を降るにつけ怪奇の闇はその特殊性を僅かずつ剥ぎ取られ、作品の舞台も題材も我々の「日常」へとじりじりすり寄ってくるのです。

 いずれ劣らぬ名品揃いですが、2巻に収められた山本周五郎「その木戸を通って」は北村薫も傑作に数える逸品。それから、以前パニック小説に関する質問で触れた小松左京「くだんのはは」も3巻で待ち構えています。


・谷川俊太郎「谷川俊太郎詩選集(全3巻)」

http://www.amazon.co.jp/%E8%B0%B7%E5%B7%9D%E4%BF%8A%E5%A4%AA%E9%...

 コメント欄で意地悪を言った代わりに…でもありませんが、ここからちょっと冒険して不得手と仰る「詩歌」をドン。大陸史にお詳しいなら唐代の漢詩でも良さそうなものですが、その方面は私とて人様に語れる程の造詣もなし、ひとまず措くとして。

 北村薫に代表される「日常の謎」と云う形式がミステリ嫌いへの特効薬…「ミステリなんて犯人探しの当てものゲーム、物語としちゃつまんない。野暮でグロで非現実的」なんて言う心ない人々へ「謎あってこその、物語」を提示できる作品であるのと同様、谷川俊太郎は「詩はロマンチストが読むものなんじゃないの?」と云う蒙をさっくり啓いてくれる力があると感じます。達意平明を通り越して、陳腐なくらいありふれた言葉をただ一つずつ慎重に摘み上げ、丁寧に並べて差し出すだけ自由律現代詩。ざっくばらんに言うと、読みながら「詩というのは、こんなにテキトーでいいものなのか?」と感じてしまう程にくだけきっています。韻と平仄の中を育ってきた詩も最早、散文小説より尚自由闊達な表現形式とまで行き着いているのですね。

 分けても谷川俊太郎の書くものは「駅から自分の家までの道筋を書いてみた」、「テーブルの上にりんごを一個置いて、見ながら感じたことを全部書いてみた」などなど、もうこれ以上ないくらい生活に密着しています。そうして、それだけに我々の日常をも「詩人の眼」で再認識させてくれる。とりとめのないエッセイでも読む気構えで、軽く手にとって貰えたらと思います。


・山口誓子「芭蕉秀句」、水原秋櫻子「蕪村秀句」、加藤楸邨「一茶秀句」

http://www.amazon.co.jp/%E8%8A%AD%E8%95%89%E7%A7%80%E5%8F%A5-%E6...

http://www.amazon.co.jp/%E8%95%AA%E6%9D%91%E7%A7%80%E5%8F%A5-%E6...

http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%80%E8%8C%B6%E7%A7%80%E5%8F%A5-%E6...

 ここまで行くと脱線かしらん。さておき。

 最近単行本で新版になった「日本秀句」シリーズの頭から三冊、押しも押されぬ御三家の選集ですね。世界で最も洗練された詩型であり、洗練され過ぎてもう骨しか残ってない十七文字文学である所の俳句ですけれど、お~いお茶の新川柳ならいざ知らず、その宗祖俳聖から辿るのはなかなか骨が折れます。そこでこれ、この「日本秀句」はそれぞれ膨大な量に登る古人の発句を百そこそこにまで切り詰め、篩にかけて、その全てに漏らさず現役・著名の実力派俳人の鑑賞を付して読ませてくれるのですね。してみると何よりもこの「鑑賞」が有難い。人の褒めるを見て我も褒め、隣にならえで付和雷同するようでは余りにも情けないようですが…、そこはそれ。学ぶは真似ぶの謂いで、まず先達の型を仰ぐ事が入門生には何よりの薬になります。私は大変お世話になりました。


 ああきりがない。それから…そうそう、世界史の分野に目を向けるなら塩野七生「ローマ人の物語」にも言及されている(らしい。私は文庫完結待ちでまだ読んでません)マルグリット・ユルスナール「ハドリアヌス帝の回想」は小説が極めうる頂点の一つに達した尤物と信じます。あと変わり種で、神坂次郎「元禄御畳奉行の日記」なんてものもありますね…。それぞれ過去の質問で言及した事がありますので、お気が向かれましたら流し読んでみて下さい。あ、阿部謹也「中世を旅する人びと」も面白かったなあ。

http://q.hatena.ne.jp/1189457598#a757844

http://q.hatena.ne.jp/1188770958#a755199

http://www.amazon.co.jp/%E4%B8%AD%E4%B8%96%E3%82%92%E6%97%85%E3%...

 更に「日常の謎」絡みでは加納朋子を忘れちゃあいけない…のですが、私のつつましやかなPCには長いテキストボックスが毒なので…。ここいらでお暇します。(今一瞬固まった。ジーザス!)

id:goldwell

前の質問の時も思いましたけど、やっぱりboojumさん色々読み込んでますねぇー。


『樅ノ木は残った』

そうそう、以前、伊達騒動のアウトラインを知った時に読んでみたいと思ってそれきりでした。名作との評判高い本作はぜひ読んでみたいですね。久しぶりに読み応えある日本史小説になりそうです。

こういう歴史的事件を描いた作品を読むと、今度は違う面からも知ってみたくなって止まらないのですが。


  • 司馬遼太郎

そりゃまぁ、紀行ものと対談集を除けばほぼ既読なもので。もっとも「御法度」を見た時には、所収の「前髪の惣三郎」と「三条磧乱刃」が原作だとはすぐに気づかなかったですが。

個人的には『燃えよ剣』の方が好き。だけどそれの後読むにはいいかもですね。


「日本怪奇小説傑作集(全3巻)」

確かにアンソロジーをあまり読んでこなかったのは「寄せ集め、抱き合わせ、当たり外れ」という面は否めなかったですね。

>良き選者の良き選になるアンソロジーは実に楽しいもの

それを信じて読んでみたいですね。何せ怖い話も大好きなものでして。帰りの電車の中で、眠れない深夜に、背筋が凍る体験をしてみたいものです。

>大正、昭和、平成と時代を降るにつけ怪奇の闇はその特殊性を僅かずつ剥ぎ取られ、作品の舞台も題材も我々の「日常」へとじりじりすり寄ってくるのです。

なるほど時代によって、「怖さ」の違いが感じられるのが面白いですね。

以前紹介いただいた『くだんのはは』ですが、その頃は楽天などで見たら品切れだったのですが、今年になって購入できました。積本のままにしないように。。。


  • 谷川俊太郎「谷川俊太郎詩選集(全3巻)」
  • 山口誓子「芭蕉秀句」、水原秋櫻子「蕪村秀句」、加藤楸邨「一茶秀句」

うわぁ、まさかここで詩歌を出してくるとはおもわなんだ・・・。

普通ならば無視するところですが、boojumさんてば紹介うまいんだから。

「散文小説より尚自由闊達な表現形式とまで行き着いている」とか「膨大な量に登る古人の発句を百そこそこにまで切り詰め、篩にかけて、その全てに漏らさず現役・著名の実力派俳人の鑑賞を付して読ませてくれる」と書かれたら何か読んでみたくならではありませんか。ただ価格は「谷川俊太郎詩選集」と比べると後者の3冊はちょっと高いですねぇ。


「「カラマーゾフの兄弟」の次に~」の質問は私もブックマークしてましたが、中は精読してませんでしたね。『ローマ人の物語』は私も文庫が出たら読むって感じですが、ローマ帝国万歳というよりカエサル萌えの塩野氏の御説ばかりでなく、違うローマ人の物語も読んだ方がいいというのは某ブログからの受け売りです。佐藤賢一の著作でも楽しみましたが、今度は『ハドリアヌス帝の回想』でじっくり読んでみることにしましょう。


「元禄御畳奉行の日記」とは懐かしい。昔、横山光輝の漫画版が実家にあって読んだ憶えがあります。ヨーロッパ中世版で「中世を旅する人びと」。ちょうど欧州史にも興味持ち出して色々読み始めたのもここ1,2年のことです。

あ、北村薫と言えば、加納朋子も忘れずにってことで締めですね。

ありがとうございました。

2008/03/05 23:19:23
id:sdkfz No.13

回答回数992ベストアンサー獲得回数48

ポイント60pt

どうも、お勧めしようとした本が軒並み絶版になっていてへこんでるsdkfzです。

どうせ私の読むような本初版しか出ないよコンチクショー。


そんな愚痴はともかく、佐藤賢一といえば

英仏百年戦争 (集英社新書)

英仏百年戦争 (集英社新書)

  • 作者: 佐藤 賢一
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 新書

内容はタイトルどおりの本です。

あの戦争の発生過程から結末に至るまで分かりやすく解説していて入門書としてはコンタミーヌの『百年戦争』と双璧をなす良書です。


神林長平といえば

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

戦闘妖精・雪風(改) (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 神林 長平
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • メディア: 文庫

グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

グッドラック―戦闘妖精・雪風 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 神林 長平
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • メディア: 文庫

『妖精を見るには、妖精の目がいる』

南極大陸に突如出現した白き霧柱、それは謎の異星体ジャムが作り出した超空間通路だった。

戦闘という最悪の形で始まった人類と異種知性体との出会い。

からくもジャムを撃退し通路を渡り惑星フェアリイへと反攻を開始した人類だったが、そこで敵の正体も目的もつかめぬまま不毛な消耗戦に引きずり込まれてしまう。

フェアリイ空軍・戦術空軍団・フェアリイ基地戦術戦闘航空団・特殊第五飛行戦隊所属の深井零少尉に与えられた任務は、未だ正体のつかめぬ敵の情報を少しでも多く手に入れ、いかなることがあろうとも必ず持ち帰ることである。たとえそれが戦場で味方を見捨てることになろうとも……

戦術戦闘電子偵察FFR31-MRスーパーシルフ、パーソナルネーム雪風は零とともに虚空の戦場を舞う。

お気に入りの作品ではあるんですが冷戦を直接肌で感じていた私よりも上の世代のほうが、この作品をより理解できるような気がしてちょっと残念だったり。


ジェイムズ・P・ホーガンといえば

ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)

ガニメデの優しい巨人 (創元SF文庫)

  • 作者: ジェイムズ・P・ホーガン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • メディア: 文庫

巨人たちの星 (創元SF文庫 (663-3))

巨人たちの星 (創元SF文庫 (663-3))

  • 作者: ジェイムズ・P・ホーガン
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • メディア: 文庫

『星を継ぐもの』は 続編が出ていることはご存知でしょうか。続編も負けず劣らずよい作品なので読まないと損しますよ。

本当は『プロテウス・オペレーション』をお勧めしたいんだけど絶版になってるよ・゜・(つД`)・゜・

id:goldwell

確かに面白そうな本をお薦めしてもらっても絶版だと悔しいですからねぇ。

ともかく回答が間に合って何よりです。

(いや実は以前sdkfzさんにお薦めいただいた本を読みきってないので多少引き目が・・・)


そういや、英仏100年戦争に興味を抱いたのは佐藤賢一の小説がきっかけでした。ただあまりにも長くてウィキペディアなどで読むのも肩凝ります。

一度書籍で読んでみたいと思っていたところです。意外と佐藤賢一の歴史書は読みやすいと知ったことだし。


そうそう神林長平は戦闘妖精・雪風の著者だったんですねぇ。「雪風」の名が印象的でタイトルだけは知っていたけど、なんとなく手を出していなかった作品。

>冷戦を直接肌で感じていた私よりも上の世代のほうが、この作品をより理解できるような気がして

ちょっと古い本だと、60~70年代を知っていれば更に面白く感じるのだろうなぁ、と思うものがありましたが似たような感じでしょうかね。


>『星を継ぐもの』は 続編が出ていることはご存知でしょうか。

おっとこれはチェックが漏れていました。『星を継ぐもの』は良かっただけに助かります。

『プロテウス・オペレーション』

あぁ、確かにこれいい!amazonは規定が変わって1冊単位できっちり送料取られるからなぁ。ブックオフで探すか・・・。それにしても『高い城の男』など海外の本を読むと、欧米にとってはナチスドイツは永遠で強大な敵なんですねー。


ちょっと今日は思いのほか帰宅が遅くなってしまってこの時間なので、締め切って明日質問終了とさせていただきますね。

2008/03/08 01:29:13
  • id:goldwell
    すいません。お薦めいただいた本を一冊ずつ見ているので、お返しのコメントが遅くなります。
    だけどちゃんと後で返信書きますので・・・。
  • id:boojum
     ああ、「スキップ」は断然5だよねー、と一人うなずく。
     1年ばかり先に、パニック小説に関する質問でご一緒しましたけれど。あの節挙がった作品を軒並み読んでおられるのは、何と云うかえらい(?)ですね。
  • id:goldwell
    boojumさん、お久しぶりです。
    せっかく質問して、回答者にお薦めいただいたのですから忘れてしまっちゃもったいない!
    ということで、リスト化して入手できるものは出来る限り読んでいます。まぁ質問してから数ヶ月経ってしまうことはざらですが。
  • id:boojum
     良いお心掛けです。人に薦められて、面白いと予感させられる本はそれだけ「重く」なって、つい積みがちになってしまうのですよね。

     北村薫と宮部みゆきの名前が挙がっていますけれど、その二人の選になるアンソロジー「謎のギャラリー」はご存じでしょうか。平成を代表する両作家が厳選に厳選を重ねた短編ばかりを収める、実に滋味豊かな三部作。特に「愛の部屋」で大トリを飾る「真田風雲録」は一読忘れ難い…ちなみに巻末には作品解説を兼ねた対談が挿入され、打ち解けた雰囲気の二人からしみじみと本好きに生まれついたヨロコビが伝わってきます。
     言われてみれば成る程、と思う所ですけれど薫さんは元々国語の先生をやっておられたそうで。学生時代には「一日一冊」をスローガンに掲げた重度の活字中毒者。大乱歩の御代には探偵小説と怪奇・幻想小説の垣根がなかった事もあってか、専門のミステリのみならず近くは支那の古伝、遠くはイタリアの奇譚にまで通暁する古強者です。代表作「円紫さんと私」シリーズにもしばしば俳句・短歌が登場しますけれど、その伝では特にお気に入りの詩歌を題材に採った連作エッセイ「詩歌の待ち伏せ」「続・詩歌の待ち伏せ」も面白う御座いました。ご興味の向きには御一読。
  • id:boojum
     ついでに追記。京極夏彦は私からもお薦めですが、「姑獲鳥の夏」に始まる「京極堂シリーズ」は若書きの走りも含めてちょっとあくが強い。ので、一冊目には時代物の読み切り長編「覗き小平次」辺りから攻めるのが好適かと思います。「巷説百物語」も良いですね。
     それから野尻抱介「太陽の簒奪者」をお読みになるなら併せて、同「沈黙のフライバイ」も是非。前者がSF古典中の古典たるファーストコンタクトを再構築するものであるなら、後者はソーラーセールやカーボンナノチューブ、2001年NASAの行った小惑星エロス探査など、SFの現在に立脚する短編集です。小川一水「天涯の砦」はノスタルジー票の「日本沈没・第二部」に星雲賞長編部門を譲りましたけれど、短編部門はこちらに所収の「大風呂敷と蜘蛛の糸」が獲得しました。
     小川・野尻両氏は共に宇宙作家クラブの会員で、ちょくちょく対談なども組む仲良しさん。この辺りのラインから日本SF冬の時代は(今度こそ!)終わるのでないか…と。そんな風に囁く声が近頃頻りです。
  • id:boojum
     あ、あとみゃべさん原作の映画でも「理由」だけは面白いらしいよ。私は未見ですけど。
    http://www.ne.jp/asahi/hp/mastervision/archive2004d.html#riyuu
  • id:ayalist
    >未確認ですが、もしかしたらayalistさんは某グループでの先輩?
    「はてな年間100冊読書クラブ」のことでしたら、はい、今年で四期目になります。
    小説だけではとても冊数が伸びないので、あらゆる本をカウントしてますが(ずるい)
    100冊達成できたのは一期目だけというていたらく。
    でも、カウントしてると励みになるので、続けてます。
    京極さん、『嗤う伊右衛門』もいいですよ。厚さ的にも読みやすいですし。
    森博嗣さんは、本の刊行ペースがあまりに早すぎて、すでに追いかけるのを放棄してますが(笑)
    最初はやっぱり『すべてがFになる』から始まるS&Mシリーズがいいかな。
    私は森さんのエッセイや日記が好きなので、水柿助教授のシリーズも楽しくて好きなのですが。
    あ、綾辻行人さんの新刊『深泥丘奇談』もプッシュしておこう。私小説風の怪奇譚から成る短篇集ですが、いろんなテイストが味わえて面白いですよ。
  • id:goldwell
    boojumさん
    『謎のギャラリー』未読でした。アンソロジーはあまり手を出さないもので。
    北村・宮部両氏の選となるとどんな詰め合わせか気になるところですね。
    部屋がたくさんあってどれから読もうか迷うなぁ。怖い部屋も読んでみたい。
    >「愛の部屋」で大トリを飾る「真田風雲録」
    真田好きとしては気になるところ。どころへんが「愛」なのかも。

    北村氏の前職が国語教師だったことは確か『スキップ』の時に書かれてましたっけ。
    もし、氏の生徒だったら厳しくも学び甲斐があったような、そんな気がします。
    作品の中に俳句・短歌などの詩歌を引用し、それがぴったりマッチすると感情表現的にもとても鮮やかになります。ただし読者としての私自身が詩歌の理解のセンスが今ひとつなのが悔しいところ。作られた背景とかにはとても興味を抱くのですが。

    >京極夏彦
    ありがとうございます。時代物も好きなので参考にさせていただきます。

    >SF
    昔、筒井康隆・小松左京・豊田有恒・半村良などでSFはまりましたが、その後ブランクが長かったために、知らないうちに面白い作家・作品を見逃していた模様。
    ここはまず小川・野尻両氏で取り返したいですね。

    >みやべさんの映画
    『模倣犯』にしても『クロスファイア』にしても話題作はどうも見る気が起きないんですよねぇ。さあて『理由』はどうでしょうか。
    ちなみに数年前にNHKでドラマ化された『R.P.G』はなかなか良かったです。(父親役が伊東四朗、娘役が後藤真希だった)

    今更ですが、回答いただければよかったのですが・・・。まだ思いつく本があればどうぞ~
  • id:goldwell
    ayalistさん
    あ、やっぱり!
    グループのページから辿ってメンバーの方の日記はいろいろ見ているのですが、人力でメンバーの方に会えるとは嬉しいです。

    >カウントしてると励みになるので、続けてます。
    同じくです。
    1年経って振り返ると、こんな本を読んだんだなぁと感慨深いです。

    >『嗤う伊右衛門』「S&Mシリーズ」
    参考にさせていただきます。初めて読む作家さんはこういう意見がありがたいです。

    >綾辻行人さんの新刊『深泥丘奇談』
    この人は1,2冊しか読んでないですねー。怖い話も大好きです。「いろんなテイスト」が楽しみですね。
  • id:goldwell
    >(そういえば100冊の一期も併記があったら回答重複が避けられてたのかなとちょっと残念)
    あ、そうですね。特にLewさんごめんなさい。回答回数増やしますので良かったらまたどうぞ。
    質問は金曜夜まで受け付ける予定です。

    1期目はこちら。
    http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20060201/1177119836
    まだ7冊ですが、3期目はこちら。
    http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20080203/1204289800

    ええーい、こうなったらこちらも出すぞ。それ以前まで知りたいという奇特な場合はこちら。
    http://d.hatena.ne.jp/goldwell/20000101#1177116365
  • id:miharaseihyou
    goldwellさんへ
    ハインラインという作家は初期の頃から「未来史シリーズ」を書いていますが、ラザルスはその象徴とも言えます。しかし、全部の作品に登場するわけではありません。「未来史」のアウトラインを掴むには「メトセラの子ら」を読まれることをお勧めします。「未来史」として短編集の未来史①②③が出ていますが、まとまったものではありません。ハインラインの資料集のようなものかな。それよりもお勧めは「月は無慈悲な夜の女王」。この作品は矢野徹さんの翻訳によるものです。もうひとつ「銀河市民」。翻訳者は「銀河乞食軍団」の野田昌宏氏。錚々たる面子です。
     
    小川一水さんは「復活の地」よりも「導きの星」の方がお勧め。壮大な銀河の歴史を疑似体験できます。
     
    野尻包介さんはどちらかと言うとドタバタのSF物ですが、既に読んでおられると思ったので比較的新しいところから出したのですが、本来なら「ロケットガール」
    http://www.bk1.jp/product/01187875
    をお勧めしたい。アマゾンなどの古本でスグに(たぶん1円で)あります。
    新刊では「女子高生リフトオフ」http://www.bk1.jp/product/02697521以下の四部まで出ていますが、全て復刻版の「ロケットガール」のシリーズです。
    最新刊がhttp://www.bk1.jp/product/02767234これ。
    どうぞ心おきなくSFに嵌ってください。
  • id:rikuzai
    長文返しいたみいります。
    読書歴という情報を分類・分析して傾向を出し、必要なものを推測する作業は楽しいです。
    Amazonのプログラムの中に入って「あなたにはコレもオススメ!」とかやってみたい私です。

    では色々補足。

    小松さんは私も小中学生くらいに読んでいるので、色々うろ覚え。
    今は旦那コレクションがあるのでいつでも読める状態に近いのですが、
    返って後回しになってしまってます。


    デイックは当たり外れのある作家と言われるので、
    読みつぶしに向かないとも。
    でも当たり度が…。
    また、サイバーパンクに対する好みとか、
    場当たり的な展開はどうだとか、
    その辺りも当たり外れに大きく影響しそうです。


    高橋さんはやっぱりその辺り読まれてましたね。
    昔読んでいて最近読んでないのかな、という私の読みが当たったっぽくて嬉しい。
    完四郎は敢えて近い作品を挙げると宮部さんのお初シリーズみたいな感じ。
    確か今4作あったと思います。


    コニー・ウィリスも好みが分かれそうですが、
    この辺りをクリアできるとぐっと海外作品をオススメしやすくなるので。
    特に海外SFは日に日に難解になっている気がするしなぁ…。
    (でも緻密で群像的とか求めると…)


    鯨統一郎氏は、ある程度嘘を嘘を見抜ける、ジョークのわかる人が読んだ方がおもしろいと思うのでお勧めしてみました。
    妄信したり、生真面目にとりすぎる人にはちょと毒が強すぎるかも。
    goldwellさんはまったく問題ないだろうなぁと。
  • id:boojum
     オススメ公募→読んで採点→リストしてまた公募、と云うラリーは面白いですね。裁量を推薦者に委ねる点、若干リスキーですけれど…或いは回を重ねる毎に精度・打率も上がっていくかもしれない。
     ところでこれは相当意地の悪い物言いだ、と知りつつ言うのですが。この構図の中では同時に推薦者も「採点」されますよね。私を例に取れば「超音速漂流」が4.5点、「1984」が3点、「電気羊」が4点…アベレージ3.8のソムリエ。
     これを及第点と言うべきか、言わざるべきか?

    (ちなみに私の中のメニューでは順に3.9、4.5、4、くらいの感覚でした。オーウェル無念!)
  • id:goldwell
    miharaseihyouさん
    ハインラインは「メトセラの子ら」、「月は無慈悲な夜の女王」、「銀河市民」ですね。ありがとうございます!
    矢野徹は日本SFのパイオニアとして翻訳も相当あるんですねぇ。私は昔『地球0年』で知ってたくらいでした。
    野尻包介は未読でしたよ。ドタバタSFといえば筒井康隆の若き頃の作品を思い出すしかない私です。
    最近のものまで含めたSF指南ありがたいです。


    rikuzaiさん
    amazonのアレとか「こんな本も買っています」って面白いですね。納得するのもあれば、たまに変なのが出てきたりして。

    そういや学生の頃、人の家に行って本棚を眺めては自分との好みの違いや、現実の人柄とのギャップを楽しんだものでした。
    その場で「アレがいい、コレがいい」という話になっても忘れてしまうことが多々あったのですが、ネットならば後から読み直す(私はたいていダイアリーにまとめ直すのですが)ことができるので便利になったなぁと思うこのごろです。
    思い出してみれば、rikuzaiさんには架空戦記(http://q.hatena.ne.jp/1133701538)の頃からお世話になっているわけで、これからもよろしくお願いしますね。

    >デイックは当たり外れのある作家と言われる
    『高い城の男』あたりも含め、その独特な世界構築はすごいんですけど、確かに展開にとまどうこともありますね。レビューも参考にして選んでみます。

    >昔読んでいて最近読んでないのかな、という私の読みが当たったっぽくて嬉しい。
    お見事です。一時期入手できるのはほぼ読み尽くし、お腹いっぱいになってしまったのか、新刊が出てもなぜか読む気がしないという人は他にいますが、この人のはまだ読み残しがありました。
    >完四郎は敢えて近い作品を挙げると宮部さんのお初シリーズみたいな感じ。
    というのは期待できますね~。

    難解なものは最後まで読んで消化できるかですねぇ。
    とりあえずSFはもう、まるきりの初心者のつもり。
    いい機会ですので今回はいろんな意見を参考にさせてもらいます。

    歴史に関して、一時期考えが硬かったけど、丸くなったというかぐにゃぐにゃになったというか・・・。歴史は多面的な見方で楽しむものだと思うようになったせいですかね。

  • id:goldwell
    boojumさん
    いやぁ評価はねぇ・・・読了直後の主観なんですが、あんまり気にせんといて下さい。同じ作品でもその人なりに感じ方は違うし、自分自身でも読んだ時期(あるいは直前に読んだ本だったり)によって多少変わったりします。
    内容を自分が消化しきれないというのもあるんじゃないかと。本当は一定期間を置いて読み返してみればいいのでしょうね。

    回答ありがとうございます。
    今日ははてな見るのが遅くなってしまったので、明日じっくり見させていただきます。
  • id:goldwell
    質問終了です。
    ポイントは冊数、紹介文、私のあげた一覧からの繋がり、などを考慮して配点しました(コメント欄の内容も含む。既読についてはさほど考慮しませんでした)。このへんはいつも主観ですが、丁寧に書いてくれる人が多めになる傾向なので、どうぞご了承ください。
    いるかについては迷いました。本当は複数つけたかった!
    結局、私の読書傾向をよく調べた上で推薦してくれたrikuzaiさんのもとへ。

    今回お薦めいただいた作品については整理中ですが、出ているタイトルだけでも50を超えてます。
    単純に考えても半年以上の分量の補給となります。どうもご馳走様、じゃなくてありがとうございました。
    これでしばらくは募集する必要ないほど読みたい本が増えましたが、またいずれ質問する時はよろしくお願いします。

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