1、LNGはLNGタンカー等の専門の船以外で運ばれる事はあるのでしょうか。
2、万が一LNGタンクからLNGが漏洩した場合、ガスは気化しますが、この場合にタンクの漏洩箇所を修復する以外にガスの流出を防ぐ方法等があったら教えて下さい。
3、気化したガスが船内に溜まった場合は、ガス・スリーの作業で除去するしかないのでしょうか。
4、船内のガス濃度が高ければ、船を入港させる事も出来ないと思うのですが、そういった場合はどういった対処がなされるのでしょう。
詳しい方の御意見をうかがえると嬉しいです。
1.
洋上に限れば99%以上タンカーでの運搬になると思います。専用タンカー以外でも運搬可能ですが効率が悪いですから。
洋上に限らなければ、大型のパイプラインや家庭への供給ライン(パイプ)、タンクに詰めてトラックなどによる運搬。運搬車(タンクローリー)による運搬、陸上の搬送が難しい場所(山小屋など)ではヘリコプターによる運搬もあると思います。
URLによると日本へ海底パイプラインを引く予定もあるようです(URLでの趣旨を読み間違えているかもしれませんがそのような計画自体はあったと思います)。
2~4に関しては分かりません。すみません。
LNGタンカーでの運搬が主流のようです。そのため、洋上で孤立無援の船舶事故に対する備えは重要とのこと。
http://ndc-tyco.com/japanese/marine/mar_03.html
日本ドライケミカル株式会社 その他消火設備/製品/その他消火設備
特に危険物を搬送するような船舶には、「ドライケミカル」に代表される化学物質による消火設備の設置が義務づけられています。
タンクの漏洩箇所の修復以外の、確実な方法があるかどうかは不明ですが、まずは「タンク洗浄」によって、亀裂などの確認が行われます。
ちなみに、天然ガスだけでなく石油関連事業でも、いろいろな共通の用語が使われているようなので、参考になるかもしれません。
こちらも参考まで。タンカーに限定しなければ、陸に設置されたタンクの保守管理などの情報は、PDF文書の形で公開されているケースが多く見受けられます。
とても丁寧な回答有難うございました。
各リンク先、参考にさせていただきます。
大分エル・エヌ・ジー株式会社
仕事で天然ガスやLNGに関わっています。
まず、1番目の答えですが、LNGという携帯であれば専用船での輸送しかありえません。LNGは-169度に冷却していますから、普通の船では輸送できません。
但し、天然ガスを輸送する手段であれば気体のガスのままパイプラインを使って輸送することが出来ます。欧米ではLNGよりパイプラインによる輸送の方が主流です。一般に3,000~4,000kmまではパイプライン、それ以上はLNGの方が安価に輸送できると言われています。欧米では自国または周辺国で天然ガスが生産されていて輸送距離が短いのでパイプラインですが、日本では、東南アジアや中東からの輸入で距離が離れているのでLNGで輸入しています。
2番目以降の子タメですが、LNGは-169度に冷却されていて専用の巨大な魔法瓶みたいな専用船で輸送されていますが、それでも少しずつ気化しています。Boil Off Gas、BOGと言われます。タンク内にBOGが充満すると危ないので、再液化機で再液化したり、船の燃料に使っています。
したがって、気化したガスが充満したり、船外に放出されたりすることはありません。
こんな感じです。
お仕事で携わっている方の意見が聞けて嬉しいです。
ガス漏洩の場合の質問は、事故が起きた場合等を想定して書いたのですが、LNGタンクそのものの破損は有り得ない、ということでしょうか。
図面等を見てみると、結構タンクは縦長に思えたので、下部が傷付いた場合は内部に漏洩もあり得るのかと思っていたのですが。
有り難うございます!書き忘れていましたが海外から日本への運搬を想定しての質問ですので、洋上に限ります。