数年前、NHKBS2で放送されていたドラマ「修道士カドフェル」の中に出てきた風習で身元不明の遺体を大きな釜かつぼのようなものにいれて火にかけていた場面がありました。遺体は溶けてしまったように見えたのですがあれは一体何なのでしょうか。
名前、詳しい説明や方法、いつごろまで行われていた事なのかご存知の方がいらしたら教えてください。
・あのドラマは12世紀ごろが舞台になっていると聞いたことがあります
・もしかしたらドラマの中で教会の高位の聖職者のみに適用されるというようなことを言っていたかもしれません
よろしくお願いいたします。
http://rrk.cside2.com/cd/cadF.html
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きちんとした回答ではなくて申し訳ないのですが、考えられることが少しありますのでご参考にして頂ければ幸いです。
私は「修道士カドフェル」シリーズの原作は一通り読んでいるのですが、映像化作品は見たことがありません。(キリスト教にも暗いもので、私もきちんとご存じの方からの回答が付くのを待っていたのですが……すみません)
それでご質問で描写されているシーンがどのシーンを映像化したものかも解らなくて戸惑ったのですが、調べていくと、映像化作品は時間枠の制約の為か、原作のストーリーには忠実ではあるものの割愛されているシーンの方が多いことが解りました。
よって、お覚えのシーンは映像化の時のスタッフの手で付け加えられたようなものではなく、原作に由来するものであるということが出来ます。
また、「修道士カドフェル」は、中世の風俗などを正確な時代考証に基づいて活写しているものの、一方では登場人物達の行動原理があまりに現代風すぎるという批判もあります。
身元不明の死者に対する扱いの一部もそれに当たるのですが、原作では身元不明の死者を、なお身元不明にするようなことは一切出てきません。
身につけているものや、身体に残った痕などから身元を徹底的に洗い出そうとし、推理します。
ですから、「遺体を釜に入れて火にかけて溶かす」という、なお身元が分からなくなるようなシーンが出てくるとは非常に考えにくいのです。
更に、テレビ放映された作品の中で、身元不明の遺体が出てくるのは「氷の中の処女」と「悪魔の見習い修道士」の二作です。
後の作品は最初から身元が解っている人たちの身の上に起こる殺人がほとんどです。
「氷の中の処女」では、遺体はタイトルの通り、真冬の川に氷付けの死体になって発見される乙女です。
彼女はすぐに他の人の証言で身元が判明して聖職者であることもその時に解るのですが、飛び抜けて高位ではありませんし、凍り付いた身体も遺体を損なわないようにゆっくり自然解凍されていったのでご質問の内容には当たらないと思います。
「悪魔の見習い修道士」では身元不明の死体が炭焼きの釜から発見されます。
この死体が犯人によってどのように隠されたかを推理するシーンでは、「釜の形にした薪の山を作って火をつける」という描写があるので、もしかしたらここかな……と思うのですが、遺体は黒い炭になるので溶けはしませんし、キリスト教の教義も特に関わらないと思います。
もう一つ考えられるのが「聖女の遺骨求む」なのですが、これは推理小説としての根幹に関わるネタバレになってしまうので、詳しいことが書けません……
ただ、元から身元の分かっている高位の聖職者の遺体を、まるで溶けたように無くしてしまおうとするシーンがあります。けれど、釜で火に掛けるというような方法は採りません。
そういうわけで、作品として疑わしいのは「悪魔の見習い修道士」及び「聖女の遺骨求む」なんですが……どちらもキリスト教や中世の風習とは無関係な別の目的で、遺体になんらかの細工を施そうとする仕業です。
何かご記憶の助けになればいいのですが、こんな回答ですみません……
http://gracekeiko.way-nifty.com/blog/cat473210/
Grace馨子の英国徒然雑記: キリスト教(一般)
Sep 1, 2004の項をご覧下さい。
私はこのドラマを見たことがないのですが、内容に大変興味があり横からお邪魔します。
中世キリスト教の世界では、聖遺物を手に入れることが難しくなってきたので、高位聖職者や福人、聖人になりそうなキリスト教に貢献された方を死後埋葬した後、100年祭や聖人に列せられた時に骨を堀りだし磨き教会内に飾り立てることがあります。
だから、骨をとるためかなあと考えたのですが、ぐぐってみたら上記の例もあり、人皮を使ってできた紙や聖書も現存するので、ヨーロッパに紙が広まったのは12世紀とすると(下記URL) おえらいお方の肌を使って聖書をつくろうとしたのかしらん、、なんて想像してしまいました。
で、想像したのは、
1)骨を教会に祭るため。
2)皮をはいで紙をこしらえるため。
3)他の動物で食事の支度をしていた。
おもしろい質問で勉強になりましたよん。
ayame2001さま、回答ありがとうございます。
私も人を溶かすということに衝撃をうけまして、数年たった今でもふとあのドラマの一場面を思い出すことがあります。
昔の紙というと羊皮紙を想像しますが、そういえば作り方は知りません。釜やなべに入れて火にかけていたのでしょうか。URL1はクムランとかエッセネ派とか微妙に懐かしい単語が出てきてつい他の記事も読んでしまいました。
で、問題の場面なのですがやっぱり釜あるいはなべの中は人間だったような気がします。green-arrowさまの回答の際に書いたのですが指輪か何かが遺体の中から出てきたような気もするのですよね。また皮も含めてどろどろにしていたような気がします。
ところで、URL2はいろいろ参考になりました。紙の歴史とか分類表とか。ありがとうございました。
http://www.hatena.ne.jp/ダミー:detail]
質問とは違う回答になってしまうかも知れませんが、心当たりがありますので。
神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世は、第三回十字軍の際にイギリス王リチャード1世と一緒に進軍するはずだったが、遠征先を間違えてしまい、当然誰もこないため暇潰しに川へ水浴びに。
哀れにもそこで溺死してしまい、帰らぬ人となりました(笑)
そのまま遺体を持って帰っては腐ってしまうので、数日間釜茹でにして骨だけ持って帰ったとか。
その場面がわかりませんが、腐敗防止(?)のために遺体を茹でることはあったのではないでしょうか?
yoneLさま、回答ありがとうございます。
第3回十字軍といいますと1189-1192らしいので時代的には合いそうな気がします。
調べてみると2ちゃんねるに次のような記述が
「赤髭王こと神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世は、第三回十字軍の際にイギリス王リチャード1世と一緒に進軍するはずだったが、なぜか合流場所を間違え小アジアのキリキアに行ってしまう。
当然いくら待っても来ないので、暇つぶしに川へ水浴びへ。
しかし運悪く溺死(ワラ
困ったのはその部下達。
小アジアからちんたら運んでいたら確実に腐ってしまう。
結果釜茹で(ワラワラ
こうして数日間煮込まれたフリードリヒ1世は骨だけとなって無事帰れましたとさ。」
この記述を読むとこれっぽいのです。別の箇所にも次のような記述があります。
「中世ヨーロッパではルイ9世ほか、旅先で亡くなった人物は茹でられていましたが・・・皮や内臓は丁寧にその地に葬られたそうですね。
12・13世紀に流行し、英仏では15世紀まで続いたとか。」
やっぱりこれのような気がします。
他に関連するような情報がないかもう少し待ってみようと思います。
green-arrowさま、回答ありがとうございます。
私は原作の小説があることは知ってはいても読んだことはありませんし、ドラマのほうを見たのもかなり昔のことでしたので記憶違いというのはありえます。キリスト教云々というのも言われてみると怪しいです。
調べてみるとおそらく私が見たのは「聖なる泥棒」か「陶工の畑」か「憎しみの巡礼」のいずれかだと思います。この三作品は2001年の10月にBS2で放送されました。時期的に考えてこのうちのどれかだと思います。「陶工の畑」というお話は見た記憶がありますし、聖女の骨というのも聞いたような気がします。またNHKBS以外の衛星放送は見られる環境にありませんでした。
ですが、回答の内容をみると「聖女の遺骨求む」のような気もします。聖職者の遺体をどろどろに溶かしたというのは間違っていないように思うのですが、身元を調べるためというのは私の勘違いで遺体を消してしまおうとしたのかもしれません。ただこのお話はドラマでは見ていないような気がします。
私が見たのは誰の遺体だかわからない→調べてみよう→火にかける→指輪が見つかりましたというような流れだった気がします。遺体を溶かすというのは初めて見聞きしたことでしたので「気持ち悪い」と思ったのを覚えています。
原作を読んでみようかとも思いますが、もう少し回答を待ちたいと思います。