以下の[変換対象]から安易な表現を除き、情緒溢れる表現に変換してください。
状況:
季節は冬、外は雪で、部屋の明かりは窓から差し込む雪の白い光だけです。つまり、部屋は暗いということです。見ている人の心理は、退屈であるか、少しもの悲しい感傷があると想定してください。
変換対象:
[水道の蛇口から水がポタポタとこぼれ、ステンレスが定期的に音を鳴らす]
例文:
[丸い、無機質に凍る蛇口から、透明な退屈が音を立てながらステンレスを打ち付け続ける]
素晴らしい表現力にはいるか賞、それ以外は均等配分とさせていただきます。
単なるURLの紹介はご遠慮ください。当たり前ですが、コピペ(コピー&ペースト)によるものもご遠慮ください。
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外の騒音は雪にかき消されている。凍りつきそうな水道管の中を必死でしずくが這い出して、ステンレスを叩いて奏でる音だけが響いている。
騒音と定義した上で「必死に」が出ているので、きっと街の風景なのでしょうか。
「奏でる」がいいと思います。
昨晩の私の退屈をまぎらす作業はうまくいったということだ。そのままでは雪で温度がうばわれた水道管は凍てつくはずだった。それを、ほそくほそく水をしぼって出す。このしぼり方に一時間かけた。目がさめてみると、みごと凍結はさけられ、水道からは水が断続的に、そう、続より断が長く、たれている。下はステンレス。水はつめたいとはいっても、零度より上だ。それに対し、ステンレスは外気温-そう、暖房なしなので零下五度-に冷えている。そのステンレスを暖かい水滴がたたいていく。。。
あくまで[変換対象]の内容から大きくはみ出て欲しくはなかったですが……。
(悪意がないのは分かります)
>零度より上だ。それに対し、
>ステンレスは外気温-そう、暖房なしなので
>零下五度-に冷えている。
やや説明口調なのが気になります。
(すみません)
どこか、遠くの世界の出口から、悲しげな音がこちらの世界へ現われては消えていく
うまいです。
この文章の上下に「蛇口」を直接的に表す単語が入れば、普通の小説内の文章としてそのまま十分通用すると思います。
また、
>遠くの世界の出口から
という表現が、蛇口を見る人物の寂しい心情を表しており、意識が雪に向いておらず、遙か遠くの何かを、ただぼうっと考えているように見え、良いと思いました。
暖をとろうと鉄のトンネルから這い出してきては、白くよどんだスポットライトを抜け、薄暗い鉄のステージでステップを踏み続ける。
確かにうまいとは思うのですが、部屋が暗く、一種陰鬱な心理であるという前提では
>ステップを踏み続ける
は軽快すぎる印象を与えますし、同じく
>スポットライト
もどちらかというとそれを助長している気がいたします。
仮に、見ている人物にとても嬉しい出来事があるのであれば、この表現でぴったりだと思います。
>暖を取ろうと
ここで単なる水しぶきが生き物のように感じられ、さらに嬉しい感じになってしまってます。
>白くよどんだ
雪の光がここだけ白くよどんでいます。大なり小なり雪は白ですから、陰鬱な空気の場合であっても、心理を表す表現としては
「ぼやけた白が、灰色の蛇口に映りこむ」
程度がおそらく適切だと感じます。
>鉄のトンネル
トンネルは確かに暗いのですが、堅い雰囲気を与え、“鉄の”というところでさらに硬質化します。確かに冷たい=堅いという感じにはなりますが、ベストではないかもしれません。
さっきから、流しで退屈が足音を立てている
私はそれを止めに行く気になれない
今また、思い出したように、あいつが一滴 落ちた
「あいつが一滴 落ちた」というよりも「それは一滴落ちた」が良かったかも知れません。
「締めたはずの蛇口からこぼれる透明な雫は、忘れてしまった憤怒のように散っていた」
>締めたはずの蛇口からこぼれる透明な雫は
ここまで好きです。しかし、“憤怒”はちょっとひねりすぎたかも知れません。“忘れていた”で打ち消しが入っているので、意味は分かります。しかし、やはりどうしても“憤怒”が目立ってしまう傾向にあるのが残念です。
蛇口はきれいに光っている。
水はきれいに光っている。
ステンレスはきれいに光っている。
なのに見える世界は濁ってる。
ちょっとひねりすぎかな~。
“光っている”という表現を統一したのはもちろん意識的にでしょうが、むしろそれぞれの光り方を描写した方がよかったですね。
「鉛色の口元から滴り落ちる孤独な雫が、冷たいリズムを響かせ続ける。」
ああ、いいですね。
この場合“リズム”がむしろ逆に孤独な感じを助長して、素晴らしいです。
都会派な感じ。
あれは、オレの涙だ・・・
ぽたん。
ぽたん。
うつろに乾いた視線は、蛇口から落ちる水滴を見つめているようでもあったが、ほの暗い部屋の中ではそれは見えるはずもなく、ただ空しく響くその音が、冷酷に時だけが過ぎていくことを告げていた。
ぽたん。
ぽたん。
ぽたん。
すみません、[変換対象]を逸脱しすぎると返答に困ります。文の上下にエピソードを付け加えすぎです。
>“あれは、オレの涙だ・・・”
はちょっと反則です。あくまで情景描写で心理を映し出してください。
>ぽたん
この羅列は、単純な詩であればこういった表現でも構いませんが、むしろ状況や心情を把握しづらくします。
表現として分かりやすいものを選択すればするほど、逆に伝わりにくくなってしまいます。
また逆に、饒舌な描写を用いすぎてもわかりにくい文章になってしまいます。わかりやすさと、表現豊かな単語を駆使して書くのは大変ですが、そこが腕の見せ所です。
>うつろに乾いた視線
これも、直接人物をさしている表現ですから、反則気味です。
>ほの暗い部屋の中ではそれは見えるはずもなく
漆黒であれば見えないのは分かりますが、“外は雪で、部屋の明かりは窓から差し込む雪の白い光だけです”と状況説明に書いたとおり、部屋に全く明かりがない訳ではありません。また、この表現内の出来事だとしても、“ほの暗い”のですから、蛇口が見えないほど暗いはずはありません。
質問に、人物の描写を風景によって表してください、と付け加えるべきでした。
これは私の説明不足です。すみません。
冷たい闇をすり抜けた清冽な雫が、張り詰めて凍てた心をおやみなく敲く。
し、渋い。
>張り詰めて凍てた心をおやみなく敲く。
本当に、心の中に冷たくにじんでゆくような、そんな印象です。
清冽な雫
惜しいです。清冽だとおそらく山中の清らかな流れを連想させますから、どちらかといえば退屈や悲しみとは逆の表現になってしまいます。
暗い部屋、水道という鉄分たっぷりの入り口から出る水は、きっと清冽な印象を与えないはず。
ああ、いいですね。
この場合“リズム”がむしろ逆に孤独な感じを助長して、素晴らしいです。
都会派な感じ。