ある企業が複数(5つ)のブランドを保有しているとします。現時点ではどれも同じくらいの価値しかもっていません。またどの価値をあげるのにも同じだけのコストがかかるとします。
さて、こういった場合に手元にブランド価値向上の為の資金がある場合、この資金を全てに均等に投入するのとどれか1点に集中投下するのとどちらが全体のコストが上がるのかを知りたいのです。
まったく同じ内容でなくても良いですので参考になる調査や研究があれば教えて下さい。
http://72.14.235.104/search?q=cache:iMJV8hXuW1QJ:blog.radionikke...
http://www.cafeglobe.com/career/promotion_ir/bals/index3.html
インテリア雑貨業界の勝ち組といわれる「フランフラン」でおなじみのBALS。
まず、フランフランの明快なコンセプトワークから取り掛かり、
明確な顧客像の打ち出しによって、ライフスタイルショップとして、従来の雑貨市場の他社と差別化を第一にスタート。
そのヒットをもとに、経営基盤をつくりました。
その後登場する、いくつかの兄弟ブランドは、あくまで基本ブランドが軌道にのってからの展開を前提としています。
まず、該当の5ブランドのなかから、その企業の価値や、経済力をあげる主軸ブランドをつくり、時期をずらしてブランディングの展開範囲を広げる。というのがいいのではないでしょうか?
突出した部分で、まず企業の知名度、信頼性をあべてから、
新市場開拓を行うほうが、販促費用の効率化につながるとおもいます。
http://www.smrj.go.jp/keiei/dbps_data/_material_/chushou/b_keiei...
「選択と集中」という戦略的な意味からは、もちろん1点への集中投下に意味があることは間違いありません。また1点に集中させれば、それだけブランド・マネージャーの人件費やらその他諸経費も抑えられるので良いだろうという考えもあるでしょう。しかし、これだけではいかにも不十分です。
ブランドを1つに絞れば、そのブランドがコケてしまえば、皆おじゃんですよね。ご質問の内容は「選択と集中」vs.「リスク分散」という非常に古くて新しい難しい問題なのだと思います。
これを考える1つの方法としては、ブランドに投入した資金が結果として回収できず、損失が出るリスクをコスト(期待値)として計算する方法ではないでしょうか。私が言いたい内容に近いレポートを発見したので、まずはそのURLを貼ります。
http://www.jftc.or.jp/shoshaeye/contribute/contrib2001_02.pdf
複数のブランドそれぞれには、市場環境などから独自の「コケる可能性(%)」が判定されるでしょう。そうして、あるブランドがコケた場合の損失額とコケる可能性(%)を掛け算すれば、損失の期待値が得られます。
次に、それぞれのブランドは完全に独立しておらず、シナジーがある場合が多いと考えられます。あるブランドのイメージが悪化した場合に、同様に売れなくなる可能性が高いブランドなどの間には相関があり、その場合は、先のレポートにあるように、同時にコケる可能性も計算に入れるべきだと思われます。
仮に、あるブランドがコケた場合には、投資が回収できないだけでなく、そのブランドをクローズするためのコスト(例えば人員削減費用)がかかるとする場合は、会社がつぶれないために、引当金としての資金を準備しておくことが必要です。この引当金も、一度設定すれば動かせないお金ですから、ある意味コストですよね。
まとめですが、ご質問「どちらが全体のコストをより上げてしまう選択なのか」の解答を得るためには、ブランドそれぞれのコケる可能性、コケた場合にかかる費用、そしてシナジーを知る必要があるということです。
厳密には、こうした計算には「Time Value of Money(貨幣の時間的価値)」の概念なども必要になってくるもので、非常に複雑です。そんな複雑な計算を解くことで、ファイナンス的な解答を得ることは可能ですが、そもそも「コケ可能性」というのはどれほど信頼できるものかが疑問です。通常のビジネスでは、こうしたファイナンス面での判断のみならず、戦略面や政治面での判断も大切になるということは最後に付け加えておきます。
資料のご紹介どうもありがとうございました。勉強してみます。
しろーとの意見ですが、各ブランドの環境によるのではないでしょうか?
シェア順位が高いほど利益率も高いという研究があったりするので、一般的には投資によりシェア順位を上げられる、もしくは守れるブランドへの傾斜投資が効率的ではないかと思います。
特にシェア1位で価格決定権を持てるようなブランドは価値が高いので、ここを目指せるブランドを優先するのがよさそうな。
一方、5ブランドとも現在1位が安泰であれば、等分の投資をしても良さそうに思えます。
ただ各ブランドの属するカテゴリーの成長性を考慮に入れるとそうもいえないかも。今後の成長が大きく期待できるカテゴリーであれば、現在のポジションを気にせず、力が付くまで全力投資というのもあるかもしれません。
あまりWebにいいのが転がっていないのですがこれの一番下とか。
http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/~takumat/archives/2005/10/index.ht...
ありがとうございます。ことがブランドという客観的評価ではなく主観的な評価によるものなので、なにかアンケートとかを使った実験がないかさがしているのですが、なかなかないものですね。
なるほど、やはりまずは一つに集中投下ですか。
ちなみにもし今の5つのブランドがどれもまったく同じようなものだとしたら、どんな視点で"主軸”を選べばよいのでしょうか。