「サラリーマン金太郎」
「GTO」
「ショムニ」
「スカイハイ/劇場版」
テレビ局による大量宣伝の映画は必ず成功すると言っても過言ではない昨今ですが、
これらはテレビドラマ発でありながら失敗した映画です。
これらの映画が何故失敗したのか?という理由が知りたいです。
内容評価以外の側面、特に宣伝等におけるテレビ局の関与の仕方などが知れるとなおうれしいです。
どこからが失敗にあたるのかがわかりませんが、その5つはすべてテレビドラマからの移植として映画を作ったからあまり人気が出なかったのでしょう。
1クールで12時間ぐらい放送されてるわけですから、いまさらお金を払って2時間を見に行く必要は無いと客は思ったのではないでしょうか。
木更津キャッツアイは、再放送等で人気が出ましたが元々は視聴率は悪かったはずです。
ただ、再放送やDVD等でじわじわとあとになってファンを得た番組だったと思います。
TRICKに関してももともと深夜のドラマですし万人受けするような内容ではなくて好きな人は好きというある種マニアックなファンがいる番組が映画になっても成功するんじゃないでしょうか?
質問であげられている失敗した映画は、ドラマとしては失敗ではなかったのですがそういったマニアックなファンがいなかったために
TVでやるなら見るけど映画館にわざわざ行ってまでは見ないということの結果じゃないかと思ってます。
そうですね、マニアックかどうかというのは結構大事なポイントですね。
「踊る~」も視聴率は良かったとはいえ、コアファンが多かった作品ですし、映画の中にもそのような仕掛けが随所にありましたし。
ドラマの映画化と言いつつ「ショムニ」はドラマとキャストが違っていたり「スカイハイ」はアクション映画になってドラマとはジャンルが明らかに違っていたりと宣伝すればするほどドラマとの違いが浮き彫りになりドラマファンからはそっぽを向かれたという印象があります。
残り三作品についてはドラマ自体を見てないのと、「明日があるさ」以外の劇場版があったことすら知りませんでした。
「サラリーマン金太郎」と「GTO」は劇場版のテレビCMを見た記憶がないのであまり宣伝に力をいれていなかったのではないでしょうか。
なるほど!「スカイハイ」がジャンルが変わっていたというのは知りませんでした。
「サラ金」と「GTO」の宣伝の件に関しても興味深いです。ありがとうございます。
「明日があるさ」は日テレ40周年記念作なので宣伝に力を入れてないってことはないのではと思っているのですが、認知度は低いようですね。
単純に中身と話題性の差でしょうね。
質問文の5つはそれほど中身が評価されていた物語ではありません。
例えば「明日があるさ」は吉本芸人などキャスティングが話題になり初回で高視聴率をとりましたが、徐々に下がっていき、7話あたりから最終回までの視聴率は平凡なものだったと記憶しています。
もともと中身が面白くて人気が出たものではないため、映画版の人気が出なかったのだと思われます。
「サラリーマン金太郎」は先に映画化されたんじゃなかったですか?
そこからドラマ化されたので、大量宣伝には当てはまらないと思います。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%B...
「GTO」は反町隆史の全盛期で、内容ではなく反町人気でしたよね。
反町ブームはそれほど長く続きませんでしたし、映画版が出る頃には人気がかなり落ちていたと推定出来ます。
「ショムニ」に関しては唯一内容が面白くて人気が出たと思いますが、映画版の主演が江角マキコじゃなかったことが大きかったと思います。
遠藤久美子と高島礼子になったので「まったく別もの」という印象を受けました。
ショムニのファンでも見に行きたいと思う人は少なかったでしょう。
「スカイハイ」はそもそもなんで映画化されたのかがわからないぐらいです。
あれって深夜ドラマでしたよね。
深夜の中で人気があるといっても視聴率5%ぐらいで、スカイハイ自体を知らない人が多かったと思います。
そこまで大衆受けしていた内容では無いのでは。
それに対して「TRICK」も深夜ではありますが、この人気は内容が秀逸だったせいでしょう。
古畑任三郎のように秀逸なストーリーと面白いキャラ設定によって流行った珍しい例だと思います。
「踊る!大捜査線」もキャスティングの話題性やタレントの人気をあまり利用しておらず、内容で勝負している映画だと思います。
「木更津キャッツアイ」はジャニーズ人気ですね。
ジャニーズのおっかけは内容に関係なく何度も見に行くでしょうから。
詳細なご回答ありがとうございます。
「サラ金」に関してはwikiの記述を見るとやはりドラマが先のようですね。
しっかりSP版もやって映画公開に合わせています。
とするとある程度の大量宣伝ではないかと思うのですが。
「GTO」反町人気などはご指摘いただかなければ気付きませんでした。
そういうブーム的な要素は確かにありますね。
つまりは「ドラマの内容評価が高く、そこのファンがいるもの」→「映画も成功」ってことなんでしょうか。
そのときに「必ずしも映画の内容は高くなくても良い」と。
ただ、そうすると「GTO」や「サラ金」のケースがやはり引っかかる・・・。ドラマの内容も悪いとは思えませんし、コアファンもいそうですし。
劇場まで行って見たいストーリかどうかだと思います。
さすがに、宣伝のうまさだけでは、難しいのではないかなと。
「TRICK」「木更津キャッツアイ」「踊る!大走査線」
これ、脚本しっかりしてますよね。(主観かもしれないけど)
>「サラリーマン金太郎」
>「GTO」
>「ショムニ」
>「スカイハイ/劇場版」
これ、原作が漫画なんですね。
テレビドラマ発でも、原作があるものとオリジナルのものとは分けたほうが
宣伝効果とかを調べるのにはよいような感じがします。
まあ、原作が小説、漫画で、TV化、映画化して大成功してるのもありますが、
やっぱり、ストーリ(内容)の部分が大きいと思います。
ストーリーの重要さはもちろん大切というのはわかっているのですが・・。
例えば、上記に無い「ナースのお仕事 ザ・ムービー」や決して面白いとは思えない「大奥」なんかは(興行的には)成功しています。
どちらもフジテレビの作品ですが、同じくフジの「GTO」なんかは失敗している。
この差は単純に時代に即したマーケットってのもあるんでしょうが、やはり「宣伝」が大きく関わってくるのではないかとも思ってます。ちなみに「ショムニ」はキャスト総とっかえがありましたが、それに加えてフジテレビが製作に関与しませんでした。
このあたりを突き詰めて考えたいなと思っております。
「TRICK」「木更津キャッツアイ」「踊る!大走査線」は
堤・宮藤・君塚と豪華な脚本家の存在が大きいからじゃないかな。
映画にとって脚本ってのは面白さを左右する上で大きいと思いますよ。
宣伝は、いくら宣伝しても面白くなきゃいかないし、宣伝が少なくても
面白ければ、評判になっていくもんだからね。
多くの人は、面白いって評判を聞けば行くし、つまらないって評判を
聞けばいかなくなるので宣伝の効果というのは
評判が広まる前の最初だけだと思いますね。
確かに。私も脚本が重要とは思います。
ただ、例えば「踊る2」の脚本が良くできているものかと言えば、全くそうは思えませんし。
そのあたりはもちろん個人差があるんでしょうけど。
「宣伝は評判が広まる前」というのは同意です。
特に「アンフェア」の映画版や「大奥」映画版などは宣伝の初動のみで持っていって、
後が延びなかった典型なんですかね。
とはいえ「西遊記」なんかはさらに宣伝の勢いが違うのでもはや内容どうこうでも
ない気もするのですが…。
確かかなり前に日経エンタで読んだネタですが、同じようなことが書かれていました。
そこで書かれていたのは「明日があるさ」や「サラリーマン金太郎」はドラマよりもスケールを大きくしすぎて失敗しているのではないかということです。これらの映画のターゲットはドラマをみていた人々。彼らが求めるのはより凄いストーリーや映像よりも、ドラマと同じように楽しめるちょっと豪華版の作品。もっといえば、ドラマの延長線上にある作品。
そういう意味では、「ショムニ」はキャストが違うことから論外。「スカイハイ/劇場版」もテイストが違うので、同じく。「GTO」も反町さんの人気もあるかもしれませんが、やはり舞台(学校)が変わると違う作品ととられるのではないかと思います。
逆に「踊る大捜査線」などはある程度スケールは大きくても、それはあくまで踊るシリーズの範疇と考えられるので、ドラマをみていた人もみにいきたいと感じます。直前に新作ドラマをみせたり、宣伝でも凄さだけをアピールするよりも、同時に軽さを演出している部分もありましたし。これが青島がアメリカで事件を解決するなんてストーリーだと間違いなく失敗していたと思います(ありがちなパターンではありますが)。
(日経エンタの)記事のなかで対比として出されていたのは「ナースのお仕事 ザ・ムービー」ですが、これなんかは典型的ですよね。映画だからといって、豪華なキャストが新たに参加するわけではなく、ちょっとした事件が起こるだけ。しかもその犯人がウド鈴木。ドラマをみていない人ならば、どこにみる価値があるんだろうと思いますが、みている人からすればそこが逆に魅力なのではないでしょうか。ここに名優なんてつれてこられた日にゃあ作品の雰囲気を壊してしまいます。
現在公開中の「HERO」の宣伝もまさしくそんな感じ。最後の事件とか、最強の敵現る!とか、無闇に煽ることをせずに(いちおういってはいますが)、ドラマのテイストをベースに木村拓哉さんの魅力を最大限発揮しているドラマだと伝える。松本幸四郎さんやタモリさんを全面に出せばもっと話題を稼げるだろうにそれをせずに、あくまで木村拓哉で押し倒す。それは原作のドラマが木村拓哉さんの魅力で観られたものであると(フジテレビが)考えているからではないかと思います。
「大奥」なんかは物語とか関係なく、綺麗な着物をみるために観ている人が大半であることが予想できます(あと、どろどろ)。つまりは着物に金を掛けて、これだけ綺麗なものをつくったよ!と宣伝すれば自然と人は入る。「アンフェア」と「大奥」があとが伸びなかったというのは、期待していたものが足りなかったということではないでしょうか。
おおお、それはもしや2002年12月号の日経エンタではっ!
その記事内容が非常に読みたかったのですがまだ探せてませんでした。とても参考になります。ありがとうございます。
「ドラマを見ていた人がターゲット」「ドラマの延長線上」等、ごもっともだと思います。
「GTO」は舞台が違うんですね…、知りませんでした。
確かに、「踊る」も一歩間違えば失敗していた可能性がありますね。
もう一つ思ったのはどのドラマもスペシャル版や続編などを繰り返しやって、認知度を事前に上げているっってことでしょうか(そのあたり、「GTO)」や「サラ金」はどうだったのか、調べてみたいと思いますが)。
あと、「大奥」「アンフェア」は延びなかったものの、興行的に失敗はしていないですので、やはりその当たりフジテレビの地力が出たと考えるべきなんでしょうね。
うーん、それだと「TRICK」「木更津キャッツアイ」「踊る!大走査線」なんかの成功の説明が付かない気が……。
ちなみに、成功、失敗とはあくまで興行的見地からです。