「カラマーゾフの兄弟」の次に読むべき本をご推薦下さい。

私、通勤電車の中での読書が毎日のささやかな楽しみです。これまでは何の考えもなく「いま読みたい本」を次々と手に取ってきました。が、「これから死ぬまでいったい何冊の本を読めるのだろう?」と考えると怖くなり、「読まずに死ぬとホントにもったいない本」から読みたいと考えるようになりました。で、最初は誰に相談しても異論がないであろう「カラマーゾフの兄弟」です。そこで、冒頭の質問です。私が、「カラマーゾフの兄弟」の次に読むべき本をご推薦下さい。繰り返しますが、キーワードは、「読まずに死ぬともったいない」です。

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  • 終了:2007/09/18 05:55:03
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回答25件)

id:hblm No.1

回答回数243ベストアンサー獲得回数23

ポイント12pt

キーワードは、「読まずに死ぬともったいない」です。

そんなの他人に教えるのはもったいないじゃないですか~。ってくらいの本ですね?


読了されてるかもしれませんが「ドグラ・マグラ」

国内ミステリィ作品の最高峰です。私はミステリィの垣根を問わず最高だと思っています。


ドフラエスキーがお気に召したのなら埴谷雄高の『死靈』でしょうか。きっとこちらも気に入っていただけます。

id:hareo

早速のご回答、ありがとうございます。

う〜ん、「他人に教えるのはもったいない本」というより、それを読むとこれまでの人生が一変してしまう、それを読む前と読んだ後では、目の前の風景が全く変わってしまうような本、といった意味です。(説明足らずですみません)

でも、ご推薦いただいた本、参考になります!どちらも学生時代に途中で挫折した本です・・・でも通勤電車の中でなら読める気がします。ちなみに「ドグラマグラ」に出てくる大学は、私の母校です。学部は違いますが。

2007/09/11 06:39:56
id:yositune No.2

回答回数113ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

死ぬことと見つけたり〈下〉 (新潮文庫)

死ぬことと見つけたり〈下〉 (新潮文庫)

  • 作者: 隆 慶一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

稀代の名著です。

id:hareo

隆慶一郎作品は未読です。参考にします。

ありがとうございました。

2007/09/11 07:13:21
id:xenobia No.3

回答回数96ベストアンサー獲得回数1

ポイント12pt

通勤電車の中で「カラマーゾフの兄弟」を読破するなんて、凄い集中力ですネ。その集中力があれば、私が完読できなかった

「失われた時を求めて」(プルースト)に是非 挑戦していただきたいですね。更に

「楽園の喪失(失楽園)」(ミルトン)、

「クリスマス・キャロル」(ディケンズ)、

J.ジョイスとか。私は改訂版以前の物しか持っていませんが、

「妖精の女王」(スペンサー)。

私が読んだ物としては、

「神智学大全」(パウエル)、

「ハーフィズ詩集」、

「千夜一夜物語」(バートン)、今日が丁度 9.11 という事で言うと

「銀河帝国の興亡」(I.アシモフ)、この中に登場するミュールは現在のビン・ラディンそのものですね。アシモフが描いた様に最後はハッピー・エンドになってくれるとイイんですが。

「パイドロス」(プラトン)、軽い物として

「O.ヘンリー短篇集」、

「風車小屋便り」(ドーデ)、

「グリスターン(薔薇園)」(サァーディー)、

「幸福の王子」(オスカー・ワイルド)。最後のモノは翻訳物の児童文学として紹介されるコトが多いのですが、愛の本質をコレほど見事に描き出した文学があるでしょうか!?或る意味では、「星の王子様」(サン・テグジュペリ)の中で示唆されている事は全てコノ中に書いてあると思います。愛の本質は一つなのですネ。

id:hareo

〉通勤電車の中で「カラマーゾフの兄弟」を読破するなんて、凄い集中力ですネ。

・・・いえいえ、もう通勤電車の中でしか集中出来ない体になってしまいました。帰宅してからは、リラックスしすぎて、眠ってしまうのです・・・。

さて、たくさん紹介頂き、ありがとうございます。

「失われた時を求めて」は何度も手にとるのですが、最後まで読み通す自信がなく、未読です。

SFはこれまで食わず嫌いだったので、「銀河帝国の興亡」は読んでみたいと思います。

読みたい本リストが増えてうれしいです。ありがとうございました。

2007/09/13 02:39:42
id:KUROX No.4

回答回数3542ベストアンサー獲得回数140

ポイント12pt

ドストエフスキーのほかの作品を読むべきというのが

ふつうかなと思います。

「カラマーゾフの兄弟」だけ読んだぐらいでは、

死ぬともったいないですよ(苦笑)

http://www.coara.or.jp/~dost/25.htm

id:hareo

おっしゃる通りですね・・・。ドストエフスキーの他の作品も読んでみます。学生の頃、いっき読みした「罪と罰」あたりから再読したいと思います。ありがとうございました。

2007/09/13 02:39:48
id:Second-house No.5

回答回数388ベストアンサー獲得回数6

id:hareo

「グレート・ギャツビー」は学生の頃、読みましたが、当時はあまりピンと来ませんでした・・・。でも今読むとまた違う印象かもしれませんね。今度は村上春樹訳で読んでみたいと思います。

ありがとうございました。

2007/09/13 02:33:54
id:tyfona No.6

回答回数15ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

短編集ですが文学が芸術であることがよくわかります。

愛 (文学の冒険シリーズ)

愛 (文学の冒険シリーズ)

  • 作者: ウラジーミル・ソローキン
  • 出版社/メーカー: 国書刊行会
  • メディア: 単行本

id:hareo

amazonのデータベースによると「グロテスクかつアンチ・モラルな短篇集」とありますね。最近、このように形容出来る小説を読んでいないので、一度手に取ってみたいと思います。

また、翻訳者が私が読んだ「カラ兄」(光文社古典新訳版)の亀山郁夫氏なので、訳者つながりで次の本を選んでみるのもいいかもしれませんね。

ありがとうございました。

2007/09/13 02:39:55
id:boojum No.7

回答回数12ベストアンサー獲得回数2

ポイント12pt

(ナポリを見て死ね!)

 本業の余暇を本に親しむ、我々凡百の読書人は……ざっと一生涯に一万冊も行けば上出来、といった所ですかねえ。名前順に並んだ本棚の「あ」から初めれば「い」にさえ辿り着けるかどうかと云う数字。しかも18世紀以前に没した全ての人がドストエフスキーを読めなかったように、私達もまた私達以降の無数の作家を見逃してしまうのでしょう。

 まあ、せめて図書館の地縛霊にだけならぬよう、走馬燈で振り返った時「それでもこれを読めたんだから……」と思えるようなものを見付けられたらと感じますです。

 さておき。本題ですが、三島由紀夫『豊饒の海』とマルグリット・ユルスナール『ハドリアヌス帝の回想』で如何でしょ。どちらも世に誉れ高い名著ですが、「本と人生」といったような視点から見ますと、どちらも作家に取って「畢生の大作」である点で共通します。


三島由紀夫『豊饒の海』

http://www.amazon.co.jp/%E6%98%A5%E3%81%AE%E9%9B%AA-%E4%B8%89%E5...

 名作中の名作なのでここでは粗筋を省きますが、つまり1巻で死んだ主役の生まれ変わりが2巻に、そのまた生まれ変わりが3巻に……と輪廻転生を軸に繋がる全4部構成の作品です。大判500頁近いたっぷりとした紙幅に、重油の海を思わせるようなこの作家特有の濃ゆーい文章を連ね、登場人物が独りでに浮き上がってくるまで描写を重ねて、1巻のみでも膨満感を覚える程の長編。それをこれでもかとばかり4つ迄積み重ねた所に何か言い知れぬ気迫が漂っていまして……1冊読み終わって長息を吐き、顔を上げた所でしかし (まだ続く) と目の眩むような心地がした事を覚えています。

 三島由紀夫は生涯自分の「美意識」を追求し、それをぐらぐら煮詰めた煮凝りを作品として世に問うた、といったような感のある作家ですが、この豊饒の海四部作ではそうして天突く高さまで積み上げてきた彼の美学――例えば「速く生き若く死に美しい死体になる」事だとか「忠節を尽くし主義を全うし英雄的犠牲となって最期を遂げる」事だとか――が、それよりももっとずっと大きな流れに呑まれ、崩壊する様までが描かれているように思います。

 まるで自分自身の半生を否定するような……などと言ってはあんまり解釈が直線的なようですが。どうあれ、三島由紀夫はこの作品を入稿したその日に市ヶ谷駐屯地へ向かい、一騒ぎ起こした末に割腹自裁を遂げたそうで。

 まあ、何かと小難しい思想論は脇に除けておいても、一人の人間が死を眼前に睨みながら綴った文章であり、晩年には「哲学云々よりまずは物語である事」を志していた作家の、まさしく入魂の一級エンターテイメントであります。美しい悲恋の第一部「春の雪」から、まずはお気軽にどうぞ。


マルグリット・ユルスナール『ハドリアヌス帝の回想』

http://www.amazon.co.jp/%E3%83%8F%E3%83%89%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%...

 三島に比べると、日本での知名度はぐんと落ちてしまうかもしれませんが……400年近い歴史を誇るフランスの王立学士院、アカデミー・フランセーズ。定員40名を厳守する世界でも最高峰に近い文学者の牙城に、史上初めて席を占めた女性会員である、と云う事を挙げれば世評の程は伺えるのでないでしょうか。

 早くに母を亡くし、父に就いて幼少時からとことん古典教養を蓄えた方だそうで、ぐっと抑えを利かせた格調高い文章がそれも成程と思わせます。『ハドリアヌス』はユルスナール女史がまだ十代の頃に志した作品の構想……それは実在したローマ皇帝の生涯を忠実になぞり、歴史の欠損部分を空想で補って、まるで晩年の帝その人であるかのように、自身の生涯を振り返る回想記を書く、などと云う謂わば「とんでもなく不遜」な試みでした。

 事実彼女はその出来映えに到底満足できず、その後もライフワークとしてその草稿に手を入れ続け、数限りない反故を重ねて、関連資料を収集する傍らでは自分の足でもローマの遺跡を訪れ、更にはハドリアヌス帝が読んだと思しき当時の著作は残らず目を通すなど、殆ど偏執的と言うに近い努力を積み重ねて尚「まだ私はこの作品を書くに値しない」「その時期ではない」と厳しく自分を叱咤し続け……30年近い月日を経た末に、とうとう一篇の長編として上梓しました。巻末にはその過程が日記の断片めいた形で併録されていますが、作者の冷静・沈毅な人柄を伺わせる一方で、一つの目的に齧り付いてけして諦めない、まるで求道者めいた不撓不屈の行状記としてもまた別種の迫力があり、何か頭の下がるような心地がします。『刑務所のリタ・ヘイワース(映画版邦題:ショーシャンクの空に)』の主人公アンディーみたい……なんて言っても通じる人にしか通じない比喩ですが。

 本編にも少し触れておきましょう。作品は帝政ローマ屈指の名君、史上稀なる賢帝と讃えられたハドリアヌスの「一人称」で語られ、前述の通りその最晩年、老境に達した帝王が自身の生涯を顧みる形式になっています。全て合理を尊んで施した数々の施策と、広大な帝国を廻る視察の旅。その反面で、用兵術に長ける連戦連勝の名将であった事、自ら陣頭に立ち、質朴を好んで戦場では一兵卒と変わらぬ生活を送った事。世界史略年表で見てさえ魅力的な人柄が、文豪の筆で鮮やかに描き出されるくだりは実に読み応えがあり、回想記は更に最愛の愛人であった美青年アンティノウスとの記憶、彼を喪失した事による深い絶望、そしてその先で静かに待ち構える自身の老いと、やがて来る死についての観照へと導かれていきます。

「夕暮れにたちこめるきらめく霧をながめ、少しずつ岸の輪郭を見分けてゆくように」「わたしも自分の死の横顔を見定めはじめている」そう語る作者の声が、もはやハドリアヌスその人の声以外では有り得ないと思わされてしまう不思議な陶酔感、一時代に一人と称えられる作家の、しかも一生涯に一つという大吟醸の一冊。これは強めにお薦めです。



 と、随分長くなりましたが、まあドスト先生に比べれば何て事ないし息継ぎも出来るし――と云う事でひとまずご容赦を。

 それからこれは無用な付け足りなのですが、ある作家の代表作を読む時……例えば『豊饒の海』が美学瓦解の話とするなら、三島美学の精華である『金閣寺』を先に知っておいた方がより楽しめるとか。そう云った「急がば回れ」的な側面も読書にはありますよね。人間どうも砂時計について考え始めると、加速はつきますがその分ブレーキが緩みがちです。「明日死ぬように生き、永遠に生きるように学べ」最高の一瞬が訪れた時に溢れ出さないよう、なるたけゆとりも確保しておきましょう。

 つい交通標語みたいな括りになってしまいました。重ねてご容赦。

id:hareo

「ハドリアヌス帝の回想」は須賀敦子さんの「ユルスナールの靴」を読んで以来、ずっと読みたいと思いながら、今に至っている本です。boojumさんの文章を読んでいたら、なんだかすごく読みたくなってきました。

「明日死ぬように生き、永遠に生きるように学べ」・・・本当にそうですね。背筋が伸びました。ゆとりも持ちつつ、本と親しむようにします。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/13 02:49:23
id:hoge072 No.8

回答回数6ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

「グレート・ギャッツビー」

作者:スコット・フィッツジェラルド

いろんな方が翻訳されてますが、

私は野崎 孝さん翻訳のものが一番好きです

id:hareo

先ほども書きましたが、学生時代に読んだ時は、あまりピンときませんでした。でも今読んだら、受ける印象はきっと違うでしょうね。本には再読の楽しみもあるところがいいですね。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/13 02:52:14
id:knockeye No.9

回答回数223ベストアンサー獲得回数11

ポイント12pt

『カラマーゾフの兄弟』のあとなら、とりあえず『悪霊』ですね。

悪霊 (上巻) (新潮文庫)

悪霊 (上巻) (新潮文庫)

  • 作者: ドストエフスキー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

悪霊 (下巻) (新潮文庫)

悪霊 (下巻) (新潮文庫)

  • 作者: ドストエフスキー
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

後は、わたくしの趣味で挙げさせていただきますと

ナボコフの『ロリータ』

ロリータ (新潮文庫)

ロリータ (新潮文庫)

  • 作者: ウラジーミル ナボコフ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

翻訳は絶対に若島正をおすすめします。

パトリシア・ハイスミスの『変身の恐怖』

変身の恐怖 (ちくま文庫)

変身の恐怖 (ちくま文庫)

  • 作者: パトリシア・ハイスミス
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • メディア: 文庫

イーヴリン・ウォーの『ブライヅヘッドふたたび

ブライヅヘッドふたたび

ブライヅヘッドふたたび

  • 作者: イーヴリン ウォー
  • 出版社/メーカー: ブッキング
  • メディア: 単行本

上の二作は吉田健一の訳で。

アニータ・ブルックナーの『英国の友人』

英国の友人 (ブルックナー・コレクション)

英国の友人 (ブルックナー・コレクション)

  • 作者: アニータ ブルックナー
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • メディア: 単行本

トルーマン・カポーティの『冷血』

冷血 (新潮文庫)

冷血 (新潮文庫)

  • 作者: トルーマン カポーティ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

丸谷才一の『横しぐれ』

横しぐれ (講談社文芸文庫)

横しぐれ (講談社文芸文庫)

  • 作者: 丸谷 才一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア:

井伏鱒二の『駅前旅館』

駅前旅館 (新潮文庫)

駅前旅館 (新潮文庫)

  • 作者: 井伏 鱒二
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

吉行淳之介の『暗室』

暗室 (講談社文芸文庫)

暗室 (講談社文芸文庫)

  • 作者: 吉行 淳之介
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • メディア: 文庫

谷崎潤一郎の『猫と庄造とふたりの女』

猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)

猫と庄造と二人のおんな (新潮文庫)

  • 作者: 谷崎 潤一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

上の四方は何を読んでもはずれません。

森鴎外の『渋江抽斎』

渋江抽斎 他    旺文社文庫 1-4

渋江抽斎 他 旺文社文庫 1-4

  • 作者: 森 鴎外
  • 出版社/メーカー: 旺文社
  • メディア: 文庫

中島らもの『ガダラの豚』

ガダラの豚〈1〉 (集英社文庫)

ガダラの豚〈1〉 (集英社文庫)

  • 作者: 中島 らも
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 文庫

ガダラの豚〈2〉 (集英社文庫)

ガダラの豚〈2〉 (集英社文庫)

  • 作者: 中島 らも
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 文庫

ガダラの豚〈3〉 (集英社文庫)

ガダラの豚〈3〉 (集英社文庫)

  • 作者: 中島 らも
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: 文庫

きりがないのでこのへんで擱筆。

ここにあげた本は読まないともったいないです。まちがいなく。

とりあえず買って積んでおきましょう。

id:hareo

「読まないともったいない本」、たくさんありがとうございます。

「カラ兄」の次は「悪霊」ですかぁ。確かにドストエフスキーをまとめ読みすると、人生変わるかもしれませんね。・・・何も変わらない怖さもありますが・・・。

2007/09/13 02:55:31
id:Yota No.10

回答回数453ベストアンサー獲得回数28

ポイント12pt

「カラマーゾフの兄弟」って、たしか人の生き死にに関わるように深刻な本ですよね。そこから連想して、漱石の後期三部作。

「彼岸過迄」「行人」「こころ」

夏目漱石全集〈6〉 (ちくま文庫)

夏目漱石全集〈6〉 (ちくま文庫)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • メディア: 文庫

夏目漱石全集〈7〉 (ちくま文庫)

夏目漱石全集〈7〉 (ちくま文庫)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • メディア: 文庫

夏目漱石全集〈8〉 (ちくま文庫)

夏目漱石全集〈8〉 (ちくま文庫)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • メディア: 文庫

テーマの深さ、構成の妙、文体の鋭さ、いずれも超一流と思います。

id:hareo

夏目漱石は学生の頃、どっぷりはまって、ほとんどの作品を読みましたよ。「彼岸過迄」「行人」「こころ」も、この順に読みました。

あぁ、また読みたくなってきました。「三四郎」「それから」「門」という順読みも好きです。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/13 03:00:43
id:momomomiji No.11

回答回数3ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

僕も『カラマーゾフの兄弟』を読まれたのであれば、『悪霊』をお勧めします。この本は、ドストエフスキーの生涯の作品の中でも一番のものと聞いています。また、ドフトエフスキーの作品では『未成年』『白痴』『悪霊』という順番で読むという順番があり、進むにつれて内容も濃くなっていきます。ぜひご一読を!

また、トルストイの『復活』はぜひ読んでいただきたいです。ここに、人間の救いが全て詰まっています。一文字一文字をじっくりと味わってください。

id:hareo

あっ、またもや「悪霊」ですね。「未成年」「白痴」「悪霊」という順番は知りませんでした。挑戦(?)の価値ありですね。

お恥ずかしいことにトルストイはまだ一作も読んだことがありません。・・・確かに、読まずに死ぬのはもったいないですね。今度手に取ってみます。

2007/09/13 03:08:09
id:uranio No.12

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

>それを読むとこれまでの人生が一変してしまう、それを読む前と読んだ後では、目の前の風景が全く変わってしまうような本、といった意味です。

では私の人生観が一変した本を紹介します。

ものぐさ精神分析 (中公文庫)

ものぐさ精神分析 (中公文庫)

  • 作者: 岸田 秀
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • メディア: 文庫

続 ものぐさ精神分析 (中公文庫)

続 ものぐさ精神分析 (中公文庫)

  • 作者: 岸田 秀
  • 出版社/メーカー: 中央公論社
  • メディア: 文庫

小説ではなく、心理学の大学教授の本です。

心理学とはいってもありきたりなハウツー本のようなものではなく、著者独自の観点から人の心の機構や成り立ち、それによって過去の歴史を分析するという本です。

大学の時にこれを読んで以前から悩んだり考えていた疑問がいくつか氷解し、分からなかった世界に光が差すような思いがしたのを覚えています。

文章もうまくて分かりやすく読みやすいと思うので是非お勧めします。

id:hareo

ご回答、ありがとうございます。

学生時代、ニューアカブームの流れで読んだのを思い出します。確かに、あのときの読書体験は、「目の前の風景が変わってしまう」ほどのインパクトがありました・・・。う〜ん、今度再読してみます。どんな印象なんだろう?

2007/09/13 03:11:32
id:ha0 No.13

回答回数38ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

近代日本文学の金字塔-不朽の名作の数々

近代文学をより身近に感じられるシリーズ。一度は読んでみたかった、もう一度読みたかったと思わせる、著名な作家の作品ばかり。芸術性あふれる作品は日本語を見直すことにもなります。

さまざまな特徴

・本文は2色刷り 

・読みやすい大きめの文字

・読む前に役立つ「作品のポイント」「あらすじ」

・難しい語句はその間近に解説 

・スピーチや手紙に使える例文

・巻頭には作家や作品に関する資料写真やイラスト

・巻末には作家と作品に関する年譜

文学シリーズ ラインナップ

1

夏目漱石 I 「坊っちゃん」

2

夏目漱石 II 「こころ」前編

3

夏目漱石 III 「こころ」後編

4

夏目漱石 IV 「三四郎」前編

5

夏目漱石 V 「三四郎」後編  

6

樋口一葉 「にごりえ」「たけくらべ」ほか

7

宮沢賢治 I 「注文の多い料理店」「銀河鉄道の夜」ほか

8

宮沢賢治 II 「風の又三郎」「オツベルと象」ほか

9

宮沢賢治 III 「春と修羅」ほか

10

芥川龍之介 I 「鼻」「河童」ほか

11

芥川龍之介 II 「羅生門」「奉教人の死」ほか

12

芥川龍之介 III 「蜘蛛の糸」「侏儒の言葉」ほか

13

新美南吉 「ごん狐」「おじいさんのランプ」ほか

14

太宰治 I 「桜桃」「人間失格」

15

太宰治 II 「斜陽」

16

太宰治 III 「走れメロス」「ヴィヨンの妻」ほか

17

森鴎外 I 「雁」ほか

18

森鴎外 II 「山椒大夫」「舞姫」ほか

19

種田山頭火 「草木塔」

20

中原中也 「山羊の歌」「在りし日の歌」

21

北原白秋 「まざあ・ぐうす」

22

萩原朔太郎 「月に吠える」ほか

23

菊池寛 「父帰る」「恩讐の彼方に」ほか

24

梶井基次郎 「檸檬」「城のある町にて」ほか

25

島崎藤村 「若菜集」

26

正岡子規 「歌よみに与ふる書」ほか

27

石川啄木 「一握の砂」「呼子と口笛」

28

与謝野晶子 「みだれ髪」「舞姫」ほか

29

有島武郎 「生まれいずる悩み」「カインの末裔」

30

伊藤左千夫 「野菊の墓」「奈々子」ほか

全部で3150円

http://www.daiso-syuppan.com/product/02_product-04.html

id:hareo

ダイソーってすごいですね。驚きました。

2007/09/13 03:12:23
id:yoshigyu1318 No.14

回答回数171ベストアンサー獲得回数7

ポイント12pt

読まずに死ぬともったいないという本なら、

トルストイの人生論がおすすめです。

この本を読めば、あなたの人生に対する考えが変わるかもしれません。

人生論 (角川文庫)

人生論 (角川文庫)

  • 作者: トルストイ
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • メディア: 文庫

id:hareo

〉この本を読めば、あなたの人生に対する考えが変わるかもしれません。

・・・自分で質問しておきながら、面と向かってこう言われるとコワいものですね・・・。

コワいですが、今度手に取ってみます。

ご推薦、ありがとうございました。

2007/09/13 03:15:56
id:Dain No.15

回答回数9ベストアンサー獲得回数2

ポイント12pt

「読まずに死ぬともったいない」を、いろいろ読み替えてみました。この中に、あなたの人生を一変させてしまう本は、必ずあります。

+------------------------------------------------------------+

■1■ 東大教師が新入生にすすめる100冊

  「読まずに死ぬともったいない」を、

  「ある程度の本を読めるなら、これは読むべき」

  と読み替えました

  さらに、「ある程度の本を読める」を東大新入生に置き換えて…

  【東大教師が新入生にすすめる100冊】

  http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2007/04/100_d0c8.html

+------------------------------------------------------------+

■2■ 徹夜するほど面白かった小説

  「読まずに死ぬともったいない」を、

  「徹夜するほど面白いから、読まずに死んだらもったいない」

  と読み替えました

  そして、「徹夜するほど面白かった小説を教えてください」と

  はてなで質問したら…

  【徹夜するほど面白かった小説を教えてください】

  http://q.hatena.ne.jp/1141226898

  ↑をまとめたもの↓

  【徹夜するほど面白かった小説】

  http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2006/03/post_3870.html

+------------------------------------------------------------+

■3■ 文学全集・古典

  「読まずに死ぬともったいない」を、

  「定番」

  と読み替えました

  「文学全集冬の時代」と呼ばれていますが、池澤夏樹が選んだ

  世界文学全集が11月から刊行されます

  納得と驚きが混ざっているラインナップです

  また、古典は敬遠されがちですが、光文社古典新訳シリーズが

  非常に読みやすい「定番」を出しています

  (hareoさんが読了された「カラ兄」もありますよ)

  わたしが死ぬまでに全読したい、文学全集・古典のリストは、

  以下にあります

  【文学全集を立ちあげる】

  http://dain.cocolog-nifty.com/myblog/2007/04/post_9587.html

id:hareo

ご回答、ありがとうございます!Dainさん、いつも読んでます!

・・・読んでない本だらけで、本当にクラクラします。生きている間に、いったいどれだけの本を読み、血肉にできるのでしょうか・・・。どれだけ読みたい本があっても、今この時には、一冊の本しか読むことができないという現実・・・。

今の私には■3■が一番ぴったりきます。池澤夏樹さんが選ぶ世界文学全集、すごく興味があります。信頼出来るガイドと山に登るのも良いですね。

2007/09/15 04:11:07
id:crashtruck2 No.16

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

村上春樹「1973年のピンボール」

ヘッセ「クヌルプ」

宮台真司「終わりなき日常を生きろ」

を推薦いたします。

id:hareo

ご回答、ありがとうございます。

村上春樹さんの「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」は高校生から大学生にかけて読んで、衝撃を受けました。以来、何冊かの解説本なども読み、再読もしましたが、面白いですよね・・・。

宮台真司さんも何冊か読みましたが、最初に読んだ時、確かに衝撃を受けました。

「クヌルプ」は未読です。amazonなどで見てみると評価高いですね。ヘッセは「車輪の下」くらいしか読んだことがないので、今度手に取ってみます。

2007/09/15 01:51:52
id:citro007 No.17

回答回数19ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

 「ナポリを見て死ね」という言葉(美しいナポリの街並みは、それほどの価値がある)がありますが、そういう意味で価値がある本を読んでみたいという良質問だと推察します。

 「カラマーゾフの兄弟」ほど、総合的かつ丁寧に書かれた素晴らしい本を読んだあとは、他の本を読むと「あー、時間を使ってしまった、自分の読書時間は(死ぬまでに)限りがあるのに」という思いで「がっかり感」を味わうことがあるでしょう。

以下の三つの視点で本を読むといいのではないでしょうか。

・再読-「墓場にもっていきたい書」を見つけよう。それは、過去読んだ本の中にあるかも知れません。昔読んで、「あれは良かった」という本を読む。

・各出版社の文学大全集HPをみて、その中から自分にあった本を文庫本で買う(通勤時読書を考慮して)

http://homepage1.nifty.com/ta/shin/zen.htm

http://www.atomi.ac.jp/t-tosyo/oshirase/booklist22.html

・歴史物を読む。「小説」というジャンルでは「カラマーゾフの兄弟」の後に読む小説はどれを読んでも、「喰い足りない感」がでることが予想されます。分野を変えるのもいいと思います。

例 中公文庫「日本の歴史」(27冊)

    同文庫の「世界の歴史」が面白かったのですが、残念ながら廃盤になっているようです。古本屋さんによくあり、私は今でもときどき買って、ぽつりと読んでいます。

id:hareo

おっしゃる通り、「再読」は良いですね。・・・でも、そんなに、再読するほどたくさんの本を読んでいるわけでもありませんので・・・。

たまには分野を変えるのも良いかもしれませんね。でも、まあ、「カラ兄」を読んだからといって、他の小説がもの足らなくなるほど、読み込めているわけではありませんので・・・。まだまだ「小説」も普通に楽しんで読みます。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/15 04:10:15
id:blue0 No.18

回答回数28ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

人生観が変わったと思ったのは、トーマス・マンの魔の山でしょうか。結核で療養する事になった未熟な青年が閉鎖された療養所に出会う様々な人によって成長していくという小説。

今、読むと古くさい教養小説といった感じですが大学生に時に読んでくらくらした思い出があります。

魔の山〈上〉 (岩波文庫)

魔の山〈上〉 (岩波文庫)

  • 作者: トーマス マン
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • メディア: 文庫

あと加賀乙彦の宣告。ドストエフスキーには死の家の記録という作品がありますが、これはその日本版といった小説。なのでリアルさはこっちの方があると思います。作者自身医師で処刑を待つ死刑囚と接していた経験をこの小説に生かされています。生と死がぎりぎりのところにいる死刑囚にその賛否以上に命の価値とはという命題を感じます。

宣告 (上巻) (新潮文庫)

宣告 (上巻) (新潮文庫)

  • 作者: 加賀 乙彦
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

id:hareo

どちらの作品も未読です。「魔の山」はずぅーと読んでみたいと思いつつ・・・。

加賀乙彦さんは、ドストエフスキー作品に関する著作もあるようですね。まずは図書館で手に取ってみます。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/15 02:03:40
id:takeuchi_t No.19

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

読書の最も大きなたのしみの一つは、書物(テキスト=織物)のつながりをたどって、ひとつの物語にとどまらないより大きなうねりを感じることです。

『カラマーゾフの兄弟』につながりのある作品を選び、その作品からもさらに次の作品へ世界を広げていく。そんな読書をお勧めします。

下記の4作品を推薦します。

■『カラマーゾフの兄弟』に影響を与えた古典として

ゲーテ『ファウスト』

■ドストエフスキーの問題意識をたどって

ドストエフスキー『悪霊』

■『カラマーゾフの兄弟』から現代文学への飛躍として

カート・ヴォネガット『スローターハウス5』早川書房

ISBN-13: 978-4150103026

「人生について知るべきことは、全てフョードル・ドストエフスキーの『カラマーゾフの兄弟』の中にある。だけどもう、それだけじゃ足りないんだ。」

■『カラマーゾフの兄弟』への更なる深読みとして

亀山郁夫『ドストエフスキー父殺しの文学』NHKブックス

ISBN-13: 978-4-14-091007-8

id:hareo

おっしゃる通り、読んだ作品から次の作品へと世界が広がるような読書をしたいですよね。

貴重なリスト、ありがとうございました。

2007/09/15 02:05:41
id:stikky88 No.20

回答回数1ベストアンサー獲得回数0

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ボルヘスの 伝奇集 です

個人的には私の人生でベストな小説です

id:hareo

ボルヘス作品は、これまで何度も挫折してきました・・・。でも通勤電車の中なら読めるかも、です。

ご推薦、ありがとうございました。

2007/09/15 02:07:59
id:triton2007 No.21

回答回数45ベストアンサー獲得回数1

ポイント12pt

カラマーゾフの兄弟の次は、さらにドストエフソキーを知る、

という意味で、ドストエフスキー作品をお勧めします。

 地下生活者の手記

 貧しき人々

 白痴

このあたりを読むとドストエフスキーをぐっと好きになるでしょう。

カラマーゾフの兄弟、悪霊、罪と罰、あたりは主題で似てるので、

同系統を極めたいなら悪霊あたりでしょうね。

 小生としては、白痴を30回くらい読んでますね。

id:hareo

ドストエフスキー作品をさらに、というご意見ですね。これまでぽつりぽつりと読んでは、フッーと息継ぎするように、他の著者の作品を読んでいましたが、やはりドストエフスキー作品をまとめて読む、というのもありですね・・・。それもアリ、のような気がしてきました。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/15 22:08:49
id:kazuhiko_0kb No.22

回答回数2ベストアンサー獲得回数0

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「カラマーゾフの兄弟」を読まれたのであれば、

同じくドストエフスキーの作品である「白痴」「罪と罰」を強くおすすめします。

特に「罪と罰」は何度も繰返し読む価値があります。(というか一度じゃ全然理解できない気が…)

結構長いですので覚悟は要りますが。

また関連して、江川卓先生の著書、『謎解き「罪と罰」』も読むと更に面白いです。

翻訳は江川先生のものがオススメですが、

新潮文庫のものは別の方(名前は失念しました。今手許に本が無いもので)

が翻訳されていて、受ける印象が結構違います。

もし「罪と罰」が気に入られたら、是非両方読んでみてください。

話は全く変わるのですが、

・敦煌(井上靖)

・むかしあけぼの(田辺聖子)

・土左日記(紀貫之)

・日はまた昇る(ヘミングウェイ)

も個人的には非常にオススメです。

高校程度の英語の知識と辞書があれば、

ヘミングウェイは原文でも読めなくはないです。

id:hareo

やはり、ドストエフスキー作品を、というご回答ですね。謎解き本(というのでしょうか?)の力を借りる、というのも一興ですね。

学生の頃読んだきりになっている「罪と罰」をもう一度読もうかという気になってきました。当時は岩波文庫で読んだので、江川卓先生の訳だったようです。

井上靖さんも最近に気になっている作家です。「敦煌」も読んでみたいです。

ご推薦、ありがとうございました。

2007/09/15 22:15:41
id:cergey No.23

回答回数4ベストアンサー獲得回数0

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『罪と罰』を読まれたらそのあとに、もし未読でしたら『ハムレット』『オセロー』『リア王』なんていかがでしょうか。

いわゆる西洋文学の金字塔であり下敷きであり、「読まずに死ぬともったいない」のキーワードにぴったり嵌る作品ではないかなと思います。

少なくとも間違いなく面白いですし。

で、もうひとつ。

もしこれも未読でしたら『聖書』なんてどうでしょうか。

文学的な素養として。西洋文学の重要キーワードがてんこ盛りです。

id:hareo

シェイクスピア!良いですね!あのとんでもなく長い言い回しと喩え、たまりませんよね。大好きです。蜷川幸雄演出の舞台で、シェイクスピアの面白さにはまり、メジャーな作品はほとんど読みました。シェイクスピアこそ、再読すればするほど、新しい発見がある作品ですよね。

「聖書」は、ダイジェスト版でしか読んでません。でもなかなか「素養」というほど身に付いていません。やはり「再読」が必要ですね。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/16 01:03:26
id:rakutenshopping No.24

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カルメン

人類に脈々と流れ続ける、恋という、愛という、切っても切れない

熱い血潮。

この作者は人生の「本物」を知っている、と思いました。

id:hareo

メリメ「カルメン」ですね。全くの未読なので、今度、手に取ってみます。

ご回答、ありがとうございました。

2007/09/17 07:36:48
id:tora007 No.25

回答回数2ベストアンサー獲得回数0

ポイント12pt

『カラマーゾフ』の後で読む本として、ドストエフスキーの他の作品は他の方がすでに紹介してくださっているので、国を変えて、ヘッセの『デミアン』をおすすめします。

デミアン (新潮文庫)

デミアン (新潮文庫)

  • 作者: ヘッセ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • メディア: 文庫

もう1点、ジッドの「地の糧」をおすすめします。ジッドの作品のなかでは最高傑作だと思いますが、文庫では絶版みたいです。ネットか神田の古本屋街で入手可能だと思います。

■ジッド「地の糧」

  • id:boojum
     ナボコフの『ロリータ』は私も好きな話なのですけれど、知らぬ間に新訳が出ていたなんて! びっくりして検索してみたのですが、その過程で旧訳=大久保訳が拙訳の代表選手のように扱われている事を知り二度びっくりしました。私的には翻訳不能の悪評高いナボコフをよくぞここまで……と云うくらいで、寧ろ良訳の類に数えていたのです。
     然るに。段々と調べていってみたら、いわゆる大久保訳には59年、74年、80年と順次改訳されていった3つのバージョンがあるそうで、誤訳の多さを指摘されたのは河出書房から出た初版。05年新版の訳を担当された若島さんによると、「59年版(河出書房)と80年版(新潮文庫)は殆ど別物」で、80年版に関しては寧ろ「細かいところまで正確な読みが行き届き、しかも日本語としてこなれた上質の翻訳」「明らかにプロの仕事だと思います」などかなり好意的なご様子。じゃあ私が読んだのは……と棚を引っ繰り返してみて一安心、確かに80年版でした。


     では旧訳に対する新訳の意義は、と云うとこれもなかなか面白い事情があるようで。若島さんの表現を引用すると、

    『ただ、僕が今回翻訳していて思ったのは、もちろん誤訳の問題はありますが、それは大きなものではない。どんな翻訳にも誤訳はありますから、ある部分を取り上げてここは間違っているじゃないか、というのはあまり意味が無い。全体としてどのくらい見ているかが大事で、そういう意味ではよく出来ています。ただ、私の意見としては、ちょっと上手過ぎる。上手過ぎるからつるつる読めてしまうんですよ。それは個人的には、私がナボコフを読んでいる感じとはだいぶ違っていて、簡単に言うと、ナボコフの英語ってすごく変なんですよ。すごく読み辛いですし、文章としてもおかしい。例えば私自身が気分よく読めるのはやっぱり伝統的なスタイルのイギリス小説ですけれども、それから見るとナボコフの文章って絶対許しがたい(会場笑)。それを翻訳で平らに均してしまうと、結局どの小説も同じに見えることになってしまう。だから今回のストラテジーは、やっぱり変なものは変に見えるようにしよう、ということだったんです。ですからソフトな新潮文庫と比べるとハードカバーだけに内容的にもかなりハードで(笑)、たぶん読みにくいと思います。それは意図的なもので、私のナボコフの読み方なんです。だからもし私の翻訳を読んで分からないと思われたら、新潮文庫を参照していただければ(会場大笑)、どうなっているのかが分かると思います(笑)』

     成程なあ、と云う感じがしてきます。この方は京都大学院の文学科教授、日本ナボコフ協会の運営委員も務める方だそうで、99年の『ディフェンス』以降一連のナボコフ新訳に関わってこられたようです。こちらの『ロリータ』も読んでみたくなってきました。


    参考URL:
    「対談◆若島正×沼野充義」
    http://www.toshoshimbun.com/SpecialIssuepages/Nabokov/review1.html
    「qfwfqの水に流して Una pietra sopra ナボコフ再訪(3)」
    http://d.hatena.ne.jp/qfwfq/20061105/p1

    (新訳ってどんな感じですかー、と聞こうとコメント開放待ってる間につい自己完結してしまったのでした。)
  • id:boojum
     それはそうとこちらの質問、何だか開く度に眼鏡の数が増えますね。まあ価値ある本を探し歩くのは本読みの基本的な本能として……やっぱり「読まずに死ねない」と云う逸失利益のようなものの脅迫は誰に取っても重たいテーマなのでしょうか。


     上にホルヘ・ルイス・ボルヘスの名前がでましたが、彼は一篇も長編を書かずにノーベル文学賞候補まで推された風変わりな作家であり、且つは書痴の偶像とも言うべき「砂の本」を現世に持ち込んだ偉大な先達、そして「盲目の図書館長」であります。講演録なぞの印象では穏やかな、はにかみ屋のお爺さんといった印象なのですが、それが幼年期からまあ読むわ読むわ……まるで活字の行間に生きてきたような方で。
     盲目と云う言葉を使いましたが、それは無論生得のものではなく……かといって目の酷使から来る類の後天的なものでもなく、家系から来る遺伝の問題だったそうで。ボルヘス爺さんは少年時代から既に将来の失明を知らされていた事が、自伝風エッセイに見えます。これはとても印象深い記述なのですが……

    『緩慢な失明が、すでに子供のころから、わたしに忍び寄っていた。それは暮れなずむ、夏の夕べの薄明りのようなものだった』

     この文章は『このことは別段哀れを誘うことでもなければ、劇的なことでもない』――と続いていきますが、しかし。視力障害を宿命として理解し、覆い被さるようにして本を読んだ少年。どんな気持ちで書に対したのだろうと想像すると、何か訳もなく泣きたいような気持ちになりませんか。私はなるんです……。
     で、ここまでが前置きとして、このボルヘスが晩年――現に光を失った後の事なのですが、何やら興味深い言葉を残しています。曰く、

    『わたしはこれまで新しいものを読むよりも、むしろ再読しようと努めてきた。新しいものを読むよりも、何度も読み返すほうがわたしには大切なことに思われる』――続けて、『もっとも読み返すためには、一度読んでいなければならないが、わたしの書物崇拝とはそのようなものである』

     はてさて。これは例え話に過ぎませんけれど、「もしも私に永遠の時間が与えられたら」? 「たった一冊の本を、無限に読み返し続けたい」そんな心の在り様もあるのかもしれません……と、そんな事をふと考えたのでした。雑文失礼。


     あ、あと『伝奇集』は私からもお薦めです。ちょいと人選ぶかもしれませんが。
    http://d.hatena.ne.jp/asin/4003279212
  • id:hareo
    ボルヘスの言葉、興味深いですね・・・。少年時代からすでに将来の失明を知り、本を読み続けたボルヘスの言葉は、今回の質問に対する究極の答えなのかもしれませんね。いつか再読するための書物崇拝・・・本を読むという行為は、深く、不思議な行為ですね。

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