「水素引き抜き型開始剤」
なるものがあると聞いたのですが、
具体的にはどんなものをさすのでしょうか?
ご紹介お願い致します。
どうも光重合とか、UV・EB硬化材料の話に行き当たります。
基本的にアイデアとしては、アセトフェノン誘導体のカルボニル基の光化学反応を利用してラジカルを生成→水素引き抜き→重合というステップを踏むようです。
一般のラジカル開始剤(AIBN、BPOなど)でも水素引き抜きは当然起きます。
ですから、重合反応は禁水系で行うのです。
ご存知とは思いますが、一般のビニル系モノマーでは
こられの開始剤がラジカル付加することにより開始します。
http://chemfinder.cambridgesoft.com/result.asp
ChemFinder.Com - No Matches
重合の際のラジカルを供与するのはAmmonium presulfate(APS)ですが、このAPSよりTEMEDが触媒となってラジカルが遊離します。TEMEDは上記のアドレスで表示されている構造をしています。こんなもんでいいでしょうか?(^^;)
これらはラジカル光重合開始剤と呼ばれるもので、(高エネルギーの紫外)光を吸収して活性化したラジカル分子がモノマー分子を攻撃して水素を引き抜き架橋反応が始まる起爆剤となるものです
これは参考です
具体的には ベンゾフェノン,アントラキノン,アセトフェノンのような芳香族ケトンが、高分子の光分解に対して効果的な増感剤であることを利用しますとかかれています
別の資料には
プラスチックが紫外線によりポリマー鎖から水素が引き抜かれ、ラジカルが発生します。発生したラジカルは、空気中の酸素と結合してより反応性が高いパーオキサイドラジカルになり、それが他のポリマー鎖の水素を引き抜きぬいて、再びラジカルを発生すると同時に、ヒドロキシパーオキサイド基を形成します。ヒドロキシパーオキサイド基は、ヒドロキシラジカルとオキサイドラジカルに分解して、これらが他のポリマー鎖の水素を引き抜き、再びラジカルを発生させます。このような反応が繰り返され・・・
とあるように高分子の光分解の増感剤となりラジカル反応の発端となる物質を差すことが分かります
水素引き抜きというのは、プロトンを引き抜くということだと思うので、アニオン重合の開始剤であればブチルリチウムを開始剤として使うのが一般的です。
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