舞台が「現代」以外の純愛小説でお勧めのものがあれば教えてください。ファンタジー調や時代物など、現代以外であればなんでもＯＫです。内容は、できれば切なくて感動できるようなものがいいです。

本でなければだめですか？

お読みください。

春の雪 (新潮文庫―豊饒の海)

• 作者: 三島 由紀夫
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

舞台は明治時代の日本の上流階級。

きれいな話しをきれいな日本語の文章で読む。

四部作の一作目ですが、これだけで十分に完結した小説になっていますから、つづきは気にしないで読めます。

狭き門 (新潮文庫)

• 作者: ジッド
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

私はこれが好きです。ずっと前に読んだのですが、何度も読み返しました。読み返したいと思う本は少ないものですが、この本は私にとってそういう数少ない本のひとつです。

ライオンハート (新潮文庫)

• 作者: 恩田 陸
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

　『夜のピクニック』で本屋大賞を受賞した恩田陸さんの『ライオンハート』が面白いです。

　場所を越え、時代を越え、世代まで超えて愛し合う二人を連作短編のかたちで描いています。主人公の二人は愛し合っているんだけれども、その時々によって立場が違ったりするのが面白いです。

ある日どこかで (創元推理文庫)

• 作者: リチャード マシスン
• 出版社/メーカー: 東京創元社
• メディア: 文庫

amijaさんの趣向がよくわからないので自分の好みでお勧めしますね。

「純愛小説」と聞いて一番最初に思い出したのがこの小説です。

スーパーマンのクリストファー・リーヴ主演で映画化もされていますが、とても美しくて感動しました。

絶対お勧めです。

蝉しぐれ (文春文庫)

• 作者: 藤沢 周平
• 出版社/メーカー: 文芸春秋
• メディア: 文庫

さすらいのジェニー

• 作者: ポール・ギャリコ
• 出版社/メーカー: 大和書房
• メディア: 単行本

『蝉しぐれ』少年の成長物語。主人公・文四郎と幼なじみの少女・ふくとの悲恋が効いています。

『さすらいのジェニー』人間の男の子ピーターは、ある日、白い猫になってしまいます。ピーターは、面倒見のいい美しい虎猫ジェニーに助けられながら、猫の世界で生きることを覚えていくのですが...。切ない話です。

牛肉と馬鈴薯・酒中日記 (新潮文庫 (く-1-2))

• 作者: 国木田 独歩
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

小泉八雲集 (新潮文庫)

• 作者: 小泉 八雲
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

　国木田独歩の「牛肉と馬鈴薯」です。時代は明治です。倶楽部で理想と現実についての雑談に興じる紳士たちの中で、主人公は、ある少女との恋愛の経験を語り始めます。切なくて感動できる純愛が彼に残したのは、認識というものに対する疑いでした。

　二つ目。小泉八雲集は切なくて感動できる純愛のてんこもりですが、「青柳のはなし」をお勧めします。舞台は1400年代だと言っています。旅の途中で宿を請うた老人からすばらしい娘を嫁にもらい受けた若い武士は、様々な障害を乗り越えていよいよ愛を深めて行きましたが、意外な事情から別れを迎える事になります。

イスタンブールの闇

• 作者: 高樹 のぶ子
• 出版社/メーカー: 中央公論社
• メディア: 単行本

１６世紀のイスタンブールと小京都・津和野を背景にした恋物語です。

嗤う伊右衛門 (中公文庫)

• 作者: 京極 夏彦
• 出版社/メーカー: 中央公論新社
• メディア: 文庫

京極の有名な奴です。舞台は江戸。四谷怪談を基にしてあるのでホラーに思われがちですが、ホラーではありません。恋愛物ではありませんが、確かな純愛があります。お勧めしておきます。

銀色の恋人

• 作者: 井辻 朱美 タニス リー
• 出版社/メーカー: 早川書房
• メディア: 文庫

泣けます。間違いありません。

にごりえ・たけくらべ (新潮文庫)

• 作者: 樋口 一葉
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

アンの愛情 (完訳クラシック赤毛のアン 3)

• 作者: L.M. モンゴメリー
• 出版社/メーカー: 講談社
• メディア: 単行本

桜の園・三人姉妹 (新潮文庫)

• 作者: チェーホフ
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

筆者が書いた当時は「現代」の歴史学的に近代となってしまつた古典群です。たけくらべなんて純愛小説の王道を行ってますよ。

三人姉妹は戯曲ですが…鮮烈です、今も

テス 上 (ちくま文庫)

• 作者: トーマス・ハーディ
• 出版社/メーカー: 筑摩書房
• メディア: 文庫

草の花 (新潮文庫)

• 作者: 福永 武彦
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

おとうと (新潮文庫)

• 作者: 幸田 文
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

ハーディ『テス』。19世紀末イギリスの話しです。悲劇的運命に翻弄される女性の話。映画化もされていてそちらもかなりお勧めです。

福永武彦『草の花』。今は亡き「青春」がここにはあり。愛についてとか臆面もなく語ってます。

幸田文『おとうと』。せつない、姉弟愛の話しです。

椿姫 (新潮文庫)

• 作者: デュマ・フィス
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 文庫

エマ (1) (Beam comix)

• 作者: 森 薫
• 出版社/メーカー: エンターブレイン
• メディア: コミック

文体がちょっと重いですけどおすすめです。

ちなみにこの作品の父親の作品の「モンテ・クリスト伯爵」もおすすめです(こっちは別に純愛じゃないです)。

二個目は漫画ですけど、おすすめです。まあ、参考程度に。

わがセクソイド（角川文庫）眉村卓

ちょっと古くて品切れのようなので、アマゾンのアドレスを貼っておきます。

近未来SFです。タイトルがそのまんまっぽいですが……。

接待用アンドロイドに恋した生真面目なサラリーマン。逃避行の末の、二人の壮絶なラストが印象深かったです。眉村卓の学園SF以外の面を堪能できる作品。

青春牡丹灯篭

• 作者: 唐 十郎
• 出版社/メーカー: 集英社
• メディア: 単行本

私はこれが好きです。切ない恋の話です。図書館にはあるのではないでしょうか。

潮騒

• 作者: 三島 由紀夫
• 出版社/メーカー: 新潮社
• メディア: 単行本

三島由紀夫は純愛が多いです。