【名訳募集】

 「虹の橋」という、詠み人知らずの英語の詩があります。広く世界に知られている詩で、いくつかの日本語訳も紹介されていますが、さらにここで新しい日本語訳を募ってみたいと思います。動物を愛する人々の心の支えとして長く受け継がれていくような名訳を期待しています。

原文はこちら→ http://d.hatena.ne.jp/TomCat/20060530#p1

◆回答要領
・多少の意訳は差し支えありませんが、原文の趣旨を損なわない程度としてください。
・意味をなぞるだけの翻訳ではなく、日本語詩としての完成度を追求してください。
・訳文の二次利用を許諾出来る方は、「転載複製再配布自由」「非営利目的に限り転載複製再配布自由」「転載複製再配布は○○利用許諾契約に基づく」などの許諾条件を付記してください。
・翻訳にあたってこんなところを工夫したなどのアピールがありましたら、ぜひ付記をお願いします。

急ぎませんので、ゆっくり推敲して、納得できる名訳に仕上げてから回答してくださいね。

回答の条件
  • 1人5回まで
  • 登録:
  • 終了:2006/06/06 20:49:47
※ 有料アンケート・ポイント付き質問機能は2023年2月28日に終了しました。

ベストアンサー

id:nofrills No.3

回答回数874ベストアンサー獲得回数159

ポイント100pt

「虹の橋」


極楽浄土のちょっと手前に

「虹の橋」って場所がある。

この世でだれかと仲良く暮らし

だいじな時間をいっしょにすごし

この世の時間を終えたとき

動物が行くのがこの「虹の橋」。


「虹の橋」では野原も丘も

みんなの分がたっぷりあって

みんなで駆けて遊んでる。

食べるものも飲み水も

取り合いになんかなることもなく

お日さまぽかぽか

みんなぬくぬく

たのしく愉快に暮らしてる。


病気の子も年の子も

そこでは元気を取り戻し

怪我してたって脚がなくたって

そこではきれいに治ってる。

ちょうどこっちで人間が

「昔はあの子も」となつかしむ

その姿をしてそこにいる。


動物たちはしあわせで

なんの不満もなくたのしくしてる。

けれどちょっとだけ何かが変だ。


だいじな友だちがここにはいない。

自分だけここに来ちゃったよ。


動物たちはみんなで仲良く

駆けっこしたり遊んだり。

そうしてある日突然に

動きをとめて遠くを見やる。


目をらんらんと輝かせ

からだをぷるぷるふるわせて。


みんなの元から駆け出して

あの子は緑の原っぱを

まっしぐらに駆けて駆けて駆けて。


あの子はやっとあなたを見つけ

ああやっとだいじな友だちに会えたんだって

そうして飛びついてぎゅってして

ああもう二度と離れ離れにならないよって。

そうして大好き大好きって

目も鼻も口もところかまわずキスをして。


あなたもあの子の頭をいい子いい子して

あなたのその手であの子に触れて

そうしてあのまっすぐな目を見る。

あのまっすぐな目を、あのころと同じように。


ずいぶん久しぶりだね。

だけど片時も忘れたことはないよ。


そうしてこんどはふたりでいっしょに

虹の橋を渡ってく。


------------

以上、いくら推敲しても推敲し尽すことはできないような気がしますが、クリエイティブ・コモンズのライセンス、「非営利での再配布などはご自由に」で公開します。

http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.1/jp/


うちの犬が死んだときにネットでこのテクストを知り、このテクスト自体、およびこのテクストについて人々の語る言葉に感銘を受けました。うまく表現できないのですが、このテクストとそれらの言葉によって、「死」を受け止める作業がスムーズにできたように思っています。

id:TomCat

ありがとうございます。じんとくる作品でした。そうですか。nofrillsさんも愛犬との別れの時に「虹の橋」と出会ったんですね。クリエイティブ・コモンズのライセンスに基づく利用許諾、ありがとうございます。nofrillsさんの訳が、きっとまた誰かの心の支えとなっていくでしょう。

 

訳文には、何度も心の中で繰り返し、音としての言葉を発しながら綴ってきた様子がうかがわれます。ですから、詩としてだけでなく朗読台本としても使えそうな姿に仕上がっていますよね。またひとつ、「虹の橋」の新たな姿を見せていただきました。ありがとうございました。

2006/05/31 11:47:43

その他の回答12件)

id:miharaseihyou No.1

回答回数5224ベストアンサー獲得回数717

ポイント100pt

しあわせを運ぶ虹の橋

生と死を紡ぐ

すぐそこにある橋

緑の丘に友は集う

飢えも渇きもなく

慈しみと温もりがあふれる

病も無い、寒さも近づいてこない

傷は癒え、失われた手足さえ蘇る

気がついてみれば、ただそんな気がするだけ

幸せな記憶

みんな ここに集い、歌い騒ごう

ふりかえれば見える自らの熱い思い

いま旅立つ日は来た

夢を追って走れ

友を探して走るのだ

出会えば常に側にある 愛と祝福の嵐

裏切られることのない 信頼のまなざし

別れたのはいつの日だったか忘れた

私の夢の虹は いつまでも

君とともにある

id:TomCat

回答ありがとうございます!! 記念すべき私の初質問の初回答者がmiharaseihyouさんです。

 

ある程度回答が貯まってから開けないと、後からの回答者の作品が先の回答の作品に影響されちゃうかな、とも思ったのですが、待ちきれなくて開けてしまいました~(^-^)

 

これから後の回答への影響を避けるために、今はまだ頂いた作品に直接言及することは避けさせていただきますが、大胆な意訳の部分に、おお、こういう受け止め方も出来るのかと、新たな視点が開かれた思いがしました。ありがとうございました。

2006/05/31 01:59:45
id:aoun No.2

回答回数276ベストアンサー獲得回数9

ポイント100pt

(以下独自解釈です。)


天国への入口だな。天国へと行ける場所、それがレインボウブリッジだで…。


動物が死ぬ時にゃ、…うん、それも殊更かわいがってたヤツだな、

そいつぁレインボウブリッジを渡るだ。


そしたら、そこにゃあ、草原や岡があってなあ…、うん、

やつらぁ沢山いて、走ったり、遊んだりして…一緒に遊ぶだで…。

そこにゃあ食べもんや水がたーんとあってなあ…、御日様も出てる。

やつらぁ、あーったかくって、気持ちいーんだべ。

病気になって老いぼれんなっちまってた動物たちゃぁそこで、元気になって、強くなる!

傷ついちまったり、ちいと不自由んなっちまったりしてても…、ちゃあーんと、

また、元通りの姿んなって、強さを取り戻すだ。

うん…、ちょうど俺達が覚えてる、毎日夢に出てくるヤツラの姿とおんなじだで。

ヤツラもそこじゃあ幸せでな、十分、満足しとる。

ただ一つのちっぽけなことを、除いてな…。

残して来たとっても大事な人を思って、ヤツラだってさみしかったんじゃ。


そりゃあ、たしかにヤツラだって遊んじょった。でも、

ある日ふと立ち止まって振り返ってみりゃあお前さんと随分離れちょったことがわかる。

そういう日が来るだ…。

そん時のヤツの賢い目はまあっすぐで、からだぁ震えちょる。

ヤツぁ、バンと群れから離れて、草を飛び越えてな…、もう、でっきるだけ早くな!

そんときゃあ、お前さんがもう、ちゃあんとそこにおって、

そこで、お前さんとヤツぁ遂に逢えるんじゃ。

ふたりはまた逢えた嬉しさでしいっかり抱き合って、もう、二度と離れねえ。

ヤツのしあわせそうなキッスがお前さんの顔の上にまるで雨のように降り注いでなあ、

お前さんも、ヤツの愛しいオツムをちゃあんと、撫でちょるんじゃ。

そんとき、お前さんは、もう一度ふたたび、ヤツの素直な目を覗き込めるんじゃ。

たしかに長い間離れちまってたが、だが、片時も忘れたことはねえ…。


お前さんとヤツぁ、一緒んなって、レインボウブリッジを渡るんじゃ…。

id:TomCat

おおっ、なんと大胆な文体!!これは予想外でした。しかし、原詩の持つ内容はしっかり保持されています。驚きの作品です。

 

元々「天国の手前にかかる虹の橋」という考え方はネィティブ・アメリカンの古い伝承を下敷きにしていると考えられますから、まさにこれが日本で語られるとすればこんな感じなのかもしれませんね。

 

ん?これが日本で語られるとすれば・・・・? はっ!! これは「詩」を「語り」の形に変換するという大胆な試みでもありますね。これは思わぬ収穫の作品をお寄せいただきました。ありがとうございました。

2006/05/31 02:14:15
id:nofrills No.3

回答回数874ベストアンサー獲得回数159ここでベストアンサー

ポイント100pt

「虹の橋」


極楽浄土のちょっと手前に

「虹の橋」って場所がある。

この世でだれかと仲良く暮らし

だいじな時間をいっしょにすごし

この世の時間を終えたとき

動物が行くのがこの「虹の橋」。


「虹の橋」では野原も丘も

みんなの分がたっぷりあって

みんなで駆けて遊んでる。

食べるものも飲み水も

取り合いになんかなることもなく

お日さまぽかぽか

みんなぬくぬく

たのしく愉快に暮らしてる。


病気の子も年の子も

そこでは元気を取り戻し

怪我してたって脚がなくたって

そこではきれいに治ってる。

ちょうどこっちで人間が

「昔はあの子も」となつかしむ

その姿をしてそこにいる。


動物たちはしあわせで

なんの不満もなくたのしくしてる。

けれどちょっとだけ何かが変だ。


だいじな友だちがここにはいない。

自分だけここに来ちゃったよ。


動物たちはみんなで仲良く

駆けっこしたり遊んだり。

そうしてある日突然に

動きをとめて遠くを見やる。


目をらんらんと輝かせ

からだをぷるぷるふるわせて。


みんなの元から駆け出して

あの子は緑の原っぱを

まっしぐらに駆けて駆けて駆けて。


あの子はやっとあなたを見つけ

ああやっとだいじな友だちに会えたんだって

そうして飛びついてぎゅってして

ああもう二度と離れ離れにならないよって。

そうして大好き大好きって

目も鼻も口もところかまわずキスをして。


あなたもあの子の頭をいい子いい子して

あなたのその手であの子に触れて

そうしてあのまっすぐな目を見る。

あのまっすぐな目を、あのころと同じように。


ずいぶん久しぶりだね。

だけど片時も忘れたことはないよ。


そうしてこんどはふたりでいっしょに

虹の橋を渡ってく。


------------

以上、いくら推敲しても推敲し尽すことはできないような気がしますが、クリエイティブ・コモンズのライセンス、「非営利での再配布などはご自由に」で公開します。

http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.1/jp/


うちの犬が死んだときにネットでこのテクストを知り、このテクスト自体、およびこのテクストについて人々の語る言葉に感銘を受けました。うまく表現できないのですが、このテクストとそれらの言葉によって、「死」を受け止める作業がスムーズにできたように思っています。

id:TomCat

ありがとうございます。じんとくる作品でした。そうですか。nofrillsさんも愛犬との別れの時に「虹の橋」と出会ったんですね。クリエイティブ・コモンズのライセンスに基づく利用許諾、ありがとうございます。nofrillsさんの訳が、きっとまた誰かの心の支えとなっていくでしょう。

 

訳文には、何度も心の中で繰り返し、音としての言葉を発しながら綴ってきた様子がうかがわれます。ですから、詩としてだけでなく朗読台本としても使えそうな姿に仕上がっていますよね。またひとつ、「虹の橋」の新たな姿を見せていただきました。ありがとうございました。

2006/05/31 11:47:43
id:kumonoyouni No.4

回答回数612ベストアンサー獲得回数131

ポイント100pt

「心の架け橋」


生きとし生けるものは例外なく、その命に終わりを告げるんだね。

今になってはじめて分かった気がするよ(苦笑)

そしてこの間際になって改めて気付いたことがある。


輝く太陽のもと、水があり、食べ物があり、緑に囲まれ、こうして君と過ごせた日々がどんなに幸せなことだったのか・・・


僕が年老いて病に倒れたとき、君は優しく見守ってくれた。

怪我をして僕が腐ったとき、君だけは僕を見捨てず、励ましてくれた。


これまで君と過ごしてきた人生がまるで走馬灯のように蘇る・・・。

どうやらもうすぐお迎えがくるようだ。


僕は本当に幸せだった・・・。


ただ・・・たった一つ心残りがある。

それは君を一人残して、僕がこうして先に逝ってしまうことだ。

君は強いように見えて僕に負けない寂しがりやだからね(笑)


あぁ、最後に君と出会ったあの場所にもう一度行きたかった・・・。

瞳を輝かせながら、無邪気に走りまわる君の姿が見える・・・・・・。


ごめん、最後のお願いだ。

あの時のように膝枕してくれないだろうか?(笑)


ありがとう・・・。

(頭を撫でながらあの時のように彼女から最後のキス)

なんだ、泣いているのかい?

手が震えてるよ??


な~に、ちょっと今から君と出会ったあの場所に行ってくるだけさ(笑)

先に行って待ってるよ。


じゃあね、また・・・あ・おう・・・・・・・・・・・・・・・・・・

--------------

筆者後書き


面白い試みですね。

私なりの解釈で、動物に拘らないドラマタッチにしてみました(^^)

他の投稿も楽しみにしています。


では、では

id:TomCat

うぅぅ・・・・、じんときました(;_;)

 

「多少の意訳は差し支えありませんが、原文の趣旨を損なわない程度としてください」という前提条件からするとこれは×なのですが・・・・。これはもう特例で○にしちゃいます。これはこれで素晴らしい作品に仕上がっています。

 

命には必ず終わりが来る。その事実を真剣に見つめるからこそ、限りある命の尊さが分かる。限りある時間と、そこで愛し合うことの尊さが分かる。「虹の橋」には、そういうメッセージも込められているわけですよね。

 

それをここでは、「動物に拘らない」という設定もさることながら、主人公がこれから虹の橋に旅立つという場面に置き換えて表現したと。いやあ、やられました。これは技ありです。良い作品を読ませていただきました。

 

これからご回答くださる方は、基本的には原文にそった翻訳でお願いしたいと思いますが、原文に込められたメッセージ性が損なわれない範囲であれば、この路線もOKにしちゃいます。ただし、kumonoyouniさんの作品を超えられる自信の有る方のみということで。

 

これも思わぬ収穫となりました。ありがとうございました。

2006/05/31 19:10:30
id:doraemoon No.5

回答回数22ベストアンサー獲得回数1

ポイント100pt

虹の橋


天にさしかかるその場所を 誰かが虹の橋と言っていた

大切な人を想い 最後の息を吐けば あのこは虹の橋へゆく

果てなく広がる緑を駆けなさい

そこには暖かい陽と恵みがある

もう何も心配することもないから


全て癒されたなら もう一度強く立ち上がるの

夢の様に過ぎていったあの日のように強く

だけどあのこは時々 私を思い出して鳴くでしょう

私はまだ まだここにいるから



幸せな日々をそこで過ごしていたのね

不意とあのこは立ち止まって 遠くを見やる


潤んだ瞳に映るのは 私

あのこは喜びに身をまかせ 全てを投げ出し 私へと駆けて来る

緑の丘をどれほど越えたか分からぬほど 風のように速く


私たちはまた出会えたのね もう離れない

暖かいキスを頬で感じるの 愛しいその頭を撫でるわ

懐かしいその瞳に私が映るのは どんなにか久しぶりだった?

いつだって忘れたことはなかったけれど


おいで 虹の橋を一緒に渡るのよ

------------------------------------

視点を大幅に変えてみました。

非営利目的に限り転載複製再配布自由です。

改変はしないでください。

id:TomCat

これは回答をオープンしてからこうしてコメントを書き込めるまでに時間がかかりました。原文と見比べながら、はー、こういう読み方も出来るのかと、色々新しい視点が開かれる作品でした。

 

特に表現としての新しさを感じた点は、二段落目と三段落目の、他より一つ多い改行です。

 

二段落目までは、時間がまだ「私」が「今」を生きている段階として書かれています。そして三段落目からの「私」は、虹の橋で愛する命と再会を果たす「私」として描かれます。その時間の隔たりを、一つ多い改行で現す。これは技ありです。

 

再会する「私」と「あのこ」の距離も、原文からは様々に読み取れますが、ここではとても広大な草原を駆け抜けてやってくるイメージです。時間の捉え方にも、空間の捉え方にも、先入観にとらわれない大きさを感じます。

 

非営利目的に限り転載複製再配布自由との許諾、ありがとうございました。改変はしないでくださいとのことで、この作品は改行の数も含めて、訳者の意図を尊重して扱っていただきたいと、私からもお願いしておきたいと思います。

 

ありがとうございました。

2006/06/01 02:33:40
id:nyanees No.6

回答回数206ベストアンサー獲得回数10

ポイント100pt

虹の架け橋のたもとで

心配しないでいいよ。

君がこれから行く天国のこちら側の端っこに、「虹の架け橋」というすてきな場所があるんだ。

僕と、楽しいときも、悲しいときも寄り添って居てくれた君は、もうすぐ僕と別れて「虹の架け橋」にたどり付くんだ。

虹の架け橋のたもとには、君の大好きな原っぱや丘があって、

沢山の先に来た仲間が元気に走り回って遊んでる。

ご飯も水も日光も充ち満ちて、

君は、僕と一緒に居た時と同じように暖かく、心地よく過ごせるんだ。

病気だったあの子も、年老いていたあの子も

見違えるように健康で元気にしてる。

怪我のひどかったあの子も、ほら、体が不自由だったあの子も、

元通りの体になって、元気いっぱいにしてるんだよ。

みんなが元気で幸せだった過ぎ去った日々の思い出そのままにさ。

ただね、みんな、幸せ一杯でも、ほんのちょっと残念なことがあるんだ。

それはね、みんな終わってしまった地上の暮らしに取り残してきた、楽しく暮らした家族や飼い主を恋しがってるのが玉に瑕なんだ。

それでもみんなで楽しく走り回って遊びながらいるんだけどね、

ある日、そう、その日がくると、

君は突然走るのをやめて遠くを見つめるんだ。

君の目は、大好物を見つけた時みたいに輝いて、

体は、大好きなおもちゃに飛びかかる前みたいに

うれしくってふるふるしちゃうんだよ。

一緒に遊んでいた仲間に別れを告げて、

君は空に舞い上がって、果てしない緑の草っぱらの上を

どんどんスピードを上げて飛んでいく。

そう、僕だよ、ついに僕を見つけてくれたからね。

君は僕に飛びついて、僕たちは固く抱き合うんだ。

僕は、もう、二度と離ればなれにならないって、何度も言うんだ。

君は、いつものように、暖かな舌で僕の顔中をなめ回して、

ついでに僕は君にキスもしちゃう。

僕は、君の体をなで回して、幸せに元気で過ごしていた君を感じる。

君という存在を取り戻してやっと安心して君の輝く瞳をのぞき込むと、

君が居なくなってからずっと失っていたものがふいに心に満ちあふれるのを感じて、しかも、ありがたいことに、もう、二度と失うことがないことがわかるんだ。

それから、僕は、ずっと遊んで待っていてくれた君と一緒に

虹の架け橋を渡っていく。

もういちど君と生きるためにね....。

----------------------

はてなの回答を書きながら、鼻紙の山を作ったのは初めてです。

3才でなくなった三男猫のことを思い出しながら書きました。

助からない突発性の病気で、苦しいだけと知って、

泣き叫びながら安楽死をさせました。

そのときに、「虹の橋」のことをこんな風に考えていたので、

意訳というより、私の心の叫びです。

そして、今は片方で、こういう家族を持たないで、死んでいった

人間の無責任なえさやりでふえてしまった家の回りの

野良猫たちの事を考えながら。

お葬式は出してあげられても、私は家族ではなかったから。

クスリで心臓が止まって、瞳から光が消えていくのを

こうやって語りかけながら、なすすべもなく見て居るしかなかった

あの日を思い出してしまいました。

id:TomCat

うう・・・・。今仕事中なんですが、涙が止まりません。

 

今まで私はこの「虹の橋」という詩を、愛する命を失った人の心を支える詩だと思っていました。でも、こんなふうに、これから旅立ちを迎える側に対して語りかける言葉でもあったんですね。

 

愛し合う命はけっして離れない。たとえ死がそれを一時的に分かつことがあっても、いつかきっとまた会える。愛は生死を超えて通い合っていく。そう信じて旅立てる魂は、どんなに幸せなことでしょう。

 

旅立つ側に贈る「虹の橋」。またこの詩の新たな一面を教えていただきました。素晴らしい作品を、ありがとうございました。

 

きっとnyaneesさんの三男猫ちゃんも、今は虹の橋のたもとで、ご近所の野良ちゃんたちと一緒に楽しく遊びながら、nyaneesさんのことを見守っていてくれることでしょう。この作品が、三男猫ちゃんたちのいるところまで届きますように。

2006/06/01 10:38:14
id:nyanees No.7

回答回数206ベストアンサー獲得回数10

ポイント20pt

私も大泣きしているので(現在進行形...)うっかり書き忘れました。

私も「非営利目的に限り転載複製再配布自由です。改変はしないでください。」です。

いつも良心的な、かつ人柄と教養の高さを伺わせる回答で「おなじみの」TomCatさんならではのはてな。

アイディアに感服しました。

それぞれの立場での「虹の橋」、次にくるペットロスの該当者の心の支えになれば、とてもうれしいですよね。

ありがとうございました。

id:TomCat

nyaneesさん、ありがとうございます。こうして利用許諾条件を明示していただければ、作品に新たな力が吹き込まれて、このページの中から飛び出して、人々の間に広がっていくことが出来ます。

 

それぞれの思いを通して綴られた「虹の橋」が、受け継がれ、語り継がれて、人々の心を支える力になっていってくれたらと。そんな願いを込めてこの質問を立てさせていただきました。意を汲んでいただき、本当にうれしいです。ありがとうございました。

2006/06/01 20:38:26
id:miharaseihyou No.8

回答回数5224ベストアンサー獲得回数717

ポイント20pt

利用許諾条件を書くことまでは考えが及びませんでした。改めてお伝えします。条件は目的別、相手別の禁止で、①商業目的の利用、②宗教団体及びその関連団体の利用、③政治団体及びその関連団体の利用

以上の3点の禁止を明言します。

ところで宜しければ以前の翻訳を質問終了後に教えてください。ノリだけで一気に訳したので比較して読んでみたいと思います。

id:TomCat

利用許諾条件の付記、ありがとうございます。上記禁止事項に該当しない場合は転載複製再配布可、ということで理解させていただいてよろしいですね。

 

さて、miharaseihyouさんの回答のコメントは、第一番目ということで後続の回答への影響をさけるため、ほとんど核心に触れることを書かないままでしたので、改めてこちらに書かせていただきたいと思います。

 

miharaseihyouさんの作品は、特定の生死感にとらわれない、万人に向けて語れる、新しい形の「虹の橋」だなと思いました。

 

この詩の原典で用いられている「虹の橋」の概念はネィティブ・アメリカンの生死感に基づくものですから、人によっては、その根底となる魂の永遠という考え方が受け入れ難いことと思います。というか、多くの人が、この詩のようなことを信じたいけれど、でもこれはただの空想の慰めに過ぎないんだと、そう受け止めてしまう。それが現実ではないかと思います。

 

その点miharaseihyouさんの訳は、シンプルに、読む人の心に働きかけてくれます。原典では、愛する命との再会を果たした主人公が共に虹の橋を渡って天国に入っていく、という内容になっていますが、ここを「私の夢の虹は いつまでも/君とともにある」とすることで、天国という存在を信じる信じないにかかわらず、愛は永遠じゃないか、心は永遠じゃないか、と強く語りかけてくれる結びになっています。

 

記念すべき私の最初の質問の最初の回答に、素晴らしい作品をお寄せいただきました。ありがとうございました。

 

> ところで宜しければ以前の翻訳を質問終了後に教えてください。

わかりました。この質問が終了しましたら、今日本で広く読まれていると思われる代表的な訳を、いくつかご紹介させていただきますね。

 

-------

さてさて。ところで、この質問はKityoさんの

http://q.hatena.ne.jp/1148566386

に触発されて立てさせていただいたものですが、先ほどその質問が終了し、なんと400ptという高額のポイントを頂戴してしまいました。これはまさにこの質問への「のっかり」と受け止めさせていただきまして、この分は全てこの質問で使わせていただきます。お一人あたりの回答回数も少し増やしておきますので、既に回答をいただいている方も、新たな訳、改訂版、利用許諾条件の付記など、遠慮なくお書き込みいただければと思います。よろしくお願いしますね!!

2006/06/02 01:55:12
id:kumonoyouni No.9

回答回数612ベストアンサー獲得回数131

ポイント20pt

私が書いたものは邪道ではありますが、著作権うんぬんはTomCatさんの人柄を信じてご判断にお任せします(^^)他人任せでごめんなさい

それとお褒めをあずかり大変光栄ですが、TomCatさん同様、他の投稿ももっと見てみたいという思いから、もう少し後書き補足させていただきたいと思います。

(ポイントは他の皆さんに還元してあげてください)


前回、あんな路線で書きましたが、私自身動物を飼ったことがないわけではありません。

どちらかというと、幼い頃はまるでミニ動物園、ミニ水族館のようにいろんな生き物に囲まれて育った方です。

私は別にそれがすごいだろと自慢しているわけではなくてそういう経験あるので、実は最初は私も皆さんのように書きかけたんです。

でも、それは私のような捻くれ者より、皆さんにお任せしたほうがいいのかな・・・と思いなおしたのと同時に、作者不詳のこの詩が何を見て、何を感じたのか、一人一人その言葉から感じるイメージはもっと自由であってよいように思い、この詩を書かれた方には大変失礼な事かもしれませんが、敢えて場違いな話にかえさせていただきました。


そこで私からの提案があるのですが、質問終了後に代表的な訳をいくつかご紹介いただけるとの事ですが、先にご紹介していただくことはできないでしょうか?(皆様もいかがでしょうか?)


それは私以外に書かれた皆さんのすばらしい詩をどうこう言うわけではなく、自分で調べることもできるかとは思いますが、うまく探せない人や英語に堪能でない人にとったら、一つ一つの言葉がどんな事が書かれているのかイメージできにくいのではないかと思われましたし、何か書きたいなと思っている人で、なかなか自分の言葉にできない人の心の声を私はもっと聞いてみたいと思いました。


ここからは更に私見ですが、TomCatさんが私の曲解にご理解示していただけたように、そこにメッセージ性が損なわれていなければ、それをどう感じ、どう表現するのかはもっと自由であってよいのかなとも思いましたがいかがでしょうか?


我々は翻訳家ではないので、極端な話、韻を踏んでなかろうが、話しを端折ってようが、全く違う話であろうが、その気持ちが伝わっていれば、それを受けその人自身が感じた言葉になっていればいいのかなと思いました。

ここまで作者不詳であるのも、そうした想いがこめられているような気がします。


ご活躍されているTomCat様に生意気申して恐縮ですが、ご検討いただれば幸いです。

id:TomCat

kumonoyouniさん、補足並びにご意見ありがとうございました。そうですか。やはりkumonoyouniさんも、たくさんの動物たちと過ごして来たんですね。その経験を踏まえて、敢えて動物にこだわらない解釈を行ってみたと。そのお考えには、大きな価値があると思います。動物という存在を通して掴んだ命の尊さを見つめる心を、人も含めたあらゆる命の尊さを見つめる心に高めていく。それこそが大切なんだと。私はそう思うんです。

 

kumonoyouniさんは、私のそんな気持ちにぴったりとくる素晴らしい作品をお寄せくださいました。その作品の生み出された背景を知ることができ、とてもうれしく思います。

 

さて、作品の利用許諾については私にお任せいただけるとのことで、ありがとうございます。それでは、一般に広く認知されつつあると思われるクリエイティブ・コモンズのライセンス、

http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.1/jp/

に準拠して、非営利目的での転載、複製、再配布は可、ということで取り扱わせてください。よろしくお願いいたします。

 

> そこで私からの提案があるのですが、質問終了後に代表的な訳をいくつかご紹介いただけるとの事ですが、先にご紹介していただくことはできないでしょうか?

 

わかりました。それではとりあえず、この詩を扱っているサイトの中から代表的と思われる所を2つ、ご紹介しておきますね。

http://www.geocities.jp/icke_jp/niji.html

http://www2s.biglobe.ne.jp/~symd/Rainbow/Rainbow_bridge1.htm

他にも多数の訳が存在しますが、だいたい今日本で多く読まれている訳の基本線は、この路線に集約されているように思います。

2006/06/02 23:17:47
id:nyanees No.10

回答回数206ベストアンサー獲得回数10

ポイント20pt

こんにちは。

昨日から、ずっとずっと考えています。

私は、血流が阻害された結果、「万力で四肢を潰されるような痛み」を味わっていると診断された三男猫の命を奪ってから、その選択が間違っていたとは全く思わなかったものの、生きると言うことの不条理にとても苦しみました。

結婚後、すぐに起きた悲劇で、私もろとも飼い猫たちも家族にしたつもりだった夫もとてもショックをうけ、相談した結果、お葬式も済んでから、結婚式をして頂いた高野山のお寺で、三男に戒名をつけて頂きました。覚りに到達する、という意味の戒名で、私たちは、それから、毎日毎日、読経をし猫の供養をしました。

そのころの気持ちを思いだして考えていました。

私は、毎日、成仏をして欲しいと言うより、私たちの回りに生まれ変わって戻ってきて欲しいと、そう願っておりました。

そのころはまだ知識もなく、この人間界に輪廻をするということは、覚りを得て輪廻の修行から解脱することより苦しいことである、ということも知りませんでした。つまり、私は彼を、なにがしかの形で取り戻したいと願っていました。

私にとって、そのころの「虹の橋」の意味は、もし、転生がかなわないなら、虹の橋のたもとで遊んで私を待っていてほしい、つまり、命消えゆく三男猫とした約束を私自身が支えにしていたのだと思うのです。三男猫がわかっていたかどうか、今、どこにいるのかそれもわかりません。当然ですが。

でも、それから、沢山の野良猫のお葬式を出しました。小さな体で、必死に生きようとした猫も沢山いました。最悪の体験は、見ている目の前で、カラスにつつかれた子ネコを、助けられず安楽死させた、去年の今ごろの体験でした。野良のボスで、天寿を全うし、最後まで、シマと弱い猫を守ってあげた実に見上げた奴もいました。

沢山の猫たちを見送りながら私は、もし、もう一つの虹の橋のように、人間に愛される機会がなかったそれらの野良猫たちも、三男猫と一緒にあの橋のたもとで待っていてくれるなら、死ぬことはちっとも怖くないと思うようになりました。猫を沢山引き連れて、虹の橋を渡ろうと、今の私はそう思っています。

そこに永遠の命や、輪廻の概念はなく、ただ、虹の橋の向こうの世界にも全くイメージはありません。橋の向こうは虚無かもしれないです。ただ、橋を一緒に、心と心を寄り添わせて渡っていきたいと、その一瞬だけを思っています。その後のことにはイメージはありません。

ただ、一緒に生きるという漠然としたイメージのみです。

戒名のとおりに覚りに達していれば、三男猫は解脱して輪廻に戻ることはありません。解脱していない私は、きっと輪廻しちゃうけど。

真言密教の教えで言えば、(ちょっと脱線します)すべての命の大本は大日如来に発し、一つの大いなる命の様々な形での表れと考えられています。そういう意味では、私と猫たちは、同じ命の大本に、橋の向こうで帰っていくというようなそんな感じかもしれません。つまり、大きな光のなかに、メルトダウンしていく、その瞬間を一緒に迎えようというのかもしれません。

不思議と、なくなった人(若い、若い頃、結婚式の直前に婚約者が亡くなっています)には、そういう感情はありません。解脱していて欲しいとも、転生して新たな生を生きていて欲しいとも、あまり思うことはなく、一生、供養を心がけていこうとおもうだけです。

でも、猫たちは、なにか違うのです。もしかしたら、猫は私たち人間より、解脱に近い存在と、私は思っているのかもしれませんね。動物は純粋ですから。

虹の橋で、救われているのは、やはり私です。私自身です。

実は、訳でもなんでもなく、私は、ずっと思っていた景色が、あの景色と同じなのです。思えば、好きな映画である、ディズニーのファンタジアの『田園』のシーンの、あの、ケンタウロスたちが遊ぶ園が、私にとっての虹の橋のたもとの原風景です。ただ、遊んでいるのが、コンパニオンアニマルたちである、というだけの違いです。

水には、水生や両生の生き物が、空や木には、空を飛ぶ生き物が、そして、地には、犬猫はもちろん、イグアナや、フェレットが、それぞれの家族を待っている。そして、時々、喜びに輝く瞳で空に飛び立つ子がいる。私もいつか、あの園に到達して、そのころにはもしかしたら、もう、あの園で、やんちゃの限りを尽くしている長男猫、次男猫、長女猫も、そして、これから出会うであろう新しい私たちの子供たちにもみんな出会って、一緒に橋を渡ると、そう思っているのです。足下に「にゃあにゃあ」とまとわりつく猫の団子ですね(くすくす)

自分に、越えられない心の傷があるので、死はずっと長い友人のように、時には影のように私と一緒にあります。その死が、不思議と怖いものでないのは、その気持ちが心にあるからです。

ただ、今を生きているそのことに、そして、今、私によって立つ生活をしている3匹の子どもたちの生に責任があるから、死なないで居るのだと思いますが、虹の橋は、そうやって、私の心の中に、実は普通にあるのです。

訳というより、これ以上書けば、それは、物語になっていくのではないかと、そういう予感もあり、改訂版についての思索は今はしていません。自分の中での、落とし込みの作業がうまく行っていないのかなと思ったりします。少し考えてみたいな、と思いながらいます。

私は自分の心の中の情景を言葉にするのに苦労はありませんが、もし、情景そのままに、自分がそこにいるかのように感じてくださる方があったら、もっと、なにか違うフィルターのような存在を考えて、お話にしてみたいなと思いながら居ます。読む人にとっての、自分と誰かのAnother Storyとして、ペットロスの苦しみを乗り越える助けになるようなそんな形があったらいいなと思いながら居ます。

泣きながらキーボードを叩く私を心配している長男猫が、もうやめて欲しいのか、しきりとキーボードの上に寝そべろうとしています。こんな事は珍しいです。

☆---☆---☆---☆---☆---☆---☆---☆---☆---☆---☆

miharaseihyouさんの利用許諾を見て思いましたが、

私も、「非営利目的に限り転載複製再配布自由です。改変はしないでください。」に、「非営利であっても、宗教団体及びその関連団体の利用、政治団体及びその関連団体の利用 以上の2点の禁止」を書き加え、かつ、「引用元の明示(http://q.hatena.ne.jp/1148993094)」を利用許諾に書き加えたいです。

よろしくお願いします。

もう少し、出力の方法を考えてみます。考えがまとまって、まだ、書き込みができるようだったら、書き込みに来ますね。

色々考えさせてくださって、ありがとうございました。このはてながなかったら、ここまで考えることはなかったと思います。感謝しています。

TomCatさん、ありがと。

id:TomCat

nyaneesさん、こちらこそありがとうございます。nyaneesさんは、本当にたくさんの経験を経てこられたんですね。そして、その全てが土台となって、あの作品が生み出されてきたんですね。改めてnyaneesさんの作品を読み返してみて、強く伝わってくるものを感じました。

 

虹の橋が本当にあるのかなんて分かりません。魂が永遠かどうかも分かりません。その点で「虹の橋」は、ただの空想の慰めです。

 

でも、現世の苦しみという生きることの不条理感を乗り越えて「今ここに生きる」という意義の尊さに思いが至った時、今という一瞬が尊いならば、次に来る一瞬もまた尊い、その次に来る一瞬が生であれ死であれ、それもまた全てが尊いと。そう思い至ることになるんだと思うんです。

 

ああ、何を書いているのか分からなくなってきました。とにかく、私はこの「虹の橋」には、ただの心の慰めにとどまらない、限られた生の中で精一杯生き、愛し合うことの尊さを教えてくれる、そんな実効力のあるメッセージが秘められているんじゃないかと思ったんです。それをぜひ、皆さんの叡智をもって引き出していってもらえればと。そう思って、この質問を立てさせていただきました。

 

改めてnyaneesさんからお寄せいただいたこの書き込みで、さらにその成果が高まりました。ありがとうございます。

 

利用許諾事項の追加、了解です。私からも、このページから作品の利用をなさる方には、許諾条項に含まれているいないに関わらず、またその方法が著作者許諾のもとに行われる転載であるか許諾を要しない引用であるかの別に関わらず、それぞれの著作者の持つ人格権の尊重として、出典(このページのURL)の明示は必須であるということをお願いしておきたいと思います。

 

この質問は今現在、お一人あたり5回まで回答可能としています。状況によってさらに増やすこともできますので、もしまた新たな作品が出来上がりましたら、ぜひよろしくお願いしますね。長男猫ちゃんにも、よろしくお伝えください。ありがとうございました。

 

-------

star-gazerさんから、のっかりをいただきました。ありがとうございました。素晴らしい回答の数々に、多くのウォッチリスト、そしてのっかりと、三拍子揃った応援をいただきまして、本当に嬉しく思います。

 

なお、kumonoyouniさんからのご提案、

 

> そこにメッセージ性が損なわれていなければ、それをどう感じ、どう表現するのかはもっと自由であってよいのかなとも思いましたがいかがでしょうか?

 

につきまして、返信がもれておりました。

了解です。この質問は6日に終了となりますので、正味あと2日とちょっとということになりますが、ここからは原文の趣旨を受け継ぐならば、自由な解釈を自由に発展させて新たな作品を生み出していく、という方向性も可とさせていただきます。翻訳という形にこだわらない、独自の作品も歓迎させていただきますので、お時間のある方は、ぜひご参加いただければと思います。よろしくお願いいたします。

2006/06/04 10:34:59
id:nyanees No.11

回答回数206ベストアンサー獲得回数10

ポイント100pt

気が付いたら、僕は広い草っぱらにいた。

来たことのないところだから、少しこわかったけど、

僕はとりあえず水のにおいのする方に歩いてみた。

遠くに丘がみえ、しばらく歩くときれいな小川があり、

川に沿って沢山のきれいな花が咲いてた。

近くに見える林に向かっていると、誰かが僕に声をかけた。

「もしかして、来たばかり?」

ちょっと気むずかしそうな黒猫が木の枝でねそべってた。

「え?たぶん...」

僕が少し小さな声でいうと、黒猫は、枝の上に立ち上がり、

う~~んとのびをすると、身軽に枝から飛び降りて僕に近づいてきた。

「ここね、虹の架け橋っていうんだ」

「虹の...架け橋...?」

「君ね、死んだんだよ。覚えてる?」

僕は不意に、さっきのことを思い出した。

シゲルが泣いてた。

僕の横に座り込んで、僕の名前を呼びながら、泣いてた。

そうだ。僕は泣いてるシゲルを置き去りにしてきたんだ。

なんだか、胸がきゅーんとして落ち着かなくなって、あたりを見回した。

「ああ、心配しない方がいいね。

 しばらくは逢えないんだよ、家族...。

 でも、いつかはきっとね...」

黒猫はそういうと、シッポで僕に付いてこいとあいずして、

林とは違う方向に歩き出した。

「ここね、たぶん、天国の一部。天国って知ってる?死んだら行くとこだって。」

黒猫は、上手に石の上に飛び上がったり、チョウチョと遊んだりしながら

先に立って歩いていく。

「で、心配しなくても、君の好きな食べ物も、水もおなか一杯食べられる。」

そういうと、黒猫は近くの洞窟に入っていった。

中からおいしいにおいがした。

中は意外と広くて、ほかにも先客がいた。

犬や猫もいたけど、僕は知らない動物たちもいて、

みんな、仲良くなにかを食べてた。

色々な色のゼリーみたいな固まりだった。

いいにおいの元に近寄ると

形はなんだか、大きな桃色のゼリーみたいだった。

でもにおいはいつものご飯の匂い。

僕は一口、その桃色ゼリーをたべてみた。

いつものご飯の味。キャベツと...かりかりと...

夢中になっておなか一杯食べた。

気が付くと、黄色のゼリーの近くで、顔を洗っていた黒猫と目があった。

黒猫はまたシッポで合図してくれたので

僕たちは洞窟をでた。

「ここね、毎日同じ天気なの。一日いいお天気で、夕方、一時雨が降る。」

「え?お天気が同じなの?」

「そう。だから、雨の中で遊びたい日は、夕方遊べるよ。」

そういうと、小川を軽く飛び越えて、黒猫はこちらを振り返った。

「君もおいでよ」

僕は、自分の足をみた。

車とぶつかって怪我しちゃった足。

いつもシゲルが散歩のあと、マッサージしてくれた足。

段々に歩くのがつらくなったら、シゲルは乳母車の古いのを改造して、

僕の車いすを作ってくれた。

そういえば、車いすがなくても、僕は歩いてる。

あ、痛くもない。

僕は、勇気を出して、黒猫めがけて飛びかかるように

小川の上をジャンプした。

「ね、直ってるでしょ?」

黒猫が言った。

「僕もなんだよ」

「え、どこか痛かったの?」

「僕ね、なんだか、急に具合が悪くなったの。

 夜、おかあさんのお布団の上で寝ててね、急にぎゃおって鳴いたの。

 おかあさんはただごとじゃないって、すぐに病院に連れて行ってくれたけど、

 ぼくはもう、痛くて、苦しくて、どうにかなりそうだった。

 ウチを出たときは、まだ、後ろ足だけだったんだけど、

 病院についたときは、もう、前足も痛くなってて、

 僕、おかあさんのおっぱいに爪を立てて、唸ってた。」

そういうと、黒猫は大きくジャンプして見せた。

「でも、直ってるんだ。」

僕は、急に走りたくなって、黒猫の横を走り抜けながら、

「走ろう!!」

と声をかけた。

「いいよ!!」

そういうと、黒猫は、一緒に走ってくれた。

僕は、銀の毛並みが日光に光って、銀の弾丸のように。

黒猫は、まるで真っ黒なボールみたいに。

僕たちは一緒に走って行った。

しばらく走っていたら、何匹かの犬が居るのをみつけて

僕は立ち止まった。

黒猫が彼らに声をかけてる。

「さっき来たばかりみたい。」

その中の一匹が話しかけてきた。

「なんて名前?」

ああ、女の子だ。

「ジョン...」

「わたしタマ、よろしくね。」

そういうと、彼女は軽く挨拶してくれた。

「どうしたの?」

黒猫が、近くの石の上に寝そべりながら質問した。

「ああ、さっきね、ベルちゃんが旅立ったんだよ」

「へえ、良かったじゃない」

「そう。あんなに寂しがっていたのが嘘みたいにね、もう、大はしゃぎだったよ。」

「ベルちゃん、ずいぶん待っていたものね。」

「そう。おかあさんが余り幸せじゃあなかったころに別れてきたから

 心配してたよ。」

「でも、ちょっと寂しくなったね。

 ベルちゃんのふわふわに、もうさわれないよね。」

黒猫がちょっと素っ気なく締めくくった。

「でもちゃんと新入りが来てるよ。」

それから、僕は、段々に知り合いが増えた。

色々な動物が、それぞれにとても仲良く幸せに生きてた。

小川には、沢山の魚がいて、家族のつけてくれた名前が在る魚も多かった。

小さなふぐの名前が「あべちゃん」というと聞いて

由来をきいたら「アベニーパファー」という種類の名前だからだった。

ちょっとおかしかった。

でも、僕も、ありきたりな名前で、

もちろん、シゲルはちゃんと考えてつけてくれたわけで、

シゲルの大好きな映画スターの名前から採ってくれたんだけど

それが自慢できるわけでもなかった。

鳥たちもねぐらにしている木にとまって、

一緒に謳ったり、水浴びをしたりしていた。

僕は、前は雀を追いかけたりして遊んだのに、

遊んでる鳥たちをみても、襲いかかりたいとはおもわなくなった。

仲良く、みんなで仲良く暮らしていた。

そのうち、僕は旅立ちの意味をしり、

そして、いつか自分にもその日が来るのだろうかと考えるようになった。

ある日、黒猫が洞窟の近くの柳の木のしたで、

グルーミングをしてるのに出会って

僕は思いきってきいてみた。

「あのさ、旅立ちって、どうやってわかるの?」

黒猫は、僕の方をちらっとみて、また、顔を洗いながら答えた。

「僕もまだ、わからないよ。だって、旅立ってないし。」

「そうだね...」

「でもね、誰かに旅立ちの瞬間がきたのは何回か見たよ」

「うん...」

「みんな急にびくっとして、遠くの空を見上げるんだ。」

「遠く...の....空?」

「ほら、丘の向こうにいつも虹があるだろう?}

そう。ここでは丘の向こうにいつも虹が見えるのだ。

いちど、虹にたどり着こうと、僕はがんばって走ったんだけど

とうとう、虹の麓に付くことはできなかった。

「うん..」

「あの虹の方をね、見るんだよ。

 それでね、一声遠吠えをしたり、そりゃ、色々なんだけど、

 目がきらきら輝いて、犬や猫だと、狩りをするときみたいに、

 お尻をあげて、ふるふると振っちゃったりするんだ。」

「嬉しいんだね...」

「そりゃそうだ。君だって飼い主に会いたいだろう?」

シゲル。僕の大好きなシゲル。

僕がシゲルに出会ったとき、シゲルはまだ子どもだった。

でも、僕も年をとり、シゲルも年をとった。

一緒にかけっこの練習をしたころもあったけど、

シゲルが大学の頃には、僕の散歩はシゲルのトレーニングの一部だった。

シゲルの初任給は、家族みんなのプレゼントに化けて、

僕も、新しいハーネスと電話番号入りのタグをプレゼントしてもらった。

どこにあるのかな、あのタグ。

そういえば、僕持っていない。

僕はまた胸がきゅーんとなった。

「会いたいよ」

「会えるさ」

「本当?」

「会えるさ。ここは虹の架け橋だよ...」

なんだか、それ以上話をするのがためらわれて

僕も黒猫の隣に座った。

僕たちはなんだか気があって、よく一緒に過ごした。

数え切れないほどの夜を一緒に眠り、

時には黒猫を背中にのせて走ったりもした。

黒猫は、話し方はそっけないけど

とても優しい奴で、新入りを見つけると

僕にしてくれたように優しく世話をしてた。

僕は、旅立ちの時を迎えた友を何人も見送った。

でも僕の番がいつ来るのかは謎のままだった。

そんなある日、仲間と遊んでいたら、

いつも、余りしゃべらないでどこか寂しそうにしていた犬が

とても困ったような顔をして空を見上げた。

「なんだろう...」

「どうした?」

僕は声をかけた。

「なんだか呼ばれてるんだ」

「旅立ちじゃないのかい?」

僕は少しドキドキしながら友達の顔をみた。

「いや、僕は野良だったから、旅立ちは来ないんだ」

僕は少し狼狽しながら言葉を選んだ。知らなかった。

旅立ちの来ない奴もいるんだ。

「でも、呼ばれてるんだろう?」

「うん、呼ばれてるんだ。胸が騒ぐよ。ドキドキする。なんだろう...」

黒猫がこえをかけた。

「試してみればいいさ。走っていくんだよ。いつもと同じに。

 旅立ちなら旅立てる。違ったら戻ってこいよ。

 走ってみろよ、な?」

少し迷っているようだったが、彼はやがて、走って行った。

彼の体はすぐに宙に舞い上がり、

それを感じた彼は立ち止まっていちどだけ僕たちを振り返って、

そして、再び力強く走り始めた。

「きっと、新しい誰かと巡り会うんだな...」

僕はなんだかそんな気がして、うれしくなった。

話しかけようとしたら、黒猫は、もう興味なんてなさそうに寝そべっていた。

でも僕はもう知ってる。

素っ気ない様子をしてるけど、こいつも嬉しいんだ。

照れてるだけで。

僕は黒猫の背中を何度も舐めてやった。

そして、

僕についにその日がやってきた。

僕の心にシゲルの呼び声が聞こえたのは、

水遊びをしてたときだ。

「ジョ~~~ン」

シゲルがドックランで遊んでる僕を呼ぶときの声。

僕の耳は、まっすぐに虹の方を向き、

僕は、水遊びをやめて虹をみつめた。

「来たんだね!!」

黒猫が嬉しそうに声をかけてくれた。

「うん、声が聞こえたんだ!」

そう返事をすると、黒猫が鼻先にパンチをくれた。

「やったじゃないか。さあ、走って行けよ。」

僕は、黒猫の鼻先をなめて、一言言った。

「先に行ってるよ。」

「オーケー。またな!!」

僕はみんなに別れを告げるため、大きく大きく三回遠吠えをした。

知り合いの犬から返事が返ってきた。

僕は虹に向かって走り出した。

すると、いつの間にか地面を離れ、足は宙を蹴る。

草原や小川はみるみる小さくなり、ぼくは虹を目指して一目散に走っていった。

水遊びで付いた、沢山の水滴が僕の体を離れ、

銀のビーズのように宙に舞っていった。

シゲルは、虹の麓にいた。

何度やってもたどり着けなかった虹の麓に

今日はちゃんとたどりついた。

だって、シゲルがいたから。

僕はシゲルに飛びついて、シゲルのにおいをおなか一杯すって、

それから、念入りにシゲルの顔を舐めた。

シゲルは少し年を取って、でも、同じ香りと同じ味だった。

シゲルは僕を抱きしめて、

「元気だったかい?」

と暖かな声を聞かせてくれた。

「一匹にしてごめんな....」

そういうとシゲルは僕の体を確かめるみたいになで回した。

「沢山走ってたんだな。もう、足は痛くないんだね。」

僕は、シゲルの目をみつめた。

僕もシゲルもやっと出会った。

僕はずっとシゲルを待っていたし、シゲルは僕を忘れないで居てくれた。

そのことが心の中に伝わってきて、

僕はもう、シゲルと離ればなれになることがないことを知った。

シゲルはポケットから見慣れたハーネスとタグを出した。

僕はそれをつけてもらって、すごくうれしかった。

シゲルと僕はまた強くつながった気がした。

なくしたと思ってたタグ。

シゲルが持ってたんだ...

「ずっとキーホルダーにつけていたんだ。

 返すよね。」

そうか...僕の代わりだったんだね。

そのとき、見慣れた黒猫がシゲルに駆け寄ってきた。

黒猫もシゲルのスイートハートだったんだ。

シゲルは、やっぱり黒猫を抱きしめてあげてた。

そうか、シゲルが子どもの頃拾ってすぐに病気でダメだったっていう黒猫が

君だったのか。

僕よりずっとずっと長い間待っていたんだね。

そしてシゲルを感じるのが少しだけ遅かったんだね。

僕はいつもみたいに、黒猫とじゃれて

それから、シゲルに僕たちが仲良しだったことを話した。

シゲルは本当に嬉しそうに僕たちを見ていた。

やがて、僕たちはシゲルを間に挟んで

虹に向かって歩いていった。

虹は柔らかくて、なんだか不思議な感触で、

僕たちはつんのめったり、滑ったりしながら、

虹の橋を渡っていった。

二本足のシゲルが一番渡るのがへたくそだった。

僕たちは二匹と一人で心を寄せ合いながら笑い合った。

もう、二度と離ればなれにならないことがわかって

本当に安堵しながら。

---------------------------------------

あと2日と聞いて、

なんとなくまとまりが付きそうなところだったので、

お話にしました。

できたら、絵を描いて絵本にしたいけれど、

時間がとれるかな....

でも、一生の間には、きっと絵を描きたいです。

違う時期に同じ飼い主と暮らしたペットが居たはずということが

ずっと心のどこかにあり、

しかも、動物を好きな人の多くは一生の間に沢山の動物と一緒に暮らしているので

一対一の関係では描きたくなかったというのがあります。

私自身で言えば、次男猫たちが、飼い主に出会えなかった動物も背中に乗せたり、銜えたりして連れてきてくれたら、それはそれで、みんなまとめて面倒を見たい(?)と思ってますけれど、それは、本当にちょっと違うコンセプトを含んでしまうので、書いていません。

文字だけで書いていますが、私には心の中に情景があるので

なるべく早くコンテだけでも作ったほうがいいのかなと思ったり。

不思議ですね。

こんな事をこんな時期に考えるなんて、私も人生の宝に出会ったのかもしれませんね。

次男猫に会いたいです。もう一度、抱きしめたい。

id:TomCat

nyaneesさん、ありがとうございます。素晴らしい作品です。

 

> しかも、動物を好きな人の多くは一生の間に沢山の動物と一緒に暮らしているので

> 一対一の関係では描きたくなかったというのがあります。

 

そう。そうなんですよね。十何年と共に暮らした動物も、ほんの一瞬抱きしめただけで別れなければならなかった動物も、みんな同じ、愛する命なんですよね。そして動物を愛する人は、何度となく様々な命と出会い、そして旅立ちを見送ることになるわけです。あの子たちともう一度出会いたい。その思いで、またこっちで必死に生きようと頑張る新しい命を助けていく。使命を終えて虹の橋に着く頃には、もう大変な子だくさんです。

 

この物語には、「もうひとつの虹の橋」のエッセンスも織り込まれて、そこもまた、さらに感動させられました。

 

これ、本当に絵本にしたい物語ですね。そして私は思いました。これからもさらに機会をとらえてこうした呼びかけをして、いつかこれらの作品群を「虹の橋から生まれた物語たち」とでもいった本にまとめてみたいと。絵を付け、対談なども織り込みながら、たくさんの人たちと命について語り合っていく成果を、一冊の本にまとめてみたいと。

 

その時きっと、nyaneesさんのこの作品が、可愛い絵本になって、隣に並んでいるんです。いつかきっと、本にしましょう!! 素晴らしい作品を、ありがとうございました。

2006/06/04 13:44:41
id:kumonoyouni No.12

回答回数612ベストアンサー獲得回数131

ポイント20pt

nyaneesさんからいいお話を聞けたところでちょっと違う話になり恐縮ですが、絵本繋がりということで、私が好きな絵本をご紹介したいと思います。


「HUG」

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0763615765/249-6634663-...

「ぎゅっ」(上記、和訳)

http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4198612757/qid=11494749...


和訳と書かれてますが、いろんな動物がでてきて台詞はほとんどHUGだけなので、もし買うなら値段も安い「HUG」で充分だと思います。

子どもだけでなく、大人の心も優しくしてくれる一冊で、読んだ後に必ずHUG(むぎゅ)としたくなると思います。

(余談ですが個人的には和訳は「ぎゅっ」というより、「むぎゅ(っ)」にして欲しいと感じましたのでむぎゅと書かせていただきました)


以上、ご参考まで。

id:TomCat

kumonoyouniさん、ありがとうございます。おおー、これはすてきな本ですね。HUG。そう。虹の橋のメッセージの一つは、抱きしめる愛。たとえ愛する対象がどこへ旅立とうと、その愛は変わらない。そう胸を張って言いきれるから、だから必ずまた会えると信じられる。そんな詩でもありますよね。

 

HUGだけで伝わっていく愛。すてきです。これはぜひほしいです。ありがとうございました(^-^)

2006/06/06 00:09:50
id:kumonoyouni No.13

回答回数612ベストアンサー獲得回数131

ポイント100pt

「愛のない時代」


「愛のない時代だ」とあなたは言う。

いつの時代にも愛なんてありはしない。


さえずることを忘れた小鳥、

浜辺にうちあげられた魚、

走れなくなったサラブレッド、

充電の切れた携帯電話、

誰もいない遊園地。。


夜空に瞬く星がフェードアウトする頃、

まるで線香花火のように街に明かりが灯りはじめる。

朝がきて、夜がきて・・・

夜がきて、朝がくる・・・

繰り返されるその日常はまるで傷ついたレコードのように同じフレーズを奏でつづける。



「愛なんてないの?」とあなたは聞く。


人は愛という真中にある心を取り出そうと、愛という名の知恵の輪を複雑に絡ませていく。

力まかせに解いた知恵の輪からは、心だけが零れ落ち、折れ曲がった2つの輪っかは部屋の片隅に捨てられる。


ネジの巻けなくなったオルゴールの上でパントマイムのように佇む歌姫は閑寂の中、再び流れるメロディを待ち望んでいる・・・。

アカペラで歌えることさえ忘れてしまったのだろうか?


僕はそっと隣に時計を置いてやる。

やがて彼女も気付くだろう。

静かに時を刻むその音がメトロノームに聞こえる頃には・・・


--------------------

「雨」


ティア・ドロップ・・・

一粒の涙が僕の頬をつたって地面に落ちた。

空を見上げると今にも泣きじゃくりそうな子どもの顔に見えた。


「何がそんなに悲しいんだい?」

僕がそう問いかけると、堪えきれない涙が一斉に僕の全身に降り注いだ。



「悲しいなら泣けばいい・・・」

そう呟き傘も差さず歩く僕を見て、子どもはすぐに泣き止んだ。



「なんだ、もういいのかい?」

僕が笑うと涙が虹に変わった。



「じゃあ、もう行くよ」

僕は傘を開くと涙に濡れた体を乾かさないように歩きはじめた・・・


-------------------

「神様からのご褒美」


夢破れても

夢叶っても

そこにゴールはなくて


神を恨んでも

神に感謝しても

評価するのは他人で


自分の生きてきた証しを

自分が生かされる理由を

探し求めて 認められたくて

ただ誰かに聞いてほしくて・・・


精一杯生きること 夢をみること 人を愛すること

言葉にするとこんな簡単なものが

自分の前に大きな壁となって立ちはだかる



言葉に魂が宿っているのだとしたら・・・


伝えたくても言葉に綴れない想いが浮遊するこの世界で

あなたの言葉一つ一つが私たちに勇気をくれるだろう

みな想いを育むように言葉を育もう


この大空の下で。。



それが私たちにくれた神様からのご褒美。。。

=================

<後書き>

あなたの心の声が聞こえる限り、私たちは耳を傾けよう。

あなたの心が闇に覆われそうになったのなら、私たちは口を閉ざすことなく語りつづけよう。

昨日よりも今日、今日よりも明日、あなたが少しでも自分自身を好きになれるように・・・


この場所が皆さんにとって心に残る一ページにできればと思う。

この小っぽけなメッセージが一人一人の心に届く日を夢見て・・・


>> そこにメッセージ性が損なわれていなければ、それをどう感じ、どう表現するのかはもっと自由であってよいのかなとも思いましたがいかがでしょうか?

>

> につきまして、返信がもれておりました。

> 了解です。この質問は6日に終了となりますので、正味あと2日とちょっとということになりますが、ここからは原文の趣旨を受け継ぐならば、自由な解釈を自由に発展させて新たな作品を生み出していく、という方向性も可とさせていただきます。翻訳という形にこだわらない、独自の作品も歓迎させていただきますので、お時間のある方は、ぜひご参加いただければと思います。よろしくお願いいたします。


私からの提案内容にご賛同いただきありがとうございましたm(_ _)m

言いだしっぺでもあるので取り急ぎ、、、書き古しで申し訳ないですが、昔書いたものをいくつか抜粋しながらこの場にあうよう手直ししてみました。

(時間あれば新しく書きたかったのですが、またそれは別の機会にでも・・・)


私からはこれで最後になりますが・・・


言いたいことが言葉にならないからといって焦る必要はありません。

うまく表現できないからといって卑屈になることはありません。

「言葉の壁」よりも問題なのは自ら「心の壁」をつくってしまうことです。

その壁を作らないために私たちはこうして語りつづけるのです。


それでは、またどこかで・・・


PS:毎度の事ながら、取り扱いはTomCatさんにお任せということで好きにつかってください d^-^)<コラ、コラ

id:TomCat

kumonoyouniさん、引き続きありがとうございました。素晴らしい作品です。

 

私たちは、動物に対して、人に対するのと全く変わらない愛情を注ぐことが出来ます。そして動物からも、子が親に示すのと変わらないような愛情を受けていくことが出来ます。

 

しかし一方で、人は動物を資源として利用し、その恩恵で生活を営んでいます。また、動物を商品とし、その命を売買するシステムも出来上がっています。さらに、人間の生活の必要性から追いつめられ、失われていく自然の中で、死ななくてもよかったはずの命が、多数、人知れず失われ続けています。

 

そんな不条理の中で、人はどの顔をして動物を愛するなどと言えるのか。「私」という存在は、ただ生存しているだけで動物に敵対しているのではないか。そんな葛藤の末に、多くの人が、動物を愛するという心を放棄していきます。そして、人間だけしか存在しない社会の中に逃げ込みます。この世は人間以外の多様な生物との共生なのだという現実に背を向けて。

 

そんな解決のつかない思考のせめぎ合いの中に、いただいた3編の詩は、すっと染み込んでいきますね。絡まり合った思考の糸をさらりとほぐして、どんな不条理の中にも、何かきっと信じられるものがみつけられるはず、という希望を注ぎ込んでくれます。

 

言葉を紡ぐ。たとえ断片的な、こんがらがって出口の見つからない思考の中からであっても、その中から生まれてきた言葉が、きっとどこかにつながっていく。誰かの言葉が自分を支え、自分の言葉が誰かに伝わってまた支えていく。

 

それは、埋もれていた「生きる意義」を掘り出していく作業。その先には、人以外のあらゆる生き物を含めた、命あるものの生きる意義が見つかっていく。その時、それぞれの命の発露として、愛が育まれていくのだと分かる。そんなふうに思います。

 

> PS:毎度の事ながら、取り扱いはTomCatさんにお任せということで好きにつかってください d^-^)<コラ、コラ

 

ありがとうございます。それでは、今回いただきました作品も、クリエイティブ・コモンズのライセンス、

http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/2.1/jp/

に準拠して、非営利目的での転載、複製、再配布は可、ということで取り扱わせてくださいね。よろしくお願いいたします。

 

涙を虹に変える・・・・。素敵な言葉です。同じ空の下に生きるみんなの虹が大きく一つに合わさる時、それが本当の天国につながる虹の橋になるのかもしれませんね。素晴らしい作品を、ありがとうございました。

 

-------

回答をお寄せくださった皆さん、のっかりをいただいたstar-gazerさん、ウォッチリストに登録してこの質問に注目してくださった皆さん、この質問を立てるきっかけをくださったKityoさん、そしてこのページにアクセスしてくださった全ての皆さんに、心からのお礼を申し上げます。

 

ポイント配分につきましては、どの作品も優劣付けがたく、作品については一律100ptとさせていただきました。いるか賞についてはすごく悩んだのですが、一番最初に作品の利用許諾条件の明示をいただいたことを評価いたしまして、nofrillsさんにお贈りしたいと思います。作品の質としては、どれも本当に優劣付けがたく、全員の方にいるか賞をお贈りしたい気持ちです。

 

動物を愛する人たちの支えとして長く受け継がれていける名訳を、ということで始めさせていただいた質問でしたが、さらに「虹の橋」という詩を通して、生きるということを考え、命というものを見つめていく豊かな広がりが得られたことは、予想外の成果でした。

 

このページはこれからも、はてなの数億を数える月間ページビューに支えられて、広く読まれていくことと思います。ここから生まれた新しい「虹の橋」と、新たに寄せられた珠玉の物語たちが、一人でも多くの人々の心に届いていきますように。

 

全ての命に「虹の橋」を。そしてこの世にあっては、全ての命にその生きる意義に相応しい尊厳をと願い、この質問を終了させていただきます。真にありがとうございました。

2006/06/06 20:41:28
  • id:miharaseihyou
    初質問終了、とにかくおめでとうございます。もう少し気張らずに質問できるようになれば良いですね。ポイントは自分の場合少し多過ぎるようにも感じましたが、質問者さんの気持ちとして多寡を問わずありがたく頂くことにしていますので貰っておきます。本来はお付き合いが楽しいのですが。いずれまたお会いしましょう。
  • id:TomCat
    ありがとうございました。初質問、緊張しました。
    ポイントは、これはもうKityoさんの質問からいただいた分と、
    star-gazerさんからののっかりがありましたので、
    そのおかげということで。
     
    > 本来はお付き合いが楽しいのですが。
    ほんとですね。
    質問者として皆さんから回答をいただく立場を経験して、
    はてなのコミュニケーションってほんとにいいなと思いました。
    これからもよろしくお願いします。
  • id:kumonoyouni
    TomCatさんへ

    確かに人間は矛盾した生き物だと思います。(私も含めて)
    殺された人間は可哀想だと思うけど、普段食らう牛、豚、鳥などの動物の生き様に思いを馳せる人はまずいない。
    そして「うまいか?まずいか?」に一喜一憂し、便利なツールは人に大切な何かを忘れさせてしまう・・・。

    孟子は性善説を、荀子は性悪説を唱えました。
    聖人パウロは「ローマ人への手紙」の中で
    「わたしの肢体には別の律法があって、わたしの心の法則に対して戦いをいどみ、そして、肢体の中に存在する罪の法則の中に、わたしをとりこにしているのを見る。わたしはなんというみじめな人間なのだろう。だれがこの死のからだからわたしを救ってくれるだろうか」
    と嘆いています。
    くしくも今、世は「ダ・ヴィンチ・コード」一色・・・。


    人は善なのか?悪なのか?
    これも卵が先か、鶏が先かの議論と同じで、誰もが納得する答えなどありはしないのでしょうね。

    滝に打たれたり、座禅をしなければ人は悟りを開けないのでしょうか?
    いや、そんなことはないでしょう。
    煩悩にまみれた下界で暮らしながらも、こうしてみなさんと善悪について語り合うことができるんですからね。


    肉も食らえば、酒も飲む。
    良しも悪るしも皿まで食らううちに釈迦やキリストの境地に達することができるやもしれません。

    だから私はベジタリアンにはならないわけです(笑)


    最後にポイントたくさんありがとうございました。
    そんなつもりで書いたわけではないので非常に恐縮ですが、私自身も改めて考える切欠をもらえたような気がしました。
    また何か違う形で社会に還元できるよう、折をみて考えてみたいと今は思っています。
    (昔ならこんなこと考えるような奴ではなかったんだけど)

    あと個人的な感想としては虹の橋の袂でTomCatさんとこうしてまた違う形で巡り会えるとは・・・私自身感慨深いものがありました。
    その何ら変わらぬ軽快な語り口と深みのあるお話しぶりに私もついつい引っ張られて懐かしい話をいっぱいしてしまいました(^-^)

    miharaseihyou さんへ

    > 本来はお付き合いが楽しいのですが。

    私もです。ポイントはあくまでおまけだと思ってます。
    他の皆さんもまたどこかでお会いしたら、よろしくお願いいたします(^^)

    では、では
  • id:nofrills
    TomCatさん、「はじめまして」のご挨拶もさぼっていたのに、ポイントのみならずいるかまでいただき恐縮です。ありがとうございます。


    回答者のみなさん「それぞれの立場での『虹の橋』」(<nyaneesさんの表現をお借りします)もありがとうございました。うちの犬の場合は純然たる老衰で、私は最後の瞬間に手を握っていたし(「ぎゅっ」は母の担当で私の干渉の余地なし)、それを受け入れることはできていたつもりだったのですが、うちの犬が死んだ翌々日にそっくりな子をたまたま見かけて「あ、そっくり」と思った瞬間、そのそっくりな子がお散歩紐で引かれながら、振り返り振り返りしてくれた、そのときに、とても言語化できない何かをおぼえ、受け入れることなどできていないと気づいて、それからネットをさまよっているときに『虹の橋』を知りました。


    うちの犬は首輪をしたまま成長してしまって、首に首輪が食い込んだ状態の迷子だったのを「うちの子」にしていたので、『虹の橋』は特に第2章――英語では"At the Rainbow Bridge"、日本語では「虹の橋で」と題されています――を読んだときに、喪の作業ができたと思っています。
    日本語: http://www7.ocn.ne.jp/~janken/rainbow-1.html
    英語: http://www7.ocn.ne.jp/~janken/rainbow-2.html


    ところで、うちの犬が葬られている動物霊園の片隅に、実験動物の慰霊碑があります。かなり大きな石碑です。お参りにいらした大勢の方が、自分にとっての「あの子」だけでなく、その慰霊碑の前でも手を合わせておられます。どういうかたちで人間とつながりを持ったか、それによってどういうかたちで最後の息をすることになったのか、それをどうこうできるわけではないしどうにかしたいというのではないのですが、その存在の上に現代の人間の生活が成り立っているということを、思わされる場所です。


    というところで、質問者さんにも回答者のみなさんにも、今回はありがとうございました。またお会いできますことを。
  • id:nyanees
    食物連鎖の図を最初に見たときに、何も食べられなくなりました。

    学校の先生に、「感謝して食べる」事を教わりました。

    その後、色々経験して、今は、他の生き物も私も同じように大切にすることぐらいしかできることがないと思うようになりました。

    実験動物の慰霊碑は、実は高野山にもあります。
    高野山には、シロアリ駆除の会社が作ったシロアリの供養塔もあります。
    中の橋のバス停から奥の院向かう参道の左手にありますが、私もほぼ毎回お参りしています。

    皆さんの色々な思いに触れて、ダイレクトな表現以外にも、沢山の方法があることを改めて感じ、心が洗われる思いでした。

    皆さんとこうやってやりとりができて、本当に楽しかったです。

    TomCatさん、みなさん、ありがとうございました。
    また、お目にかかりましょう。
  • id:levelzero
    TomCatさん凄い
    超いるかですね!!
  • id:carcarcar
    TomCatさんって楽天で平成維新への挑戦というブログも書かれているんですね!!
    因みに超多重登録は規約違反では無いのかな?
    www
  • id:carcarcar
    狡いぞ
    自分だけガッツリ稼いで!
    ポイントよこせ!
    もう遊んであげない!
    プン
    現実で稼ぐからネット出来ないからね!
  • id:TomCat
    うはwwwwwwww
    「平成維新への挑戦」というブログは初めて知りました。激しく人違いです(^-^;
    今そのブログを探して見てきましたが、なんと藤岡麻美のお父さんのブログじゃないですか。はー、びっくりしましたwwwwwwww
  • id:carcarcar
    げっ
    もうバレた
    さすがだね♪
    またまたご冗談を
  • id:carcarcar
    ホームがないから見つけ難いからね!

    藤岡catさん♪
  • id:carcarcar
    また怒ってんの?
    私はもっと酷い事をされたぞ

    器が小さいな!!
  • id:TomCat
    べつに怒ってなんかいませんよー。元アイドルのお父さんに間違われたら悪い気しませんしw

    ただ・・・・。実はここに書き込みを行うと、ここに回答をくださった皆さんに、その都度メールでお知らせが行っちゃうんです。ご存じでした?

    そんなわけで、ここで質問回答と無関係な雑談をしてしまうと、他のユーザーの皆さんに大変迷惑がかかってしまうということになるんです。そこをどうかご理解ください。

    ということで、今後ここへの書き込みは、どうかご遠慮ください。この書き込みへの返信もしないでくださいね。よろしくお願いします。

    ご迷惑をおかけした皆さんにお詫びします。
  • id:miharaseihyou
    コミケの米沢さんが亡くなられたそうですね。心中お察しします。享年53歳で、直前まで降りなくて、おまけに死因は肺ガンだって!!
     どうか真似だけはしないで下さい。
  • id:TomCat
    miharaseihyouさん、ありがとうございます。やっと少し、気持ちが落ち着いてきました。冬コミにはきっと有明に虹がかかります。

    タバコ、やめようかなと本気で考え始めました。
  • id:miharaseihyou
    http://q.hatena.ne.jp/1188119113
    TomCatさん
    ご指名ですよーー。突っ込み入れときました。

この質問への反応(ブックマークコメント)

「あの人に答えてほしい」「この質問はあの人が答えられそう」というときに、回答リクエストを送ってみてましょう。

これ以上回答リクエストを送信することはできません。制限について

回答リクエストを送信したユーザーはいません