健康状態や、身体能力、知性などに惹かれる点に関しては、種の保存の観点から容易に理解ができるのですが、容姿に関しては分かり兼ねています。
というのも、現代では、容姿以外に秀でた点がない人が異性を惹きつけるということが日常茶飯事に行われているように思います。(そして、容姿が良いだけで種を残したものが、子孫をうまく反映させられているかというと、イコールにならないような気がします。)
容姿が優れた点が何故異性を惹きつけるか、ということを生物学的、科学的に考察して下さい。
ずっと気になっていました。
宜しくお願い致します。
(偉そうな質問の口調ですみません!)
おしりが大きい女性に惹かれるのは骨盤がしっかりしていて子供を産む能力が高いからといいます。
胸が大きい女性に引き付けられるというのにも理由があります。
昔猿のように4足歩行をしていたときに、メスのおしりが目線の高さにありましたが、
2足歩行になったときに、おしりに似た形の大きな胸が目線の高さにあるので、惹かれるそうです。
本題の顔の容姿ですが、生物の生殖期の年齢に大きく影響を受けています。
人間の場合歳をとればしわも出て新陳代謝が下がった皮膚は黒ずみ頬は垂れ下がります。
その為、しわのない白く張った肌の女性に惹かれます。
化粧などで白い肌にして、目じりを描いたりするのも少しでも若く見せるためです。
特殊な人を除いて子供の顔に女性的魅力を感じないのも、それがまだ生殖期特有の女性的な顔になっていないからでしょう。
時代により顔の流行はあるでしょうが、一貫して女性が子供を産みやすい10代後半から20代の特有の容姿というのが男性を引き付けるということです。
ハンディキャップ理論はどうでしょうか。
http://www.netdecheck.com/coffee_break/new%20column/004/index.ht...
この理論に対して、なぜメスがオスを選り好みするかということの説明としてハンディキャップ理論というのが1975年にイスラエルの学者によって提唱された。どんなアイデアかというと、オスの綺麗な色 や羽は、オスが自らの遺伝子が優れていることを示すためのデモンストレーションではないかというものである。つまり、大きな飾り羽は生存競争に打ち勝つためには、全く役に立たないにもかかわらず、 そのオスは立派に生き延びているから、そのオスはすばらしい力を持っているということになるというものだ。その意味においては、オスの綺麗な羽や色は、無駄であれば無駄であるほど良いことになる。 無駄であることがオスにとっては意味があるということだ。
恐らく綺麗と思う容姿は「オスの綺麗な色 や羽は、オスが自らの遺伝子が優れていることを示すためのデモンストレーション」に等しいのでは
結局、容姿はsexアピールの能力の高さを表し、異性を魅力する容姿が高い種は子孫を反映させる能力が高い、ということですね。
これで少し納得しました。
どうもありがとうございます!
本来は「容姿が優れている」という概念自体、生物学的には存在していません。
例えば山田花子や久本雅美は日本人の感覚ではブサイクだと言われていますが、一部の国ではどの日本人よりも好かれる顔だったりします。
つまり、一般的にブサイクと呼ばれる人は「日本人の顔から離れている」というだけで、人類規模で見たら優劣なんて存在しないのです。
日本における「格好いい」「可愛い」という概念は、日本人の顔に少しだけ欧米人の顔を足し、お洒落をしている人間のことです。
日本人は過去に欧米人に対して劣等感を持ち、憧れを抱いたことからこういった感性が生まれたのではないかと思います。
人類で唯一、容姿の優劣があるのは「太っていること」だけです。
これは「裕福」を象徴し、生物学的にも人を惹きつける要素です。
しかし先進国においては「裕福」が当たり前のことになっており、それを求める人間も減っていきました。
今でも多くの発展途上国ではデブであるほどモテるのです。
御回答どうもありがとうございます。
garyoさんが御回答下さったような考察は、生物学的な観点からできるような気がしますが(孔雀の羽とか、鳥のsexアピールのダンス等)、生物学の世界では、容姿の優劣について学術的な研究はなされていないのでしょうか?
御回答、どうもありがとうございました。
まず、容姿に関して次の2通りの考えがあると思います。
①容姿は「遺伝的性質のうち、健康状態・身体能力・知性なども含めて表現された部分」と考える人
(つまり、先天的な要素に加えて、後天的に獲得した要素や生育暦が顔の造作や表情に影響を強く与えると考えている)
②容姿は「遺伝的性質のうち、純粋に両親から受けついだ、肉体的造り(骨格や筋肉のつき方、パーツの形)のみが表現された部分」と考える人
(純粋に、先天的な要素によって容姿が決まると考えている)
私は①の考えに近いので、容姿がよいことは、親から譲り受けた
先天的な骨格や、身体能力、健康状態も運良くよかっただろうが、
後天的に獲得する性格、知性、に関してもよいのだろう、と
受け止めます。もちろん例外は必ずいるだろうとは思っています。
容姿とは、顔の造作だけではなく、表情や雰囲気を含んでいる
ものと考えるからです。
>容姿以外に秀でた点がない人が異性を惹きつけるということが
と、書かれているように、tomoyuki28さんは容姿と後天的
獲得要素を別に分けて考えているように見受けられます。
確かに、容姿以外になにもなさそうな人はいますが、本当にそれは
「なにも秀でた点」はないのでしょうか?
ただ単に、現在の価値観からみたときに、
秀でた点がないだけなのかもしれない、とは思えないでしょうか。
時代が違えば、強く生き残り、繁栄する性質を持った人なのかも
しれない。
また、「容姿が良いだけで他に取り柄なし」というのをわざと
演出するのが「クール」というような戦略かもしれません。
あるいは、一般的に「よくない」と思われていることが、異性に
とって、「好ましい」と思われる場合も多いと思います。
「不健康そうな薄幸な美人」→頼ってもらえて常に優位に立てそう、自分の意思で離れていかない
「ワイルドで乱暴で単純」→強いため守ってもらえる、多くの富を(他から剥奪することによって)得られそう、操縦が容易
こういった性質を、「自分にとって都合よい」と感じて
容姿が良いことにプラスアルファとして加点している可能性も
考えられます。(この場合、容姿が良いけどほかはダメ、
とは感じず、容姿が良い上に自分にとって最適、と感じる)
人が他の動物の顔を見ても、あまり個体の区別が
(自分の家のペットは別でしょうけど)つかないのに、
「人の顔」は、すぐに見分けがつきますよね。
「誰々さん」とか、さっき会った田中さんと
今見ている鈴木さんが別人である、とかの区別は。
このようなことから考えても、人にとって「容姿(顔)」と
いうのは、その人の健康状態とか、知性とかを知る以前に
最重要な情報を発信している部分である、とも考えられます。
長々と書いてしまいましたが、容姿は他の検討事項と同列、
またはそれ以上に「種の保存の観点」上、何らかの重要な
意味を持っている、と言うのが
「容姿によって選ばれている」原因ではないかと勝手に
思っています。
ただ、人の好みはいろいろなので、「一般的に容姿の良い人」を
個人のパートナー選びにそのまま適用できないことも多々あります。
ジャニーズ顔は「ああ、キレイなお顔ですね」と思っても、
「つまんねえ顔だな。付き合うならパス」と私は思うので。
単純な「何々の能力の高低」でなく、「個としての差別化」を
図るために容姿(顔)があるのではないかと
個人的には思っています。
「かけがえのないあなた」という感覚をもち、
子供を養育する期間容易に離れなくするために。
なるほど。(1)と(2)の分別による考察が大変興味深かったです。
容姿を形成する先天的要因と、後天的要因を分析し、その比率を分析する、というのは容易なことではなさそうですね。
ここから議論を考え直す必要があるかも、と思いました。
解答どうもありがとうございます。
>容姿の良い人間
身体のラインが良い等の見た目に関する事は、
イコール健康状態にも関係する=種の保存の観点にも直接的に関係する、
と思うので、「顔」が良いと捉えて回答します。
ちょっと差別的な捉えられ方をされる人もいらっしゃるような発言ですが
ご容赦を。
日常生活において、重度精神障害者のヒトの「顔」を見た事が有ると思います。
フシギな叫びを上げていたり変な動作を繰り返していたりしますね。
芸能人並の美人、美男子を思い浮かべられますか?
いませんね。
また、テレビなんかで犯罪者の顔が出る事が有ると思いますが、
精神を病んでいるような異常犯罪者の顔…。
これもまた、芸能人並の美人、美男子を思い浮かべられますか?
いませんね。
先天的なものも関係しますが、
顔には精神の健康状態がかなり出るものだと思います。
いわゆるブスでも、そのことをまったく気にかけていなくて、
卑屈にならずに健康な精神で生きている人は、以外と救いようがないほどの
ブスにはなっていないと思います。
顔の善し悪しで判断するのは、「精神の健康」を見てるんだと思います。
★流行に左右されないレベルの
極限に不細工な人のことについて言っています
こういうことに関しては、どちらが先天的で、どちらが後天的、というのをなかなか証明しづらい問題ですよね。
新たな観点からの考察どうもありがとうございます。参考になりました。
トレンドは国や時代によって大きく違いますが、総じて美男美女とされる人は顔が左右対称キラリティーなことが前提となります。
美的感覚は人によって千差万別ですので生物学的にどうかとはっきりしたものはありませんが、通説のレベルで言うと、顔の左右が同じであるということは遺伝子的なレベルでの特異性がない、育成環境において特異な環境で育っていないという「見てわかる特徴」につながります。
よって、(そのものにとって)容姿の良いと判断される人間が異性を惹きつけるということは健康な相手を見た目で判断するということであり、ひいては健康な子孫を獲得しうるという利点につながるわけです。(この傾向はラットなどのレベルでも…確認できたようなそんな記憶があるけどちょっとあいまい。)
平均顔は魅力的
http://www.biol.s.u-tokyo.ac.jp/users/shinkajin/face/study-2.htm...
なぜ左右対称が魅力的かというと、左右対称な顔を作るためには、
ストレス耐性が強く、免疫能力が高くなければなりません。
したがって左右対称な顔というのは良い遺伝子を持っているという指標となるのです。
「容姿の良さ」の科学的観点からの解析、とても勉強になりました。
貴重な情報をどうもありがとうございます。
昔TVでいっていましたが、日本人の顔の配置の平均をとると美人になるそうですよ。つまり、平均的な人を元来好むのではないでしょうか。遺伝子的に離れた人を排除するのかもしれません。
まあ、現代においては欧米的な顔が好まれるのでしょうから、あてはまらないのかもしれませんが
なるほど。
とても参考になりました!
貴重な情報をどうもありがとうございます。
※「生物学的に」とのことですので言葉遣いが酷いのはご勘弁下さい。
少しずれた回答になりますが、♀側の出産コストが大きな要因です。
生物のオスは一度生殖行為をしてもすぐに生殖行為を再開することが可能ですが、メスは妊娠・産卵(胎生)・子供の出生までに長い時間と苦労(コスト)が必要です。ですから、一回の出産を無駄の無いものにするために優良なオス遺伝子を求める戦略を取ります。これはほぼ全ての生物種に当てはまります。この戦略により、「容姿の整った」、というか遺伝的に問題なさそうな外見の異性を求めます。容姿の良い、というのは遺伝子的に問題なさそう、ということです。
ほかの生物では良い遺伝子を持ったオスと交尾すればよいだけですが、では人間界ではイケメンばかりの男性がモテモテかと言うとそういうわけではありません。それも女性側の戦略を考えると理解できます。人類は胎生で乳児・幼児を育てる必要があります。人間は交尾後の出産後もきちんと面倒を見てくれることが子供(自分の遺伝子相続人)を育てるのに必要です。というわけで、イケメンでなくても面倒見が良かったり、いろんなことに気がついてくれる気の利いた男性(家族の危機を救ってくれるオス)を好きになるのではないでしょうか?
もしかしたら容姿にひきつけられる女性は遺伝子重視、情愛でひきつけられる女性は家庭と子孫の存続重視と言えるかもしれませんね。
最後に、現代社会の異性ビジュアル重視についてですが、自己遺伝子存続や幼児保護の戦略とも違う戦略です。これは私の想像ですが、以前は「生殖や育児に有利」=「その異性にドキドキ(脳内麻薬物質)」という本能的な脳内の成功報酬ルールが存在してたのに、マスメディアの登場により「具体的(肉感的)な生殖希望」=「ドキドキ」のリンクが切り離されてしまったのが原因であると思います。
つまり、そういった「カラダ」と「興奮」のリンクがなくなって、脳内の興奮・ドキドキ感だけがどんどん先鋭化していったために、現在のビジュアルだけでいける女性や二次元にどっぷり嵌れる男性という種族が誕生できたのだと思います。
また、女性と子供に対する社会的な保障ができてきたことが男性の選択に全てをかけるという戦略が必要なくなったことも要因のひとつかもしれません。
こんな大学教養レポートレベルの回答でよろしかったでしょうか?
ちなみに私はノースリーブを着た女子が好きですが、これに関しての説明がつかず困っています。
> この戦略により、「容姿の整った」、
> というか遺伝的に問題なさそうな
> 外見の異性を求めます。容姿の良い、
> というのは遺伝子的に問題なさそう、
> ということです。
やはり皆さんここを指摘されますね。
なるほど。
他にも、新たな考察をいくつか頂いて、参考になりました。
御回答、どうもありがとうございました!
人間は「社会」を形成して、その範囲で生きる事を殆どの固体が選択している動物です。
社会を形成している動物は多いのですが、今、私達が知る限りでは人間より高い知能を持った動物はいません。
こんな考え方があります。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E7%94%9F%E7%89%A...
利己的遺伝子
血縁淘汰説を見れば分かるように、自然選択で選ばれているのは、実は遺伝子である。遺伝子は細胞の機能を介して生物の形質を作り上げる。生物たちは、その機能をもって競争し、競争に勝ったものだけがその子孫をのこす。それが進化をもたらす。この事を辿ってみると、利己的性格を持った分子である遺伝子(利己的遺伝子)が、自分の作った生物体という名の生存機械(サバイバル=マシン)を使って、サバイバルゲームを演じている、と見る事が出来る
そして、こんな話もあります。
http://www.menicon.co.jp/company/news/vol38.html
人が得る情報の80%は目から入ってくると言われます。特に情報化社会といわれる現在、パソコンや携帯電話、ゲームなど目から入る情報の量および重要性はますます高くなっています。
私達の身近にいる動物でも、人の容姿を判断して行動するものがいます。
例えば、カラス。子育ての時期に巣の近くを歩く人間を襲うことがあります。場合によっては、人の背丈や体の大きさなどを判別して、カラス的判断で「弱そうな」人間を襲う、といいます。
人間はより高い知能と高い視覚能力を持ちます。利己的遺伝子の保存、単純に考えれば自己の個体保存の為に色んな事を行います。しかし、表層意識で言語を使って意識できる部分は思考のほんの一部だとも言われます。多くは感覚、という部分で考えていたりします。考えた結果は「気持ち」などで表されます。
個体保存の為に一番素朴で分かりやすいのは「好き」という感覚です。「好きなものは好き」という言葉が表す通り、「何故?」ということを説明できない場合は多いです。
でも、何等かのメリットが自分にもたらされるから、接していたいなどの気持ちを持つわけです。
目から入った情報で、「好き」という感覚を学習した場合、好きになった対象の特徴は比較的よく記憶されます。これを人に対して繰返した場合、幼少時から積み重ねられて言葉で説明できるような具体的記憶が失われた後でも感覚的記憶が残ります。
これらの記憶に基づいて、目に入った新たな対象物の映像を比較して、「好き」という特徴に一致する部分が多かったり、程度が高かったりすれば、好きという程度が高くなっていきます。
そして、「好き」という対象が人間の異性であれば、「容姿が良い」というように判断をしたりするわけです。もちろん容姿が良いという判断は、マスコミからの情報などからの学習など、本来の「好き」とは別の要素が加わることにはなります。
そして「好き」なものは例外は有りますが、普通は大切にしようとするのが社会的動物としての人間の行動パターンです。
簡単には、大体こんな感じの理由から、「好き」と思われる容姿を持つことは自己個体保存にメリットがある、と理解されます。
だから、少しでも容姿を良くしようとする人達が多く出てくる訳です。「好き」と思われる事が増え、周りの人間達から大切に扱われることが多くなる事が期待できる、ということがあります。
特に沢山の異性から大切に扱われることになると、自己固体保存の次に大切な自己繁殖、つまり性的関係を持つ相手の選択・決定の機会が増え、より簡単になる、という事が期待できるのです。
容姿の良い人間が異性を惹きつけるという事には、こんな感じのメリットもあるわけです。
進化論や、社会心理学のミームの概念に興味があり、個人のライフワークとして勉強をしておりますので、上記の解答に賛同致します。
上記引用2点、とても参考になりました。
御回答、どうもありがとうございました!
容姿の良い人間という事は、アメリカのどっかの研究によると、顔の左右の対象性の度合いが高いほど好かれるという研究結果があります
(さらに、自分の顔に近い異性に好意を持つとか)
生物学的には、左右の対象性が高いほど遺伝子に異常が少ない(可能性として)と判断され、より良い子孫を残す本能に訴えかけるのではないかという説があります
参考になる情報、どうもありがとうございます。特に化粧のあたりが勉強になりました。
> 時代により顔の流行はあるでしょうが、
> 一貫して女性が子供を産みやすい
> 10代後半から20代の特有の容姿
> というのが男性を引き付けるという
> ことです。
ここの10代後半から20代の女性の中でも、他の条件が同一でも、一部は魅力的な容姿で異性を惹きつける理由を、生物学的な観点から、「容姿の差のメリット」についてもう少し知りたかったです。