銀行員が老人に、
『土地なんて相続税で全部もってかれちゃいますもんね』
と言っているシーンがあります。
この意味を教えて下さい。
今手元に本が無いので、記憶に頼っちゃいますが・・・
変額保険を銀行員が老人に勧める時のセールストークの言葉ですよね。
時代背景的には、バブルの絶頂期で土地の値段が天文学的に上がっていて、貯金もほとんど無い、年金暮らしのお年寄りの土地が、億単位の評価額になっている時代です。
このような家庭で、土地所有者である老人が死んだ場合、億単位の土地評価額に基づいて相続税が算出されるため、数千万円の相続税を支払わなければならないということが実際ありました。
しかし、土地以外これといった財産の無い一家の場合、数千万の相続税を支払うため、今住んでいる土地を売却(または物納)しなければ相続税が払えないことになります。
バブル期には、実際このようなことが多くあり、特にバブル崩壊直後には、税務署の土地評価査定の元になる「路線価」が市場価格よりも高くなるという逆転現象さえも起こっていました。
物語では、相続税支払いのために土地を取られなくするために、土地を担保に生命保険(変額保険)に入り、万一のときでも相続税を生命保険の死亡保障金で支払えるという詐欺まがいのセールストークを銀行員が行ったという流れになっています。
たとえば、現在の相続税の計算では土地評価額が1億3千万円だった場合、法定相続人が2人の場合は、基礎控除が5000万+1000万*2ですので、課税基準額が6000万となり、30%の相続税率となりますので、相続税額が1800万円になります。(細かな計算を除く)
つまり、1800万円の現金が無ければ、土地を売るしかなくなります。
波の上の魔術師を読んでいないので、前後関係が分からないですが、
●一般家庭で、貯蓄は普通程度なAさんが遺産を相続。
遺産の内訳は先祖代々の土地。預金などの金銭はあまりなかった。
↓
●Aさんが土地を相続するためには相続税や固定資産税を払わなくてはならない。
↓
●Aさんに相続税や固定資産税を払う余裕はない。
↓
●税の払い方に「物納」というのがある。
Aさんはそれを選択せざるを得ない。
↓
●国に遺産となる「土地」を税金の変わりに納付。
○結果「相続税を支払えないので国に土地を持って行かれてしまう」ということになるので、銀行員はそう言ったのでは?
本にはどう書いてあるか不明ですが、銀行員としては
『土地を後生大事に抱えていても子や孫には残せないので、売ってしまって、ウチにそのお金を預金として預けましょうよ』
『その土地にマンションを建てましょう。そのときにはウチでお金を借りてくださいね〜』
と持ちかけることはあると思います。
どちらが良いかは、人によると思いますが。
相続税や固定資産税を払えず、
“物納”するケースも多そうですよね。
有難うございました!
相続税は現金で…
かなりの負担になる場合も多そうですよね。
土地の価格よりも相続税の方が高い、または同価格という意味ですよ。
土地を故人から貰い受ける場合に相続税を払わなくてはいけないのです。
その相続税を払ったがためにお金に困ってしまい、結局土地を売ることになってしまう。
相続税のせいで手元には受け継いだはずの土地すら残らなくなってしまう・・・という意味でしょうて。
>相続税のせいで手元には受け継いだはずの土地すら残らなくなってしまう
せつないですね…。
相続することは
簡単には喜べない気がしてきました。
日本では、実際に自分が住んでいる家などを除いて不動産の相続税が高いので、その税金を払うために、土地自体を売って金をつくるしかないという意味です。
有難うございました。
この話って町屋の話でしたよね。
あんまり資産家が住んでなさそうな(住民さんごめんなさい)町だけど持ち家率は低くなさそうですよね。
バブルの頃の東京の土地は高かったので、現金のない一軒家で土地の名義人が死ぬと、高い相続税を払うためには土地を売るしかなかったんですよね。
私の身の回りでもけっこうありましたよ。
http://cache.yahoofs.jp/search/cache?p=%E7%9B%B8%E7%B6%9A%E7%A8%...
なるほど、
バブルが故の相続税破産…。
頭の中でつながりました!
丁寧に有難うございます。
>変額保険を銀行員が老人に勧める時のセールストークの言葉ですよね。
そうです、そうです!
>つまり、1800万円の現金が無ければ、土地を売るしかなくなります。
なるほど。
相続税って結構大変ですね。